【国際】IKEA、2030年までに家庭配送用トラックを世界中で100%EV化。2025年までに世界5都市で先行

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 家具世界大手スウェーデンIKEAは9月13日、家庭配送用のトラックを2025年までに100%電気自動車(EV)等のゼロエミッション車に切り替えると発表した。中間目標として、2025年までに、アムステルダム、ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、上海の各中心部でEV配送を実現する。  IKEAは、科学的根拠に基づく二酸化炭素排出量削減目標を設定し、2030年までに純排出量をゼロにする目標を掲げている。2017年9月には、The Climate Group(TGC)の「EV100」にも加盟した。  同社はまた、2020年までにIKEA店舗、オフィス、配送センター30ヶ所にEV充電ステーションを設置。2030年までには、IKEAグループの店舗、オフィス、配送センターを訪れる従業員や顧客の交通手段からの二酸化炭素排出量を50%削減する目標も掲げた。 【参照ページ】IKEA Group commits to zero emissions targets for home delivery in five major cities by 2020

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【スウェーデン】イケア、2020年までに全世界で使い捨てプラスチック用品販売を廃止

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 家具世界大手スウェーデンのイケアは6月7日、同社サステナビリティ戦略「People & Planet Positive」を改訂したと発表した。2020年までに、全世界で使い捨てプラスチック用品の販売とレストランでの提供を全廃すると宣言した。  イケアのサステナビリティ戦略は大きく三つの分野で構成される。まず、Healthy & Sustainable living(健康的で持続可能な生活)。10億人以上の人々の日常生活を、地球環境の制約の中で豊かなものにすること。2つ目はC、ircular & Climate Positive(サーキュラーエコノミーとクライメートポジティブ)で、サーキュラーエコノミーや、同社のバリューチェーンで発生する以上の二酸化炭素排出量削減を通じ、イケア商品や事業活動から生じる環境インパクトを絶対値で減らすこと。最後は、Fair and Equal(公平と平等)で、イケアのバリューチェーン全体で関わる全ての人に対し、社会的にポジティブな影響を与えること。  今回イエアは、2030年までの達成目標を複数掲げた。主な内容は、 2020年までに、販売商品と顧客及びスタッフ向けレストランから使い捨てプラスチック用品をなくす 全てのイケア商品をサーキュラーエコノミーの原則に基づき設計し、全商品の素材を再生素材に変える 植物由来の食品商品を増やす。今年度後半からはベジタリアン用ホットドックの販売を開始する 1商品当たりの環境インパクトを平均70%削減する。そのためサプライヤーにも協力を求める 2025年までに、宅配サービスにおける二酸化炭素排出量をゼロにする 2025年までに、安価な太陽光発電パネル設備の販売店舗数を現在の5から29に増やす  同社はまた、環境インパクトを削減できる商品も披露。水使用量の90%以上を削減できる蛇口や、家の中の空気清浄機能を持った布等を発表した。 【参照ページ】IKEA launches new People & Planet Positive strategy

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【スウェーデン】イケアグループ、気候変動対策分野に30億ユーロを投資。年間純利益の約70%相当

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 家具世界大手イケアは12月5日、今年度のサステナビリティ報告書を発表し、パリ協定で掲げる国際的な目標の達成に向けた今後の戦略を発表した。  イケアグループの2016年度(8月決算)の売上は342億ユーロ(約4.2兆円)、純利益は42億ユーロ(約5,200億円)。ユーロ換算で比較すると売上は前年比7.1%増と絶好調。イケアグループの主力市場は、ドイツ、米国、フランス、英国、スウェーデンだが、中国での売上が大きく増加。インドやセルビアでも1号店の開店を予定しており、各国でビジネスを拡大していく計画だ。  このような事業環境の中、イケアは今回気候変動対策のために合計30億ユーロ(約3,700億円)を投資計画及び実績を発表した。すでに実施済みのものとしては、2009年以来太陽光発電と風力発電プロジェクトに15億ユーロを投資。さらに自社運営の再生可能エネルギー発電所建設に6億ユーロを投じた。同社は、現段階で71%まで向上させた事業運営エネルギーの再生可能エネルギーでの調達割合を2020年までに100%にすることを計画している。そして今回新たに10億ユーロを森林保全、リサイクル、再生可能ネルギー開発、生体材料(バイオマテリアル)開発に投資していくことを発表した。  イケアグループは、低炭素型事業運営に向け、特に風力発電に着目している。同社が投資してきた風力発電設備容量は、米国で263MW、ポーランドで180MW、スウェーデンで132MWなど世界全体で778MW。2016年度の風力発電量は1,789GWhにも上る。また店舗などで太陽光発電パネルの敷設も進めているが太陽光発電量は127GWhと風力と比べ10分の1にも満たない。一方、熱エネルギーの再生可能エネルギー割合を高めることも進めており、発電量相当で1,271GWhをバイオマス熱、太陽熱、地熱などで調達し、熱エネルギーに占める再生可能エネルギー割合も63.1%まで上がってきている。それ以外でも、店舗の省エネ運営なども展開している。現在建設中のドイツ・カールスト市の店舗では、自然光を大量に採り入れる設計にし電力消費量を最小化させる。  また、事業活動を通じた気候変動対策として、イケアグループは、2016年度中に店舗販売する照明器具を全てLEDにすることを実現。合計でLED電球8,000万個を販売した。販売されたLED電球によるエネルギー消費削減量は65万世帯の電力量に匹敵するという。  これ以外でも、綿製品全てでサステナビリティ調達を実現、木材製品61%でサステナビリティ調達を実現、原油由来のポリエチレン製の包装を再生可能原料へ変更、LGBT等を含めた社員が自分らしく働ける職場づくり、従業員の年金口座に一律金額を加算するプログラム「Tack!」に1.08億ユーロを拠出など戦略目標を達成してきている。職場環境や風土の改善では、同社は独自の従業員向け調査「Voice Index」「Leadership Index」を運用しており、そのスコアを目標値を設定することでマネジメントしている。管理職の女性比率でも48%まで向上させた。  廃棄物ゼロに向けた取組では、家具買い替え時に不要となった古い家具の引取制度を構築し、引取後の商品をリユース、リサイクル、慈善団体に寄付などを実施している。また製品寿命の長期化、リサイクルしやすい製品設計などにも着手している。  【参照ページ】IKEA Group reports strong sustainability progress during critical year for climate action 【参照ページ】IKEA Group presents strong growth in FY16 with a continued focus on multichannel retail and long-term sustainability investments 【サステナビリティ報告書】Sustainability Report FY2016

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【シンガポール】持続可能なパーム油生産、大気汚染防止を掲げる新たな企業連盟が発足

