【アメリカ】SASB、暫定サステナビリティ会計基準のパブコメ受付終了。来年初頭に正式版を発表

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 SASB(米国サステナビリティ会計基準審議会)は4月12日、3月31日まで受付けていた暫定サステナビリティ会計基準に対するパブリックコメント募集の状況を発表した。暫定サステナビリティ会計基準とは、2016年3月30日までにSASBが策定を完了した10分野79業種のサステナビリティ報告に関する暫定基準のこと。SASBは、今回のパブリックコメント募集で集まった意見を吟味し、正式版を2018年初頭に公表する予定。  今回のパブリックコメントで集まった意見は、企業700社以上、業界団体60以上から寄せられた。そのうち224社(合計時価総額11.8兆米ドル)は直接SASBのアナリストからのレクチャーを受けた場で意見を寄せ、また141社(合計時価総額7.5兆米ドル)はSASBとの直接会議の場で意見を寄せた。SASBは業界団体向けにも計41回説明会を開催し、説明会の場で19団体から意見が寄せられた。  機関投資家に対しては、38機関を訪問し、計271回に渡る業界毎の暫定サステナビリティ会計基準に対するヒアリングを実施。そのうちおよそ3分の2はSASBの投資家アドバイザリーグループのメンバーからのヒアリングとなった。  SASBは、今後、意見を集約し、サステナビリティ会計基準の完成に向け、業界ごとのテクニカル・アジェンダに落とし込んでいく。今年の夏には正式版案が公表され、再び90日間パブリックコメントを募集する。その後秋にSASBのテクニカル委員会がレビューを行い、来年初頭には正式版が最終発表される予定。 【参照ページ】Thank You for Participating in SASB’s Consultation Period

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【アメリカ】SASB、米国上場企業のマテリアリティ情報閲覧ツール「SASB Navigator」リリース

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 SASB(米国サステナビリティ会計基準審議会)は10月20日、SASBが特定した業種毎のマテリアリティ・ガイドライン「SASBスタンダード」に関し、全米上場企業4,000社以上の関連データの企業開示状況とデータを分析できるツール「SASBナビゲーター」をリリースしたと発表した。このツールでは、アニューアルレポート、サステナビリティレポート、統合報告書など企業が開示している様々なソースをもとにデータを抽出し、わかりやすく閲覧できるようになっている。  ツールは、1利用者当たり年間1,200米ドルでウェブベースで提供。SASBは、アセット・オーナー、運用会社、事業会社、弁護士、コンサルタント、会計士を主なターゲットとしている。未利用者には、2週間の無料トライアルも提供されている。  金融情報大手ブルームバーグは、すでに同社端末ブルームバーグ・ターミナルから「SASBナビゲーター」を閲覧できるようにしており、ブルームバーグ・ターミナル利用者は、「Bloomberg Environmental, Social, and Governance Data Snapshot」のテンプレートから、SASBナビゲーターのデータにアクセスできる。  またSASBは10月18日、投資家に対してESG投資の認識を高め、さらに企業のサステナビリティ情報開示の質を向上させていたくため、世界の主要な機関投資家で構成される投資家顧問グループ(IAG)を立ち上げたことを明らかにした。IAGメンバーとなったのは、年金基金世界大手カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)、カリフォルニア州教職員退職年金基金(CalSTARS)、オンタリオ州教職員年金基金、運用会社世界大手ブラックロック、ゴールドマン・サックス・アセットマネジメント、ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ、TIAA Global Asset ManagementSRI、運用会社大手カルバート・インベストメント等のCEOやCIOら。 【参照ページ】SASB Releases Robust Research and Analytics Tool  【ツール】SASB Navigator

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【アメリカ】SASB、投資家向けに業種ごとの「気候変動リスク」をまとめた分析レポートを発表

