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【EU】欧州委、ライブイベントに関する海賊行為に対抗する勧告を採択。3つの重点分野

 欧州委員会は5月4日、スポーツやコンサート、劇場公演等の商業ライブイベントに関するオンライン上の海賊行為に対抗する方法に関する勧告を採択した。オンライン海賊版への対策を強化することでEUのスポーツ及びクリエイティブ産業の競争力強化に寄与するを狙う。

 今回の発表は、加盟国、国家当局、権利所有者、仲介サービスプロバイダーに対し、基本的権利及び個人データ保護規則を完全に遵守した上で、オンライン海賊版に対して効果的かつバランスのとれた適切な措置を取るよう促すもの。

 同勧告では、「ライブイベントの海賊版配信に関する迅速な検出と処理」「動的差止命令」「海賊版に関する消費者への認識向上」の3分野に焦点を当てた。1つ目の分野では、オンライン上のユーザー権利保護強化のEU規則案「デジタルサービス法(DSA)」に基づき、違法ストリーミングによる被害を最小限にするため、サービスプロバイダーによる違法ストリーミングの迅速な特定、対応の重要性を強調した。

 動的差止命令では、加盟国に対してライブイベントの主催者が海賊版に対する法的措置をとる権利があるかを評価し、そうでない場合には、違法ストリーミングに関わる提供者に対して差止命令を定めることを推奨した。最後に、コンテンツの競争力向上を促しつつ、消費者に対して合法的な利用に関する認知度や意識を高めることを推奨した。

 また、海賊版の配信を防ぐために、関連する各国当局間及び権利者と仲介者の連携を強化する重要性を訴えた。同勧告のアクションは、欧州連合知的財産庁観測機関(EUIPO Observatory)により監視され、2023年第2四半期までに効果的なモニタリングを行うための指標が設計される予定。欧州委員会は、モニタリングの結果に基づき2025年11月17日までに同勧告の効果を評価し、DSAや著作権法を含む他の法律との相互作用のあり方も評価する。

【参照ページ】Commission recommends actions to combat online piracy of sports and other live events

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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