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【EU】EU理事会と欧州議会、POPs規制強化の基準値で政治合意。PFOA、PFHxS、dl-PCBs等

 EU上院の役割を果たす閣僚級のEU理事会と、EU下院の役割を果たす欧州議会は6月21日、廃棄物に含まれるPOPs含有量の規制を強化する欧州委員会のルール案に関し政治的合意に達した。

【参考】【EU】欧州委、PFASの一つ、PFOAの規制強化案発表。他にもPOPsの廃棄物含有上限値を厳格化(2021年11月6日)

 今回のルール改正は、POPs規則の附属書の改正。まず、PFAS(パーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物)の1種であるパーフルオロオクタン酸(PFOA)の規制対象に加え、規制値の上限はPFOAとその塩が1mg/kg、PFOA関連化合物が40mg/kgとなる。規制発効から5年後に再評価を行うレビュー条項も設ける。

 ポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン及びダイオキシン様PCB(PCDDs/PCDFs及びdl-PCBs)では、規制値が5μg/kgに設定。家庭用焼却灰及び煤塵中の規制値は、2025年1月1日から適用される。熱および発電用のバイオマス装置からの飛灰に関しては、規制発効の1年後に適用され、それまでは経過措置として10μg/kgが規制値となる。加盟国は遅くとも2026年7月1日までにデータ収集を完了。同様に、規制発効から5年後に再評価を行うレビュー条項も設けた。

 ペルフルオロヘキサンスルホン酸(PFHxS)では、PFHxSとその塩で1mg/kg、PFHxS関連化合物は40mg/kgに設定。同じく規制発効から5年後に再評価を行うレビュー条項も設けた。PFHxSは欧州委員会の原案にはなかったが、6月9日のストックホルム条約締約国会議での決定を受け、追加した。

 ヘクサブロモシクロドデカン(HBCDD)では、規制発効時の規制値で500mg/kg、規制発効から5年後に200mg/kgに引き下げる見直し条項を設ける2段階プロセスで合意。5年間で、解体や分別の体制を確立する移行期間としての位置付け。

 ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)では、規制発効時で500mg/kg、発効後3年で350mg/kg、発効後5年で200mg/kgとする3段階のアプローチ。

 短鎖塩素化パラフィン(SCCP)では、1500mg/kg。規制発効から5年後に再評価を行うレビュー条項も設けた。

 また、欧州委員会に対しては、POPs規則の附属書IV記載物質に関し、濃度限度を超える残留性有機汚染物質を含む廃棄物を、有害物質として分類すべきかどうかを評価するよう、EU廃棄物法の改正是非を検討することも求めた。

【参照ページ】Council and Parliament agree to reduce limit values for the presence of persistent organic pollutants in waste

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 EU上院の役割を果たす閣僚級のEU理事会と、EU下院の役割を果たす欧州議会は6月21日、廃棄物に含まれるPOPs含有量の規制を強化する欧州委員会のルール案に関し政治的合意に達した。

【参考】【EU】欧州委、PFASの一つ、PFOAの規制強化案発表。他にもPOPsの廃棄物含有上限値を厳格化(2021年11月6日)

 今回のルール改正は、

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 EU上院の役割を果たす閣僚級のEU理事会と、EU下院の役割を果たす欧州議会は6月21日、廃棄物に含まれるPOPs含有量の規制を強化する欧州委員会のルール案に関し政治的合意に達した。

【参考】【EU】欧州委、PFASの一つ、PFOAの規制強化案発表。他にもPOPsの廃棄物含有上限値を厳格化(2021年11月6日)

 今回のルール改正は、

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 EU上院の役割を果たす閣僚級のEU理事会と、EU下院の役割を果たす欧州議会は6月21日、廃棄物に含まれるPOPs含有量の規制を強化する欧州委員会のルール案に関し政治的合意に達した。

【参考】【EU】欧州委、PFASの一つ、PFOAの規制強化案発表。他にもPOPsの廃棄物含有上限値を厳格化(2021年11月6日)

 今回のルール改正は、POPs規則の附属書の改正。まず、PFAS(パーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物)の1種であるパーフルオロオクタン酸(PFOA)の規制対象に加え、規制値の上限はPFOAとその塩が1mg/kg、PFOA関連化合物が40mg/kgとなる。規制発効から5年後に再評価を行うレビュー条項も設ける。

 ポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン及びダイオキシン様PCB(PCDDs/PCDFs及びdl-PCBs)では、規制値が5μg/kgに設定。家庭用焼却灰及び煤塵中の規制値は、2025年1月1日から適用される。熱および発電用のバイオマス装置からの飛灰に関しては、規制発効の1年後に適用され、それまでは経過措置として10μg/kgが規制値となる。加盟国は遅くとも2026年7月1日までにデータ収集を完了。同様に、規制発効から5年後に再評価を行うレビュー条項も設けた。

 ペルフルオロヘキサンスルホン酸(PFHxS)では、PFHxSとその塩で1mg/kg、PFHxS関連化合物は40mg/kgに設定。同じく規制発効から5年後に再評価を行うレビュー条項も設けた。PFHxSは欧州委員会の原案にはなかったが、6月9日のストックホルム条約締約国会議での決定を受け、追加した。

 ヘクサブロモシクロドデカン(HBCDD)では、規制発効時の規制値で500mg/kg、規制発効から5年後に200mg/kgに引き下げる見直し条項を設ける2段階プロセスで合意。5年間で、解体や分別の体制を確立する移行期間としての位置付け。

 ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)では、規制発効時で500mg/kg、発効後3年で350mg/kg、発効後5年で200mg/kgとする3段階のアプローチ。

 短鎖塩素化パラフィン(SCCP)では、1500mg/kg。規制発効から5年後に再評価を行うレビュー条項も設けた。

 また、欧州委員会に対しては、POPs規則の附属書IV記載物質に関し、濃度限度を超える残留性有機汚染物質を含む廃棄物を、有害物質として分類すべきかどうかを評価するよう、EU廃棄物法の改正是非を検討することも求めた。

【参照ページ】Council and Parliament agree to reduce limit values for the presence of persistent organic pollutants in waste

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