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 SASB(米国サステナビリティ会計基準審議会)10月19日、投資家向けに各業種が気候変動から受ける影響をまとめた報告書「Technical Bulletin on Climate Risk(気候変動についてのテクニカル報告書)」を発表した。昨今、気候変動が企業に及ぼす影響について様々な報告が出ているが、SASBは可能性の高い具体的な各業種への影響だけを取り上げ、各業種において注視すべきポイントをまとめた。この報告書を参照することで、投資家は現実的な各業種分析ができるようになるという。SASBは数あるサステナビリティ報告ガイドライン策定機関の中でも、投資家視点のマテリアリティ(重愛性の高いもの)を重要視している。今回も投資家に焦点を絞り、内容をまとめた。機関投資家やIR担当者は一読しておくべき内容だ。  今回の報告書は全部で4部構成。第1部「SASB Climate Risk Materiality Map(SASB気候変動マテリアリティマップ)」では、気候変動が与える影響を、(1)Physical Effects(海水位上昇による影響など気候変動そのものが与える影響)、(2)Transition to a Resilient, Low-carbon Economy(エネルギーシフトなど低炭素社会に向けた構造変化が与える影響)、(3)Climate Regulation(新たな規制が与える影響)の3つに分類し、SASBが分類している業種ごとに関連するリスクをマッピングした。第2部「Financial Impacts of Climate Risk(気候変動リスクの財務影響)」では、「売上」「事業コスト」「資産価値」「資金調達コスト」の4つの視点から、気候変動が72業種それぞれについてどの財務指標に影響をあたえるかをマッピングした。第3部「Recommended Climate Risk Disclosures by Industry(推奨される業種ごとの気候変動リスク開示情報)」では、より詳細に、投資家が各73業種に対してどのような気候変動関連情報の開示を要求していくべきかを具体的にまとめた。第4部「Current State of Climate Risk Disclosure(気候変動リスク開示の現状)」では、各業種ごとの米大手企業を取り上げ、情報開示の現状傾向をまとめた。  今回SASBが取り上げた72業種は、SASBが気候変動が影響を与えると判断した業種で、全79業種のうちほとんどの業種が影響を受けることがわかる。SASBは、このように気候変動影響は経済界全体に渡るため、気候変動リスクを回避したポートフォリオを構築するのは事実上不可能で、投資先企業について働きかけをしてリスクを抑制するしかないとコメントしている。 【参照ページ】SASB Publishes Technical Bulletin on Climate Risk

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【アメリカ】SASB、機関投資家向けに「エンゲージメント・ガイド」を発行

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 米国サステナビリティ会計基準審議会(SASB)は7月19日、アセットマネージャーおよびアセットオーナー向けに、投資先企業とのエンゲージメントにおいてSASB基準を活用するためのガイドライン「Engagement Guide」を発表した。ガイドラインは、SASBがすでに基準を定めた79の各業種について、SASBがマテリアル(企業に重要な影響を与える)と設定した項目をわかりやすくまとめた。 【参考】SASB、インフラ分野向けの基準公表、全分野の暫定基準策定が完了 【参考】SASB(米国サステナビリティ会計基準審議会)を徹底解説  SASBは、事業会社向けのサステナビリティ情報開示基準を策定している非営利法人。すでに、米証券取引所(SEC)とも上場会社の法定報告書項目の変更に向けた非公式協議も開始しており、米国内では将来の非財務開示基準に強い影響を及ぼすと見られている。今回まとめられたガイドラインの量は、79業種ごとに1ページで内容を記載されており非常にコンパクト。内容は米国以外でも十分通用するものとなっているため、投資先エンゲージメントの前に簡単に読んでおくと良いだろう。ガイドラインは無料でダウンロードできる。 【参照ページ】SASB Issues Engagement Guidance for Investors 【ガイドライン】Engagement Guide

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【国際】Corporate Reporting Dialogue、主要ガイドラインの「マテリアリティ」比較発表

