【ヨーロッパ】トムソン・ロイター、ヨーロッパ企業のSRIインデックスを開始

Facebook Twitter Google+

ヨーロッパではサスティナビリティ投資の流れが更に加速することになりそうだ。トムソン・ロイターは9月2日、同社が提供する社会的責任インデックスThomson Reuters Corporate Responsibility Indices(CRI)の一部として、ヨーロッパに特化したSRIインデックス、The Thomson Reuters CRI Europe Indicesの開始を発表した。 投資家は、トムソン・ロイターの保有する一連のESG関連データや分析、ツールを用いて業界、国、地域別にヨーロッパ企業の事業状況を調べることができるようになる。また、このインデックスは企業が発信する定性情報よりも定量情報を重視することで客観性・透明性を維持しており、特定の業界を排除するネガティブ・スクリーニングも実施していないため、より正確かつ多様なベンチマークになっているという。 トムソン・ロイターのStephan Flagel氏は、「世界中でESG投資に対する注目が高まっている中、トムソン・ロイターは投資家が確かな情報に基づく意思決定ができるように、最も包括的かつ透明性のあるインデックスを提供することにコミットしている」と語った。 また、トムソン・ロイターのインデックスや格付の開発を手がけているS Network Global IndexesのJoseph LaCorte氏は「Thomson Reuters CRI Europe Indicesに含まれる全ての株式は、S&P500やMSCI EAFEのような指数の加重平均よりも優れたESG格付を得ていることが保証されており、同インデックスによって投資家はヨーロッパ市場のESGパフォーマンスを測定できるようになった」と述べた。 Thomson Reuters CRI Europe Indicesの運用は7月28日から開始しており、過去のデータは2007年12月31日まで遡って確認可能だ。同インデックスの詳細な情報はThomson Reuters Corporate Responsibility Indicesから。 投資判断材料としてのESGパフォーマンスの重要性は世界中で確実に高まりつつある。今回トムソン・ロイターは新たにヨーロッパに特化したインデックスを発表したが、今後同インデックスが他のインデックスと比較してどのような運用パフォーマンスを見せるのか、期待が集まる。 【企業サイト】Thomson Reuters 【参考サイト】Thomson Reuters Indices (※写真提供:mkos83 / Shutterstock.com)

» 続きを読む

【国際】2015年度のダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックスが公表

Facebook Twitter Google+

 S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは9月14日、2015年度のダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス(以下、DJSI)を公表した。DJSIは1999年から開始された世界で最初のグローバル・サステナビリティ・ベンチマークで、現在では16か国の投資家や資産運用マネジャーに使用されている最も有名なSRI指数の一つだ。  DJSIの構成銘柄は標準のダウ・ジョーンズ・インデックスから選別されており、経済・環境・社会という3分野にわたるサステナビリティ評価基準を基に企業を格付している。評価の見直しは年に1度行われる。今年のDJSIワールドは全世界の大手企業2500社の中から317社が選定され、日本からは20社が選定された。また、DJSIアジア・パシフィックには日本から62社が選定されている。  DJSIワールドの大きな動きとしては、米銀行大手のバンク・オブ・アメリカ、スペイン通信大手のテレフォニカ、鉱業世界最大手のBHBビリトンが新たに加わり、米シスコ・システムズ、米ペプシコ、カナダロイヤル銀行が外れた。  全体の傾向を業界別に見ると、昨年と比較してスコアの改善が最も目立ったのは電子機器・部品(+23.45%)、輸送・輸送インフラ(+18.16%)、住宅建設(+15.3%)の3業界で、逆に最も改善が見られなかったのは、ライフサイエンス機器・サービス(-7.71%)、パーソナル製品(-6.73%)、石油・ガス(-5.95%)だった。  また、基準別にみると、最も取り組みが進んでいるのは倫理規定・コンプライアンス・収賄と汚職、コーポレートガバナンス、環境方針・マネジメントシステムで、逆に取り組みが最も遅れているのは事業の環境効率、人的資本開発、コーポレートシチズンシップ・慈善事業となった。  DJSI2015の詳細は下記からダウンロード可能。 【レポートダウンロード】Dow Jones Sustainability Indices 【参照リリース】Results Announced for 2015 Dow Jones Sustainability Indices Review

