【アメリカ】テスラ、同社初EVセミトレーラー「セミ」の製造を2019年に開始すると発表

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 米電気自動車大手テスラのイ―ロン・マスクCEOは11月16日、ロサンゼルスで開催されたイベントで、同社初となる電気セミトレーラーの製造を2019年に開始すると発表した。車名は「セミ(Semi)」。経済性と走行性能に焦点を合わせた。価格は航続距離によって異なり、300マイル(訳480km)は15万米ドル、500マイル(約800km)は18万米ドル。基本予約金は2万米ドル。また、贅沢装備を追加した初期1,000台のみの「ファウンダー・シリーズ」については20万米ドル。  セミトレーラーとは、牽引車であるトラクターと非牽引車であるトレーラー1台が合体したタイプの車両。  マスク氏は、加速スピードでは、時速0から60マイル、0から100マイルでは、自動車生産においてすべて「世界記録」と加速スピードと説明。登り坂でのパワーも強く、高速道路では最大積載重量下で充電1回当たり500マイル(約805km)走行可能。フロントガラスに耐風用に対核兵器用に開発された「防熱核爆発ガラス」を装備し耐熱、耐衝撃性に優れているという。さらに安全機能として、強化された自動運転・自動ブレーキ等のオートパイロット、車線維持システム、ジェックナイフ現象(牽引車が急ブレーキ・急ハンドル操作をした際、トラクターとトレーラーが「く」の字状に折れ曲がる現象)防止設計もされている。  マスク氏は、ディーゼル・トラックを使用し続けることは「経済的自殺」だと主張し、さらにセミでの輸送は、鉄道より安いこともアピールした。米国で売られているディーゼル燃料セミトレーラーの価格は一般的に12万米ドル。500マイル版「セミ」と比較すると、セミのほうが6万米ドル高いが、マスク氏によると「セミ」のランニングコストは通常のディーゼル車よりも2割安くなり、100万マイル(約160万km)走行すれば25万米ドル節約でき十分割に合う。テスラはまた、30分で400マイル分の充電が可能な「メガチャージャー」ネットワークを構築する予定。 テスラが宣言通りにセミ販売を開始できるかについては懐疑的な見方もある。今年7月にデビューさせた電気自動車「モデル3」は、生産が円滑に進んでおらず、車両の予約残台数はすでに50万台を超えている。原因は、製造上のボトルネックと説明されているが、現在、組立ラインは自動化ラインではなく、手作業で生産されているとの報道もある。さらに、カリフォルニア州フリーモント工場の一部の労働者は、工場で事故発生率が2014年には平均より15%、2016年には31%高かったこと等を挙げ、自動車労働者組合と共にキャンペーンを展開しようとしている。  テスラは11月21日、告訴に関する報道に対し、原告を代表する弁護士の一部が「訴訟案件とは無関係のクレームに対し金銭を強要した前歴の持ち主」であると主張。徹底的に争う構えを見せている。 【参考ページ】Elon Musk unveils Tesla electric truck – and a surprise new sports car 【参考ページ】Tesla workers were seriously hurt more than twice as often as industry average 

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【国際】国際エネルギー機関IEA「世界エネルギー展望(Energy Outlook)2017」発行

