private 【食品・消費財】組織変革に寄与するサステナビリティ 〜ユニリーバに学ぶ長期成長戦略とは〜

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 オランダのマーガリンメーカーのマーガリン・ユニ社とイギリスの石鹸メーカーのリーバ・ブラザーズ社が経営統合し、設立されたユニリーバ社。現在は業界だけでなく世界を代表する企業の一社となるまで成長し、ブランド力はもちろんのこと、サステナビリティの観点でも世界をリードする企業となっています。今回はそんな同社がサステナビリティ活動を核とした経営の実施にいたった背景や、実際の活動内容、そしてその効果に迫ります。 サステナビリティに仇なす存在と考えられていた過去  現在はサステナビリティ先進企業と言われるユニリーバ社ですが、以前は社会起業家に仇なす存在だと考えられていました。事実、2000年にアイスクリームブランドのベン&ジェリーズを買収した際には、社会起業家の築き上げた「社会性」を浸食する存在として非難されたほどです。  ベン&ジェリーズは買収される以前より、業界のパイオニアとしてダブルボトムライン(経済性および社会性)を追求し、社会的価値を追求する姿勢が高く評価されていました。ところがその後ベン&ジェリーズは社会性こそ革新的であるものの、経済性すなわち収益が思うように上がらず、株価もピーク時の半分にまで低下するなど経営が逼迫していきます。経営状態は悪かったもののベン&ジェリーズの潜在的収益性に目を付ける企業は少なくなく、いくつかの企業が買収に乗り出しました。その際に最高値を入札し買収を成功させた企業がユニリーバ社でした。  かくしてベン&ジェリーズは子会社化されたもの、ユニリーバ社の管理下に置かれるのは飽くまで財務・オペレーションであり、本社とは独立した取締役会の下で創業者らの掲げてきたソーシャルミッションに基づき運営されることが約束されました。実際、ユニリーバ社はベン&ジェリーズ基金への寄付、従業員へのボーナス、マイノリティの経営する中小企業や資金不足の企業への支援にそれぞれ500万ドルずつ提供しています。それにも関わらず、創業者にとって「不本意な売却」というイメージが広く流布してしまい、社会起業家を落胆させることとなってしまったのです。 長期業績不振に喘ぐグローバルカンパニー  その後はユニリーバ社自体も業績低迷に喘ぎます。グローバル展開を進めつつも、国ごとに幅広く商品展開した結果、全社レベルでの製品ポートフォリオが複雑になり合理性を欠くようになったため、製造における規模の経済も機能しなくなってしまいました。  そこで2005年に「ワン・ユニリーバ (One Unilever)」という方針を打ちたて、保有ブランドのグローバルでの統一化と製造工程における生産性向上を図ります。結果、純利益を大きく伸ばすことに成功しました。しかしこの方策はコスト体質の改善にこそ寄与したものの、売上そのものを大きく伸ばすには至りませんでした。 (2000〜2008年アニュアルレポートに基づきニューラル作成)  このように長期わたる業績停滞は株主からの強いプレッシャーを招き、同社は当時ITシステムや社員教育といった長期的に競争力をもたらすであろう分野への投資を諦め、短期的な業績向上を追求せざるをえない状況にありました。 サステナビリティを核とした長期成長戦略の標榜  長きにわたる業績停滞に加え、さらにリーマン・ショックで業績は落ち込みます。不景気に喘ぐユニリーバでしたが、Paul Polman氏のCEO就任を機に風向きが変わり始め、現在ではサステナビリティと収益向上を両立し世界からの賞賛を浴びています。それではその長期成長戦略の全容および10年間の財務分析結果からはじき出される同社のサステナビリティ活動の有用性、さらにはこの戦略がいかに日本企業にも適しているかについて見ていきましょう。  まずPaul氏は2009年の就任と共に (more…)

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2015/07/29 事例を見る

【ランキング】BrandZ「最も価値のあるグローバルブランド トップ100」に学ぶ業界別の代表的サステナビリティ

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 市場において競争に勝ち抜いていくための競争。マーケティングの権威と言われるマイケル・ポーター・ハーバードビジネススクール教授は、競争戦略の基本として、コストリーダーシップと差別化を提唱し、その概念は今や広くビジネス界に浸透しています。差別化とは、提供する財・サービスを他社のそれとにはない「付加価値」をつけるということ。企業が多種多様な「付加価値」を提供することで競争力を獲得しようとしています。この「付加価値」のあり方は様々です。価格や製品・サービス特性という付加価値もあれば、温室効果ガス排出量が少ないなどといった環境配慮型の経営方針も、一つの付加価値と言えます。  サステナビリティと付加価値。植林活動などがサステナビリティの代表事例だと思われていた時代には、両者は無関係だと思われていましたが、今やこの二つは密接に結びついてきています。事実、サステナビリティ戦略の目的を「付加価値の獲得」としている企業は多く、その戦略の策定に「クライアント・消費者」が最も影響を及ぼしていると認識されていることが、EY新日本サステナビリティ社とGreenzbiz社の合同調査によって明らかにされています。  