» 続きを読む

【国際】2014年のダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス評価結果が発表

Facebook Twitter Google+

S&P Dow Jones IndicesおよびスイスのRobecoSAMは9月11日、2014年のDow Jones Sustainability Indices(ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス、以下DJSI)の評価結果を公表した。DJSIは世界で最も信頼性の高いグローバル・サステナビリティ指標の一つだ。世界34カ国、59の産業にわたる時価総額大手2500社の中から経済・社会・環境の3要素を基に企業のサステナビリティを評価され、上位約10%の企業がDJSI Worldとして選出されるほか、産業別、地域別の格付けも発表される。 15周年となる今年は319社が選出され、Amgen Inc、Commonwealth Bank of Australia、GlaxoSmithKline PLCなどが新たに銘柄に加わり、Bank of America Corp、 General Electric Co、Schlumberger Ltdなどが外れた。 DJSI Worldに15年連続で選出された企業は下記の通り。 Baxter Internatinal Inc、Bayer AG、Bayerische Motoren Werke AG、BT Group PLC,Credit Suisse Group AG、Deutsche Bank AG、Diageo PLC、Intel Corp、J Sainsbury PLC、Novo Nordisk A/S、RWE AG、SAP AG、Siemens AG、Storebrand ASA、Unilever NV、UnitedHealth Group Inc また、日本からは花王株式会社がHousehold & Personal Products(家庭用品・パーソナル用品)部門で産業グループ別のリーダー企業として選出されている。 2013年度と比較した際の評価基準の変更点や、地域別、国別のレビューの詳細などはDJSI 2014 Review Results(PDF)から確認可能。 【参照リリース】Results Announced for 2014 Dow Jones Sustainability Indices Review; DJSI Celebrates 15 Year Anniversary 【企業サイト】S&P Dow Jones Indices 【企業サイト】RobecoSAM