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 国際エネルギー機関(IEA)は11月14日、「世界エネルギー展望(World Energy Outlook)2017」を発行した。過去1年間の大きなトレンドとして、再生可能エネルギーの急速な伸長と発電コストの低下、米国でのシェールガス・シェールオイルの急増、中国でのエネルギー政策の大転換を挙げ、内容を解説している。 (出所)IEA  今年の報告書では、2040年には今よりもエネルギー需要が30%伸びると予測。伸び率は今よりも下がるが、今より遥かにエネルギーが必要となる。世界経済は毎年3.4%成長し、人口も2040年には今よりも16億人多い90億人となる見込みで、4ヶ月毎に上海人口に相当する都市人口が増加していくことなる。とりわけ増加量が多いのがインド。1国だけで世界の増加量の30%を占める。中国も引き続き増加量が790Mtoe多く、他にも東南アジア、中東、アフリカでは400Mtoeを上回る増加を経験していく。 (出所)IEA  今後大きく成長するのは再生可能エネルギーで、2040年には世界の1次エネルギー需要増加量うち40%を再生可能エネルギーが占めることになる。とくに中国とインドの太陽光発電が牽引する。EUでも新規発電設備容量の80%は風力を中心とした再生可能エネルギーが占める。IEAはこれにより石炭の時代は終わるだろうと見通している。2000年以降、石炭火力発電は約900GWの設備容量を誇っているが、2040年までの新規増加は400GWに留まり、そのうちの大半はすでに建設が着工している。インドではすでに発電に占める石炭火力発電の割合は2016年に4分の3に下がっており、2040年には半分まで下がる見通しだという。炭素回収・貯蔵(CCS)技術が普及しなければ、石炭消費量は横ばいになるだろうとした。  一方、石油需要は2040年まで緩やかに増加を継続。天然ガスは2040年までに45%も増加するが、電源としてよりも産業利用の分野で伸びる。原子力発電の将来は昨年よりも暗雲が立ち込めているが、中国が世界をリードし2030年までに米国を上回り世界最大の原子力発電国となる見通し。 (出所)IEA  米国では、シェールガスとシェールオイルにより、石油・ガス生産量が増加に転じる。2025年までは年々増加し、それ以降も2040年まではほぼ横ばい。一方、米国のエネルギー消費量は2040年までに30Mtoe減少するため、大幅な生産増は輸出に回る。2020年台中頃には米国は世界最大の天然ガス輸出国になる見込み。 (出所)IEA  石油需要は2040年まで減少するもののさほどは減らない。背景には、電気自動車(EV)等の普及により自家用車のガソリン・ディーゼル需要は減少しつつも、航空機、輸送トラック、石油化学分野での需要は大きく伸びていくため。そのあめ石油エネルギー消費を抑えるためには、航空機、輸送トラックでの代替燃料や石油化学製品のリサイクルや使用量削減がカギを握る。 (出所)IEA  世界最大のエネルギー消費大国となっている中国の動向が世界の帰趨を左右すると言っても過言ではない。すでに中国は石炭依存度を削減する政策の大転換を行っており、今後も石炭火力発電所の増設は続くものの既存の発電所の建替えも多く、石炭消費量はすでに減少し始めている。また、太陽光、風力、水力の合計新規設備容量は石炭火力を上回り、再生可能エネルギーが急増していく。 (出所)IEA  大気汚染物質排出量では、現在深刻化している中国は今後大幅に減少していき、エネルギー消費量は伸びつつも、2040年までには半減する見込み。同様に石炭依存度が比較的高いドイツやポーランド等でも大気は清浄化していき、EUでも大きな削減が見込まれている。一方、今後大気汚染が深刻になっていくのはインドと東南アジア。  気候変動を1.5℃から2℃に抑えるためには、2040年には電源に占める再生可能エネルギー割合を60%、原子力を15%、炭素回収・貯蔵(CCS)技術で6%を回収しなければならない。そのため石炭火力発電を一刻も早く止めなければならない。また、自動車だけでなくトラックのEV化も進めなければならない。  日本では、再生可能エネルギーか、原子力発電か、CCS付石炭火力発電か等の議論が盛んだが、IEAの予測を見ると、CCSや原子力発電をやれば再生可能エネルギーはそこそこで良いというような結論にはなりえない。そもそも再生可能エネルギーを軽視した未来は到底描けない。 【参照ページ】World Energy Outlook 2017

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【国際】アムネスティ、DRCコバルト採掘での児童労働・有害労働レポート公表。ソニーも評価対象

