国際エネルギー機関(IEA)は3月11日、2019年から2024年までの原油市場の展望をまとめたレポート「Oil 2019」を発表した。米国ではシェール革命が原油価格下落により一時低迷していたが、2019年には第2波が到来。2024年には米国の原油輸出量はロシアを抜きサウジアラビアに迫る勢いだという。
同レポートによると、昨今の中国市場の減速がありつつも、原油需要は2024年までに毎年、日量120万バレルずつ増加すると見通した。その後も、電気自動車(EV)の興隆や省エネへの取組はありつつも、化成品とジェット燃料が二大需要となり、特に米国とアジアで原油需要は伸びるとした。しかし、船舶用重油については、国際海事機関(IMO)の新たな燃料規制が2020年から導入されることが大きな変化要素となる。
供給面では、米国のシェールオイルが2024年までの原油増産分の70%を占める模様。イランやベネズエラでは原産が見込まれるが、その分はイラクの増産で相殺されるとした。
石油精製面でも、米国シェールガスは、「ライト&スウィート」で加工が少なくてすむため、設備面でも変化が起こるとした。
【参考】【国際】国際海事機関、船舶用燃料油の硫黄含有量上限を3.5%から0.5%に引き下げ。大気汚染対策(2018年11月1日)
【参照ページ】United States to lead global oil supply growth, while no peak in oil demand in sight
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