英運輸省は8月18日、自動運転の実現に向け、自動車線維持システム(ALKS)に関する技術的意見の募集を開始した。最終的には英国の道路で最高速度70マイル(約112km)での自動運転走行を可能にしていきたい考え。
テクノロジーを活用した車線維持では、車線逸脱防止支援システムがすでに実用されている。車線から外れると警報で知らせてくれる「車線逸脱警報(LDW)」や、車線に合わせてハンドル操作をサポートする「レーンキープアシスト(LKAS)」は、すでに実車に搭載されている。LKASは、現在、ドイツが主導となりISO規格化が進められている。
一方、ALKSは、まだ実現していない技術。一定期間、運転手の操作なく一定期間自動で車線維持を実施。但し、危険時等の場合、車両の警報で運転手が手動操作に戻れることを条件としており、そのため運転手はいつてもハンドルを握れる状態にしておく必要がある。ALKSは、レベル3の自動運転で必要とされる技術。
英運輸省は今回、ALKSに関する産業界からの見解をまとめ、まずは現行法のまま実用化にむけた政策を進めていくと表明。AKLSが法的に自動運転に定義されるかどうかも重要な論点となる。自動運転と定義されると安全運転の責任が、運転手ではなく、テクノロジー提供側となる。ALKS走行の最高速度についても意見をきく。
国連欧州経済委員会(UNECE)は6月、日本とドイツの主導でALKSに関する要件を採択し、国際的なルール形成の基盤が整った。ALKS規則は2021年1月に発効し、日本は発効と同時に同規則を受容。EUも発効後早めに受容する考え。英国運輸省は今回、2021年春からALKSが搭載された自動車の販売が開始されるとのスケジュール感を示した。2020年後半に、法改正の詳細案に関するパブコメも募集する。
【参照ページ】UK government announces Automated Lane Keeping System call for evidence
【参照ページ】UN Regulation on Automated Lane Keeping Systems is milestone for safe introduction of automated vehicles in traffic
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