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【国際】OECD多国籍企業行動指針、12年ぶりに改定。気候、生物多様性、腐敗等強化

 経済協力開発機構(OECD)は6月8日、2023年OECD閣僚理事会の開催に伴い、OECD多国籍企業行動指針を改定した。同行動指針の改定は、国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)に関する規定が盛り込まれた2011年の改定以来12年ぶりとなった。

 今回の改定では、近年国際的に醸成されたアジェンダが多数盛り込まれた。まず、気候変動と生物多様性に関する国際合意目標に整合することを要請。情報開示に関する内容も強化した。またグローバル企業が行うロビー活動を、同行動指針と一致させることも求めた。

 デューデリジェンスに関する規定も強化された。まず、腐敗に対するデューデリジェンスの実施。データの収集と利用を含む、技術開発、融資、販売、ライセンス、取引、使用に関するデューデリジェンスの内容を追加。さらに、製品・サービスの使用に関連するインパクトについて、企業が実施すべきデューデリジェンスの観点も盛り込んだ。

 さらに、企業の行動に関して懸念を表明する者を含み、危険にさらされている人物や団体を企業として十分に保護することや、多国籍企業の同行動指針に反する行為を通報するための各国に設置が義務付けられている窓口(NCP)に関し、可視性、有効性、機能的同等性を確保するためのプロセスも強化した。

 OECDは、今回の改定作業を2022年6月に開始。51団体とEUによるワーキング・パーティを設置し、今回改定作業が完了した。

【参照ページ】2023 update of the OECD Guidelines for Multinational Enterprises on Responsible Business Conduct

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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