【イギリス】スナク首相、省庁再編を実施。ネットゼロとイノベーション促進で2つの省を新設

　英リシ・スナク首相は2月7日、省庁再編を発表。新たに2つの省を創設した。英国では、省庁再編には国会での法制化は必要なく、首相の判断で自由に再編ができる。

　今回の省庁再編では、まず、2016年に当時のテレサ・メイ首相が創設したビジネス・エネルギー・産業戦略省と国際通商省を再度再編し、エネルギー安全保障・ネットゼロ省とビジネス・貿易省を創設。エネルギー安全保障・ネットゼロ相には、グラント・シャップス・ビジネス・エネルギー・産業戦略相が就任。一方、国際通商省と統合したビジネス・貿易省の大臣には、ケミ・バデノック国際通商相兼女性・平等担当相が就任する。

　また、ビジネス・エネルギー・産業戦略省とデジタル・文化・メディア・スポーツ省から、関連部門を分割し、科学・イノベーション・テクノロジー省を新設。大臣には、ミシェル・ドネラン氏がデジタル・文化・メディア・スポーツ相が就任。また、残った文化・メディア・スポーツ省の大臣には、デジタル・文化・メディア・スポーツ省の科学研究イノベーション閣外相だったジョージ・フリーマン氏が昇格した。

　エネルギー安全保障・ネットゼロ省の新設は、リシ・スナク首相が党首選での公約として掲げていたもの。スナク首相は今回、同省の役割について「英国に安価で、クリーンかつ安全なエネルギー源を提供することに焦点を当て、エネルギー料金の削減、排出量の削減、プーチン大統領のロシアのような国際エネルギー供給への依存を減らすことを目指す」と説明した。

　また、科学・イノベーション・テクノロジー省の役割については、「英国で次の偉大な科学的発見がなされ、最も聡明なマインドと最も野心的な起業家がアイデアを世界を変えることができる企業、製品、サービスに転換できるようにする」と説明した。

【参照ページ】Making Government Deliver for the British People
【参照ページ】Ministerial Appointments: February 2023

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所