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【国際】欧米機関投資家イニシアチブTPI、石油ガス大手3社の気候変動対応状況を分析発表

 欧米主要機関投資家18機関が参加する低炭素経済推進イニシアチブ「Transition Pathway Initiative(TPI)」は3月19日、石油・ガス世界大手3社の気候変動対応状況を分析したディスカッション・ペーパーを発表した。今後本格的に調査を進める。同イニシアチブは2017年1月発足。英国環境保護庁年金基金と英国国教会National Investing Bodiesが主導し、運用資産総額は6.9兆米ドル(約740兆円)。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)のグランサム研究所がバックアップしている。

【参考】【ヨーロッパ・アメリカ】大手年金基金と運用会社、投資先企業の気候変動影響分析でイニシアチブ発足(2017年1月26日)

 今回の調査では、ロイヤル・ダッチ・シェル、トタル、ペトロブラスの3社を分析対象とし、各3社が発表した将来計画を、パリ協定の下で各国が提出した削減目標(NDCs)と2℃目標の2つの尺度との整合性を分析した。結果、3社全ての現状は2つの観点とも整合性がない状況だとわかった。また、3社とも今後、二酸化炭素排出量の削減を進めており、ロイヤル・ダッチ・シェルは2042年頃からNDCs目標を実現できるものとなっていた。しかしながら、2℃目標には遠く及ばなかった。


(出所)TPI

 今回分析対象となった3社は、将来計画を発表しているが、ほとんどの石油・ガス企業は将来計画を開示していない。TPIは、企業からの情報開示がなければ、事業戦略を分析できないとし、開示を強く求めている。今回の報告書では、現在及び将来のエネルギー種別毎の1次エネルギー生産量、現在のライフサイクルのカーボンフットプリント、将来の削減目標の開示を「最低限の情報開示」と明言した。

【ペーパー】Carbon Performance Assessment in Oil and Gas

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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