【国際】CDPへの署名機関投資家数は順調に増加。高まるCDPの影響力。

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 世界の機関投資家らが集まり、企業に対して気候変動に関する情報開示を求めている国際団体のCDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)が、かつてないほどの影響力を持ちつつある。2015年3月現在、総計95兆米ドルの資産を有する822の機関投資家が、世界の大手上場企業5,850社に対し、CDPを通じて環境データ、戦略、行動に関する情報開示を要求している。  さらに今年は、CDPは12月にパリで開かれるCOP21に先立って気候変動に関する世界的な合意形成を実現するために、自社の情報開示を超え、産業界を代表して声を上げるよう企業らに働きかけている。現状CDPがWe Mean Business Coalitionとともに支援している6つのイニシアチブのうち、少なくとも1つ以上のイニシアチブにコミットしている企業は60社に達している。We Mean Business CoalitionはCDP、BSR、Ceres、WBSCDらで構成される、気候変動アクションを喚起するためのグローバル連合だ。  CDPが公表している2015年3月時点での主な活動状況は下記の通り。 Carbon Actionは、CO2排出量が多い業界の企業に対してCO2排出削減を働きかけるイニシアチブで、2015年は前年の3倍以上となるCO2排出量が多い17業界、1,335企業に対して情報開示要求が行われた。 CDPの森林プログラムに署名した機関投資家の数は前年比24%増加の298におよび、合計資産は前年比27%となる19兆米ドルに到達した。 水も引き続き重要な課題として認識されており、CDPの水プログラムにも、前年比8%増となる617の機関投資家が署名しており、総資産は63兆米ドルに達した。 気候変動プログラムへの署名数は822、総資産は95兆米ドルに到達した。 2015年2月には初めてとなる詳細な業界分析報告書"No room for passengers: are auto manufacturers reducing emissions quickly enough?"を公表し、CO2排出量の多い6つの業界へ向けた重要な測定基準およびそれらと財務パフォーマンスとの関係を特定した。  CDPのCEOを務めるPaul Simpson氏は「来たるCOP21のような一大イベントと共に、CDPに署名する機関投資家の数は増加している。ゲームを変える政策への合意を確実なものにするために、投資家は行動を起こし、温室効果ガス削減や再生可能エネルギー投資、より明確で透明性の高い情報開示にコミットすることで低炭素社会へ移行できるよう、企業に働きかけていく必要がある」と語った。  CDPの影響力は年々高まっており、気候変動や水、森林保護など環境関連の非財務情報について適切な情報開示ができない企業は機関投資家から厳しい評価を受ける時代はもうそこまで来ている。 【リリース原文】Investor support for environmental data collection grows apace 【団体サイト】CDP

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【国際】WBCSD、グローバル企業による戦略的な非財務情報開示状況は改善傾向にあると発表

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WBCSD(World Business Council for Sustainable Development:持続可能な発展のための世界経済人会議)が11月4日に公表した調査報告書”Reporting Matter 2014”によると、大手グローバル企業らによる非財務情報の開示状況は改善しており、そのアプローチには多様性があるものの全体としてはサステナビリティ報告がより標準化してきていることが分かった。 同調査報告書は世界35ヵ国、20業界以上にまたがる162のWBCSD会員企業が発行した統合報告書およびサステナビリティレポートの調査に基づくもので、先進的な企業が事業変革に向けてレポーティングプロセスをどのように活用しているのかを示し、非財務情報開示の価値をより多くの企業に広めていくことを目的としている。 同報告書によれば、今年度の調査ではマテリアリティの特定方法に関する情報開示の質が19%向上しているほか、戦略・目標・パフォーマンスの関連性が全体平均で18%改善、さらに、情報開示のタイムリーさも改善し、2013年は年末から平均6カ月後であったのに対し、2014年は平均4.5ヶ月だったという。 また、WBCSDは、グローバル企業の非財務情報開示においては大きな前進が見られる一方で、その効果については未だ改善の余地もあるとしている。WBCSDによれば、自然資本と社会資本の測定・評価を統合する信頼性の高いツールがなければ非財務情報は企業活動に結合できずに単なる年に一度の開示で終わってしまうため、現在会員企業らと協力して企業の投資意思決定に影響を及ぼすツールの開発に取り組んでいるとのことだ。 WBCSDのCEOを務めるPeter Bakker氏は「最終的な目標は、よりサステナブルな企業が成功し、金融市場や顧客から報酬を得られるようになることだ」とし、そのためには「財務、社会、環境におけるパフォーマンスについて簡潔にまとめた信頼性のあるデータや情報を開示する必要がある」と語る。 また、今回の調査において評価基準の開発にあたった英国ロンドンのコンサルティング会社Radlley Yeldar社でコンサルティング部門の責任者を務めるBen Richards氏は「レポーティングおける一連の作業は、ベストプラクティスを集め、自社の挑戦を顧み、一度立ち止まって次年度の計画を立て、人々に対し将来へのエネルギーをもたらす機会を与えてくれる最も効果的な方法だ。より多くの企業がレポーティングにおいてその心構えを大切にすることができれば、今日の大きな課題に対して大きく前進することができるだろう」と語った。 WBCSDは、財務、環境、社会パフォーマンスを結合させた簡潔な情報開示はより持続可能かつインクルーシブな経済への移行に向けて重要な役割を果たすとしており、積極的に会員企業らに対して非財務情報の開示を推進している。 【レポートダウンロード】Reporting Matter 2014 【リリース原文】Global survey of leading companies reveals improved strategic disclosure in non-financial reporting 【団体サイト】The World Business Council for Sustainable Development 【企業サイト】Radley Yeldar

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