» 続きを読む

【金融】富国生命投資顧問社インタビュー「SRIファンドと投資先企業との新たな関係性」

Facebook Twitter Google+

財務情報とともに社会・環境などの非財務情報にも配慮するSRIファンド。特に、以前「世界と日本のSRI・ESG投資最前線」でも紹介した、統合型(Integration)と呼ばれるSRIファンドが世界全体で急成長しています。 日本市場ではSRIファンドはまだ大きくはありません。ヨーロッパでは投資全体の49%が、米国では11%がSRIファンドで運用されている中、日本国内のSRIファンド割合は0.2%と非常に小さな存在です。日本市場のSRIは今後どのようになっていくのでしょうか。SRIを取り巻く昨今の状況と今後の展望について、早くからSRIファンドを組成してきた富国生命投資顧問株式会社(以下、富国生命投資顧問)にお話を伺ってきました。 富国生命投資顧問社インタビュー 1. 富国生命投資顧問でSRIファンドを始めたきっかけは? 「当社では2004年にSRIファンドを立ち上げました。当時日本では、1999年から2001年ぐらいにかけて「エコファンド」という環境をテーマにした公募SRIファンドがいくつか投入されていたのですが、その後にITバブル崩壊で株式相場全体が低迷したこともあり、この流れもしばらく途絶えていました。2003年になり日本がCSR元年を迎え再びSRIファンドの動きが活発化しました。資産の運用において社会的責任の考えを導入することは経営理念である「社会への貢献」に合致するものと考え、富国生命グループ全体でSRIファンドに取り組むことが決まり、当社が運用を担当することになりました。今日まで富国生命の年金保険の特別勘定を用いた“SRIファンド”や、年金や確定拠出年金向けのファンドのアセットマネジメントをしております。」 2. 富国生命投資顧問でのSRIファンド投資哲学は? 「当社では、“最も着実な成長を期待できるのは、社会的責任を果たすことによって持続可能な経済の成長を推進する企業”という考え方をSRIファンド運用の基本に置きました。これが当社の投資哲学です。この考え方は10年経った今でも変わっていません。持続可能な経済成長を推進するということで、従来の財務情報も引き続き重視し、それに加えて環境、社会、ガバナンスの視点をからも企業を調査分析し、投資銘柄を選定しています。」 3. SRIファンドのユニバース選定・対象銘柄選定のフローは? 「当社では、SRIファンドの独自色を出すため、当社自身でCSR評価を行うことを方針としています。しかしながら、当時CSR評価のノウハウがあまりありませんでしたので、イギリスの運用会社でCSR調査を経験された葎嶋真理氏とコンサルタント契約を結びました。葎嶋氏には今でもお手伝い頂いております。 当社ではまず、財務ユニバースを中心とした400〜500社ほどを調査対象とし、そこからCSRに優れた企業を抽出しています。CSR評価はアナリストやファンドマネージャーが企業へ直接訪問することを前提とし、独自に作成した質問票をもとに1社1社ヒアリングを実施しています。設立以来の訪問企業数は、現上場企業のうち327社(2014年6月現在)です。CSR評価は、マネジメント、マーケット、雇用、環境の4項目数十問についてヒアリングを行い、最終的にA, B, C, Dの4段階の評価(Dは取材できなかった企業)を付けます。ヒアリングは定性的な内容が多いため、必ず複数名でヒアリングを実施し、議論しながら評価を行うようにしています。質問票の内容は10年前に始めた時と基本的な考え方は変わっていませんが、見直しは随時実施しています。」 4. CSR評価で重視していることは何ですか? 「根底にあるのは、PDCAサイクルが回っているのかどうかであり、それをヒアリングでは特に確認しています。企業理念をはじめ雇用、環境について企業が定めた方針を企業全体に浸透させる仕組みが整っているかどうか、“持続可能な経済の成長を推進”するうえでの課題の特定と解決に向けたPDCAサイクルが回っているかどうかをCSR評価では重視しています。」 5. 企業とのコミュケーション・エンゲージメントの状況は? 「当社は直接訪問を前提としていますので、まずは企業に対して電話でアポをとるところからスタートします。当社は投資顧問会社として以前から財務面でのボトムアップリサーチによりIR担当の方々と常日頃接点がありますので、CSRのヒアリングも普通に受けて頂けるところが比較的多いです。ここでヒアリングを受けて頂けないとD評価になりますが、このD評価がつく企業の割合はここ数年では大きくは変動していません。多少、リーマン・ショックの直後にはヒアリングを受けて頂けない企業が増えたこともありましたが。 企業訪問をしている中で、近年変化を感じています。企業の中には非財務情報の重要性を感じていらっしゃるところも増えてきており、例えば環境面での新たなソリューションなどを企業の方が積極的にお話してくださる企業も増えてきています。私たちもそのような成果が汲み取れるような調査票づくりを進めていかなければとも考えています。 企業の情報開示についても大きな変化を感じます。10年前にSRIファンドを始めた際には、GRIのような評価軸に基づく総花的な情報開示がトレンドとなっていたので、そうしたトレンドを反映してマネジメント、マーケット、雇用、環境という4つの軸を設定しました。昨今は、このような基本的な取組みだけでなく、企業のマテリアリティ(重要性)についても評価するために、ヒアリングの際には、その企業内でのCSRの位置づけを伺うなど、一歩踏み込んだコミュニケーションをとるように心がけています。」 6. 統合報告の流れはどのような影響を与えていますか? 「大きな変化を感じています。統合報告になっても、たた単純にアニュアルレポートとCSRレポートを一冊にまとめただけでは読んでもらえないので、企業もどのような情報を出していくかをより考えるようになるでしょう。また、そもそも投資家向けに作られているアニュアルレポートに代わるものとして位置づけられる統合報告において、投資家がどんな情報を求めているのかがわからない企業が多いというのが現状だと思います。それが、スチュワードシップコードにより企業と投資家のエンゲージメントが進むことで企業も投資家が何を求めているかがわかるようにもなると思います。このように、企業の情報開示も改善されていくと感じています。」 7. 投資家サイドの環境変化は何かありますか? 「最近では、韓国やマレーシアなどのアジア諸国の公的年金基金がSRIを採用するようになってきているようです。日本に関しては、年金基金の中でSRIという概念はまだ盛り上がっていないように感じていますが、スチワードシップコードの導入などもあり、今後に期待したいと思います。」 8. 投資・評価者との付き合い方について企業に何かアドバイスはありますか? 「投資家との関わりを、コミュニケーションだと思って頂きたいと考えています。評価者側としても、ポジティブな部分を引き出したいと思っています。事前にレポートなども読みますが、ヒアリングをする中で、レポートでは書かれていないけれどアクションをされている良い材料も出てきます。まずはコミュニケーションを取るという気持ちになって頂きたいです。 また、悪い事象を隠すようなことは大きなマイナスです。評価者側も事前にいろいろな情報をチェックしていますし、その情報とヒアリング時の回答が大きく食い違ったり、納得の行く説明を頂けない場合は、評価者としてヒアリングで得た情報に信頼が置けなくなり、結果的に評価を高くつけることができなくなってしまいます。 企業側としても悪いことは積極的には言えないという部分もあると思いますが、そのような場合は、課題に思っていることをお話し頂きたいと思います。ヒアリングの際、評価を上げるために自社の優れた取組みだけに焦点を当てた回答をされ、その後で不祥事のニュースがあると、その企業に対する信頼度も落ちてしまいます。逆に、何が課題かということをお話し頂ければ、今後への期待を織り込んだ評価ができます。実際に、評価者側に対して質問をしてくる企業もあります。お互いがコミュニケーションを取ることでそれぞれの意思の疎通ができると考えていますので、双方にとって建設的なコミュニケーションの場だと捉えて頂ければと思います。」 変化を迎える投資現場 今回のインタビューを通じて、富国生命投資顧問からは、「今まさにCSR、SRIは大きな変化を迎えている」という言葉がたくさん出てきました。海外でSRIでの運用額が大きくなる中、日本でも統合報告やスチュワードシップコードの影響を受け、投資家、企業の双方において長期的な企業価値向上に向けた動きが大きくなっています。今後、企業は、海外・国内投資家から企業の長期的な成長に向けた要請や質問を受けることが増えていくと予想されます。投資家に対してのアカウンタビリティを有する経営者やIR部門は、財務情報だけでなく非財務情報の開示および説明が、さらには財務情報と非財務情報を統合させた戦略説明、エクイティ・ストーリーの作成が求められるようになります。

