【ウガンダ】政府、農業分野の国家気候変動適応計画(NAP)策定。FAOとUNDPが策定支援

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 ウガンダ政府は11月28日、国連食糧農業機関(FAO)と国連開発計画(UNDP)の技術支援を受け、農業分野の国家適応計画(NAP)を初めて策定した。農業分野の気候変動適応のためのセクターポリシーや計画、予算を固めた。気候変動が進行する中、国家適応計画の策定は各国にとって急務となってきている。  今回のNAPは、ウガンダ農業・動物産業・漁業省が、水・環境省との連携しながら策定した。FAOとUNDPは、農業セクターの国家適応計画策定に対し、「Integrating Agriculture in National Adaptation Plans(NAP-Ag)」プログラムを展開しており、ウガンダ政府も同プログラムの適用を受けた。同プログラムには、ドイツ連邦環境・自然保護・原子炉安全省の「国際気候イニシアチブ(IKI)」が資金を拠出している。  ウガンダ政府は今回、優先事項の高い21項目を特定。農作物生産、畜産生産、漁業マネジメント、気候変動情報・早期計画・災害事前準備、森林・土地・天然資源マネジメント、研究・ナレッジマネジメント等が気候変動適応の優先度が高いと位置づけた。  ウガンダ統計局によると、農業はウガンダのGDPの約24%を占めており、雇用の68%を抱えている。 【参照ページ】Government and United Nations in Uganda launch new strategic framework to tackle climate change in the agriculture sector

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【国際】インパクト・マネジメントの国際イニシアチブ「IMP」発足。UNDP、IFC、PRI、GIIN、GRI等参加

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   国際機関複数は9月26日、事業や投資の分野でのインパクト・マネジメントに関する国際イニシアチブ「インパクト・マネジメント・プロジェクト(IMP)」を発足した。参加機関は、国連開発計画(UNDP)、国際金融公社(IFC)、経済協力開発機構(OECD)、国連責任投資原則(PRI)、GRI、Global Impact Investing Network(GIIN)、Social Value International(SVI)、World Benchmarking Alliance(WBA)、Global Steering Group for Impact Investment(GSG)の9つ。  IMPは元々、インパクト・マネジメント分野の団体として2016年に発足。今回、9つの機関によるネットワーク組織として発展的な衣替えを遂げた。現在、Bridges Fund Managementが事務局機能を果たしている。IMPは、インパクトの理解、測定、報告をするための一般的な原則の策定を行う。国連持続可能な開発目標(SDGs)により、企業や金融機関、投資家にインパクトの測定が求められてきており、今回有力機関が結集した。  またアドバイザーとして、ブラックロック、PGGM、アクサ・インベストメント・マネージャーズ、UBS、バークレイズ、ピムコ、ニューバーガー・バーマン、ハーミーズ・インベストメント・マネジメント、Generation Foundation、ビッグ・ソサイエティ・キャピタル、フォード財団、オミダイアネットワーク、英国際開発庁(DFID)、マース、MacArthur Foundation、リープフロッグ・インベストメント等も協力している。 【参照ページ】The IMP launches global network to mainstream impact management

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【国際】UNDP、AIコンソーシアムに参加。IT大手とAI活用によるSDGs達成を検討