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 国際環境NGO世界自然保護基金(WWF)のシンガポール支部は6月27日、持続可能なパーム油の生産を増やし、大気汚染や森林破壊を防止するための新たなアライアンス「The Singapore Alliance for Sustainable Palm Oil(持続可能なパーム油のためのシンガポール連盟)」を設立した。創設者メンバーには、WWFシンガポールの他、ユニリーバ、ダノン、アヤム・ブランド、IKEAと、シンガポールの環境NGO、Wildlife Reserves Singaporeの5社が参加している。  持続可能なパーム油の分野では、すでにRSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)が知られており、パーム油生産における環境破壊を最小限に止め、天然資源の保護に努めている。WWFシンガポールの発表では、今回設立された「持続可能なパーム油のためのシンガポール連盟」は、RSPOの活動と競合するものではなく補完するもので、RSPOではミッションとしていない大気汚染の防止に主眼を置いているという。  同連盟は、活動を通じ、シンガポールで販売される全てのパーム油をサステナブルなものに変えていくことを目標に掲げた。消費者が持続可能なパーム油をわかりやすく選択できるよう表示方法も工夫していく考えだ。 【参照ページ】Singapore companies form alliance to tackle haze pollution and deforestation

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【スウェーデン】イケア、製品に使用する綿の100%を持続可能な調達へ

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 家具大手のイケアは10月30日、2015年9月よりイケア製品に持続可能な綿のみを使用すると発表した。今後は節水をし、化学肥料や殺虫剤の使用を控えるなど持続可能な形で栽培された綿だけを調達する。100%持続可能な綿の調達を実現するのはグローバル大手小売企業としてはイケアが初めてとなる。  綿はイケアにとって重要な原材料の一つで、ソファーからタオルまで同社の様々な製品に使用されている。しかし、従来の綿栽培は大量の水や化学肥料を必要とし、環境だけではなく農家にとっても大きなコスト負担となるなど、そのサステナビリティが課題となっていた。  そこでイケアは2010年にWWF(世界自然保護基金)らとともに持続可能なコットンの調達を推進する国際イニシアチブ、「ベター・コットン・イニシアチブ」を設立し、持続可能なコットンの普及に取り組んできた。2015年9月以降、同社の調達する全ての綿が、同イニシアチブの定めた基準「ベター・コットン・スタンダード」を満たしたものとなる。  現在イケアは全世界の綿生産の約0.7%に相当する量をインド、パキスタン、トルコ、中国、ブラジル、米国などから調達しており、綿業界へ与える影響はとても大きい。  イケアの綿調達責任者を務めるPramod Singh氏は「今年はイケアの綿における新たな時代の幕開けだ。綿の100%をより持続可能な方法で調達するという目標を達成したことは素晴らしい功績だが、それは同時に100%を維持し、世界中の綿農家がより持続可能になるための更なる支援の方法を探すという新たな挑戦の始まりでもある」と語る。  イケアは持続可能な綿の調達以外にもFSC認証を取得した森林からの木材調達、再生可能エネルギーの導入など、様々な側面からサステナビリティ向上に向けた取り組みを進めており、もはやサステナビリティは同社にとって競争優位の源泉となりつつある。 【参照リリース】IKEA announces major cotton milestone 【企業サイト】IKEA (※写真提供:ALEXANDER LEONOV / Shutterstock.com)

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【スウェーデン】イケア、気候変動対策に10億ユーロを投資へ

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 家具大手のイケア・グループとイケア財団は6月4日、低炭素経済への転換および気候変動リスクの高い地域の支援を目的して、気候変動対策に合計10億ユーロを投資するという大胆な目標を発表した。イケア・グループは6億ユーロを再生可能エネルギーに投資し、イケア財団は気候変動の影響を最も受ける地域に4億ユーロを支援する。  イケア・グループは2009年以降、風力、太陽光発電に15億ユーロの投資を行ってきたが、今回発表された再生可能エネルギーへの6億ユーロの投資は更にそれに上乗せされるものだ。同社は、自社施設の消費エネルギーと同等の再生可能エネルギーを作り出すというエネルギー自立に向けて着実に歩みを進めている。  既に社外にある314基の風力タービンを稼働させ、70万枚のソーラーパネルを自社施設に設置している。さらに、2020年に向けた6億ユーロの新たな投資コミットメントのうち5億ユーロを風力発電に、1億ユーロを太陽光発電に投資する予定だ。  イケア・グループの社長兼CEO を務めるPeter Agnefjäll氏は「気候変動は世界最大の課題の一つであり、我々には解決策を見つけるための大胆なコミットメントとアクションが求められている。それこそが我々が事業を転換し、ポジティブなインパクトを生み出すことができる理由だ。その中には風力と太陽光への投資により再生可能エネルギー100%を実現することも含まれる。更に、我々の照明製品は全てを手頃な価格のLEDへと変え、多くの家庭が自宅でより持続可能な暮らしをできるように支援していきたい」と語る。  また、イケア財団はこれまで長きに渡って貧困地域の子供や家庭に対する支援を行ってきたが、今回新たに2020年までに気候変動の影響を最も受けやすい地域の人々に対して4億ユーロを支援することを発表した。イケア財団は2014年には46ヶ国、40以上のパートナー団体に対して1億ユーロ以上の寄付を行っており、2009年以降で世界中の1億7800万人以上の子供を支援している。今回の新たな支援金は、再生可能エネルギー技術を家庭や学校、企業などに適用することで気候変動に強いコミュニティを作るために使用される。  再生可能エネルギーへの多額の投資など、サステナビリティ分野の先進企業として知られるイケアが、また一つ大胆な目標を設定した。10億ユーロが今後どのように活用され、世界とイケアのサステナビリティを高めていくのか、今後のプロジェクトにも注目だ。 【参照リリース】IKEA Group and IKEA Foundation commit a total of EUR 1 billion for climate action 【企業サイト】IKEA Group 【団体サイト】IKEA Foundation (※写真提供:Vytautas Kielaitis / Shutterstock.com)

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【ランキング】BrandZ「最も価値のあるグローバルブランド トップ100」に学ぶ業界別の代表的サステナビリティ