「消費者」からの視点から、世界のブランドをランキングした代表的なものに、Millward Brown社が発表している“BrandZ Top100 Most Valuable Global Brands (最も価値のあるグローバルブランド トップ100)”があります。世界中の企業のブランド力を定量化しランキングにしたものであるため、マーケティング専門家の間では広く認知されています。今回はこのランキングで上位に入った企業がどのようにサステナビリティ戦略と「付加価値」を結びつけようとしているのか、その実態に迫ります。 (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成) BrandZ 業界別上位企業とその対応 アパレル 自動車 ラグジュアリー トイレタリー 小売 ビール ファストフード ソフトドリンク 金融(銀行・保険) 石油・ガス テクノロジー 通信 アパレル (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  消費者にとって情報を得るチャネルは、店舗だけでなくオンライン検索にまで拡大しました。消費者は、かつてないほどの膨大な情報を収集し、数ある商品の中から自分が最も価値を感じるものを選ぶようになってきています。上位を獲得した企業は、自らが選ばれるための付加価値のひとつとして、サステナビリティの分野でも凌ぎを削っています。  アパレル業界の主なサステナビリティ戦略は大きく分けて2つです。 サプライチェーンの改善 衣服に使われる資源のサステナビリティ向上  例えば、サプライチェーン改善のために、ナイキはサステナビリティの分野への関心が高く、長期的良好関係を築けるサプライヤーに調達先を限定しています。また、H&MはILO(国際労働機関)の定める国際労働基準および国連児童権利条約に基づいてCode of Conductを作成し、日々サプライヤー工場を訪問し、親密な関係を構築しています。(※1)さらに、これら2社だけでなくユニクロブランドを持つファーストリテイリングも2020年までに自社製品の製造工程すべてにおいて有害化科学物質を全廃することを約束しており、サプライチェーン改善に取り組んでいます。(※2)  資源のサステナビリティ向上の分野では、H&MはBetter Cotton Initiative(コットンのサステナビリティ向上に取り組む国際NPO)の活動に積極的に取り組んでいます。同社は2010年時点でオーガニックコットンを世界で最も多く利用した企業となり、2020年までに持続可能なコットンの調達を100%にするという目標を掲げています。2013年時点での進捗は15.8%で、毎年着実に比率を高めています。  ナイキのCSO(最高サステナビリティ責任者)・H&M担当社へのインタビューの詳細は以下をご覧ください 【アメリカ】ナイキが語る「サステナビリティ」と「イノベーション」 【スウェーデン】H&Mの考えるサステナビリティとファッション 自動車 (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  自動車の売上高は、米国や中国では好調なものの、ヨーロッパの経済低迷が尾を引き、不況前の水準には戻っていません。また、各自動車の製品クオリティは全体的に向上している一方、ブランドとしての差別化は徐々に難しくなってきています。  自動車業界の主なサステナビリティ活動は大きく分けて2つです。 製品性能の改善 サプライチェーンの改善  現在、自動車メーカー各社は、エンジンの性能の向上に努めており、稼働効率や温室効果ガス排出量ともに以前と比べ改善されてきています。しかしながら、排ガス規制や燃費向上に関する規制は年々厳しくなっており、製造工程も含めたサプライチェーン全体での取組が求められるなど、社会からの要求レベルは上がっています。実際、気候変動対策の情報開示を求める機関投資家らによる国際イニシアチブのCDPが発表している報告書では、(1)自動車の走行中の温室効果ガス排出量、(2)次世代車両技術への取り組み、(3)製造時の温室効果ガス排出量 の3つの基準で各社が評価付けされています。(※3)  また、自動車メーカーにおけるサプライチェーン改善には、製造工程で発生する温室効果ガスの削減だけでなく、サプライチェーン上の人権問題も関わります。例えば、トヨタやフォードはガイドライン(The Automotive Industry Guiding Principles to Enhance Sustainability in the Supply Chain)を策定しています。同ガイドラインはサプライチェーン全体を通じて、社会、環境面の改善に取り組み、持続可能な形で成長を実現していくという高い基準のコミットメントを明確に示しており、特に倫理・環境・人権・労働に焦点が当てられています。(※4)  自動車業界各社が上記のような活動を行う中、特にBMWはBrandZの自動車業界で2位にランクインするだけでなく、ダボス会議で発表されている「世界で最も持続可能性のある企業100」でも総合6位を獲得するなど、サステナビリティの分野においても先進的企業だといえます。