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 UNDP(国連開発計画)は8月1日、IT大手が主導するAIに関するコンソーシアム「Partnership on Artificial Intelligence(AI)」に参加した。同コンソーシアムは、アマゾン、グーグル、フェイスブック、マイクロソフト、IBM、DeepMindが2016年に設立。人間にとって安全、倫理的、透明性のあるAI開発を目指すためのプラットフォーム。現在、参加組織にはアクセンチュア、インテル、eBay等の企業や、オックスフォード大学インターネット研究所、UNICEF(国連児童基金)、ヒューマン・ライツ・ウォッチ等もある。  UNDPは今後、2014年にデンマーク政府と立ち上げた「Innovation Facility」が同コンソーシアム参加組織と連携し、SDGsを達成するためのAIの潜在力を探る。Innovation Facilityは、UNDP加盟国に対し、最新技術の知見や資金を提供する組織。国連持続可能な開発目標(SDGs)が謳う「誰も置き去りにしない社会」を目指し、ロボットやIoT等も駆使して、データ収集・分析、リスクや政策、各種プログラムの評価を実施していく。  UNDPはすでにAIを活用してきている。ドローンや遠隔センサーを活用したモルジブでの防災進度の調査やウガンダでの難民向けのインフラ整備プロジェクトを実施。IBMととは、各国の政策立案をSDGsの観点から自動評価するツール「Rapid Integrated Assessment」を開発した。またUNEP(国連環境計画)とは、生物多様性に関する地図情報プラットフォーム「Biodiversity Lab(国連生物多様性ラボ)」を立ち上げた。  UNDPは、「2018‐2021年計画」でも、技術やイノベーションの果たす役割を大きく位置づけている。ロボットやAIの発展は人間の仕事や発展の在り方を根幹的に変える可能性を秘めており、活用の仕方について深く検討していく。 【参考サイト】UNDP joins Tech Giants in Partnership on AI

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【国際】国連総会、国連組織改革を承認。SDGs達成に向け各国に国連代表(RC)を公式配置

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 国連総会は5月30日、アントニオ・グテーレス事務総長が掲げる国連組織改革を承認する採択を行った。国毎に国連書記官の代表となる国連常駐調整官(RC)を置き、各国政府の二人三脚で国連持続可能な開発(SDGs)の目標達成に向け取り組む。グテーレス事務総長は3月21日に国連総会に提出する改革案 を公表していた。 【参考】【国際】国連、国連組織改革の国連総会決議案公表。SDGs達成に向け国別活動調整チームの権限強化(2018年4月1日)  従来の体制は、各国連機関の各国での活動を調整に関し、各国連機関が「国連カントリーチーム(UNCT)」を形成し、そのトップをUNDPの国連常駐調整官(RC)が担う形で進められてきた。しかし、RCには各国連機関を統括する公式な権限はなく、各国での各機関の調整は、RCの人柄や気の回し方に大きく依存しており、効率的な調整体制ができていなかった。  そのため、今回の改革では、RCをUNDPから独立させ、正式にUNCTのトップとしての地位を与えた。これにより、各国でのニーズや状況に応じ、RCが国連諸機関に対し取組を指示できる体制となった。各国政府としても、対話の窓口が一本化でき、効率や実効性が上がる。  改革実施には、年間で2.55億米ドル(約280億円)の予算が必要としたが、アミナ・ムハンマド国連事務次長は合理的な経費だと意義を強調した。 【参照ページ】Countries back ‘ambitious and comprehensive’ reform of UN development system

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【国際】UNDP、主要50ヶ国の公共部門男女平等ランキング2017発表。日本は40位でG7中最低

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 国連開発計画(UNDP)と米独立系学術シンクタンクのウィルソン・センターは11月29日、公共部門での女性リーダーシップの機会改善を目指すイニシアチブの一環として、主要50ヶ国のランキング「世界女性リーダーシップ・イニシアチブ・インデックス(Global Women’s Leadership Initiative Index)」を発表した。国連持続可能な開発目標(SDGs)の一環として、女性の地位向上が目的。2050年までに公共部門で女性が半分となることを目指している。  同インデックスは、立法、司法、行政、軍、NGOの5つの分野を対象とし、「キャリアパス」「地位」「権力」の3つの観点で国別評価を行った。世界全体では、NGOが最も男女機会均等が進んでおり、女性リーダーが29.7%を占めている。しかし、NGOの女性従事者は43.9%であり、NGOでも女性幹部には壁があるという結果となった。 国別ランキング スウェーデン(69.65) フィンランド(65.82) ノルウェー(65.76) カナダ(65.57) スロベニア(61.39) フランス(59.46) アイスランド(58.82) ニュージーランド(57.98) スペイン(57.59) アイルランド(54.77)  上位は、ダイバーシティが進んでいると言われる欧米勢が独占。G7では、カナダ4位、フランス6位、ドイツ11位、英国20位、米国27位、イタリア28位、日本40位。アジア諸国では、フィリピン21位、韓国25位、日本40位、タイ41位、インドネシア42位、インド43位、中国49位だった。最下位50位はサウジアラビア。  日本は、機会均等の制度面の担保を示す「キャリアパス」は、52.23と平均(54.78)をやや上回った。しかし、実質的な女性の権力獲得を示す「権力」は、46.17と平均(54.50)を下回り、さらに実際の女性割合等で構成される「地位」は、15.25と平均(31.56)を大きく下回った。 【参照ページ】UNDP and partners launch Global Women’s Leadership Index for 50-50 women leaders in public office by 2050 【ランキング】GLOBAL WOMEN'S LEADERSHIP INITIATIVE INDEX

