【ヨーロッパ】世界銀行、欧州の個人投資家向けグリーングロースボンドを発行

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 世界銀行は3月10日、2つ目となる個人投資家向けのグリーングロースボンド、「倫理基準の高い欧州企業株式インデックス」連動債の条件決定を行ったと発表した。償還は2023年5月で、申込期間は2015年3月10日から4月23日。  同債権は社会や環境に配慮した企業活動を推進している倫理基準の高い欧州企業の株式のパフォーマンス(The Ethical European Equity Index)にリンクするもので、同インデックスが上昇すれば、投資家はより多くの金利を受け取ることが可能となる。集められた資金は、気候変動対策など環境問題に寄与する世界銀行のプロジェクトの支援に使われる。  The Ethical European Equity IndexはSRI調査会社のVigeo、およびベルギーのCSR格付機関、Forum Ethibelの評価に基づき選定された欧州30企業から構成されるインデックスだ。  世界銀行は同債権の発行にあたり、環境に考慮した投資をしたい個人投資家に向けて下記3つを提示している。 エコ・シチズンシップ:この債権で調達された資金は先述の通り気候変動対策など環境問題に寄与する世界銀行のプロジェクトの支援に使用される。 安心感:世界銀行の高い信用力(Aaa/AAA)により、投資家は満期時点で米ドル建てで元本100%を受け取ることができる。 資本投下利益:投資家は満期時点で償還プレミアムを受け取れるケースもある。この債権は、独立機関がサステナビリティ基準によって選んだ倫理基準の高い欧州企業の株式に連動したものとなっている。  今回の発行の背景には、世界銀行がベルギーとルクセンブルグの個人投資家向けに2008年に初めて発行したグリーングロースボンドで成功を収めたことがある。その債券で、世界銀行はベルギー、ルクセンブルグ市場の非ユーロ建て株式インデックスリンク債の最大公募額となる総額9100万米ドルの調達に成功した。2つ目となる今回のグリーンボンドがどれだけ多くの個人投資家の関心を集めるのか注目だ。 【リリース原文】World Bank Launches ‘Green Growth Bond 05/2023’ For Retail Investors across Europe 【参考サイト】Green Growth Bonds 【機関サイト】World Bank

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【アメリカ】個人投資家の71%がサステナビリティ投資に関心。モルガン・スタンレー調査

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 米投資銀行大手のモルガン・スタンレーは2月27日、個人投資家のサステナビリティ投資に対する認識や傾向について分析した最新の報告書、"Sustainable Signals: The Individual Investor Perspective."を公表した。同報告書は同行のサステナビリティ投資研究機関、Morgan Stanley Institute for Sustainable Investingが作成したもので、報告書によると、個人投資家の71%がサステナビリティ投資に関心を示しているほか、65%が今後5年間でサステナビリティ投資は更に普及すると考えていることが分かった。  Morgan Stanley Institute for Sustainable Investingの代表を務めるAudrey Choi氏は「サステナビリティ投資は成長軌道に乗っている。投資家は資本市場の力を社会へ好影響を生み出すために活用しようと考えるようになってきており、利益のために投資するか、社会のために寄付するかという二択の選択から、両者は同時に実現可能な構図へと変わりつつある。投資家にとってサステナブルな事業慣行や投資機会の重要性が増す中、我々は市場金利と等しいリターンとグローバル課題への対応の双方を実現する、スケーラブルな投資ソリューションを開発していく」と述べた。  同報告書の主なポイントは下記の通り。 ミレニアル世代の84%がサステナビリティ投資に肯定的な姿勢を示しており、ジェネレーションX(79%)および団塊世代(66%)を上回った。 女性投資家(76%)は男性投資家(62%)よりサステナビリティ投資に関心が高い。 女性投資家(40%)は男性投資家(23%)と比べ、投資意思決定をする際に社会への影響と同様に財務リターンも考慮する傾向が強い。 個人投資家の71%が、優れたESG慣行を持つ企業への投資はより利益率が高く、長期的に見て優れた投資だと見なしている サステナビリティと財務リターンのトレードオフが生じるかについては投資家の間で意見が分かれており、54%の投資家は生じていると考えている。  同調査からは、サステナビリティ投資の概念が機関投資家だけではなく個人投資家にも浸透してきていることが伺える。投資を受ける企業にとっては、特にサステナビリティ投資への関心が高いミレニアル世代が市場で存在感を増してくる今後5年~10年の間にどこまでサステナブルな事業慣行を実現できるかが株価や業績を左右する分かれ目となりそうだ。 【レポートダウンロード】Sustainable Signals: The Individual Investor Perspective. 【企業サイト】Morgan Stanley Institute for Sustainable Investing