活動内容としては前述のものに加えて、ドイツのハンブルグ市の交通インフラに関するサステナビリティ向上プロジェクト(※5)や、アルミニウムのバリューチェーン全体におけるサステナビリティ向上を目的とする国際イニシアチブなどに参画しており(※6)、自社の事業に関わるサステナビリティ分野で広くリーダーシップを発揮していることが伺えます。 ラグジュアリー (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  ラグジュアリー業界は中国やブラジル、ロシアなどの景気停滞を受けて、ほとんどのブランドがブランド価値を下げる結果となりました。特に中国の影響は大きく、売上の1/3をアジア・パシフィック地域が占めているプラダなどは前年比で大きく収益やブランド価値を下げています。  さらに、ミレニアル世代はラグジュアリーブランドを「高い」と感じており、謙虚でサステナブルな生活を望む彼らのニーズに合致しづらくもなっています。MSL Groupの調査結果によると、ミレニアル世代の多くは、企業に対し消費者が社会的な課題に関われるようにしてくれることを望んでいることがわかっています。  ラグジュアリーブランドが全ての客層をターゲットにしているわけではないとはいえ、ミレニアル世代の経済圏は決して無視できるものではなく、サステナビリティ活動が新たな活路になることも考えられます。  そのようなラグジュアリー業界において、中心となっているサステナビリティ活動はサプライチェーンの改善です。例えば、グッチを抱えるファッション・コングロマリットのケリングは、自社およびグループ全体のサプライチェーンにおける環境への影響を計測し、金銭的な価値に置き換える自然資本会計を導入しています。(※7)それにより事業活動に対する理解を深め、環境負荷を減らすだけでなく原材料の調達リスクを含めたサプライチェーンの変化に対応することを可能にしています。  他にもジュエリーを取り扱うティファニーは、CSO(最高サステナビリティ責任者)を設置するだけでなく(※8)、ダイヤモンド産出国への積極的な投資によりサプライチェーンの健全性を維持する傍らで現地雇用の創出、スキルトレーニングなどを通じて地域経済にも貢献しています。同社はジュエリー業界の中でも珍しくダイヤモンドや貴金属を供給する鉱山の多くと直接取引を行っており、2013年には100%のダイヤモンド原石の調達を自社の目が行き届く採掘場所から行うことを実現しました。(※9)  一方で、ルイヴィトンをはじめ数多くのラグジュアリーブランドを抱えるLVMHグループやエルメスは、大手アパレル企業がサプライチェーン上で講じている有害物質除去・水質汚染対策の取り組み状況を評価した、グリーンピース・イースト・アジア公表のオンラインプラットフォーム「Detox Catwalk」で、コミットメント不足という評価をされてしまっています。(※10) トイレタリー (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  トイレタリー業界のグローバル大手は、製品性能そのものだけでなく、消費者および従業員の幸福といったサステナビリティ活動に本格的に取り組み始めています。  この理由は消費者の目が成熟してきていること、ミレニアル世代の存在、ソーシャルメディアの影響力の高まり等様々ですが、より崇高なビジョンを掲げることが製品の差別化に繋がっていると言えるでしょう。  そのためブランド各社、これまで理想像とされてきた美ではなく、健康やナチュラルさ、内なる美などを強調するようにもなってきています。消費者の選択性が強くなっていることや中国・ブラジルの成長鈍化などを受け、業界全体のブランド価値は昨年比2%しか伸びていませんが、消費者の目が成熟していることはサステナビリティ展開の追い風となると言えるでしょう。  トイレタリー業界は市場ニーズも相まってサステナビリティ活動が多岐にわたっています。 サプライチェーン改善 ダイバーシティの尊重 再生可能な原料の利用 再生可能エネルギーの利用 温室効果ガス削減 サーキュラーエコノミーの推進(廃棄物ゼロ&リサイクル) コミュニティ支援  例えば、ロレアルはSharing beauty with allというプロジェクトを実施し、全サプライヤーを社会・環境面での実績で評価することを宣言。結果として2014年末には2004年比で57%ものCO2削減に成功しています。また同プロジェクトでは再生可能エネルギーにも取り組んでおり、2020年の目標達成に向けて邁進しています。(※11)また、障がい者採用も積極的に行っており、社会に対して新たな機会を創出しています。(※12)CSR担当者向けITツールも積極導入しサステナビリティレポート作成に取り組んでいます。(※13)  「ダブ」ブランドの商品を持つユニリーバは、サステナビリティ戦略を積極展開していることで世界的に有名です。2010年にUnilever Sustainable Living Planというプロジェクトを開始、2020年までにビジネス規模を2倍にしながら環境負荷を減らし、社会にポジティブインパクトをもたらすことを目指しています。その達成に向けて同社は、サプライヤーやコミュニティの支援、貧困の撲滅に取り組むべくNGOと協力し気候変動への対応を呼びかけるキャンペーンや、リサイクル促進のために消費者家族に向けたキャンペーンを展開しています。  2015年現在、ユニリーバが調達する農作物原材料の55%以上は持続可能な形で調達されており、2020年までに100%持続可能な調達を実現するという目標を半分以上到達しています。