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【中国】政府と国連、「中国企業の海外における持続可能な発展報告2015」を発表

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 11月10日、「中国企業の海外における持続可能な発展報告2015」が、北京の釣魚台国賓館で開かれたフォーラムの中で発表された。この報告書は、商務部国際貿易経済協力研究院、国有資産監督管理委員会研究センター、国連開発計画(UNDP)駐中国代表事務所が共同で作成したもので、中国企業の海外での事業活動の状況や世界の持続可能な発展に向けたインパクトについてまとめあげた。3者は今後、提携をさらに進化させ、中国企業の海外における持続可能な発展を推進するため「中国企業海外持続可能発展連盟」を結ぶことを計画している。  報告の中では、中国政府・企業及びその他重要な利害関係者から提出された中国企業海外業務の13の事例研究を含む政策および措置について分析を行った。中国企業の海外業務は日増しに増えており、2000年以来、中国の海外に対する直接投資は年平均36.4%増加している。2014年には、中国企業が相手国に収めた税金は計191.5億米ドルにのぼり、83.3万人もの雇用を現地で創出した。将来を見通すと、商務部は引き続き政策を改善し、公平性・安定性・透明性のある対外投資の枠組みを構築し、中国企業が海外で事業活動を展開しやすくするような環境を整えていくという。  国連事務次長補及び国連開発計画(UNDP)総裁補兼政策・プログラム支援局長のマグディ・マルティネス・ソリマン氏は、フォーラムの主旨演説の中で、「今年9月、国連は17の持続可能な開発目標(SDGs)を正式に採択し、企業はその目標を実現する肝心なアクターとなる。中国企業は現在率先して持続可能な開発目標と自身の中核業務とを融合させようとしているが、まだまだ進化の余地が大いにある。UNDPは今後もこのような企業を支援し続ける。」と述べ、中国企業の海外進出と世界の持続可能性の向上に更なる期待を寄せた。  また、中国企業の海外進出での経営状況としては、13%の企業が相当な利益を上げ、39%は黒字、24%は損益分岐、残りの24%が赤字状態にあるという。報告書は今後毎年発表される。 【参照リリース】《中国企业海外可持续发展报告2015》正式发布 【参照ニュース】首部中国企业海外可持续发展报告发布 推动企业走出去

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【中国】UNDP、ネット動画大手LeTVと戦略的パートナシップを提携

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 国連開発計画(UNDP)中国事務所は5月25日、インターネット動画大手のLeTV(楽視網)社との戦略的パートナーシップを発表し、北京で覚書への調印式を行った。LeTVは、国連が今年70週年を迎えるにあたり、その記念イベントの共催を始め、インターネットでの動画配信を通じた情報格差の是正や、再生可能エネルギーの促進などの分野でも協力していく。  UNDPは、経済開発分野での国連最大のグローバル機関であり、170以上の国で発展援助に関するプロジェクトを行っている。特に、今年は、国連70周年イベント、国連ミレニアム開発目標(MDGs)のポスト2015年開発アジェンダ会議、年末に開催される国連気候変動パリ会議など重要イベントを多数控えており、メディアパートナーは重要な存在となる。一方、LeTVは中国のインターネット業界の代表企業の一社で、特に動画放送サイトで有名だ。LeTVは、配信プラットフォーム、放映コンテンツ、放映端末、応用開発など全ての工程を一気通貫で実施できる体制を強みとしており、この手法は業界で「LeTVモデル」と呼ばれている。LeTVクラウドコンビューティング社CEOの呉亜洲氏によると、LeTVは強い技術開発力を有し、クラウド動画の分野で業界最大の帯域幅ストレージを誇るという。  LeTVをパートナーにした理由について、UNDP中国事務所副主任の何佩德氏は「UNDPは1979年以来中国と協力体制を築いてきた。かつてUNDPは中国に対する資金提供者でありプロジェクトの実施者であったら、今では中国は私たちのパートナーでありアドバイザーだ。UNDPは中国政府や国民に対してガイド役を務めているが、今回LeTVと提携したことでそのガイドを共有していく新たなチャネルを得た」と、LeTVとの提携の重要性を語る。業界関係者の間でも、LeTVが公共サービスに参加したことは、LeTVのグローバル化戦略を加速化し、世界中に影響を与えるトップ企業へまた一歩近づくことになると高い評価の声が上がっている。 【機関サイト】UNDP