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 市場において競争に勝ち抜いていくための競争。マーケティングの権威と言われるマイケル・ポーター・ハーバードビジネススクール教授は、競争戦略の基本として、コストリーダーシップと差別化を提唱し、その概念は今や広くビジネス界に浸透しています。差別化とは、提供する財・サービスを他社のそれとにはない「付加価値」をつけるということ。企業が多種多様な「付加価値」を提供することで競争力を獲得しようとしています。この「付加価値」のあり方は様々です。価格や製品・サービス特性という付加価値もあれば、温室効果ガス排出量が少ないなどといった環境配慮型の経営方針も、一つの付加価値と言えます。  サステナビリティと付加価値。植林活動などがサステナビリティの代表事例だと思われていた時代には、両者は無関係だと思われていましたが、今やこの二つは密接に結びついてきています。事実、サステナビリティ戦略の目的を「付加価値の獲得」としている企業は多く、その戦略の策定に「クライアント・消費者」が最も影響を及ぼしていると認識されていることが、EY新日本サステナビリティ社とGreenzbiz社の合同調査によって明らかにされています。  「消費者」からの視点から、世界のブランドをランキングした代表的なものに、Millward Brown社が発表している“BrandZ Top100 Most Valuable Global Brands (最も価値のあるグローバルブランド トップ100)”があります。世界中の企業のブランド力を定量化しランキングにしたものであるため、マーケティング専門家の間では広く認知されています。今回はこのランキングで上位に入った企業がどのようにサステナビリティ戦略と「付加価値」を結びつけようとしているのか、その実態に迫ります。 (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成) BrandZ 業界別上位企業とその対応 アパレル 自動車 ラグジュアリー トイレタリー 小売 ビール ファストフード ソフトドリンク 金融(銀行・保険) 石油・ガス テクノロジー 通信 アパレル (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  消費者にとって情報を得るチャネルは、店舗だけでなくオンライン検索にまで拡大しました。消費者は、かつてないほどの膨大な情報を収集し、数ある商品の中から自分が最も価値を感じるものを選ぶようになってきています。上位を獲得した企業は、自らが選ばれるための付加価値のひとつとして、サステナビリティの分野でも凌ぎを削っています。  アパレル業界の主なサステナビリティ戦略は大きく分けて2つです。 サプライチェーンの改善 衣服に使われる資源のサステナビリティ向上  例えば、サプライチェーン改善のために、ナイキはサステナビリティの分野への関心が高く、長期的良好関係を築けるサプライヤーに調達先を限定しています。また、H&MはILO(国際労働機関)の定める国際労働基準および国連児童権利条約に基づいてCode of Conductを作成し、日々サプライヤー工場を訪問し、親密な関係を構築しています。(※1)さらに、これら2社だけでなくユニクロブランドを持つファーストリテイリングも2020年までに自社製品の製造工程すべてにおいて有害化科学物質を全廃することを約束しており、サプライチェーン改善に取り組んでいます。(※2)  資源のサステナビリティ向上の分野では、H&MはBetter Cotton Initiative(コットンのサステナビリティ向上に取り組む国際NPO)の活動に積極的に取り組んでいます。同社は2010年時点でオーガニックコットンを世界で最も多く利用した企業となり、2020年までに持続可能なコットンの調達を100%にするという目標を掲げています。2013年時点での進捗は15.8%で、毎年着実に比率を高めています。  ナイキのCSO(最高サステナビリティ責任者)・H&M担当社へのインタビューの詳細は以下をご覧ください 【アメリカ】ナイキが語る「サステナビリティ」と「イノベーション」 【スウェーデン】H&Mの考えるサステナビリティとファッション 自動車 (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  自動車の売上高は、米国や中国では好調なものの、ヨーロッパの経済低迷が尾を引き、不況前の水準には戻っていません。また、各自動車の製品クオリティは全体的に向上している一方、ブランドとしての差別化は徐々に難しくなってきています。  自動車業界の主なサステナビリティ活動は大きく分けて2つです。 製品性能の改善 サプライチェーンの改善  現在、自動車メーカー各社は、エンジンの性能の向上に努めており、稼働効率や温室効果ガス排出量ともに以前と比べ改善されてきています。しかしながら、排ガス規制や燃費向上に関する規制は年々厳しくなっており、製造工程も含めたサプライチェーン全体での取組が求められるなど、社会からの要求レベルは上がっています。実際、気候変動対策の情報開示を求める機関投資家らによる国際イニシアチブのCDPが発表している報告書では、(1)自動車の走行中の温室効果ガス排出量、(2)次世代車両技術への取り組み、(3)製造時の温室効果ガス排出量 の3つの基準で各社が評価付けされています。(※3)  また、自動車メーカーにおけるサプライチェーン改善には、製造工程で発生する温室効果ガスの削減だけでなく、サプライチェーン上の人権問題も関わります。例えば、トヨタやフォードはガイドライン(The Automotive Industry Guiding Principles to Enhance Sustainability in the Supply Chain)を策定しています。同ガイドラインはサプライチェーン全体を通じて、社会、環境面の改善に取り組み、持続可能な形で成長を実現していくという高い基準のコミットメントを明確に示しており、特に倫理・環境・人権・労働に焦点が当てられています。(※4)  自動車業界各社が上記のような活動を行う中、特にBMWはBrandZの自動車業界で2位にランクインするだけでなく、ダボス会議で発表されている「世界で最も持続可能性のある企業100」でも総合6位を獲得するなど、サステナビリティの分野においても先進的企業だといえます。活動内容としては前述のものに加えて、ドイツのハンブルグ市の交通インフラに関するサステナビリティ向上プロジェクト(※5)や、アルミニウムのバリューチェーン全体におけるサステナビリティ向上を目的とする国際イニシアチブなどに参画しており(※6)、自社の事業に関わるサステナビリティ分野で広くリーダーシップを発揮していることが伺えます。 ラグジュアリー (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  ラグジュアリー業界は中国やブラジル、ロシアなどの景気停滞を受けて、ほとんどのブランドがブランド価値を下げる結果となりました。特に中国の影響は大きく、売上の1/3をアジア・パシフィック地域が占めているプラダなどは前年比で大きく収益やブランド価値を下げています。  さらに、ミレニアル世代はラグジュアリーブランドを「高い」と感じており、謙虚でサステナブルな生活を望む彼らのニーズに合致しづらくもなっています。MSL Groupの調査結果によると、ミレニアル世代の多くは、企業に対し消費者が社会的な課題に関われるようにしてくれることを望んでいることがわかっています。  ラグジュアリーブランドが全ての客層をターゲットにしているわけではないとはいえ、ミレニアル世代の経済圏は決して無視できるものではなく、サステナビリティ活動が新たな活路になることも考えられます。  そのようなラグジュアリー業界において、中心となっているサステナビリティ活動はサプライチェーンの改善です。例えば、グッチを抱えるファッション・コングロマリットのケリングは、自社およびグループ全体のサプライチェーンにおける環境への影響を計測し、金銭的な価値に置き換える自然資本会計を導入しています。(※7)それにより事業活動に対する理解を深め、環境負荷を減らすだけでなく原材料の調達リスクを含めたサプライチェーンの変化に対応することを可能にしています。  他にもジュエリーを取り扱うティファニーは、CSO(最高サステナビリティ責任者)を設置するだけでなく(※8)、ダイヤモンド産出国への積極的な投資によりサプライチェーンの健全性を維持する傍らで現地雇用の創出、スキルトレーニングなどを通じて地域経済にも貢献しています。同社はジュエリー業界の中でも珍しくダイヤモンドや貴金属を供給する鉱山の多くと直接取引を行っており、2013年には100%のダイヤモンド原石の調達を自社の目が行き届く採掘場所から行うことを実現しました。(※9)  一方で、ルイヴィトンをはじめ数多くのラグジュアリーブランドを抱えるLVMHグループやエルメスは、大手アパレル企業がサプライチェーン上で講じている有害物質除去・水質汚染対策の取り組み状況を評価した、グリーンピース・イースト・アジア公表のオンラインプラットフォーム「Detox Catwalk」で、コミットメント不足という評価をされてしまっています。(※10) トイレタリー (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  トイレタリー業界のグローバル大手は、製品性能そのものだけでなく、消費者および従業員の幸福といったサステナビリティ活動に本格的に取り組み始めています。  この理由は消費者の目が成熟してきていること、ミレニアル世代の存在、ソーシャルメディアの影響力の高まり等様々ですが、より崇高なビジョンを掲げることが製品の差別化に繋がっていると言えるでしょう。  