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 国際人権NGOアムネスティ・インターナショナルは11月15日、コンゴ民主共和国でのコバルト採掘で児童労働や危険有害労働が関与している状況をまとめたレポート「Time to Recharge」を公表した。同レポートは2015年にアムネスティ・インターナショナルとAfrican Resources Watch(AfreWatch)が共同で開始し、世界主要コバルト関連企業26社の状況を報告した。2回目となる今年のレポートではその新たに3社を加えた29社の改善状況をレポートした。  コバルトは、米ドッド=フランク法が規定する「紛争鉱物」の対象のスズ・タンタル・タングステン・金には該当しないが、世界のコバルト採掘の50%以上は、同法が対象としているコンゴ民主共和国で採掘されている。主要産地の同国南部では11万人から15万人が主に手作業での採掘に従事しており、危険有害な作業に大人だけでなく子供も従事している。前回のレポートではこれら採掘されたコバルトのほとんどを中国のHuayou Cobalt(華友鈷業)の現地子会社Congo Dongfang International Mining SARL(CDM)が仕入れ、中国に輸出していることを暴いた。コバルトは、充電バッテリーの主要原料であり、電気自動車(EV)や再生可能エネルギー向けバッテリーとして需要が急増している。そのため、Huayou Cobaltからコバルトを調達している主要企業25社も同時に調査対象となった。  今回のレポートの対象はHuayou Cobalt及び4業界28社。日本企業ではソニーが対象となっている。評価項目は「コンゴ民主共和国とHuayou Cobaltに対するサプライチェーン調査を実施したか」「コバルト・サプライチェーンにおける人権リスクや人権侵害を発見する方針や制度を確立しているか」「問題の現場を特定し人権リスクや人権侵害を発見する行動を起こしたか」「コバルト・サプライチェーンの人権リスクや人権侵害の情報開示をしているか」「コバルト・サプライチェーンに関連する危害や人権リスクを低減するステップをとっているか」の5つをもとに、総合評価がなされた。  まず同レポートは、Huayou Cobaltの進捗状況を分析。前回レポート発表以降、Huayou Cobaltは人権リスクマネジメントが不適切だったことを認め、OECD(経済協力開発機構)の専門家との協議をした上でコンゴ民主共和国での対応に乗り出したが、同社によると仕入元の54社のうち国際基準に適合する作業の見直しを受入れたのは3社のみだという。アムネスティ・インターナショナルは、仕入れを一時的に停止し改善を要求すべきだと同社に要求しているが、同社は仕入れ停止は零細採掘工の所得に悪影響を与えるとして仕入れ停止を拒んでいる模様。事態の情報開示もほとんどなされていないという。アムネスティ・インターナショナルは、仕入れ停止は、OECDガイドラインや中国五鉱化工進出口商会(CCCMC)ガイドラインに沿うものだとして説得を継続している。  続いて同レポートは、コバルト・サプライチェーンの下流にいる企業28社についての対応評価を最高4点から最低0点までの5段階で評価した。4点を獲得した企業はなく、評価の中で最高得点となった3点を獲得したのはアップルとサムスンSDIの2社のみだった。ソニーは1点。 28社の評価 カソード原料メーカー Hunan Shanshan Energy Technology(杉杉科技)(中国):1点 L&F Material(韓国):0点 Tianjin B&M Science and Technology(天津巴莫科技)(中国):0点 バッテリーメーカー サムスンSDI(韓国):3点 LG化学(韓国):2点 ソニー(日本):1点 Tianjin Lishen Battery(天津力神電池)(中国):1点 Amperex Technology(香港):1点 BYD(比亜迪)(中国):0点 Coslight Technology International Group(光宇国際集団科技)(香港):0点 Shenzhen BAK Battery(深圳市比克電池)(中国):0点 電子・通信機器メーカー アップル(米国):3点 デル(米国):2点 HP(米国):2点 サムスン電子(韓国):1点 Huawei(華為科技)(中国):0点 レノボ(中国):0点 マイクロソフト(米国):0点 ボーダフォン(英国):0点 電気自動車メーカー BMW(ドイツ):2点 テスラ(米国):2点 ダイムラー(ドイツ):1点 FCA(英国):1点 GM(米国):1点 フォルクスワーゲン(ドイツ):1点 ルノー(フランス):0点  コバルト・サプライチェーンでの人権対応では、紛争鉱物フリー推進イニシアチブの責任ある鉱物イニシアチブ(RMI、旧CFSI)も2017年前半から強化しており、OECDガイドラインやに沿うデューデリジェンスプログラムやツールを開発中。さらに、コバルト精製事業者にはRMIの「Risk Readiness Assessment」を受けるよう求めている。RMIはアムネスティ・インターナショナルのレポート作成にも協力しており、11月14日、世界中のサプライチェーン改善に向け取り組む姿勢を改めて表明した。 【参照ページ】DEMOCRATIC REPUBLIC OF THE CONGO: TIME TO RECHARGE: CORPORATE ACTION AND INACTION TO TACKLE ABUSES IN THE COBALT SUPPLY CHAIN 【レポート】Time to Recharge 【参照ページ】Responsible Minerals Initiative Helps Companies Address Supply Chain Issues Identified in Latest Amnesty Report