» 続きを読む
2014/09/06 事例を見る

【中南米】サステナリティクス、ラテンアメリカ地域における責任投資に関するレポートを公表

Facebook Twitter Google+

ESG調査・分析のリーディングカンパニー、サステナリティクス(Sustainalytics)は7月29日、ラテンアメリカ地域における責任投資の概況をまとめたレポート “Inversión Responsable y Sostenible: Visión General, Prácticas Actuales y Tendencias(Sustainable and Responsible Investing: Overview of Current Practices and Direction)”を公表した。 本レポートは7月22日の記者会見で国連のSustainable Stock Exchanges Initiative(持続可能な証券取引所イニシアティブ、以下SSE)への参加を表明したColombian Securities Exchange(コロンビア証券取引所)の委託を受けて作成されたもので、ラテンアメリカ地域の金融業界においてSustainable and Responsible Investing(持続可能かつ責任ある投資、以下SRI)についての対話を促進するのが狙いだ。 現状はスペイン語のみの発行だが、本レポートはラテンアメリカの投資家の間で注目され始めているSRIに関する入門書にあたり、他地域におけるSRI拡大の背景や、現在コロンビアやラテンアメリカ全体で成長しつつあるSRI市場に対する洞察を提供している。また、責任ある投資を実行するための将来的な戦略についても言及している。 サステナリティクスのAlejandro Navarro氏は、7月22日に行われた記者会見で「本レポートの目的は、資本市場を個々の価値創造がより健全なシステムに貢献できる場所へと変えていくことであり、そのために投資業界がとることのできる行動の範囲を提示している」と語った。 サステナリティクスは、本レポート以外にもLatin Sustainable Investment Forum(LatinSIF)の設立に向けて地元の金融機関や組織と協力体制を築いてきたほか、コロンビアにおいて史上初となるサステナブルな企業トップ20ランキングの作成に向けてコロンビアの週刊誌Semanaとも提携するなど、ラテンアメリカにおけるSRIの促進に向けて様々な取り組みを進めている。 【レポートダウンロードInversión Responsable y Sostenible: Visión General, Prácticas Actuales y Tendencias(スペイン語のみ) 【企業サイト】Sustainalytics