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【国際】2014年の世界のサステナビリティ投資は2012年から61%増加の21.4兆米ドルに到達

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 サステナビリティ投資を推進する国際イニシアチブのGlobal Sustainable Investment Alliance(以下GSIA)は2月24日、2014年の世界のサステナビリティ投資の状況についてまとめたレポート、"Global Sustainable Investment Review 2014"を公表した。  同レポートによると、世界のサステナビリティ投資運用額は2012年初頭の13,3兆米ドルであったが、2014年初頭に21,4兆米ドルまで上昇し、プロが運用する金融資産のうちサステナビリティ投資戦略を採用している運用額の割合は21.5%から30.2%へと上昇したという。  「責任投資」という言葉でも知られるサステナビリティ投資は、投資先の選定及び運用に際してESG(環境・社会・ガバナンス)を考慮した投資手法のことを指し、2014年のレポートでは、以前のレポートと同様、上場株式から債券、ヘッジファンド、マイクロファイナンス、インパクト投資にいたるまであらゆるアセットクラスのサステナビリティ投資が含まれている。  同レポートによると、世界のサステナビリティ投資資産の64%はヨーロッパが抱えており、それに米国とカナダを加えると、その合計資産は今回のレポートで特定された世界全体のサステナビリティ投資資産のうち99%を占めるとのことだ。  様々なサステナビリティ投資戦略の中でも特に高い割合を占めていた上位3つの投資戦略は下記の通り。 1位:ネガティブスクリーニング(14,4兆米ドル) 2位:ESGの統合(12,9兆米ドル) 3位:株主行動(7兆米ドル)  その他の主な考察は下記の通り。 ヨーロッパではネガティブスクリーニングが主流となっている一方で、米国、オーストラリア、ニュージーランド、アジアではESG統合が主流となっている。カナダでは、株主行動が主要な戦略となっている。 インパクト投資はまだ規模は小さいものの世界のサステナビリティ投資市場において存在感を増しつつある。 サステナビリティ投資は、投資全体の半分以上をESG統合戦略が占めているヨーロッパだけではなく、オーストラリア、米国、カナダにおいても主要な投資戦略となりつつあり、投資全体におけるシェアは17%から31%まで上昇した。 アジアにおけるサステナビリティ投資の規模はヨーロッパや米国ほどではないが、気候変動や資源効率性といったサステナビリティ課題への関心は引き続き高い。 世界の数多くの市場においてESGに関する情報開示を促すための公共政策や規制の変更が進行中である。  レポートをまとめたGSIAは、アジアのASrIA、ヨーロッパのEurosif、オーストラリアのRIAA、カナダのRIA Canada、英国のUKSIF、米国のUS SIF、そしてオランダのVBDOという全世界の7大サステナビリティ投資イニシアチブによる連合組織で、今回のレポートはGSIAと日本のJapan Social Investment Forum(社会的責任投資フォーラム)との共同により作成された。レポートは下記からダウンロード可能。 【レポートダウンロード】Global Sustainable Investment Review 2014 【企業サイト】Global Sustainable Investment Alliance

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【国際】2014年に350億USドルまで到達したグリーンボンド市場の現状と課題