そのためブランド各社、これまで理想像とされてきた美ではなく、健康やナチュラルさ、内なる美などを強調するようにもなってきています。消費者の選択性が強くなっていることや中国・ブラジルの成長鈍化などを受け、業界全体のブランド価値は昨年比2%しか伸びていませんが、消費者の目が成熟していることはサステナビリティ展開の追い風となると言えるでしょう。  トイレタリー業界は市場ニーズも相まってサステナビリティ活動が多岐にわたっています。 サプライチェーン改善 ダイバーシティの尊重 再生可能な原料の利用 再生可能エネルギーの利用 温室効果ガス削減 サーキュラーエコノミーの推進(廃棄物ゼロ&リサイクル) コミュニティ支援  例えば、ロレアルはSharing beauty with allというプロジェクトを実施し、全サプライヤーを社会・環境面での実績で評価することを宣言。結果として2014年末には2004年比で57%ものCO2削減に成功しています。また同プロジェクトでは再生可能エネルギーにも取り組んでおり、2020年の目標達成に向けて邁進しています。(※11)また、障がい者採用も積極的に行っており、社会に対して新たな機会を創出しています。(※12)CSR担当者向けITツールも積極導入しサステナビリティレポート作成に取り組んでいます。(※13)  「ダブ」ブランドの商品を持つユニリーバは、サステナビリティ戦略を積極展開していることで世界的に有名です。2010年にUnilever Sustainable Living Planというプロジェクトを開始、2020年までにビジネス規模を2倍にしながら環境負荷を減らし、社会にポジティブインパクトをもたらすことを目指しています。その達成に向けて同社は、サプライヤーやコミュニティの支援、貧困の撲滅に取り組むべくNGOと協力し気候変動への対応を呼びかけるキャンペーンや、リサイクル促進のために消費者家族に向けたキャンペーンを展開しています。  2015年現在、ユニリーバが調達する農作物原材料の55%以上は持続可能な形で調達されており、2020年までに100%持続可能な調達を実現するという目標を半分以上到達しています。さらに、同社は工場ネットワーク全体で非有害廃棄物の埋め立てをゼロにするという目標を達成したほか、2008年と比較して製造時にエネルギーから生まれるCO2排出量と水消費量をそれぞれ1トンあたり37%、32%削減することにも成功しています。(※14)  こうした試みもあって、サステナビリティ分野のアドボカシーNPOのセリーズが5月に発表した大手食品会社らの水リスク対応力を評価したランキングでユニリーバは1位を獲得したほか(※15)、国際NGOのオックスファムが3月に公表した大手食品・飲料企業10社の食糧課題・サステナビリティへの取り組み状況を評価したランキングにおいても1位、サステナビリティ分野のコンサルティング企業のSustainly社に公表した「ソーシャルメディア・サステナビリティ・インデックス」でも1位を獲得しています。(※16)  ユニリーバが全業界的に先進的であるために、同業者でサステナビリティ活動に遅れをとっている企業は何から始めればいいかを戸惑うかもしれません。そういった場合、まずはサプライチェーンの改善から取り組むべきだと言えます。サプライチェーンの見直しは、リスク管理になるだけでなく業務効率の向上も期待できるため、部門を超えて理解が得やすく、また数値的な効果も比較的見えやすいからです。  ユニリーバCEO、副社長そして、「ニベア」ブランドを持つバイヤスドルフ社のCorporate Communications & Sustainabilityを統括する副社長へのインタビューの詳細は以下をご覧ください 【イギリス】ユニリーバのCEOが語るサステナビリティへのコミットメント 【イギリス】サステナビリティ目標の達成に向けてユニリーバが導入した新たな仕組みとは? 【ドイツ】世界を代表するスキンケアブランド「NIVEA(ニベア)」を支えるサステナビリティ戦略 小売 (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  Alibabaの登場により、業界全体のブランド価値が急成長しているのが小売業界です。興味深いことに業界トップを走る二社はどちらもeコマースであり、実店舗を持っている企業ではありません。以前は価格、選択の幅、利便性のそれぞれがトレードオフであったものの、現在はこれらのeコマースを通し全ての便益を享受できるようになりました。来る高齢社会に向けてeコマースの存在は必要不可欠なものとなっていくでしょう。  小売業界の主なサステナビリティ活動は次の3つです。 再生可能エネルギーの利用 再生可能な材料の利用 サプライチェーン改善  たとえば、アマゾンは国際NGOのGreenpeaceによる抗議活動を受けて、昨年11月にクラウドサービス部門、AWS(Amazon Web Service:アマゾン・ウェブ・サービス)に使用する電力を100%再生可能エネルギーで調達するという誓約を発表し、大きな一歩を踏み出しました。(※17)しかし、その透明性については疑問視されており、風力発電によって生み出された100メガワットの電力を購入する計画を発表したものの、AWSがいまだ再生可能エネルギー比率が2%しかなく、これからの取組みに期待が寄せられます。(※18)  他にも、サステナビリティ先進企業として知られるIKEAは、自社および自社製品のサステナビリティ向上を通じて消費者の毎日の生活をより持続可能なものにするというビジョンの下、再生可能エネルギー投資を加速しており、その具現化が進んでいます。(※19) また同社は、LED技術を活用した省エネの追求やリサイクル可能な材料を利用することで、自社製品のサステナビリティを担保しつつ、手頃な価格を維持しています。(※20)  同じく実店舗を保有するウォルマートも、サプライヤーと協働によりサステナブル素材でできた商品の開発をしています。(※21)それだけにとどまらず、3月にサステナブルな商品だけを集めたオンラインショップを開設し、より一層の意気込みを見せています。(※22) ウォルマート会長へのインタビューの詳細は以下をご覧ください 【アメリカ】「消費者はサステナビリティのためにより多くを支払うか?」に対するウォルマート会長の答え ビール (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  中国と南米の消費量の増大により、消費者からのブランド価値が向上しています。ミレニアル世代はビールの味において、間違いのないものよりも新感覚を欲しており、ビールメーカー各社はブランド内の商品ラインナップの拡充や、他社買収・ブランド開発による新ブランドの確立などの対応を迫られています。  それぞれのビールブランドには固有のアイデンティティーがありますが、時折クラフトビールの方がメジャーブランド以上に巧みなストーリーテリングでアイデンティティーの確立に成功しています。  そういったストーリーテリングとしての役割をも果たすのがサステナビリティ活動です。ビール業界が主に展開しているのは次の2つです。 サプライチェーンの改善 水の利用効率の改善  例えばハイネケンはストーリーテリングを通して同社のサステナビリティに対する取り組みをより多くの消費者に知ってもらおうと、ソーシャルメディアなどを活用したユニークなデジタルキャンペーンを展開しています。同社は2020年までに主要な原材料の50%を持続可能な調達にすることを宣言しているほか、新興国の水のサステナビリティに向けてUNIDO(国連工業開発機関)と協働で解決に取り組んでいます。(※23) 実際にハイネケンが行っているストーリーテリングの詳細は以下をご覧ください 【オランダ】ハイネケンが仕掛けるユニークなデジタル・サステナビリティ・ストーリーテリング ファストフード (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  マクドナルドの事件を受け、食の安全への関心が一層の高まりを見せています。ヘルシーかどうか、サプライチェーンは倫理的か、環境への責任を考えているか、そういった関心ある消費者にとってファストフードは不充分だと感じられてきています。  消費者の期待に応えるため、ファストフード企業各社も材料の調達からメニュー、店舗での経験価値を検討し直しています。ファストフード業界の主なサステナビリティ活動は次の3つです。 サプライチェーンの改善 コミュニティ支援 ダイバーシティ  例えば、食の安全性に関する事件に揺れたマクドナルドは、今年3月に抗生物質を使用していない鶏肉のみの調達、rbSTと呼ばれる人工成長ホルモンが投与されていない牛の低脂肪ホワイトミルクと無脂肪チョコレートミルクを提供など、原材調達に関する新たな方針を発表しています。(※24)  他にもスターバックスは、CSRを単独の行動ではなく企業のDNAそのものとしており、水不足に対処するため水の供給源をカリフォルニア州からペンシルヴァニア州に変更するなど節水に取り組んでいます。(※25)また恵まれない若者を対象に就業プログラムを提供するなど地域コミュニティにも貢献しています。  ダイバーシティに関しても退役軍人を採用するだけでなく、アメリカ国内で白人警官による黒人射殺事件が発生した際には、顧客に手渡すカップに “Race Together”というメッセージを書き、消費者間における人種問題についての会話を促すキャンペーンも実施しています。(※26)  さらに、対内的には従業員の学位取得プログラムの学費の全額をスターバックス社が負担するなど従業員にも細やかな対応が見られます。(※27) ソフトドリンク (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  消費者が人工甘味料を避けるようになり、ダイエットコークやエナジードリンクの消費量はあまり増えていません。