さらに、同社は工場ネットワーク全体で非有害廃棄物の埋め立てをゼロにするという目標を達成したほか、2008年と比較して製造時にエネルギーから生まれるCO2排出量と水消費量をそれぞれ1トンあたり37%、32%削減することにも成功しています。(※14)  こうした試みもあって、サステナビリティ分野のアドボカシーNPOのセリーズが5月に発表した大手食品会社らの水リスク対応力を評価したランキングでユニリーバは1位を獲得したほか(※15)、国際NGOのオックスファムが3月に公表した大手食品・飲料企業10社の食糧課題・サステナビリティへの取り組み状況を評価したランキングにおいても1位、サステナビリティ分野のコンサルティング企業のSustainly社に公表した「ソーシャルメディア・サステナビリティ・インデックス」でも1位を獲得しています。(※16)  ユニリーバが全業界的に先進的であるために、同業者でサステナビリティ活動に遅れをとっている企業は何から始めればいいかを戸惑うかもしれません。そういった場合、まずはサプライチェーンの改善から取り組むべきだと言えます。サプライチェーンの見直しは、リスク管理になるだけでなく業務効率の向上も期待できるため、部門を超えて理解が得やすく、また数値的な効果も比較的見えやすいからです。  ユニリーバCEO、副社長そして、「ニベア」ブランドを持つバイヤスドルフ社のCorporate Communications & Sustainabilityを統括する副社長へのインタビューの詳細は以下をご覧ください 【イギリス】ユニリーバのCEOが語るサステナビリティへのコミットメント 【イギリス】サステナビリティ目標の達成に向けてユニリーバが導入した新たな仕組みとは? 【ドイツ】世界を代表するスキンケアブランド「NIVEA(ニベア)」を支えるサステナビリティ戦略 小売 (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  Alibabaの登場により、業界全体のブランド価値が急成長しているのが小売業界です。興味深いことに業界トップを走る二社はどちらもeコマースであり、実店舗を持っている企業ではありません。以前は価格、選択の幅、利便性のそれぞれがトレードオフであったものの、現在はこれらのeコマースを通し全ての便益を享受できるようになりました。来る高齢社会に向けてeコマースの存在は必要不可欠なものとなっていくでしょう。  小売業界の主なサステナビリティ活動は次の3つです。 再生可能エネルギーの利用 再生可能な材料の利用 サプライチェーン改善  たとえば、アマゾンは国際NGOのGreenpeaceによる抗議活動を受けて、昨年11月にクラウドサービス部門、AWS(Amazon Web Service:アマゾン・ウェブ・サービス)に使用する電力を100%再生可能エネルギーで調達するという誓約を発表し、大きな一歩を踏み出しました。(※17)しかし、その透明性については疑問視されており、風力発電によって生み出された100メガワットの電力を購入する計画を発表したものの、AWSがいまだ再生可能エネルギー比率が2%しかなく、これからの取組みに期待が寄せられます。(※18)  他にも、サステナビリティ先進企業として知られるIKEAは、自社および自社製品のサステナビリティ向上を通じて消費者の毎日の生活をより持続可能なものにするというビジョンの下、再生可能エネルギー投資を加速しており、その具現化が進んでいます。(※19) また同社は、LED技術を活用した省エネの追求やリサイクル可能な材料を利用することで、自社製品のサステナビリティを担保しつつ、手頃な価格を維持しています。(※20)  同じく実店舗を保有するウォルマートも、サプライヤーと協働によりサステナブル素材でできた商品の開発をしています。(※21)それだけにとどまらず、3月にサステナブルな商品だけを集めたオンラインショップを開設し、より一層の意気込みを見せています。(※22) ウォルマート会長へのインタビューの詳細は以下をご覧ください 【アメリカ】「消費者はサステナビリティのためにより多くを支払うか?」に対するウォルマート会長の答え ビール (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  中国と南米の消費量の増大により、消費者からのブランド価値が向上しています。ミレニアル世代はビールの味において、間違いのないものよりも新感覚を欲しており、ビールメーカー各社はブランド内の商品ラインナップの拡充や、他社買収・ブランド開発による新ブランドの確立などの対応を迫られています。  それぞれのビールブランドには固有のアイデンティティーがありますが、時折クラフトビールの方がメジャーブランド以上に巧みなストーリーテリングでアイデンティティーの確立に成功しています。  そういったストーリーテリングとしての役割をも果たすのがサステナビリティ活動です。ビール業界が主に展開しているのは次の2つです。 サプライチェーンの改善 水の利用効率の改善  例えばハイネケンはストーリーテリングを通して同社のサステナビリティに対する取り組みをより多くの消費者に知ってもらおうと、ソーシャルメディアなどを活用したユニークなデジタルキャンペーンを展開しています。