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 2014年はグリーンボンド市場が大きく躍進した年となった。多くの企業や行政機関が環境プロジェクトに関する債権を発行し、投資家や資産運用会社らがこぞってそれらに飛びついた結果、2014年のグリーンボンド市場の世界で総額350億USドルに達した。  しかし、世界の債券市場は全体で91兆USドルあり、この新たな資金の流れが世界の環境問題に対処する上で十分なのかどうかを判断するのはまだ早計とも言える。また、多くのサステナビリティ・ESG投資の専門家らがこの動きを歓迎する一方で、このグリーンボンド市場の盛り上がりに対する冷静な見方もある。  ロイターは昨年末、"Green bonds sale triples to $35 billion worldwide in 2014 as finance bids to help climate"という記事の中で2014年のグリーンボンド市場の現状を詳細に分析した記事を掲載している。  同記事は2014年に販売された350億USドルのグリーンボンド債権のうち、それらの多くは仮に「グリーン」というラベルがなかったとしても、通常の債券商品との比較の中でいずれにせよ売れていた可能性があると指摘しており、必ずしも「グリーン」であることが直接的に投資家らを惹きつけたわけではないことを示唆している。  また、現状の「グリーンボンド」が本当に投資家の期待する通りに環境に配慮されたものであるかどうかを判断することは難しく、多くがあくまで自主的な基準に基づいて「グリーンボンド」と名付けられている点についても指摘しており、「グリーンボンド」は債券を販売するための単なるマーケティング戦略だという印象を与えないようにするためには、それらの債券が本当に環境プロジェクトへの投資を簡単にしてくれるものだということを示し続ける必要があるとしている。  同記事内ではセルサイドの動きとして、ステート・ストリート社が初のグリーンボンド・インデックス・ファンドとして米国証券取引委員会に登録されたほか、昨年7月以降、立て続けにバンク・オブ・アメリカ、スタンダード&プアーズ、バークレイズMSCIが、それぞれグリーンボンド・インデックスを開始した件について触れているが、こうした動きに合わせて、社債や地方債の発行者らは環境に配慮した投資をしたいという債券購入者側のニーズを掴み、自身の債券にこぞって「グリーン」というラベルを付けはじめているのだ。  さらに、ロイターは2014年のグリーンボンド市場の動きとして、よりリスクの高い債券が増えた点についても触れている。従来、グリーンボンドは世界銀行のようなAAA評価を受けている機関からの発行に限られていたが、昨年は行政機関やジャンクと評価されている企業らが発行したグリーンボンドが増えたのだ。  ジャンク格の企業によるグリーンボンド発行の最初の波として紹介されているのは、昨年の8月に米国ニュージャージー州プリンストンの電力会社、NRG Energy社がカリフォルニア州の風力発電会社、Alta Wind Energy Centerに対する支払いのために、5億USドルの優先債券を発行した事例だ。Abengoa社がこの動きに続き、高利回りのグリーンボンド市場は10億USドルに拡大したという。  実際に、バンク・オブ・アメリカ・メリル・リンチの調査によると、同社のグリーンボンド・インデックスを構成している51の債券のうち社債は14を占めており、平均の格付は2010年時点のAAAから2014年9月時点でAA2まで落ちているという。  グリーンボンド市場の歴史はまだ始まったばかりだが、債券を通じて環境改善に必要な資金を融通するというグリーンボンド本来の目的を実現するためには、市場の信頼性と健全な発展が鍵を握る。今後はグリーンボンドに対する明確な定義や投資家らに対する更なる透明性も求められそうだ。 【参考サイト】Green bonds sell big in 2014 as finance bids to help climate

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【ランキング】RobecoSAM、2015年度版のサステナビリティイヤーブックを発行