長きにわたりコーラが人気であった中国やインド、メキシコ市場にも健康や肥満への問題認識が高まってきています。市場ニーズに応え、メジャーブランドは商品ラインナップの拡充や製品工場の見直し、生産工程におけるカーボンニュートラルなどに取り組み始めています。  ソフトドリンク業界が主に行っているサステナビリティ活動は次の2つです。 水の利用効率の改善 コミュニティ支援  たとえば最大手のコカ・コーラは2020年までの水資源保護目標を掲げ、進捗状況を公開しています。(※28)同社は世界自然保護基金(WWF)とパートナーシップを締結し、この水資源保護にグローバルに取り組んでいます。(※29)  また同社の持つロジスティクスを活かし、「100万人の就学児童に安全な飲料水を届ける」というプロジェクトも展開。(※30)それだけでなく医療インフラが整っていない地域に住む人々に対して、自社の物流やサプライチェーンを活用して医薬品や医療用品を届ける「ラストマイル・プロジェクト」をも展開し地域コミュニティの支援にも貢献しています。  さらに技術革新により世界初の100%植物性由来のペットボトルを開発することにも成功し、環境・社会面への正の影響の向上、食品の安全性に対する悪影響の回避というコカ・コーラの基本原則の下、強固なブランドを築き上げています。(※31)  コカ・コーラの地域コミュニティ支援の詳細は以下をご覧ください 【アフリカ】コカ・コーラ、アフリカで医薬品を供給する「ラストマイル・プロジェクト」を10ヶ国へ拡大 【アラブ首長国連邦】1ヶ月で200万人が視聴。コカコーラが始めた新キャンペーン”Hello Happiness” 金融(銀行・保険) (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  グローバルに展開する銀行は、世界を不況に陥れたことが明らかになり、依然として社会から厳しい目で見られています。他方、ローカルに展開する銀行は、世界的な金融危機の際に、悪事に加担していないとみられたことからグローバルバンクと比べて社会的信用力が高いとされており、現在業界全体での成長性はローカル銀行の方が高くなっています。  また、保険業界は、提供するサービスのコモディティ化を避ける取り組みを展開しています。また、中国では生命保険は急成長している業態で、中国の保険会社らが牽引し業界全体での成長率は高くなっています。  金融業界が長期的な視点に基づく投資として主に取り組んでいるサステナビリティ活動は以下の3つです。 ESG投資 グリーンボンド リスク管理  ESG投資としてはUNPRI(国連投資原則)に署名し、今まで特殊な資産運形態とみなされていたESGを、通常のアセット運用でもリスク管理のひとつに加えていく動きが加速しています。また、気候変動の原因となる温室効果ガスの主たる排出元セクターに対する投資を長期的な観点からリスクと認識し、再生可能エネルギーファンドへの出資も大きなトレンドです。  グリーンボンドの発行分野では、例えば、モルガン・スタンレーは昨年10億円規模のグリーンボンド案件に関わるなどで貢献しています。(※32)  またリスク管理としては、ERP(統合リスク管理)やバーゼルⅢで検討されている銀行の資産健全性の強化などが挙げられます。  ESG投資に関する詳細は以下をご覧ください。 【金融】世界と日本のSRI・ESG投資最前線 石油・ガス (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  アメリカのシェールガス革命や中国の景気の減速を受けて原油価格が低下したため、上流ビジネスである石油の採掘は控えられるようになっています。このような事態を受けて業界各社は、比較的利益率の低い下流ビジネスの製油所やガソリンスタンドの見直しに注力する結果となりました。  資源が直接収益に繋がる石油・ガス業界が主に取り組んでいるサステナビリティ活動は温室効果ガス排出量の削減です。  たとえば英国エネルギー大手のBPは4月の年次総会で低炭素経済の実現に向けた事業の変革を促すための株主提案であるResolution 25を可決しました。この決議案の中には、温室効果ガス排出削減マネジメントによりCDPのパフォーマンスバンドでA評価を獲得することや、ポスト2035シナリオに向けたアセットポートフォリオのレジリエンス強化、低炭素エネルギーのR&Dや投資戦略策定などが含まれています。(※33) テクノロジー(消費者・法人向け) (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  テクノロジー業界は、競争と移り変わりが激しく、それぞれのブランドにとって消費者を安心させロイヤリティを高めることがより重要となってきます。BrandZ総合ランキングのトップ4は全てテクノロジー企業が占めており、その影響力の高さが伺えます。  テクノロジー業界はそれぞれの企業の提供しているサービスが多岐にわたりそれぞれの企業が強みを活かしたサステナビリティ活動を展開していますが、主なものは次の3つです。 サプライチェーン改善 再生可能エネルギー ビッグデータを活用したサステナビリティ活動のサポート  例えば、アップルはサプライヤー19カ国633施設での監査及び3万人の従業員に電話インタビューを実施し、サプライヤー規範に則したサプライヤーのみと契約を継続しています。実際2014年時点で規範に違反する18社との契約を解除しています。(※34)それだけでなく、同社は初めて有害物質のポリ塩化ビニル(PVC)と臭素化難燃剤(BFRs)を外部ケーブルも含む全製品から取り除いた企業でもあります。(※35)  また、同社は国際NGOのGreenpeaceの抗議活動を受けて再生可能エネルギーへの投資も行っており、太陽光発電所や再生可能エネルギー100%のデータセンターの建設などが進められています。(※36)アップルに並び業界を代表するグーグルも風力発電ファンドを組成し、再生可能エネルギーへの投資を進めており、グリーンインターネット化が推進されています。(※37)  SAPはToyota Info Technology Center USA、VeriFoneと共同でドライバーのガソリンスタンド探しをシンプルにするプロジェクトを推進し、無駄なエネルギー消費の削減に取り組んでいます。これら3社はそれぞれの技術を活かし、車両の位置やルート、燃料レベルなどの情報収集、POSソリューション、テレマティックスデータを統合しソリューションを提供しています。(※38)  IBMは食品大手のMarsと提携しグローバルサプライチェーンにおける食の安全の確保に取り組んでいます。(※39)同じく食に関わるものとしては農業のサステナビリティ向上のためにビッグデータ解析ソリューションを提供もしています。(※40)さらには、市民一人一人から寄付されたコンピュータの空き容量を集め、仮想スーパーコンピュータを創りだし、科学者に気候変動関連オープンデータ分析のために無料で提供するといったプロジェクトのコーディネートも行っており、自社の強みをサステナビリティに活かす好事例といえるでしょう。(※41)  これらテクノロジー企業を代表するアップルの環境イニシアチブ担当副社長、SAPのサステナビリティ責任者へのインタビューおよびオラクルのサステナビリティ戦略に興味のある方は以下をご覧ください。 【アメリカ】アップルはどのようにサステナビリティ先進企業になったのか? 【アメリカ】SAPのサステナビリティ責任者が語る、統合報告とサステナビリティ戦略 【アメリカ】オラクルのサステナビリティ戦略 通信 (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  中国やインドでのスマートフォン利用者の拡大を受けて、通信業界では巨大市場を押さえるためのM&A等が進んでいます。またIoTへのインフラ投資といった将来への投資機会にも恵まれています。一方でインターネット・プロバイダーがネット回線での通話を可能にするなど新たな競合の参入という事態にも直面しています。  そのような通信業界が主に取り組んでいるサステナビリティ活動はエネルギー利用効率の改善です。  たとえばAT&Tはエネルギー効率化や省エネを目指しIoTを推進しています。しかし一方でIoTの進展は、電子廃棄物の増加という新たな問題を生むことを危惧されてもいるのも事実です。(※42)また同社は、ダイバーシティの促進に積極的なことでも知られ、ダイバーシティがビジネスにもたらす利益について周知することを目的とする組織DiversityIncからも、ダイバーシティへの取り組みに積極的な上位50社に選ばれ、見事トップ10入りを果たしています。(※43)  他にもVerizonはアメリカ国内において教育水準の低い24の地域の教師に対し、モバイル通信記述を活用した教育メソッドを提供し、地域コミュニティに貢献しています。(※44) 総論  今回のBrandZのランキングは中国の景気減速を示しつつも、中国企業の台頭を明確に示すものとなりました。市場のグローバル化に伴い、新興国企業がグローバル市場での新たなプレーヤーとして登場するなど、今後製品性能や価格戦略による差別化はますます厳しさを増していきます。  その中、BrandZに選定されている企業の投資パフォーマンスは2006年からの10年間で102.6%上昇しています。これはS&P 500の63%、MSCIの30.3%よりはるかに高く、消費者視点でのブランドがいかに企業にとって重要なものかを物語っています。  そのBrandZにランクインする各業界トップ企業のサステナビリティ戦略を参考にすることで、より現実的な路線でそれぞれの企業が自社の事業領域の中でどのように責任を負い、またその責任を全うするためにどのような行動をしていくべきかが見えてくるでしょう。