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 Corporate Reporting Dialogueは3月30日、同団体に加盟している8つの機関、CDP、CDSB、GRI、IFRS、IIRC、ISO、SASB、(FASBは現在マテリアリティを定義中のため部分参加)がそれぞれ定義する「マテリアリティ」の違いを比較する分析レポート「Statement of Common Principles of Materiality of the Corporate Reporting Dialogue」を発表した。レポートには、マテリアリティ定義の違いだけでなく、8つの機関の共通原則についても記されている。 【参考】【レポーティング】サステナビリティ(CSR)報告ガイドラインを主導するグローバル機関  Corporate Reporting Dialogueは、前述の8つの機関が2014年6月17日に立ち上げた団体。世界的に影響力のあるスタンダード、ガイドライン、フレームワークを司る機関が集うことで、内容の一貫性、統一性、比較可能性を求めるために活動を行っている。各機関のミッションはそれぞれ微妙に異なるが、近年マテリアリティという概念が重要であるということでは一致している。しかし、それぞれのマテリアリティの定義が異なるため、複数のガイドラインに沿った報告書作成をすることが難儀であると指摘されていた。今回のレポートはそれに一定の回答をするものとなっている。  レポートの中では、マテリアリティの共通原則として、 マテリアリティ分析は基本的に定性的なものである マテリアリティ特定は経営陣の視点ではなく、重要ステークホルダーの視点から行わなければならない 企業報告書にはマテリアリティに関する情報が入っていなければならない 開示データを見積もる際にはバイアスを除き、可能な限りインプットを行い、客観的になされなければならない 情報開示においては、合理的な測定方法を超越するまでの正確性は要求されない などを掲げた。  多くの機関はマテリアリティの定義を一本化していくことは難しいと考えているものの、Novo Nordiskのコーポレート・サステナビリティ担当役員Susanne Stormer氏は今回の声明発表に際し、「マテリアリティを考慮していくことは、企業が戦略や報告書を作成する上でとても重要だ。それによってさらなる価値を追求していくことができる。今回のレポートでマテリアリティの共通認識が示されたことは大きな一歩だ」と高く評価している。  本題のマテリアリティ比較は、4ページにまとまっている。比較的早く読めるため、関係者にはぜひご一読頂きたい。 【参照ページ】Corporate Reporting Dialogue releases a Statement of Common Principles of Materiality 【レポート】Statement of Common Principles of Materiality of the Corporate Reporting Dialogue

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【アメリカ】SASB、インフラ分野向けの基準公表、全分野の暫定基準策定が完了

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 SASB(米国サステナビリティ会計基準審議会)は3月30日、新たにインフラ分野8業種の暫定サステナビリティ会計基準を公表した。SASBは、今年1月にも再生可能資源・代替エネルギー分野の暫定基準を公表していた。今回公表したインフラ分野をもって,SASBが計画していた10分野79業種全ての暫定サステナビリティ会計基準を発表したことになる。  今回新たに公表された業種は。 Electric Utilities:電力事業 Gas Utilities:ガス事業 Home Builders:住宅建設業 Real Estate Owners, Developers & Investment Trusts:不動産所有者、ディベロッパー及び投資信託業 Real Estate Services:不動産サービス業 Waste Management:廃棄物処理事業 Water Utilities:水道事業  インフラ分野で定められた基準は、各業種平均5項目。73%の項目は定量的指標となっており、フォーム10-K(年次報告書)やフォーム20-F(有価証券報告書)の規定を遵守している。またSASBは、今回定めた基準採用するにあたって、企業の追加費用がかからぬよう,既存のサステナビリティ・イニシアティブに沿う方法を探索している。例えばSASBの不動産業の基準には、業界で広く使用されている査定基準であるGRESBを参照、定量的な測定項目の75%以上はGRESBの要求事項と合致しており、更なる情報収集は必要ない。  インフラ分野の基準を策定するワーキンググループには、437社が参加した。参加した上場企業の合計時価総額は5,240億米ドル(約56兆5,920億円)に相当し、機関投資家の運用資産額は2.3兆米ドル(約248兆4,000億円)に相当する。  SASBは、次の段階として、今後1年から1年半をかけて、これまで策定してきた暫定基準についての導入支援を進めるとともに、有効性や費用対効果を検証していく。まず4月7日に、「The SASB Conceptual Framework」「The SASB Rules of Procedure」「The Sustainable Industry Classification System™」という3つの文書を発表した。The SASB Conceptual FrameworkにはSASBの目的が定められており、The SASB Rules of Procedureには具体的な基準の運用・改訂ルールが記されている。The Sustainable Industry Classification System™では、基準の分野・業種分類方法を改めた。これらの3つの文書に関しては90日間のパブリックコメント期間が設けられている。SASBに関心がある方はぜひパブリックコメントを提出してみるといいだろう。 【参考】【レポーティング】SASB(米国サステナビリティ会計基準審議会)を徹底解説 【参照ページ】SASB Issues Provisional Sustainability Accounting Standards for Infrastructure Sector 【参照ページ】SASB Completes Provisional Standards for All Industries of the Economy; Launches Next Phase of Standards Development

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【2/10・東京 セミナー】SASBの動向とESG情報の整理

