米ドナルド・トランプ大統領は4月24日、新型コロナウイルス・パンデミック経済対策第4弾となる「給与保護プログラム・ヘルスケア強化法案(H.R.266)」に署名。同法が成立した。同法案は4月21日に発声採決で連邦上院を通過。4月23日に賛成388、反対5で連邦下院も通過していた。
今回の法律で決定した予算総額は4,834億米ドル。内訳は、給与保護プログラム(PPP)に3,100億米ドル、経済的損害災害融資(EIDL)に600億米ドルが補充。その他、病院支援に750億米ドル、ウイルス検査の強化に250億米ドルを拠出する。
PPPは、3月28日に成立した「CARE法」による経済対策第3弾で3,490億米ドルを用意していたが、申請応募が非常に多くすでに予算満額に到達。そのため、第4弾で予算を上乗せし、合計で6,590億米ドルとなった。そのうち600億米ドルは、民主党からの要望で、小規模金融機関に優先的に配分することも盛り込まれた。
【参考】【アメリカ】新型コロナで240兆円の経済対策法成立。資金注入受けた大企業は自社株買い禁止・配当ゼロ(2020年3月29日)
EIDLは、米中小企業庁が3月に発表した小規模事業者向けの優遇融資。新型コロナウイルス・パンデミックで事業影響を受けた小規模事業者、小規模農業協同組合、小規模養殖事業者、NPOを対象に、最大200万米ドルまで金利3.75%(NPOは2.75%)で最長30年間の融資が受けられる。予算額は3,500億米ドルだったが、こちらも申込が殺到し、今回600億米ドル上乗せするとともに、従業員数500人以下の中規模農業事業者も対象となった。
経済対策第3弾で決まった航空会社従業員向けの給与保証プログラムでは、財務省が4月20日、大手航空会社2社、中小54社に対し総額29億円の支払を決定した。また、アメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空、サウスウエスト航空、アレジアント航空、スピリット航空との間でも支援内容で合意。アラスカ航空、ハワイアン航空、ジェットブルー航空等とも支援内容を協議する旨を表明した。同プログラムでの支援を受けると、本人希望以外の解雇や休職命令、給与削減等が禁止される。
【参照ページ】Remarks by President Trump at a Signing Ceremony for H.R. 266, Paycheck Protection Program and Health Care Enhancement Act
【法律】H.R.266
【参照ページ】Treasury Finalizes Agreements with Major Airlines, Disburses Initial Payroll Support Program Payments
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