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DJSI(Dow Jones Sustainability Indices:ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス)の格付を手がけていることでも有名なスイスのSRI格付機関、RobecoSAM社は1月19日、2015年度版のサステナビリティイヤーブック”The Sustainability Yearbook 2015”を公表しました。 同イヤーブックでは、2014年のサステナビリティ投資・格付を振り返り、各業界の格付トップ15%の企業に対してはゴールド、シルバー、ブロンズメダルが授与、業界トップの企業には”RobecoSAM Industry Leader”がそれぞれ授与されます。今年はゴールドメダルが69社に、シルバーメダルが54社に、ブロンズメダルが112社にそれぞれ授与されました。地域別に見てみると、受賞企業数およびゴールメダルの数ともにヨーロッパが最大でした。詳細は下記の通り。 ヨーロッパ:211社(うちゴールドメダル33社) アジア・パシフィック:99社(うちゴールドメダル16社) 北米:93社(うちゴールドメダル11社) 新興国:54社(うちゴールドメダル9社) RobecoSAM社は、大手上場企業のサステナビリティ評価を1999年から毎年続けており、最新のCorporate Sustainability Assessment(以下、CSA)には実に42カ国、 830企業が参加し、ESGパフォーマンスを報告しました。また、アセスメントへの参加企業数は毎年平均で7%ずつ順調に増加しており、評価対象となる全1,995企業の時価総額全体のうち、今年のCSA参加企業の時価総額は87%(ヨーロッパ:92%、北米:90%、アジア・パシフィック:88%、新興市場:61%)を占めており、非常に高いカバー率を誇ったといいます。 日本企業で受賞した企業は以下の19社です。 ゴールドメダル受賞 花王 コニカミノルタ 住友林業 ベネッセ 丸紅 シルバーメダル受賞 伊藤忠商事 日産自動車 リコー ブロンズメダル受賞 旭硝子 イオン株式会社 積水化学工業株式会社 損保ジャパン日本興亜ホールディングス TOTO パナソニック 日立製作所 富士通 富士電機 富士フィルムホールディングス LIXILグループ RobecoSAM社のCEOを務めるMichael Baldinger氏は「まず、全てのイヤーブックメンバー、特に業界トップ企業、ゴールドメダリストを祝福したい。選出された企業は、財務的に重要なESG基準において秀でていた。サステナビリティイヤーブックは、サステナビリティの観点からどの企業の競争力が高いのかを投資家に示す指針となる。特に今年のイヤーブックは20年に渡る綿密なリサーチの集積だ。RobecoSAM社はこの20年でサステナビリティ投資の世界を形作ってきた」と語りました。 また、RobecoSAM社の執行委員会メンバーで、サステナビリティ投資研究所所長であるDaniel Wild氏は、「RobecoSAM社の年次CSAでは、税務戦略、イノベーション力、優秀な人材を魅了し続ける力、といったビジネスの核に影響を与える要素を基に評価を実施している。それらの要素は、競争力に影響し、ひいては長期的な財務実績として表れてくるものだ。ただ、その要素は時代と共に日々変化していくため、CSAを見直し発展させ続ける必要がある」と述べました。 また、今年のイヤーブックにおける主なトレンドとしては報告書の中で挙げられていました。 サステナビリティ課題への取り組み状況が改善された企業は昨年より0.4%増加 最も大きく改善したのは商業サービス・用品業界(+9.73%) コーポレート・ガバナンス指標が最も優れているのは北米 経済面で最も改善された指標はサプライチェーン 環境面で最も改善された指標は気候変動戦略 社会面で最も改善された指標は従業員の定着 同社では毎年サステナビリティに関する重要なトピックを取り上げて、サステナビリティイヤーブックの中で紹介しています。同社が今年取り上げたトピックはこちらです。 報告の再定義(サステナビリティ・ストーリーの戦略的コミュニケーションへの変換) 理論から実践へ(サステナビリティの財務評価への融合) 税務戦略(投資家にとってのサステナビリティリスク) RobecoSAM社の20年に渡る貢献もあり、サステナビリティ投資という概念はより広く浸透し、企業と投資家の関係も変わりつつあります。一方で、投資家に対して情報を開示する企業側としては、財務・非財務情報開示の統合やサステナビリティ戦略と財務リターンとの結びつきなど未だに課題も多い、サステナビリティ投資の最新トレンドや各業界リーダーのベストプラクティスを知りたい方は、ぜひ下記イヤーブックを参考にしてください。 【レポートダウンロード】The Sustainability Yearbook 2015 【企業サイト】RobecoSAM

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2015/02/10 体系的に学ぶ

【カナダ】サステナリティクス、3年連続で最優秀SRI調査会社に選出

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ESG調査・分析のリーディングカンパニー、サステナリティクス(Susainalytics)は12月16日、Extelおよび SRI-CONNECTが投資会社や資産運用会社らを対象に毎年実施している調査IRRI(Independent Research in Responsible Investment)2014において、Best Independent Socially Responsible Investing Research Firm(最も優れた独立系SRI調査会社)に選出されたと発表した。 IRRIは、その年に投資会社や企業などから最も評価が高かったSRI・コーポレートガバナンス調査会社を表彰するもので、2014年の調査では35カ国、500機関、1,000人を超える投資の専門家が調査に参加した。 サステナリティクスはその革新的な調査研究が評価され、対象企業の中で最大となる“Best Analyst for SRI Research”、“Best Analyst for Corporate Governance Research”、“Best Client Service/Sales Representative”の3カテゴリにおいてトップ10入りを果たした。 今回の結果を受け、サステナリティクスのCEOを務めるMichael Jantziは「当社が3年連続でSRI調査会社のリーディングカンパニーと認定されたことを本当に誇りに思う。なぜならこの調査は我々が日々顧客として接している世界中のアセットオーナー、アセットマネジャーからの評価を直接反映しているからだ」と喜びを語った。 このIRRIサーベイはSRI投資・資産運用の分野における最も信頼あるベンチマークと考えられている。調査結果の詳細については下記の動画を参考にして頂きたい。 【企業サイト】Sustainalytics 【企業サイト】Extel / SRI-CONNECT