同社は2020年までに主要な原材料の50%を持続可能な調達にすることを宣言しているほか、新興国の水のサステナビリティに向けてUNIDO(国連工業開発機関)と協働で解決に取り組んでいます。(※23) 実際にハイネケンが行っているストーリーテリングの詳細は以下をご覧ください 【オランダ】ハイネケンが仕掛けるユニークなデジタル・サステナビリティ・ストーリーテリング ファストフード (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  マクドナルドの事件を受け、食の安全への関心が一層の高まりを見せています。ヘルシーかどうか、サプライチェーンは倫理的か、環境への責任を考えているか、そういった関心ある消費者にとってファストフードは不充分だと感じられてきています。  消費者の期待に応えるため、ファストフード企業各社も材料の調達からメニュー、店舗での経験価値を検討し直しています。ファストフード業界の主なサステナビリティ活動は次の3つです。 サプライチェーンの改善 コミュニティ支援 ダイバーシティ  例えば、食の安全性に関する事件に揺れたマクドナルドは、今年3月に抗生物質を使用していない鶏肉のみの調達、rbSTと呼ばれる人工成長ホルモンが投与されていない牛の低脂肪ホワイトミルクと無脂肪チョコレートミルクを提供など、原材調達に関する新たな方針を発表しています。(※24)  他にもスターバックスは、CSRを単独の行動ではなく企業のDNAそのものとしており、水不足に対処するため水の供給源をカリフォルニア州からペンシルヴァニア州に変更するなど節水に取り組んでいます。(※25)また恵まれない若者を対象に就業プログラムを提供するなど地域コミュニティにも貢献しています。  ダイバーシティに関しても退役軍人を採用するだけでなく、アメリカ国内で白人警官による黒人射殺事件が発生した際には、顧客に手渡すカップに “Race Together”というメッセージを書き、消費者間における人種問題についての会話を促すキャンペーンも実施しています。(※26)  さらに、対内的には従業員の学位取得プログラムの学費の全額をスターバックス社が負担するなど従業員にも細やかな対応が見られます。(※27) ソフトドリンク (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  消費者が人工甘味料を避けるようになり、ダイエットコークやエナジードリンクの消費量はあまり増えていません。長きにわたりコーラが人気であった中国やインド、メキシコ市場にも健康や肥満への問題認識が高まってきています。市場ニーズに応え、メジャーブランドは商品ラインナップの拡充や製品工場の見直し、生産工程におけるカーボンニュートラルなどに取り組み始めています。  ソフトドリンク業界が主に行っているサステナビリティ活動は次の2つです。 水の利用効率の改善 コミュニティ支援  たとえば最大手のコカ・コーラは2020年までの水資源保護目標を掲げ、進捗状況を公開しています。(※28)同社は世界自然保護基金(WWF)とパートナーシップを締結し、この水資源保護にグローバルに取り組んでいます。(※29)  また同社の持つロジスティクスを活かし、「100万人の就学児童に安全な飲料水を届ける」というプロジェクトも展開。(※30)それだけでなく医療インフラが整っていない地域に住む人々に対して、自社の物流やサプライチェーンを活用して医薬品や医療用品を届ける「ラストマイル・プロジェクト」をも展開し地域コミュニティの支援にも貢献しています。  さらに技術革新により世界初の100%植物性由来のペットボトルを開発することにも成功し、環境・社会面への正の影響の向上、食品の安全性に対する悪影響の回避というコカ・コーラの基本原則の下、強固なブランドを築き上げています。(※31)  コカ・コーラの地域コミュニティ支援の詳細は以下をご覧ください 【アフリカ】コカ・コーラ、アフリカで医薬品を供給する「ラストマイル・プロジェクト」を10ヶ国へ拡大 【アラブ首長国連邦】1ヶ月で200万人が視聴。コカコーラが始めた新キャンペーン”Hello Happiness” 金融(銀行・保険) (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  グローバルに展開する銀行は、世界を不況に陥れたことが明らかになり、依然として社会から厳しい目で見られています。他方、ローカルに展開する銀行は、世界的な金融危機の際に、悪事に加担していないとみられたことからグローバルバンクと比べて社会的信用力が高いとされており、現在業界全体での成長性はローカル銀行の方が高くなっています。  また、保険業界は、提供するサービスのコモディティ化を避ける取り組みを展開しています。また、中国では生命保険は急成長している業態で、中国の保険会社らが牽引し業界全体での成長率は高くなっています。  金融業界が長期的な視点に基づく投資として主に取り組んでいるサステナビリティ活動は以下の3つです。 ESG投資 グリーンボンド リスク管理  ESG投資としてはUNPRI(国連投資原則)に署名し、今まで特殊な資産運形態とみなされていたESGを、通常のアセット運用でもリスク管理のひとつに加えていく動きが加速しています。また、気候変動の原因となる温室効果ガスの主たる排出元セクターに対する投資を長期的な観点からリスクと認識し、再生可能エネルギーファンドへの出資も大きなトレンドです。  