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【ドイツ】三井物産、欧州EV充電サービスThe Mobility Houseにマイノリティ出資。ダイムラーも

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 三井物産は10月26日、独自動車大手ダイムラーとともに、電気自動車(EV)サービスプロバイダーの独The Mobility House(TMH)に出資したと発表した。両社の出資額は非公開だが、出資比率は両社とも非支配株主持分に留まる。  TMHは2009年創業で現在の従業員数は約50名。ダイムラー社を含む複数のEVメーカーと提携し、EVに関する総合的なサービスを提供。EV充電装置、EV充電アプリ、蓄電池等の製品も提供している。また、将来的には、駐車中のEVを蓄電リソースとして送電系統とシェアし、EV所有者が系統安定化サービスによる電力収入を獲得できるようにする「Vehicle-to-Grid」の構想も描いている。また、ダイムラーとの共同事業として、EV用バッテリーを組み上げた合計設備容量30MWの蓄電システムをドイツで構築し、系統運用者向けに蓄電サービスを提供している。  三井物産は、今年5月に発表した中期経営計画において、モビリティを4つの成長分野の1つとして定め、自動車素材から移動・輸送サービスに至るまでの自動車バリューチェーンの拡充を推進している。同社はTMHへの出資を通じて同事業に参入し、米国や日本等での事業拡大を目指す。  欧州EV充電分野では、今月ルノーが充電アプリベンチャーJedlixに出資。同じく今月シェルが欧州EV充電ステーション最大手NewMotionに出資。欧州でのEV市場が熱くなる中、自動車メーカーやエネルギー企業の本格参入が増えて生きている。 【参考】【フランス】ルノー、オランダの充電アプリベンチャーJedlixに25%出資。電気自動車戦略を強化(2017年10月19日) 【参考】【イギリス・オランダ】シェル、欧州最大EV充電ステーション企業NewMotion買収(2017年10月22日) 【参照ページ】電気自動車(EV)を利用した電力サービスの事業化に向け、独・The Mobility House社に出資参画 【参照ページ】Daimler and Mitsui Share The Mobility House’s Vision

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【イギリス・オランダ】シェル、欧州最大EV充電ステーション企業NewMotion買収

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 石油ガス世界大手英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルは10月12日、欧州最大の電気自動車(EV)充電ステーション・ネットワーク蘭NewMotionの買収で合意した。ガソリンスタンド大手の同社が、電気自動車市場の高まりを見越し、EV充電ステーション事業を強化する。  NewMotionは2009年に設立。自社保有のEV充電ステーションを欧州で約10万台所有しており、さらにパートナー企業と連携し5万台の運営も行っている。現在も西欧で数千台のステーションを設置中。一方、シェル自身も急速充電ステーションを英国、オランダ、ノルウェー、フィリピンに設置しており、今回の買収により、自社の急速EV充電ステーションと、NewMotionの通常EV充電ステーションの双方を事業ポートフォリオに持つことになる。NewMotionの2016年売上は1,290万ユーロ(約17億円)、純損失が390万ユーロ(約5億円)。  現在、西欧のEV充電ステーションは10万台以下で、そのうち3万台がNewMotion管理。しかし、電気自動車市場は欧州で急激に拡大しており、2030年までに西欧だけで100万から300万台のEV充電ステーションが必要になるとも言われている。シェルは、2040年までに世界の自動車の約25%が電気自動車になると見立てている。 【参照ページ】NewMotion welcomes acquisition by Shell, one of the world's leading energy providers

