仏化粧品大手ロクシタンは4月24日、カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)達成に向けたロードマップを作成し、「電力消費」「責任共有」「生態系保全・再生」の3分野に注力すると発表した。
同社は、2050年までにスコープ3を含むバリューチェーン全体でのカーボンニュートラル達成を目標として掲げている。中間目標としては、2031年までにスコープ1を2020年比46%削減、スコープ3を同年比55%削減、2026年までにスコープ2を40%削減する。中間目標は、科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)からも承認済み。
電力消費では、2026年度までに100%再生可能エネルギーに転換し、2031年まで毎年100%を継続することにコミット。2021年にはすでに、消費電力量の95%を再生可能エネルギーに転換済み。
責任共有では、製品のエコデザインやサステナブル物流方針等を例に挙げ、サプライヤー等との協働の重要性を強調。2030年までに製品輸送での航空貨物を廃止予定とした。また製品使用では、消費者のすすぎ時の温水利用による二酸化炭素排出量が、同社排出の大部分を占めると分析。家庭での一人当たりの1日の水使用量を50l以下に抑える国際イニシアチブ「50L家庭連合(50L Home Coalition)」に加盟し、消費者の責任ある水利用を促進する。
【参考】【国際】イケア、「50L家庭連合」に加盟。家庭での水消費量を1人1日50リットル以下へ(2021年8月25日)
生態系保全・再生では、2030年までに残余排出量を「中立化」する目標に向け、2020年以降、サプライチェーンに関連し、炭素隔離に資する生態系保全・再生プロジェクトを支援。すでに女性のエンパワーメントに焦点を当てながら自然の保護と再生を進めるファンド「Climate Fund for Nature」やLivelihoods Carbon Fund(LFC3)に対し、4,500万ユーロ(約68億円)を投資している。
【参考】【国際】ケリングとロクシタン、自然保護・再生ファンドClimate Fund for Nature発足。CBD COP15 (2022年12月15日)
【参照ページ】Climate Strategy: the L’OCCITANE Group announces its net-zero roadmap
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