グリーンボンドの発行分野では、例えば、モルガン・スタンレーは昨年10億円規模のグリーンボンド案件に関わるなどで貢献しています。(※32)  またリスク管理としては、ERP(統合リスク管理)やバーゼルⅢで検討されている銀行の資産健全性の強化などが挙げられます。  ESG投資に関する詳細は以下をご覧ください。 【金融】世界と日本のSRI・ESG投資最前線 石油・ガス (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  アメリカのシェールガス革命や中国の景気の減速を受けて原油価格が低下したため、上流ビジネスである石油の採掘は控えられるようになっています。このような事態を受けて業界各社は、比較的利益率の低い下流ビジネスの製油所やガソリンスタンドの見直しに注力する結果となりました。  資源が直接収益に繋がる石油・ガス業界が主に取り組んでいるサステナビリティ活動は温室効果ガス排出量の削減です。  たとえば英国エネルギー大手のBPは4月の年次総会で低炭素経済の実現に向けた事業の変革を促すための株主提案であるResolution 25を可決しました。この決議案の中には、温室効果ガス排出削減マネジメントによりCDPのパフォーマンスバンドでA評価を獲得することや、ポスト2035シナリオに向けたアセットポートフォリオのレジリエンス強化、低炭素エネルギーのR&Dや投資戦略策定などが含まれています。(※33) テクノロジー(消費者・法人向け) (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  テクノロジー業界は、競争と移り変わりが激しく、それぞれのブランドにとって消費者を安心させロイヤリティを高めることがより重要となってきます。BrandZ総合ランキングのトップ4は全てテクノロジー企業が占めており、その影響力の高さが伺えます。  テクノロジー業界はそれぞれの企業の提供しているサービスが多岐にわたりそれぞれの企業が強みを活かしたサステナビリティ活動を展開していますが、主なものは次の3つです。 サプライチェーン改善 再生可能エネルギー ビッグデータを活用したサステナビリティ活動のサポート  例えば、アップルはサプライヤー19カ国633施設での監査及び3万人の従業員に電話インタビューを実施し、サプライヤー規範に則したサプライヤーのみと契約を継続しています。実際2014年時点で規範に違反する18社との契約を解除しています。(※34)それだけでなく、同社は初めて有害物質のポリ塩化ビニル(PVC)と臭素化難燃剤(BFRs)を外部ケーブルも含む全製品から取り除いた企業でもあります。(※35)  また、同社は国際NGOのGreenpeaceの抗議活動を受けて再生可能エネルギーへの投資も行っており、太陽光発電所や再生可能エネルギー100%のデータセンターの建設などが進められています。(※36)アップルに並び業界を代表するグーグルも風力発電ファンドを組成し、再生可能エネルギーへの投資を進めており、グリーンインターネット化が推進されています。(※37)  SAPはToyota Info Technology Center USA、VeriFoneと共同でドライバーのガソリンスタンド探しをシンプルにするプロジェクトを推進し、無駄なエネルギー消費の削減に取り組んでいます。これら3社はそれぞれの技術を活かし、車両の位置やルート、燃料レベルなどの情報収集、POSソリューション、テレマティックスデータを統合しソリューションを提供しています。(※38)  IBMは食品大手のMarsと提携しグローバルサプライチェーンにおける食の安全の確保に取り組んでいます。(※39)同じく食に関わるものとしては農業のサステナビリティ向上のためにビッグデータ解析ソリューションを提供もしています。(※40)さらには、市民一人一人から寄付されたコンピュータの空き容量を集め、仮想スーパーコンピュータを創りだし、科学者に気候変動関連オープンデータ分析のために無料で提供するといったプロジェクトのコーディネートも行っており、自社の強みをサステナビリティに活かす好事例といえるでしょう。(※41)  これらテクノロジー企業を代表するアップルの環境イニシアチブ担当副社長、SAPのサステナビリティ責任者へのインタビューおよびオラクルのサステナビリティ戦略に興味のある方は以下をご覧ください。 【アメリカ】アップルはどのようにサステナビリティ先進企業になったのか? 【アメリカ】SAPのサステナビリティ責任者が語る、統合報告とサステナビリティ戦略 【アメリカ】オラクルのサステナビリティ戦略 通信 (Millward Brown社の発表を元にニューラル作成)  中国やインドでのスマートフォン利用者の拡大を受けて、通信業界では巨大市場を押さえるためのM&A等が進んでいます。またIoTへのインフラ投資といった将来への投資機会にも恵まれています。一方でインターネット・プロバイダーがネット回線での通話を可能にするなど新たな競合の参入という事態にも直面しています。  そのような通信業界が主に取り組んでいるサステナビリティ活動はエネルギー利用効率の改善です。  たとえばAT&Tはエネルギー効率化や省エネを目指しIoTを推進しています。しかし一方でIoTの進展は、電子廃棄物の増加という新たな問題を生むことを危惧されてもいるのも事実です。