香港証券先物委員会(SFC)は9月21日、香港市場でのグリーンファイナンスの進展に向けた戦略フレームワークを発表した。企業に気候変動リスクと機会を中心とした環境情報の開示を促すとともに、運用会社が投資意思決定プロセスやリスクアセスメントにおける環境考慮の度合いをアセットオーナーに明らかにする政策導入を検討していく。香港金融市場は、グリーンファイナンスやESG投資の領域で世界をリードする動きも強めている。
また同委員会は、国際的に競争力のある情報開示ガイダンス発行を通じて、幅広いグリーン投資商品の開発も進めていく。さらに香港証券取引所とも連携し、債券、インデックス、デリバティブ等のグリーン金融商品の上場と売買の発展、促進も、戦略フレームワークに盛り込んだ。
企業に求める気候変動リスクと機会の開示では、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)ガイドラインに言及。現在、中国政府と英国政府は、TCFDガイドラインを中国の銀行に適用していくパイロットプロジェクトを実施中で、この動きとも合わせ香港での規制のあり方を検討する。加えて中国政府は現在、上場企業に対し環境情報の開示を2020年から義務化するルールの導入を進めており、同ルールは香港の上場企業も対象となることから、歩調を合わせる。中国証券投資基金業協会も2018年7月、環境投資に関するガイドライン案についてパブリックコメント募集を終了し、最終化に動く。
【参考】【イギリス・中国】両政府、TCFD報告のパイロットプロジェクト発足。英中金融機関10社が参画(2018年1月28日)
【参照ページ】SFC announces green finance strategic framework
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