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private 【レポーティング】サステナビリティ(CSR)報告ガイドラインを主導するグローバル機関

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(図)サステナビリティ報告ガイドライン カオスマップ。Sustainable Japan作成。 複雑化するサステナビリティ(CSR)ガイドライン  サステナビリティ報告やCSR報告を担当する方々からよく受ける質問があります。「一体、どのガイドラインを参照すれば良いのか」。実はこの種類の問いは非常に回答に窮します。もちろん、有名なガイドラインはあります。例えばGRI、サステナビリティ報告についての包括的なガイドラインと言っても過言ではなく、先進国・新興国問わず世界中で参照されています。しかしながら、当サイトSustainable Japanでは日々GRI以外の多の多くのガイドラインについてもご紹介をしています。ISOが定めたISO26001、温室効果ガス算出方法で有名なガイドラインのCDP、紛争鉱物報告ガイドラインを制定しているcfsi、財務情報と非財務情報の統合を試みる<IR>などなど。これらのガイドラインを全体として公式に統括する機関は今のところ存在していません。それぞれの機関はお互いに連携をしつつも、独立した動きを見せ発展してきています。こうした体系的に整理されずにルールやガイドラインが増殖していく動きは、中央政府の省庁が一元的にルールを管理する傾向の強い日本にはあまり馴染みのない状態です。整理されないルール増殖というのは悲観すべきなのかもしれませんが、それだけ今サステナビリティ報告や非財務情報報告の領域は急速に発展してきていることの証左でもあります。産業革命やIT革命の際に数多の技術が一度に勃興してきたように、サステナビリティや企業情報開示の分野も今まさに革命期にあると言うことができるでしょう。正直、この領域の専門家でない限り、全ての動きに日々目を向けていくのは非現実的です。ですので、今回は、いまこうしてますます複雑化していくサステナビリティ報告ガイドラインの状況を俯瞰的にまとめてお伝えしていきます。 GRI 〜サステナビリティ報告ガイドラインの中心的存在〜  GRIとは (more…)

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2015/04/28 体系的に学ぶ

インクルーシブ・ビジネス(Inclusive Business)