(※42)また同社は、ダイバーシティの促進に積極的なことでも知られ、ダイバーシティがビジネスにもたらす利益について周知することを目的とする組織DiversityIncからも、ダイバーシティへの取り組みに積極的な上位50社に選ばれ、見事トップ10入りを果たしています。(※43)  他にもVerizonはアメリカ国内において教育水準の低い24の地域の教師に対し、モバイル通信記述を活用した教育メソッドを提供し、地域コミュニティに貢献しています。(※44) 総論  今回のBrandZのランキングは中国の景気減速を示しつつも、中国企業の台頭を明確に示すものとなりました。市場のグローバル化に伴い、新興国企業がグローバル市場での新たなプレーヤーとして登場するなど、今後製品性能や価格戦略による差別化はますます厳しさを増していきます。  その中、BrandZに選定されている企業の投資パフォーマンスは2006年からの10年間で102.6%上昇しています。これはS&P 500の63%、MSCIの30.3%よりはるかに高く、消費者視点でのブランドがいかに企業にとって重要なものかを物語っています。  そのBrandZにランクインする各業界トップ企業のサステナビリティ戦略を参考にすることで、より現実的な路線でそれぞれの企業が自社の事業領域の中でどのように責任を負い、またその責任を全うするためにどのような行動をしていくべきかが見えてくるでしょう。

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2015/06/18 体系的に学ぶ

【国際】責任あるサプライチェーンがもたらす3つの利益。世界経済フォーラムが報告書を公表

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 World Economic Forum(世界経済フォーラム)は3月24日、責任あるサプライチェーンが企業にもたらす3つの利点についてまとめた報告書"Beyond Supply Chains – Empowering Value Chains"を公表した。同報告書によると、責任あるサプライチェーン慣行の実践は「収益増加」「サプライチェーン上のコスト削減」「ブランド価値向上」という3つの利点を企業にもたらし、さらにCO2排出量削減や人々の健康や生活、労働条件の向上などのコミュニティの発展にもつながるという。  同報告書は世界経済フォーラムがアクセンチュアと共同で制作したもので、ネスレやSABミラー、UPS(ユナイテッド・パーセル・サービス)など25の企業、NGO、サステナビリティ専門家らへのインタビューを通じ、31の事例がまとめられている。  分析対象となった企業は、責任あるサプライチェーン慣行の実践により収益を5~20%増加、サプライチェーン上のコストを9~16%削減、ブランド価値を15~30%向上させることに成功し、事業リスクも低減したとのことだ。さらに、企業は製品設計から調達、製造、物流までの一連の製品ライフサイクルにおいてCO2排出量を13~22%減らすことが可能だとしている。  世界経済フォーラムで輸送業界のサプライチェーン・輸送担当トップを務めるWolfgang Lehmacher氏は「これまではサステナビリティにかかわる意思決定プロセスそのものに難しい部分があったが、我々は今回の報告書によって企業が今すぐ行動を起こし、責任あるサプライチェーンの維持、構築に注力することを期待している」と語った。  責任ある調達慣行がコミュニティに利益をもたらしている一つの事例として紹介されているのが、醸造大手のSABミラーが2001年からアフリカのウガンダで展開しているブランド、「イーグルビール」の事例だ。同社は地元農家とモロコシの調達に関わる長期の契約および価格合意にコミットした結果、現在では20,000人以上の農家がイーグルビールのサプライチェーンに携わるようになり、今では同ブランドが同社の売上の半分以上を占めるまでになった。一方で、農家はイーグルビールの成功により安定した収入、医療サービスへのアクセス、更なる成長を遂げるための資金を得られるようになった。  同報告書中には企業の成功事例以外にも、経営者が自社のサプライチェーン慣行の価値創造ポテンシャルを評価し、サステナビリティ投資の優先順位決定に活用することができるガイドラインや、より倫理的な事業を展開したい企業に向けた手引きなども盛り込まれている。責任あるサプライチェーンの実践を通じて事業価値の創造に成功している企業の事例や手法について知りたい方は、ぜひ下記レポートを参考にしてほしい。 【レポートダウンロード】Beyond Supply Chains – Empowering Value Chains 【団体サイト】World Economic Forum

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【3/27 東京・CSR研修】LRQAジャパン「CSRサプライチェーン監査基礎研修」(追加開催決定)