» 続きを読む

【TED】世界を代表するSRI格付会社が語る、サステナビリティ投資の真実

Facebook Twitter Google+

今回ご紹介するのは、世界を代表するSRI(社会的責任投資)調査・格付会社、RobecoSAMによるサステナビリティ投資の紹介動画だ。”The Truth Behind Sustainability Investing(サステナビリティ投資の隠れた真実)”と題し、人々のサステナビリティ投資に対する誤った考えに一つ一つ回答していきながら、とてもシンプルに分かりやすくサステナビリティ投資のポイントを説明してくれている。 RobecoSAMは1995年に設立されたサステナビリティ投資専門の調査・格付会社で、スイスのチューリッヒに本拠を置き、毎年約2,800社のESG分析に基づきサステナビリティ評価を行っているSRI分野のグローバルリーディングカンパニーだ。同社がS&P Dow Jones Indicesと共に毎年発行している” Dow Jones Sustainability Indices(DJSI:ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス)”は世界で最も有名なサステナビリティ・インデックスの一つとして広く知られている。 同社はPRI(責任投資原則)、Eurosif(欧州社会的責任投資フォーラム)、ASrIA(アジア持続可能責任投資協会)、Ceresにも加盟しており、同社が管理・アドバイス、ライセンシングしている上場・非上場企業の資産総額は2013年12月31日時点で約102億USドルに上る。 動画では、サステナビリティ投資の真実は誤った神話により誤解されているとしたうえで、サステナビリティ投資にまつわる代表的な神話として下記3つを挙げ、それぞれのポイントについて反論している。 神話1:サステナビリティ投資はパフォーマンスを犠牲にする 神話2:サステナビリティ投資はニッチなコンセプト 神話3:サステナビリティ投資はフィランソロピーの一種 上記はいずれも根拠がない誤った神話であり、実際にはサステナビリティ投資は投資リターンを最大化する有効な投資手法なのだというのがRobecoSAMのメッセージだ。ここでは動画に沿ってポイントをご紹介していく。 神話1:サステナビリティ投資はパフォーマンスを犠牲にする 投資の世界においては、リスクを分散するためにポートフォリオを組んで分散投資をすることが常識とされている。しかし、サステナビリティ評価に基づき銘柄をスクリーニングすることは銘柄の多様性の削除につながり、結果としてパフォーマンスが落ちるのではないか、という神話だ。 しかし実際には、サステナビリティ戦略を実行している企業はそうでない企業よりも高い投資パフォーマンスを出していることがハーバードビジネススクールとロンドンビジネススクールの研究によって明らかになっており、それはサステナビリティ投資が下記3つにつながることを意味している。 Mitigating Risk:リスクの軽減 Fiduciary Duty:信託義務を果たす Creating Value:全てのステークホルダーに対する価値の創造 神話2:サステナビリティ投資はニッチなコンセプトだ 二つ目の神話は、サステナビリティ投資はニッチなコンセプトであり、真剣な投資家はやらないというものだ。しかし実際には、世界中の人々が、より高い投資パフォーマンスを求めてサステナビリティ投資に取り組んでいる。 米国では、プロの投資家が運用している資産のうち、実に9ドルのうち1ドルをサステナビリティ投資として分類することができる。さらに、スイスだけでも2012年のサステナビリティ投資総額は合計485億フランにも及んでおり、利益は継続的に拡大している。 神話3:サステナビリティ投資はフィランソロピーの一種だ 最後の神話は、サステナビリティ投資は単にフィランソロピーが形を変えただけのもの、という誤解だ。しかし、実際のところは、サステナビリティ投資とは、従来からある財務分析プロセスに、企業のサプライチェーンにおけるリスクや水使用量の削減戦略などのESG(環境・社会・ガバナンス)要因を統合したものであり、株式の持つポテンシャルをより完璧な形で評価しようという試みなのだ。 つまるところ、サステナビリティ投資とはより持続可能な形でリターンをもたらし続けてくれる、一般的な投資手法なのだ。 RobecoSAMは自社のYoutubeチャンネルを通じて上記の動画以外にもサステナビリティ投資に関する様々な動画を公開しており、同社のプロフェッショナルによるインタビュー動画なども数多くあるので、サステナビリティ投資に対する理解を深めたいという方はぜひ見てみてはいかがだろうか? 【Youtube チャンネル】RobecoSAM Webcast 【企業サイト】RobecoSAM