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【国際】2015年のサステナビリティ投資、6つの最新トレンド

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タイヤメーカー大手のPirelli Tire North America(ピレリタイヤ・ノースアメリカ)で広報・サステナビリティ担当役員を務めるMaureen Kline氏が、米国Inc.誌に”6 Sustainability Investing Trends for 2015”と称して2015年のサステナビリティ投資に関する6つの最新トレンドを紹介している。 今やサステナビリティ投資は世界中で大きなトレンドとなりつつある。例えば、US SIF(The Forum for Sustainable and Responsible Investment)の調査によれば、2012年から2014年にかけて米国におけるSRI投資・インパクト投資の運用額が76%増加したとのことだ。ESGを投資基準に組み込んだ投資会社は3倍以上に増え、年金ファンドを含む米国の機関投資家によるSRI資産は77%拡大し、ESGに配慮したプライベート・エクイティやその他のオルタナティブ投資の運用額も70%増加したという。 また、責任投資を推進している国連PRI(Principles for Responsible Investment:責任投資原則)に署名している機関投資家・団体の数は既に1,260を超えており、署名機関の運用資産総額は45兆ドル以上に膨らんでいるという。 こうした現状を踏まえ、Maureen Kline氏は記事の中で2015年のサステナビリティ投資における最新トレンドとして下記6つを挙げている。 機関投資家は顧客の要望に応える形でSRI投資をますます加速させていく 投資家の関心はネガティブ・スクリーニングからポジティブ・スクリーニングへと進化する SRIを重視する機関投資家の数はさらに増え、企業に対する影響力を強めていく ESG情報の透明性向上について投資家から企業への要求が高まる 気候変動リスクのような外部性に対する投資家から企業への圧力が高まる 地域へのコミュニティ投資やインパクト投資の流れが加速する いずれのポイントもサステナビリティを重視した経営を実践している企業にとっては歓迎するべき流れだ。投資家がサステナビリティをより重視するようになれば、企業経営者も短期的な財務パフォーマンスだけに囚われることなく、より長期的な視点で事業運営、事業投資を行うことができるようになる。2015年もグローバル全体でSRIの流れは加速していく。6つのトレンドのより詳細について知りたい方は下記から。 【参考サイト】6 Sustainability Investing Trends for 2015 【関連サイト】US SIF

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【アメリカ】SRI投資額が2012年からの2年間で76%伸張、6.57兆ドルに

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米国では社会や環境への影響を考慮したSRI(Sustainable・Responsible・Impact)投資の市場規模が急激に拡大している。2012年初めに3.74兆ドルだったSRI投資額は2014年初めには6.57兆ドルまで実に76%も伸張し、全米でプロが運用している資産のうち6ドルに 1ドル以上をSRI投資が占めたことになる。 これは、US SIF Foundationが2年に1度公表している調査報告書、”US Sustainable, Responsible and Impact Investing Trends 2014”で明らかになったものだ。(調査実施期間は2014年5月?8月。) 同報告書によると、2014年1月時点で408の機関投資家、308の資産運用会社、880のコミュニティ投資機関が様々なESG評価を投資分析やポートフォリオ選定に適用しており、その総額は米国全体で6.2兆ドルに及んでいるという。また、2012年から2014年にかけてESG課題に関する株主決議を提起した202の機関投資家および資産運用会社の資産運用額は2014年開始時点で1.72兆ドルに及んでおり、両者からダブルカウントを除いた米国全体の合計SRI投資額が6.57兆ドルだったという。 その他、調査報告書に記載されている米国SRI投資市場の最新動向は以下の通りだ。 ・ESGを考慮した投資額はこの2年間で大幅に上昇しており、2012年時点の1.4兆ドルから、2014年には4.8兆ドルにまで3倍以上に伸張した。 ・公的年金基金や財団、大学基金、宗教法人などの機関投資家が保有する資産に関しても、ESGを考慮した投資額が2012年から77%上昇して4.04兆ドルに伸張した。 ・ESGを考慮したプライベートエクイティ、オルタナティブ投資ファンドの数も2012年時は301、資産総額にして1320億ドルであったが、2014年には336、資産総額2240億ドルにまで伸張した。 ・119の資産運用会社を対象に「なぜESGを考慮した商品を提供するのか」という質問をしたところ、80%が顧客からの要求によると回答したが、同時に70%以上が彼ら自身のミッションに基づいた判断であり、彼ら自身のリターンやリスクマネジメントを改善するためだと回答したという。 ・環境要因の中では気候変動による影響が最も大きく、資産運用会社で2760億ドル、機関投資家で5520億ドルの影響があると見られている。また、2014年から調査の対象となっている化石燃料銘柄からの資金引き揚げについては、数百億ドル規模で資産への影響があると見られている。 ・気候変動リスクを懸念する株主は、2014年には2012年の倍以上となる72の株主決議を提起しており、温室効果ガス排出量の削減およびその開示を対象企業にコミットさせるべく交渉した。 上記の通り、米国では確実にSRI投資の裾野が広がっており、企業は株主からの要求に応えるためにもサステナビリティの事業への統合および積極的な情報開示がますます求められるようになってきている。 【レポートダウンロード】US Sustainable, Responsible and Impact Investing Trends 2014 【団体サイト】US SIF