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【フランス】ルノー、オランダの充電アプリベンチャーJedlixに25%出資。電気自動車戦略を強化

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 自動車世界大手仏ルノーは10月10日、オランダの再生可能エネルギー大手Eneco Groupの立ち上げた電気自動車(EV)充電システム開発Jedlixの株式25%を取得すると発表した。Jedlixは、スマートフォン用EV充電管理アプリ「Jedlix #ichargesmart」を開発、提供しており、現在同APPはオランダの公共EV充電ステーション約1,000台や米テスラの家庭での充電で使用ができる。ルノーは、Jedlix出資の成果として、新たなスマートフォン用アプリ「Z.E.Smart Charge」を共同開発した。  Z.E.Smart Chargeは、電力価格の高い日中は充電を抑え、電力価格の安い夜間に充電をするよう自動制御が可能。また、このシステムを通じて、電力需要の調整に寄与することで、利用者は毎月報酬も得られる。さらに、電気自動車が電力システム全体のバッテリーとして活用される未来に向け、充電コントロールだけでなく、放電コントロールや、売買電管理もできるようにも設計されている。Jedlixの親会社であるEneco Groupは、再生可能エネルギーを普及を企業ミッションとしており、家庭での充放電を可能にすることで、再生可能エネルギーの可能性をさらに拡大することを狙う。Z.E.Smart Chargeは、今年年末までにオランダで利用可能となり、2018年に欧州諸国に拡大する。    ルノー・日産・三菱自動車連合は今年9月15日、新6か年計画「アライアンス2022」を発表。グループ全体のシナジーを年間100億ユーロに引き上げ、2022年までに販売台数1,400万台、売上2,400億ユーロを掲げた。この中で、EVは注力分野と位置づけられており、2022年までにハイブリッドではない完全EVを12車種投入する。同時に、グループ全体での部品共通化を進め、全体のうち900万台は4種の共通プラットフォームを利用。パワートレインでは75%で共通部品の利用を目指す。さらに自動運転技術のグループ内共有を進め、2022年までに40車種に自動運転システムを搭載する。自動車に通信機能を持たせてIoT化する「コネクテッド」でも相互連携を深める。無人運転車両による配車サービス事業にも参入する。 【参照ページ】Electric mobility: Groupe Renault invests in the share capital of Jedlix, a start-up specialized in smart charging 【参照ページ】ALLIANCE 2022: NEW PLAN TARGETS ANNUAL SYNERGIES OF €10 BILLION AND FORECASTS UNIT SALES OF 14 MILLION & COMBINED REVENUES OF $240 BILLION

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【タイ】政府、トゥクトゥク全てを2025年までにEV化。EV生産の産業拠点化も計画

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 タイ・エネルギー省は10月5日、タイの伝統的な輸送自動車「トゥクトゥク」について、国内で登録されている22,000台全てを2025年までに電気自動(EV)化すると発表した。トゥクトゥクは元々、ガソリンを燃料としていたが、2000年代後半から環境負荷の少ない液化天然ガス(LNG)や圧縮天然ガス(CNG)を燃料とするタイプが登場している。しかし今回、ガス型トゥクトゥクでも不十分として、全てEV化していく。  政府は同政策を進めるため、EVへの切り替えを進めるトゥクトゥク所有者に対し「エネルギー保全基金(ECF)」から補助金を出す。最大100人まで。補助金は早期の切替を促すため、最初の10人に対しては切替費用を全額補助。残り90人は85%が補助される。補助金は、車体全体の買い替えではなく、動力源の変換のみが対象。補助総額は1億600万バーツ(約3.6億円)の予定。  タイは国を挙げてEV化を推進しており、ECFはEV充電ステーションの設置にも拠出されている。昨年だけで1億2,000万バーツ(約40億円)を拠出したうロジェクトファイナンスを行い、首都バンコクと周辺に充電ステーションを150基設置。そのうち79基に設置が完了し、運転されている。残り71基も今年中に運転開始する予定。  タイ政府は、タクシーのEV化を進める実証実験も現在実施中。さらに産業としてもタイをEV生産のグローバル拠点にしていくことを狙っている。 【参考ページ】Tuk-tuks targeted in EV subsidy scheme