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ESG情報はこれまで内部情報を加工するなどして、マルチステークホルダーから見たマテリアリティ情報開示であったことから、投資家としては依然として、取り扱いが難しく、IRミーティング等で実際の遡上にあがることはあまりなかったと思われます。この度、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)がPRI(責任投資原則)に署名したことからも、今後、海外の年金機関に見られるように、アセットオーナーとして、アセットマネジャーに対して、グローバルな基準に基づいた長期視点での運用委託が、強化されることが想定されます。本セミナーは、お客様限定・少人数ならではの対話を中心にしたいと考えています。 日時 2016年2月10日(水) 13:30~15:00 Aチーム または、15:30~17:00 Bチーム ※A、Bどちらも同じ内容です。 会場 当社会議室(予定) アクセス:東京都港区赤坂7-1-1 青山安田ビル 2階 エッジ・インターナショナル 当日の内容 ①統合報告とESGの最新動向(15分) SASBの解説(45分) ③ご質問(20分) ④サービス紹介(10分) 募集人員 若干名(先着順)、少人数制 対象 企業のCSRご担当者、統合レポートご担当者 費用 無料 申し込み・詳細 申し込み・詳細は下記サイトよりお願いいたします。 http://www.edge-intl.co.jp/library/s2015_33.html

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【アメリカ】SASB、サステナビリティ会計基準の企業向け導入ガイドを公表

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 米国サステナビリティ会計基準審議会(以下、SASB)は11月30日、企業がサステナビリティ会計基準を既存事業や財務報告プロセスに導入する際に考慮すべき全体構成および要点についてまとめたガイド、"Implementation Guide for Companies "を公表した。  SASBが同ガイドを公表した背景には、企業と投資家との間の大きなコミュニケーションギャップがある。SASBによると、資源不足や人口爆発、気候変動などのESG課題と事業成長や株価との関係性に対する理解は深まりつつあるものの、80%のCEOが自社はサステナビリティを競合優位性のための手段として取り組んでいると考えている一方で、投資先企業が実際にそれらの対応をできていると考えている投資家は14%しかいないという。  同ガイドのゴールは、財務状況および事業運営に最も影響する可能性が高いサステナビリティ課題の管理に焦点を絞ること、そして投資家の期待とSECの開示基準に対応した報告書作成の支援を行うことで外部向けレポートの質を向上させることの2点だ。  SASBは、企業と投資家に必要なのは「どのサステナビリティ課題が事業にとって最も重要か?」「それらの事業にもたらす影響はどうか?」「どのように自社や競合はそれらの課題に取り組んでいるか?」といった点について、効果的な双方向のコミュニケーションを取ることにあるとしたうえで、そのためのビジネス言語として「会計」が必要不可欠だとしている。  SASBは米国の上場企業向けのサステナビリティ会計基準、SASB standardsの中で、米国証券取引所が定めるForm 10-K(米国企業が提出すべき年次報告書)やForm 20-F(海外企業が提出すべき年次報告書)において投資家に対して比較可能かつ意思決定に役立つ形で効果的にサステナビリティ情報を開示するための基準を示している。  今回発表されたガイドは、このSASB Standardsを既存の事業管理および財務報告書作成プロセスの中に統合する際の手助けになるよう作成されたもので、マテリアリティ評価の実施、情報開示の迅速性と一貫性に関する分析、同業他社の情報公開を基準とした自社評価、現在のパフォーマンス評価、同業他社のパフォーマンスを基準とした自社評価など鍵となる作業の手引きを示している。  SASBはあくまで米国企業向けのものだが、SASBが提示するサステナビリティ会計基準や実行の手引きについてはサステナビリティ情報開示に取り組むどの企業にとっても非常に参考になる。興味がある方はぜひガイドを参照して頂きたい。 【参照リリース】SASB Guidance Helps Create Common Language  【関連サイト】Implementation Guide for Companies 【関連サイト】SASB standards

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【アメリカ】SASB、消費財IIセクター向けの暫定サステナビリティ会計基準を公表