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【国際】環境保全に向けたインパクト投資の市場規模、約230億ドルまで急成長

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環境保全を対象としたインパクト投資に関する初めての調査により、2009年からの5年間で同分野の市場規模は約230億ドルに急成長していることが分かった。また、そのうち約20億ドルは民間投資が占めており、現在は年間平均26%ずつ成長中で、2018年までに56億ドルを超えると予想されているとのことだ。 同調査結果は、米国金融大手のJPMorgan Chase & Co.が投資ファンドのEKO Asset Management Partners、環境保護団体のThe Nature Conservancyらと共同で実施した研究調査報告書“Investing in Conservation: A landscape assessment of an emerging market“に基づくものだ。 同報告書は、環境保全に関する民間投資額は2014年からの5年間で3倍以上に増加すると予想する一方で、未だ大部分の民間資本は同分野に投資されておらず、リスク調整済の投資機会をより大幅に増やす必要性がある点を指摘している。なお、この5年間で投資された約230億ドルの主な投資対象分野は下記3つに集約されるとのことだ。 水量の水質の保全:流域保全、水資源保護、暴風雨対策への投資、流域保護に関する信用取引などを含む 持続可能な食糧および繊維の生産:持続可能な農業、林業、養殖業、漁業への投資を含む 住環境保護:沿岸部の浸食を防ぐための海岸線保護、森林保護、用地権、ミティゲーション・バンキングなどを含む また、同調査により明らかになったその他の重要事項は下記の通りだ。 民間投資は今後5年間で15億ドルを準備しており、追加で41億ドルを投資する予定 既に民間から約20億ドルの投資が実施されているが、その80%は10の投資家で占められている 環境保全を目的とするインパクト投資の市場規模は今後5年間で371億ドル拡大する見込み 上記の3つの投資分野のうち、民間投資家は持続可能な食糧・繊維の生産に12億ドル投資している一方で、開発系金融機関は大部分を水質・水量保全に投資している(150億ドル) 調査回答者は、投資可能なプロジェクトと投資機会の不足に言及しており、リスクに対する利益率が妥当な案件の増加、より熟練した運用チームの必要性を指摘している インパクト投資は、グローバルにおける環境保全に向けた資金不足を補う1つの有効な方法だ。Global Canopy Programmeの報告書によると、世界の環境保全計画には年間で約3,000億ドルの投資が必要だが、現状では、主な資金源は政府や行政機関、慈善活動となっており、その総額は約500億ドルにすぎないという。 環境保全のためのインパクト投資機会の不足に対処するために、今後、JPMorgan Chase & Co.らは更に民間資本の呼び込みを加速できる投資商品の組成に向けて協働していく予定だ。例えばThe Nature Conservancyは今年、JPMorgan Chase & Co.の協力を得て環境保全に向けたインパクト投資の専門部門Nature Vestを設立しており、今後3年間で約10億ドルを投資する予定となっている。 環境保全に関する投資は主に開発系の金融機関らが主導しているが、徐々に流れは変わり始めてきている。リスクに見合うリターンを期待できる魅力的な投資商品を用意し、より多くの民間投資を同分野に呼び込むことができれば、環境分野におけるインパクト投資は更に加速し、好循環が生まれる。今後の市場の伸びに更に期待したいところだ。 【レポートダウンロード】Investing in Conservation: A landscape assessment of an emerging market 【企業サイト】JPMorgan Chase & Co. 【企業サイト】EKO Asset Management Partners 【団体サイト】The Nature Conservancy

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