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2015/06/18 体系的に学ぶ

【オランダ】イケア、2014年度のサステナビリティレポートを公表

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家具大手のIKEAグループが1月28日、2014年度のサステナビリティレポートを公表した。レポートからは同社の掲げるサステナビリティ戦略“People & Planet Positive strategy”が順調に進捗しており、非常に高い成果を生み出していることが分かる。また、サステナビリティパフォーマンスと共に発表された財務業績も好調で、売上高は昨年から5.9%増加し287億ユーロ(321億USドル)に到達した。 同社の2014年度のサステナビリティ活動の概況は下記の通り。 再生可能エネルギー 2014年にIKEAグループは、新たに87基の風力タービンを設置し、合計224基となった。また、新たに150,000枚の太陽光パネルも設置し、パネル数は合計700,000個に到達した。これらの取り組みにより、2020年までに事業で消費する総エネルギー量より多くの再生可能なエネルギーを生成するという目標にまた大きく一歩前進した。また、同社は2015年末までに、15億ユーロを再生可能エネルギープロジェクトへ投資するという目標を掲げ、更に積極的な投資を進めている。 持続可能な製品の販売増加 より持続可能な暮らしを実現する家具製品の販売額は10億ユーロを突破し、13年度から58%増加した。これらの製品は、エネルギーの節約や発電、水使用量や廃棄物の削減、より健康的な生活の実現につながる製品だ。 LEDへの切り替え 同社の販売している照明製品の75%はLED照明またはLEDバルブを使用可能なものとなっている。これらの製品は従来の電球よりもエネルギー使用量が85%も少なく、20倍以上も長持ちする。同社は全ての照明製品を2015年9月までにLEDに変える予定だ。 エネルギー効率化 同社は店舗および倉庫におけるエネルギーの効率化に力を入れ、2010年度以降、6600万ユーロもの経費削減を実現している。 持続可能な木材調達 IKEAグループは小売業界の中で世界最大のFSC認証済み木材の購入企業の1社でもある。14年度には同社が調達した木材の41%がFSC認証を受けるかまたはリサイクルされたほか、全ての木材はIKEAの森林基準を満たしたサプライヤーから調達されている。 持続可能なコットン IKEA製品における持続可能なコットンの使用割合は76%に到達し、農家は農薬や水使用の削減と同時に収入の増加を実現している。2015年8月末までに持続可能なコットンの調達を100%にするという目標に向けて順調に進捗している。 ダイバーシティ 管理職の47%が女性となっている。 コミュニティ IKEA財団は、世界の最貧困地域で暮らしている子供達を支援するプロジェクトに2014年度は 1億400万ユーロを寄付した。 IKEA Groupの代表を務めるPeter Agnefjäll氏は「サステナビリティはイノベーションを生む重要な鍵であり、我々の経営戦略に不可欠な要素だ。事業を改善する大きな機会とみなしている。だからこそ、我々は、LED照明や特に重要な原材料、再生可能エネルギーなどに関して野心的な目標を設定してきた。我々は人々と地球にポジティブな影響を与えながら成長していくことを決心している」と語った。 また、同社の最高サステナビリティ責任者を務めるSteve Howard氏は「我々は”People & Planet Positive strategy”を通じてIKEAを真に持続可能な会社にしたいと考えている。現在ではコットンの75%と木材の41%以上をより持続可能なサプライヤーから調達することにより、重要な原材料の調達において大きな前進を果たしていることを私は誇りに思う。また、我々は目標であるエネルギー自立に近づくために、再生可能エネルギーにも投資している。そして、効率的なエネルギー利用ができるLED照明を手頃な価格で魅力的な製品にしたことで、我々は何百万もの人々がより持続可能な生活を送ることを可能にした」と述べた。 IKEAはサステナビリティ先進企業として広く知られているが、LEDをはじめとする持続可能な製品の販売などを通じて財務面でも健全な成長を果たしている点が特徴で、同社の取り組みから学べる点は多い。サステナビリティレポートの詳細は下記からダウンロード可能。 【レポートダウンロード】IKEA Group Sustainability Report FY14 【企業サイト】IKEA Group (※写真提供:FotograFFF / Shutterstock.com)

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【国際】2014年の世界におけるサステナビリティを象徴する10の出来事

