国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)は12月4日、国連責任投資原則(PRI)の銀行版となる「国連責任銀行原則(PRB:Principles for Responsible Banking)」の署名機関数が58ヶ国200銀行に達したと発表した。発足からわずか1年3ヶ月間で大きなイニシアチブに発展した。
【参考】【国際】国連責任銀行原則PRB、正式発足。日本大手4行含む世界131行で開始。NGOからは苦言も(2019年9月25日)
【参考】【国際】国連責任銀行原則、署名機関が171社に増加。日本では滋賀銀行含め5行(2020年3月25日)
【参考】【日本】野村HD、国連責任銀行原則に署名。TCFDレポートも初発行だが報告の質に大きな課題(2020年7月25日)
PRB署名機関のアセット合計は54兆米ドル(約5,600兆円)で、世界の銀行アセットの40%をカバーする。顧客数は17億アカウントにも上る。すでにPRBの運営方針等も決定している。
【参考】【国際】国連責任銀行原則、NGO諮問委員会の設置決定。原則非遵守署名機関の除名制度も導入(2020年7月17日)
PRBには現在、11のワーキンググループが活動を開始している。まずは、ポジティブインパクト・イニシアティブ原則(PII)と共同運営している「銀行ポートフォリオ・インパクト分析」ワーキンググループで、分科会として、リテール銀行、商業融資、法人融資、投資銀行、プライベート・バンキング/アセットマネジメントの5つが設けられている。同様にPIIと共同で不動産インパクト分析ワーキンググループも活動。他に企業インパクト分析ワーキンググループも活動している。
日本の署名機関は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)、三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)、みずほフィナンシャルグループ、三井住友トラスト・ホールディングス(SMTH)、野村ホールディングス、滋賀銀行、九州フィナンシャルグループの7社(*)。
[2020.12.9追記]
* 九州フィナンシャルグループが2020年9月に署名していたことが確認できたため追加。
【参照ページ】200 BANKS WORLDWIDE HAVE NOW SIGNED THE PRINCIPLES FOR RESPONSIBLE BANKING
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