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【アメリカ】GM、2023年までに電気自動車20車種投入。将来全車種EV・FCVへの転換意向も表明

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 自動車世界大手GMは10月2日、2023年までに電気自動車20車種を市場に投入する計画を明らかにした。その第一弾として、今後18か月以内にシボレー・ボルトEVの経験を活かした電気自動車2モデル発表する。GMは、「zero crashes, zero emissions and zero congestion(事故ゼロ、排出ゼロ、渋滞ゼロ」のビジョンを掲げており、将来全車種を電気化していきたいと表明した。  また、電気自動車(EV)に用いられるバッテリー技術と併せ、燃料電池技術も進めていく考えを示した。そこで同日、燃料電池を動力しモーター2基搭載した四輪駆動重量トラック「SURUS」も発表した。SURUSは二酸化炭素排出量をゼロにでき、輸送トラック、配送車、救急車としての利用が想定されている。 【参照ページ】GM Outlines All-Electric Path to Zero Emissions

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【イギリス】日産、EVバッテリーを送電網と連系。所有者は売電が可能に

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 日産自動車とイタリア電力大手エネル(Enel)は5月10日、電気自動車のバッテリーに充電した電力を、電力需要のピーク時に電力会社に売電できる新たなスキームを英国で構築したと発表した。日産自動車の電気自動車(EV)「リーフ」とEVバン車「e-NV200」の所有者は、このプログラムに参加すると、電気自動車から電力網に送電する装置(V2G:Vehicle to Grid)を設置してもらえる。電力網に送電された電力は電力会社が買い取り、所有者は収益を得られる。日産とエネルはまず100台を試験導入する。V2Gは、スマートグリッド構想にとって重要な技術であり、夢と思われていた世界がまたひとつ現実となってきた。  日産とエネルの提携の発端は6年前に遡る。2010年4月、日産、ルノーと、エネル、スペイン電力大手のエンデサの4社は、電気自動車のバッテリーをスマートグリッド構想にとってのエネルギー貯蔵システムとして活用し、充電インフラを共同開発していくパートナーシップを締結していた。そして昨年12月の気候変動枠組み条約パリ会議(COP21)の会場で、日産とエネルはV2Gに関するパートナーシップを締結。早速翌1月にはデンマークで40台のV2G装置を導入していた。この導入実験の成功から、ユーザーが価格の安い時間帯に電力を購入し、高い時間帯に販売することが可能だと確認されていた。さらに今年3月、フランスのモンティニー=ル=ブルトンヌーにある日産の事業所にV2Gを導入、64台のリーフのバッテリーからの電力供給と同事業所内の太陽光発電を組み合わ、事業所に電力供給することに成功した。日産は2017年中に全ての地域本社でこのシステムを導入する予定だ。  V2Gと連動した新バッテリーを搭載するリーフの予約は、今年9月から受付を開始される。日産は、V2Gが英国内にある18,000台のEV車全てと電力連系した場合、創出電力は180MWとなると見積もっている。また、V2Gというコンセプトによる電力コスト削減分は、2030年までに24億ポンド(約3,800億円)に上ると話している。日産は2015年5月に、グリーン電力システムを手掛けるGreen Charge Networksと提携し、電気自動車の中古バッテリーを電力蓄電池として活用する検討もスタートさせている。リチウムバッテリーは95%がリサイクル可能だ。  エネルギーの観点からは、V2Gは1次エネルギーの蓄電であって、自前の新たな発電ではない。しかしその意義は決して小さくない。電力需要は1日の中で夜間に少なく日中に多いという特性がある。そのため、日中の電力需要ピーク時に合わせて発電所は建設されており、基本的に夜間に発電所がフル稼働することはない。そのため、夜間に蓄電し日中に電力供給することで、発電所の建設を抑えることができる。V2Gは、低電力時に電気自動車に蓄電し、電力需要ピーク時に電力を送電網に流す仕組みのため、まさに電力需要の平準化に寄与することができる。既存の揚水発電に似ているということもできよう。  V2Gが魅力的なもうひとつの点は、再生可能エネルギーと相性が良いことだ。太陽光や風力発電は状況によって発電量が大きく変ってしまう。太陽光発電は雨天には発電量が大きく減退し、風力発電は風がなければ発電できない。そのため安定電力には成り得ないと言われてきた。しかし、EVが蓄電できるようになれば話は変わる。風がたくさん吹くタイミングで発電した電力をEVに蓄積し、風が止んだタイミングで送電すれば安定電力になり得る。蓄電池の導入には従来コストがかかりすぎると言われてきたが、EVのバッテリーが活用できるのであれば追加の蓄電池コストがかからなくなる。また、一般的に蓄電技術が発達すれば、再生可能エネルギーの可能性はさらに広がると言われている。  V2Gの普及は自動車分野にとってもいい話だ。今回英国で実現するように、EV所有者が売電で収益を得られるようになれば、EV購入にとって追い風となる。EVが増えればそれだけガソリン車やディーゼル車が減ることとなり、温室効果ガス排出量も削減できる。  スマートグリッドの進展は、産業構造を激変させる可能性が高い。これまで電力会社が独占してきた領域に、バッテリーメーカーや自動車メーカーが参入してきている。また、エネルギー代替への対策として、石油・ガスなどのエネルギー企業も電力事業やバッテリー製造に参入してきている。グーグルなどIT企業も大きな関心を示している。さらに、これらの業界再編や事業提携、M&Aは国境を超え、グローバルな規模で展開されている。再生可能エネルギーやスマートグリッドは欧州が先んじて発展を見せてきた。日本企業各社もいち早く欧州で成功を収め技術を磨いていけなければ、来るスマートグリッド時代の主導権は取れなくなってしまうかもしれない。 【参照ページ】Nissan And Enel Launch Groundbreaking Vehicle-to-Grid Project in The UK 【参照ページ】Nissan revs up for 'decade of disruption' with UK's first vehicle-to-grid energy storage system 【参照ページ】Nissan powers French office with world's largest EV battery storage system 【参照ページ】ルノー・日産アライアンス、伊エネル社、西エンデサ社 電気自動車普及のためのパートナーシップを締結