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インクルーシブ・ビジネスとは?  インクルーシブ・ビジネスは、2005年にWBCSD(World Business Council for Sustainable Development:持続可能な開発のための経済人会議)によって唱えられた概念で、ビジネスのバリューチェーンの中に地域社会で暮らす人々(主に貧困層)を消費者、顧客、取引先、起業家などとして巻き込み(インクルードし)ながら、事業の発展だけではなく雇用の創造や所得水準の上昇などを通じてコミュニティ全体の発展を図るビジネスの手法のことを指します。主に発展途上国におけるBOP(Base of the Pyramid)層を対象としたビジネスにおいて用いられます。 UNDP(国連開発計画)のWebサイトではインクルーシブ・ビジネスを下記のように定義しています。 開発途上国の貧困層の人々を消費者、生産者、被雇用者、起業家などとしてビジネスのバリューチェーンに取り込み(=インクルーシブ/包括的)、現地で雇用や商品・サービスを生み出すことによって、貧困層の人々の選択肢の拡大と企業の事業機会の拡大を同時に実現するビジネス  インクルーシブ・ビジネスは発展途上国における持続可能なビジネスモデルの形態として近年注目を浴びており、大企業らが現地コミュニティの中小企業やNPOらと連携しながらコミュニティの発展と事業開発の実現を同時に目指す事例が増えてきています。  インクルーシブ・ビジネスにおいては、地域社会の貧困層の人々は様々な形でビジネスのバリューチェーンに参画し、恩恵を受けることができます。インクルージョンの代表的なパターンとしては主に下記の4パターンが挙げられます。 サプライチェーン 雇用 製品・サービス 流通チャネル  例えば、従業員やサプライヤーとして参画することで新たな収入機会や金融機関へのアクセスを得ることもあれば(就労支援トレーニングなども含まれる)、低価格に設定された商品・サービスを通じて消費者として直接の恩恵を得ることもあります。また、女性の自立支援を目的とした起業家支援プログラムを展開することでスキル及び資金の双方を提供し、ビジネスが発展するうえで重要となる流通インフラの整備などを実施するケースなどもあります。  インクルーシブ・ビジネスのモデルが上手く機能し出すと、貧困層の人々は新たな機会やスキルを基にして収入を増やすことができ、結果として更なる投資や教育などを通じて貧困の罠から抜け出すことができるようになります。 インクルーシブ・ビジネスの課題  上記のようにビジネスを通じて地域社会に様々な恩恵をもたらすことができるインクルーシブ・ビジネスですが、成功のためにはいくつかの課題も存在しています。代表的な課題としては下記が挙げられます。 投資対効果に対する組織内部からの批判 ビジネスインフラなどの外的要因 地域社会からの信用 投資対効果に対する組織内部からの批判  インクルーシブ・ビジネスはコミュニティへの投資と共にビジネスが発展していくビジネスモデルなので、収益性の観点では長期的な視点で評価をする必要があります。そのため、事業開発にあたっては財務、ソーシャルインパクトの双方に置いて予め長期的な視点を織り込んだ上でKPIや目標の設定を実施しないと、事業としての投資対効果について組織内部からの批判が出る可能性もあります。一方で、インクルーシブ・ビジネスにおいてはバリューチェーン全体において地域社会と深く関わり合っていくことが求められますので、短期間での撤退などはかえって逆効果となる可能性もあり、事業の開発にあたっては慎重な計画の策定が求められます。 ビジネスインフラなどの外的要因  インクルーシブ・ビジネスが主な対象としている発展途上国の貧困エリアにおいては、ビジネスを発展させる上で最低限必要となる道路や交通手段、下水道や住宅といったインフラすら整っていないことも多く、本来は行政が提供するべきインフラが存在していないことが事業上の大きな課題になるケースがあります。 地域社会からの信用  インクルーシブ・ビジネスを成功させる上で鍵を握るのは、いかに地域社会の住民や地元の中小企業、NPO・NGOらと発展的な信頼関係を構築することができるかという点です。地域社会の中には利益至上主義の多国籍企業に対して不信感を持っている人々がいるケースも多いので、そうした人々と関わり合い、共に協力関係を築いていくためにはやはり時間がかかります。また、本当に信頼できるNPOや地元企業と連携できるか、という点も非常に重要となります。 インクルーシブ・ビジネスに関わる国際的な団体  インクルーシブ・ビジネスを推進している代表的な団体としては、国連が2008年に開始したイニシアチブ、BCtA(Business Call to Action)が挙げられます。BCtAは、国連の掲げるミレニアム開発目標の実現に向けてグローバル企業らによるインクルーシブ・ビジネスモデルの開発を支援しており、現在では100を超える企業がこのイニシアチブに参画しています。  また、UNDPはGIM(The Growing Inclusive Markets)というマルチステークホルダーによる調査研究・アドボカシーを主としたイニシアチブを展開しており、40ヶ国、110以上に及ぶインクルーシブ・ビジネスの事例研究をまとめたCase Studies Bank、世界のあらゆる地域で展開されている1,100以上のインクルーシブ・ビジネスモデルをまとめたデータベースなどを提供しています。 参考サイト・文献 Business Call to Action UNDP Growing Inclusive Markets WBCSD Inclusive Business Perspectives