» 続きを読む
2014/08/13 事例を見る

【スイス】スイス証券取引所が新たにSXIスイス・サステナビリティ 25インデックスを発表

Facebook Twitter Google+

スイス証券取引所は6月17日、SXI Switzerland Sustainability 25 Index(SXIスイス・サステナビリティ25インデックス)を開始したと発表した。この新しい指数はSMI Expanded Indexの中で最も高いサステナビリティ・スコアを獲得した25企業で構成されており、構成銘柄にはネスレ、ロシュ、クレディ・スイス、ノバルティス、アデコ、UBS、チューリッヒ保険などスイスを代表する企業が並んでいる。 SMI Expanded Indexとは、SMI(Swiss Market Index:スイス証券取引所の上場銘柄のうち時価総額および流動性が最も高い大手企業20銘柄で構成される指数)にSMIM(SMI Mid:SMIの次に時価総額および流動性が高い中型株上限30銘柄で構成される指数)を合わせた指数だ。 今回新たに発表されたSXIスイス・サステナビリティ25インデックスにより、投資家はスイス企業の中でも最もサステナブルで流動性の高い25企業に対し、明確な基準と透明性の高い指標に基づき投資をすることができるようになる。 また、SXIスイス・サステナビリティ25インデックスの構成にあたっては、ESG投資リサーチ・分析大手のSustainalytics社がSMI Expanded Indexの構成銘柄全てのサステナビリティ・スコアを算出し、スコアの上位25社が新指数の構成銘柄として選ばれた。Sustainalytics社はResponsible Investment(責任投資)・SRI(社会的責任投資)市場において20年近い実績を持つリーディングカンパニーだ。 SXIスイス・サステナビリティ25インデックスは浮動株を用いた時価総額の加重平均指数で、一銘柄あたりのウェイトは最大15%となっている。構成は毎年9月に見直される予定だ。また、過去のデータは2008年12月30日まで遡って参照することも可能だ。同指数がSMI Expanded Indexと比較してどのようなパフォーマンスを見せるのか、今後も注目していきたい。 【参考URL】SXI Switzerland Sustainability 25® 【企業サイト】SIX 【企業サイト】Sustainalytics