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 米国のサステナビリティ会計基準を提供しているSustainability Accounting Standards Board(以下、SASB) は9月23日、Consumption II(消費財II)セクターに所属する8つの業界に向けた暫定基準を公表した。  消費財セクターは業界数が多いため、SASBは同セクターを2つのカテゴリーに分類し、今年6月には消費財 Iセクターに属する業界に向けた暫定基準を公表している(参考記事:【アメリカ】SASB、消費財セクター向けの暫定サステナビリティ会計基準を公表 )。今回新たに暫定基準が公表された8業界は下記の通り。 Apparel, Accessories & Footwear(アパレル、アクセサリー・フットウェア) Appliance Manufacturing(電化製品) Building Products & Furnishings(建築製品・家具) Drug Retailers & Convenience Stores(ドラッグストア、コンビニエンスストア) E-Commerce(通信販売) Food Retailers & Distributors(食品小売・流通) Multiline and Specialty Retailers & Distributors(複合種目・特殊小売・流通) Toys & Sporting Goods(玩具、スポーツ用品)  同基準は上記の業界に属する企業がマテリアリティを特定し、企業に重要な影響を及ぼす可能性があるサステナビリティ課題の管理・情報開示を支援するものだ。業界ごとにサプライチェーンの労働環境や、製品に含有される化学物質などマテリアルな項目が平均して2つずつ設定されており、76%以上の基準が定量化できるようになっている。  SASBのファウンダー兼CEOを務めるJean Rogers氏は「消費財に携わる業界の多くにおいて薄利、競争志向の価格設定を特徴とすることから経営効率とコスト削減が重要になってくる。また、一般消費者向けの業界である以上、ブランドに傷がつくような労使紛争はあってはならない。我々の定めた基準によりこのような課題を特定し、適切に対処できる」と語る。  SASBは基準策定にあたりエビデンスとコンセンサスに基づくプロセスをとっており、消費財セクターのワーキンググループには合計の時価総額3630億米ドルに相当する223の上場企業、運用資産9.2兆米ドルに相当する資産運用会社らが参加している。SASBの基準は発行から少なくとも1年間が暫定期間となり、その間にフィードバックを受け付けている。 【参照リリース】SASB Issues Provisional Sustainability Accounting Standards for Consumption Sector 【団体サイト】Sustainability Accounting Standards Board

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【アメリカ】SASB、消費財セクター向けの暫定サステナビリティ会計基準を公表

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 米国のサステナビリティ会計基準を提供しているSustainability Accounting Standards Board(以下、SASB)は6月30日、Consumption I(消費財I)セクターに所属する7つの業界に向けた暫定基準を公表した。同基準は業界ごとのマテリアリティを特定し、企業に重要な影響を及ぼす可能性があるサステナビリティ課題の管理・情報開示を支援するものだ。今回暫定基準が公表された7業界は下記の通り。 Agricultural Products(農産物) Meat, Poultry & Dairy(食肉・乳製品) Processed Foods(加工食品) Non-Alcoholic Beverages(ノンアルコール飲料) Alcoholic Beverages(アルコール飲料) Tobacco(タバコ) Household & Personal Products(家庭用・個人用製品)  主要な開示項目としては食品の安全性、ラベル・マーケティングのインテグリティ、気候変動適応、サプライチェーンマネジメントなどが含まれる。業界ごとに平均して6項目の開示基準があり、メトリクスの71%が量的なものとなっている。  消費財セクターに属する業界は広範囲に渡るため、SASBはセクターを「消費財Ⅰ」(一次産品が中心)と「消費財Ⅱ」(コンシューマ・グッズ・小売業)の2つに分割している。「消費財Ⅱ」セクターの基準については今年の9月に公表される予定だ。  SASBは基準策定にあたりエビデンスとコンセンサスに基づくプロセスをとっており、消費財セクターのワーキンググループには合計の時価総額1.5兆米ドルに相当する271の上場企業、運用資産8.1兆米ドルに相当する資産運用会社らが参加している。SASBの基準は発行から少なくとも1年間が暫定期間となり、その間にフィードバックを受け付けている。  SASBのファウンダー兼CEOを務めるJean Rogers氏は「消費財産業は多くの生活必需品を生産しているため、彼らの事業の資源強度と人口増加に伴う食品や飲料、家庭用品などの生産需要との間には固有の緊張関係が存在している。SASBの基準は、消費財産業に関わる企業らが水不足やパッケージング、収穫量やコモディティ価格といった気候変動の影響などを含む課題を管理する手助けをするものだ」と語る。  SASB自体は米国のサステナビリティ会計基準だが、SASBが提供する基準は業界別ワーキングループの議論を通じて業界ごとのマテリアリティが特定されているため、米国以外の企業にとっても参考にある点は多くある。興味がある方はぜひ確認して頂きたい。 【参考サイト】Consumption I Standards Download 【参照リリース】SASB Issues Provisional Sustainability Accounting Standards for Consumption Industries 【団体サイト】Sustainability Accounting Standards Board

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