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2015/02/04 辞書

【国際】IIRC、公的セクターの統合報告を推進するイニシアチブを発表

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統合報告の流れは民間セクターを超えて公的セクターの領域までやってきている。IIRC(The International Integrated Reporting Council:国際統合報告委員会)の呼びかけのもと、世界中の公的機関が統合報告を通じた公的セクターの透明性と信頼性の向上に向けて力を合わせることになった。 IIRCは11月17日、米国ワシントンで開催されたWorld Bank Public Sector Integrated Reporting Conferenceの中で、新たに公的セクターの統合報告を推進するイニシアチブ、The Public Sector Pioneer Networkを開始すると発表した。 同会議の中ではUNDP(国連開発計画)、NHS(UK National Health Service)、IPSASB(International Public Sector Accounting Standards Board)など公的機関の専門家らが集まり、公的セクターがなぜ統合報告を必要とするのか、どのように採用するべきなのかなどについて話し合った。 同イニシアチブは、IIRCがCIPFA(Chartered Institute of Public Finance and Accountancy:英国勅許公共財務会計協会)との協力により開発したもので、同会議の参加機関らが公的セクターにおける最初の統合報告採用機関となる予定だ。既に同イニシアチブに署名している主な公的機関としては世界銀行グループ、UNDP、シティ・オブ・ロンドン、ウェールズ政府、英国政府の部門などが挙げられる。 今回の発表にあたり、UNDPの総裁を務めるHelen Clark氏は「透明で責任があり、アカウンタビリティがある機関は、人々の生活を向上させ、持続可能な開発計画を実行する上で重要な役割を果たしている。統合報告は、透明性、アカウンタビリティ、そして社会責任およびサステナビリティと組織の長期的なレジリエンスとの関係性を強化するためのフレームワークを提供している。UNDPはPioneer Networkに参加し、公的セクターのレポーティングにおけるこの進化に対して貢献できることを嬉しく思う」と述べた。 また、IIRCのCEOを務めるPaul Druckman氏は「公的セクターは、減少しつつある資源の中でアウトカムを維持、改善することがますます難しくなってきている。それを成し遂げる上では、どのようにコミュニケーションし、どれだけしっかりと準備できるかが公的セクターのアカウンタビリティにとって重要になるだろう。このネットワークの参加者らは、統合報告が透明性の向上と信頼の構築という最終的な目標とともに公的セクターの目的に沿う形でどのように適用できるのかについて、彼らの考えや経験を共有してくれるだろう。私は、このネットワークのグローバルにおける影響力を確かなものにするために、興味を持つ機関に対して参加を呼びかけている」と述べた。 IIRCの努力によって各国政府や自治体などに対して大きな影響力を持つ国際機関が統合報告の流れに乗ることで、民間セクターにおける統合報告もより一層と推進されることが予想される。 CIPFAにて政策・技術部門のエグゼクティブ・ディレクターを務めるIan Carruthers氏は「世界の3分の1のGDPが公的セクターによって生み出される中で、統合報告を適用し、優れた統合思考を身につけることは、透明性とアカウンタビリティの変化において必要不可欠なステップを作る手助けとなるだろう」と語る。 また、同氏は「公的資源がどこでどのように使われるのか、使途を可視化して明確に情報を提供することを通じ、世界中の公的セクターが統合報告という変革に向けた課題へより積極的に取り組むことでしか、市民の理解や信頼の向上は得られない」と付け加えた。 昨今では民間企業と同様に公的機関においても資源の効率的な運用やその透明性、アカウンタビリティがより求められるようになってきている。セクターを超えて統合思考が実践されることで、IIRCの最終目標である経済の安定性および持続可能な世界の実現にまた一歩近づくことになる。 【参照リリース】Public sector takes up the transformational challenge of Integrated Reporting 【参考ページ】The Public Sector Pioneer Network 【団体サイト】IIRC

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