» 続きを読む

【世界】PRIに署名する機関投資家の運用資産高、45兆米ドル超へ

Facebook Twitter Google+

PRI(The Principles for Responsible Investment:責任投資原則)は6月19日、PRI署名機関の運用資産高が2014年4月末までに45兆米ドル超に成長したと発表した。署名機関数も増加しており、今年新たに加入した数を加えると、その合計は1,260以上に上った。 PRIは、2006年に当時の国連事務総長コフィー・アナン氏が金融業界に対して提唱したイニシアティブで、機関投資家の意思決定プロセスにESG課題(環境・社会・企業統治)を反映させるためのグローバル・ガイドラインで、UNEP(国連環境計画)や国連グローバル・コンパクトが推進している。 PRIの最高業務責任者Fiona Reynolds氏は「最新の数値は、PRIがこれまで収集してきたグローバルで展開されている責任ある投資活動に関するデータの厳密な分析の結果によるものだ。また、新たなフレームワークの下で初めて行われた調査の結果、よりサステナブルな金融システムの構築に向けて、800以上の機関投資家がどのように彼らのポートフォリオを通じてPRIの6原則を実行しているかが明らかになった。」と述べた。 PRI署名機関の運用資産高増加には、最新の株式市場の動向、新たな署名機関数の増加、そしてPRIの新たな報告フレームワークの下で署名機関の保有資産を計算するためのシステムが強化されたことなど、多くの要因が挙げられる。2011年から2013年にかけてPRIの報告フレームワークは改善され、運用資産額の推定は自発的に報告活動に参加している署名機関のグループに基づいて作成された。 2013年4月以降、200以上の機関投資家が新たにPRIに署名しており、米国のHarvard University Endowment(ハーバード大学基金)やMorgan Stanley Investment Management(モルガン・スタンレー・インベストメントマネジメント)、スイスの金融機関、Credit Suisse Private Banking & Wealth Management(クレディ・スイス・プライベート・バンキング&ウェルス・マネジメント)、英国のGreen Investment Bank(グリーン・インベストメント・バンク)やGreater Manchester Pension Fund(グリーン・マンチェスター年金基金)、オランダのUnilever Pension Fund(ユニリーバ年金基金)などが加わっている。 【団体サイト】PRI

» 続きを読む

【国際】国際取引所連合、サステナビリティ報告の統一基準づくりを開始

Facebook Twitter Google+

サステナビリティレポートのフォーマット統一の動きが投資家サイドから始まってきた。世界各国の証券取引所が加盟する国際取引所連合(WFE)が2014年6月ワーキング・グループを立ち上げ、サステナビリティ関連情報の情報開示についての議論を開始した。それに呼応する形で、サステナビリティ関連のシンクタンクである米Ceresは、世界最大の資産運用会社BlackRockを含む期間投資家と共同で、企業のサステナビリティ報告についての統一基準案を国際取引所連合を通じて加盟証券取引所各社に提起した。投資家サイドがサステナビリティ報告のフォーマット統一に向けて動き出した背景には、ESG投資についての関心の高まりが関係している。アメリカを代表する証券取引所NASDAQ OMXグループを率いるRobert Greifeld CEOは、「情報を規格化され比較可能なものとしていくために、世界中全ての証券取引所が共同歩調を取る必要がある。いずれの証券取引所も遅れを取るような状況にはしない。」と、ESG情報を含めた銘柄情報の規格化が投資家にとって重要性を増している市場環境を語った。実際に、NASDAQ OMXグループは過去2年、Ceresとの間で合同研究を進めてきた。今回、Ceresが発表した統一基準案「Investor Listing Standards Proposal: Recommendations for Stock Exchange Requirements on Corporate Sustainability Reporting」は、Ceresに参画している6大陸100以上の機関投資家との共同提案でもあり、証券取引所、機関投資家、ESGシンクタンクが三位一体となって、企業側へのESG情報開示ルールを作る構造が浮かび上がってくる。Ceresは、すでにサステナビリティレポートのデファクトスタンダードとなっているGRIを主導する役割も果たしており、GRIの取り組みを発展させ、情報開示をさらに進めていこうという今回のCeresのアプローチに、GRIのErnst Ligteringen代表も大きな期待を寄せている。国際取引所連合には、東証、大証を運営する日本取引所グループも加盟しており、日本にもグローバルな流れに巻き込まれていくことになりそうだ。【統一基準案】Investor Listing Standards Proposal

» 続きを読む
ページ上部へ戻る