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ユニリーバやヒューレット・パッカード、PwCなど世界の名だたる企業のサステナビリティ担当顧問・アドバイザーを務め、環境経営戦略に関するベストセラー“Green to Gold”の共著者としても知られるAndrew Winston氏が、2014年のサステナビリティ業界を振り返って特に象徴的だった10の出来事をHarvard Business Reviewに寄稿している。 2014年はサステナビリティの世界でも本当に多くのニュースが飛び交ったが、その中でも今後の世界全体の動きを考えるうえで特に重要だと思われる出来事をWinston氏が包括してまとめてくれているので、各ポイントを簡単にご紹介したい。 1. 悪いニュース:気候変動は今、実際に起きている 2014年は気候変動の現状やリスクを科学的に分析したレポートが数多く公表されたが、Winston氏はIPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change:気候変動に関する政府間パネル)が発表した最新の第5次評価報告書統合報告書に加え、The American Association for the Advancement of Science(AAAS)のレポート”What we know”、米国内の気候変動の現状やリスクを業界別・地域別などにまとめたU.S. National Climate Assessmentのレポート、米国内の各地域における気候変動リスクを示し、既に米国の地域レベルでは気候変動が深刻な経済損失をもたらしていると警鐘を鳴らしたレポート、”Risky Business Report”などを紹介している。 中でもAAASのレポートが示している下記3つのポイントはとてもシンプルで分かりやすい。 気候変動は今、地球上で実際に起こっている 気候変動が不可逆的な負の影響をもたらすリスクは高い 対策が早ければ早いほど、コストは少なくて済む 2. 良いニュース:気候変動対策のコストは大きく低下している 上記のように2014年は気候変動という現実を科学的な根拠とともに改めて突きつけられた年でもあったが、それと同時に気候変動対策に向けた明るい話題もいくつか提供された。Winston氏は良いニュースとして2つの分析報告書を紹介している。 1つ目は、グローバル企業のCEOや経済学者らがマクロ経済のレベルでクリーンエコノミーに移行する経済的合理性についてまとめた”New Climate Economy”レポートで、2つ目は、BSRやCDP、Ceres、WBCSDなど世界を代表するサステナビリティ推進機関らによる共同プロジェクト、We Mean Businessが公表したレポート”The Climate Has Changed”だ。 両者とも再生可能エネルギーの利用やエネルギー効率化など低炭素社会に向けた投資が結果としてコスト削減および利益創出につながり、事業上の価値をもたらすことを明らかにしている。 さらに、Winston氏はWe Mean Businessから派生したプロジェクトRE100 Group(2020年までに再生可能エネルギー100%を目指すプロジェクト)において、Philips、Mars、Nestle、IKEAなど世界の名だたる大企業が再生可能エネルギーへの完全シフトにコミットした事例などを紹介している。 これらの事例が示す通り、既に世界では気候変動対策は「コスト」ではなく「利益」を生み出す新たな機会だという認識が一般化しつつある。再生可能エネルギーへの投資はもちろん、最近ではIoT(Internet of Things)やビッグデータ分析など最先端テクノロジーを活用したエネルギー効率化プロジェクトなども増えつつあり、ITとサステナビリティの融合も著しい。気候変動対策は業界の垣根を超えたビッグビジネスとなりつつあるのだ。 3. 電力・エネルギー業界が変わってきた 上記のような流れを受けて早急にビジネスの転換を迫られているのが電力・エネルギー業界だ。Winston氏は5月にバークレイズ銀行が米国の電力業界の債券格付けを下げたというニュースや、ドイツの電力大手、E.Onが化石燃料から再生可能エネルギーへのシフトを発表した事例などを挙げている。 今や化石燃料に依存した事業を展開している企業は投資家からリスクと認識されつつあり、化石燃料銘柄を除いたインデックスなども生まれつつある。(※参考記事:【国際】MSCI社、化石燃料銘柄を除いた新インデックスを発表) 4. 炭素税のような厳しい規制の実現可能性が高まってきた 気候変動に対する企業のインセンティブを高めるうえでは、自主的な取り組みだけではなく規制による後押しも有効だ。 Winston氏は、その一例としてサステナビリティ分野で多大な影響力を持つアドボカシーNGOのCeresの取り組みを挙げており、Ceresのグループの中でも特に積極的に炭素税などのより厳しい規制の導入を推進しているBICEPが、General MillsやKellogg、Nestleなどの企業を新たに加盟団体に迎えたニュースを紹介している。(※関連記事:【アメリカ】General Mills、Ceresの気候変動に関する政策提言グループBICEPに加盟」) 5. 気候変動に対する社会的な機運が盛り上がっている 政府や企業らの動きに加え、市民らによるソーシャル・アクションも活発化しつつある。9月には米国ニューヨークで、気候変動に対する国際的な行動を呼びかける”Climate March”が実施され、世界162ヶ国で2646のイベントが開催される過去最大規模のムーブメントとなった。 6. サステナビリティ戦略やミッションが短期志向より優位に立ちつつある 変化の波は企業経営の現場にも確実にやってきている。グローバル企業の多くがサステナビリティを経営戦略・事業戦略に統合し、長期的な競争優位を実現しようと積極的に取り組んでいる。そうした動きの象徴としてWinston氏が取り上げているのが、CVSとAppleの事例だ。 米国大手ドラッグストアチェーンのCVS は9月に名称をCVS Healthに変更し、店頭からタバコを取り除いた。タバコが生み出す利益よりも消費者の健康や生活を重視した優れた決断として取り上げられた。 また、3月にはAppleのCEOとして有名なTim Cook氏が株主総会でAppleの環境を重視した経営姿勢を批判した株主に対して自社の株を手放すように糾弾し、話題になったことも記憶に新しい。 CVS HealthやAppleだけでなく、既に多くの企業は短期志向を乗り越えて長期的視点に立った経営戦略へのシフトを進めており、投資家らもSRIを通じてその流れを積極的に後押ししている。今後もこの流れは更に加速していくはずだ。 7. 競争から協働へ 様々なサステナビリティ課題に対し、企業が「競争」するのではなく「協働」することで競争力を失うことなく成果を挙げるといった事例も増えてきている。Winston氏がその事例として挙げているのが、米国小売大手2社、WalmartとTargetによる取り組みだ。 両社は9月にPersonal Care Products Sustainability Summitを共同で主催し、自社のバリューチェーン上におけるパーソナル・ケア製品から、健康に害を及ぼす可能性がある化学物質などを取り除くために協働することを発表した。 両社とも消費者からのよりサステナブルな製品に対するニーズが高まってきていることを受け、競合企業という立場を乗り越えて一つのテーブルで議論することを決めたのだ。バリューチェーン全体のサステナビリティを推進するのは1企業の力だけでは難しい。今後もこうした競合企業同士の協働プロジェクトはさらに増えていきそうだ。 8. 食の浪費への関心が高まりつつある 2050年には人口が90億人に到達すると予想されている中、食糧問題は深刻なサステナビリティ課題の一つだ。しかし現実は理想とは程遠く、今も世界では大量の食料品が消費されることもなく毎日廃棄されている。Winston氏が紹介しているUN’s Food and Agriculture Organizationの推定によれば、世界では年間 1.3億トンの食料品が廃棄されており、7500億ドルのコストに相当するという。食料品の30~40%を廃棄している現在の状況はとてもサステナブルとは言えない。 しかし、こうした問題に取り組む新たな動きも出始めつつある。Winston氏はその優れた一例としてフランスの大手スーパーマーケットチェーン、Intermarcheの取り組みを紹介している。同社は7月に、見た目が美しくない点を理由に廃棄されてしまうフルーツや野菜を、ジュースや30%オフとして販売するキャンペーンを展開し、見事に成功を収めた。 こうした廃棄の問題は食料品だけにとどまらない。例えばSustainable Brandsは昨年末に、IoT(Internet of Things)の進化により更にElectronic Waste(電子廃棄物)が増える懸念があるという記事を紹介している。 こうした廃棄物を活用して製品をつくり、新たな付加価値をつけて販売するアップサイクルやエシカルプロダクツなども最近はトレンドの一つとなりつつあるが、食に限らず、いかに「浪費を減らすか」という点は企業・個人を問わず今後も重要なテーマであり続けるだろう。 9. 10代の若者が飲料メーカーの行動を変えた ソーシャルメディアの普及などを通じて、消費者がかつてないほどにパワーを持ち始めているのも昨今のトレンドだ。消費者からの圧力が企業の行動を変えた事例としてWinston氏が紹介しているのが、5月にニューヨーク・タイムズ紙で取り上げられた、ある10代の若者によるCoca ColaとPepsiに対するキャンペーンだ。 ミシシッピ出身の10代女性、Sarah Kavanagh氏はChange.orgというソーシャルキャンペーン・プラットフォームを活用して数年間をかけて20万もの署名を集め、Coca Cola、Pepsiという世界を代表する飲料メーカーに対し、同社らが販売する清涼飲料などから健康に害を及ぼす恐れがある成分の使用を止めるように働きかけ、見事キャンペーンの成功を勝ち取った。 今や、消費者は、企業自体はもちろん製品の一つ一つに対しても高い透明性を求めるようになってきており、企業は「この製品は何でできているのか」「どこから来ているのか」といった質問に対して一点の曇りもなく説明できることが求められている。 10. 格差への戦いが新たな企業の流れを生みつつある Winston氏が最後に挙げているのが、格差の解消に向けた企業の自主的な取り組みだ。 同氏は、アパレル大手のGAPが2月に最低時給を9ドルに上げると発表し、6月には家具大手のIKEAが最低賃金を17%引き上げると発表するなど、従業員の生活を第一に考えて法規制よりも先に自主的にアクションを起こす企業が増えてきた点を指摘している。 現在、米国では国内の所得格差が非常に問題視されており、10月にはFRBが「米国では上位5%の富裕層が全体の63%の資産を保有しており、金融危機以降で格差は拡大の一途を辿っている」として警鐘を鳴らした。 また、格差問題は米国だけにとどまらず世界全体でも問題視されており、12月にはOECDが「格差が経済成長を阻害する」という報告書を公表したばかりだ。格差が拡大すれば社会、経済は不安定な状況に陥り、対応コストも増加して結果として持続可能な経済成長モデルの実現が難しくなる。 こうした大きな問題に各企業がどのように対応していくのか、現在OECDが進めているグローバル大企業によるタックスヘイブンを活用した租税回避の動きに対する国際的な規制作りなども含め、富の配分に対する問題は2015年も引き続きホットトピックの一つとなりそうだ。 まとめ いかがだろうか。こうして振り返ってみると、2014年は世界全体がサステナビリティの向上に向けてさらに大きく前進したことがよく分かる。迫りくる気候変動の危機などを考えれば現在の変化スピードは決して十分とは言えないものの、政府、企業、NGO、市民など各セクターにおいて確実に世界の潮流が変わり始めていることを感じとることができるのではないだろうか? 2015年はどのような企業、人物がサステナビリティの世界に明るい話題をもたらすのか、この1年の動きに期待したい。時間のある方はぜひ下記からWinston氏の記事の詳細を読んで頂きたい。 【参考サイト】Harvard Business Review “The 10 Most Important Sustainable Business Stories from 2014” 【参考サイト】Andrew Winston