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【シンガポール】運輸省、国内に電気自動車充電スタンドを2,000ヶ所設置へ

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 シンガポールのコー・ブンワン運輸相は5月9日、シンガポール国会での答弁で、シンガポール全土で100ヶ所しかない電気自動車充電スタンドを、新たに2,000ヶ所設置すると明らかにした。シンガポール政府は現在、電気自動車1,000台を導入するカーシェアプログラムを開始しており、今回の充電スタンド設置はこのカーシェアプログラムの一環。設置場所や設置時期は未定だが、運輸相は検討は最終段階に入っていると話した。2,000ヶ所のうち約400ヶ所の充電スタンドに関しては、カーシェアプログラムの参加者ではない一般市民にも開放される予定だ。  運輸相は答弁の中で、電気自動車の購入補助金についても度々言及した。例えば、プジョーの電気自動車「Ion」やBMWの電気自動車「i3」やハイブリッド車「i8」の購入時には、それぞれ2万シンガポールドル(約160万円)、3万シンガポールドル(約240万円)の補助金が受けられる。最近インターネットメディアでは、今年米国で3月に販売を開始したテスラの「Model S」を購入したシンガポール人が、購入補助金を受けられるどころか罰金を請求されたことが話題となっていたが、運輸相はこれについて、シンガポール国内での販売開始時に正規の車両環境性能申請を行えば、最大額の購入補助金が受けられるだろうという認識を示した。  電気自動車充電スタンドの増設により、シンガポールでは今後市バスの電気自動車化が実施されるかもしれない。 【参照ページ】Singapore to install 2,000 charging points islandwide for electric cars 【参照ページ】Parliament: Singapore to set up 2,000 electric vehicle charging points

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