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【アメリカ】IKEAが過去最大規模の再生可能エネルギー投資、165メガワット風力発電所を取得

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サステナビリティ先進企業として知られる家具業界最大手のIKEAが、再生可能エネルギー投資を加速している。 IKEAは11月18日、テキサス州にある165メガワットの集合型風力発電所をApex Clean Energy社から取得したと発表した。これは、同社の再生可能エネルギー投資で過去最高規模となる。同発電所はテキサス州南部のキャメロン郡に既に建設中で、2015年後半には全55タービンから成る風力発電所がフル稼働することになる。 同社は今年の初めにイリノイ州フープストンの風力発電所を購入したことも発表しており、今回の発表と合わせると1年あたりおよそ1,000ギガワット時の発電を見込んでいる。これは米国における平均家庭の年間電気使用量90,000世帯分に相当する発電量だ。 また、同社は米国で展開する店舗の90%に合計165,000枚のソーラーパネルを設置しており、38メガワット分の出力を保有している。さらに、冷暖両方の地熱システムをコロラド州、カンザス州にある2店舗で導入しているほか、9カ国で279の風力タービン稼働を建設中で、2015年までに再生可能エネルギーに対して合計1.9億ドルの投資を計画している。 IKEA社は、今年の9月に行われたClimate Week NYC2014で発足したThe Climate GroupとCDPによる共同プロジェクト、”RE100プロジェクト”の参加メンバーでもある。同プロジェクトでは、NGOや環境問題の専門家、IKEA、Swiss Re、BTをはじめとする大手企業が協力し、2020年までに世界中の100の大企業の事業運営を100%再生可能エネルギーに転換することを目指している。 IKEAグループで最高サステナビリティ責任者を務めるSteve Howard氏はそこで、「再生可能エネルギーへの投資は、ビジネスとして全くもって合理的なものだ。それは財務的リターンという点でも価値観という点でもIKEAの期待に沿っている。企業には安定的かつ経済的で安全なエネルギー供給が必要だが、それを長期的に実現できるのはクリーンエネルギーだけだと言える」と語った。 また、The Climate Groupの役員を務めるBen Ferrari氏は、「IKEA社の風力発電所取得は、クリーンテクノロジーへの投資が企業にとって増益以上の便益をもたらす賢明な選択だと判断したことの証明だと言える。IKEAはかねてから将来の地球環境を見越し、他社に先がけて低炭素化に向けた投資を行っている。RE100プロジェクトで再生可能エネルギー100%へと動き出した企業と同様に、IKEA社のクリーンエネルギー化に向けたビジョンと行動はとても素晴らしいものだ」と述べた。 IKEAは、再生可能エネルギー投資をはじめとするサステナビリティの推進はビジネスの視点で考えて合理的な判断だという明確な価値観があり、そこに迷いがない。自社および自社製品のサステナビリティ向上を通じて消費者の毎日の生活をよりサステナブルなものにするという同社のビジョンは、大胆なコミットメントと多額の投資により具現化が進んでいる。 【リリース原文】The IKEA Group Makes Largest Wind Farm Investment to Date 【参考サイト】The Climate Group "IKEA buys biggest ever wind farm and plans to invest US$2 billion in renewables by end of 2015" 【企業サイト】IKEA 【企業サイト】Apex Clean Energy (※写真提供:Niloo / Shutterstock.com)

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