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LRQAジャパンが「CSRサプライチェーン監査基礎研修」を追加開催決定! 研修の目的 サプライチェーンにおけるCSRリスクの発生防止の重要性が増しています。その重要なツールである監査について、その方法、取り上げられる代表的な社会・環境面の課題、監査の方法や流れについて理解することを目指します。 本研修は、自社で監査を実施する場合、第三者監査機関を利用する場合、どちらに対してもその基礎となる監査実務を理解することを目的とします。 監査実務に関して適切な理解が不足すると、 改善すべき課題を発見出来ない 不適切な指摘事項を出してしまい、不適切な改善となる 取引先工場の納得感が不足し、協力を得にくい 第三者審査結果を適切に活用出来ない 結果として、CSR調達の長期的効果が達成できない などにより、十分な効果をあげることができない可能性があります。 CSR調達監査スキルを本格的に身に付けるには、国際規格が要求する5日間研修を受けることが通常必要となりますが、それに先立ち、まず全体像を1日で把握することをめざします。 研修のポイント CSR調達戦略に占める監査の位置づけ CSR調達監査に必要な能力 監査計画、実施、監査報告書作成の概要 課題発見に至る監査方法 各課題の背景、基礎知識、良くある事例 本研修は監査方法の理解を目的とするため、CSR調達方針(アンケート調査・優先順位づけなど)策定ではなく、監査手法を中心のテーマといたします。 講師 中村 友子 LRQA 監査員 環境コンサルティング会社でISO 14001導入支援、CSR報告書第三者認証に携わった後、通信会社CSR部門を経て、バーバリー・ジャパン株式会社でCSR調達監査に携わり、国内監査の仕組みを構築。また、BSR Mills and Sundriesワーキンググループの環境監査スキーム構築に参画。2014年9月より現職。 日時 2015年3月27日(金) 9:30-16:30 開催地 都市センターホテル 703会議室 〒102-0093 東京都千代田区平河町2-4-1(アクセスマップ) 有楽町線・半蔵門線・南北線「永田町駅」 より徒歩3分 有楽町線「麹町駅」 より徒歩4分 丸の内線・銀座線、「赤坂見附駅」 より徒歩8分 受講対象者 CSR部門、調達部門で、CSR調達に関心のある方 CSR調達監査に携わる予定の方 CSR監査員研修の要素を知りたい方 購買部門の方で、CSR調達的目線を理解したい方 第二者CSR調達監査を検討する方 第三者機関からの監査報告書を読む立場の方 参加費 35,000円(税抜き・1名様) 昼食付き研修終了後、ご請求書をお送りいたします。 同業他社のお申し込みはご遠慮願います。 定員 20名 お申し込み こちらのURL(https://www.lrqa.co.jp/cts/inquiry/)からお申し込みください。

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2015/03/04 行動する

【アメリカ】General Mills、Ceresの気候変動に関する政策提言グループBICEPに加盟

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Ceresは7月28日、世界最大の食料品企業General Millsが、BICEP(Business for Innovative Climate & Energy Policy)に加盟したと発表した。BICEPはCeresがStarbucks、Nike、Timberlandら5社と共に2008年に開始した気候変動に関する政策提言グループだ。 BICEPはこれまで再生可能エネルギー、グリーン輸送、発電所における汚染制御の推進に向けた政策提言や支持を表明してきた。加盟社数は現在31社まで拡大しており、eBay、Symantec、Jones Lang LaSalleなど各業界を代表するリーディングカンパニーが加盟している。 General Millsは世界全体で179億ドルの売上を誇り、CheeriosやGreen Giant、Nature Valley、Old El Paso、Pillsburyなど100以上のブランドを製造する世界最大の食料品会社で、2020年までのサステナビリティ目標を掲げ、特に持続可能な調達、温室効果ガス排出量の削減に向けて熱心に取り組んでいる。 同社は2005年に、2015年までに直接排出における温室効果ガス排出量を20%削減すると公約しており、さらに2009年には2015年までに輸送用の燃料使用を35%削減することを公約している。 また、同社は温室効果ガス排出量の3分の2および、バリューチェーンにおける水消費量の99%が自社のサプライチェーン上流に位置する農業セクターから発生していることを考慮して、農業のサステナビリティ向上にも集中して取り組んできた。2020年までに優先順位の高い10の原材料について100%持続可能な調達を実現することにコミットしている。これらの原材料は同社の全体の原材料購入のうち50%を占めている。 そして、森林破壊に伴う温室効果ガス排出量を減らすために、同社は2015年までにパーム油を100%持続可能な調達にすることにもコミットしている。既にパーム油の50%以上を持続可能な調達に置き換えており、2014年末までには75%に到達すると見込まれている。森林破壊はグローバルな気候変動の主たる原因となっており、温室効果ガス排出量のうち15%は森林破壊に起因するものだと推定されている。 今回のBICEPへの加盟にあたり、General Millsの会長兼CEOは「General Millsは長年に渡り、地球、企業、そして私たち一人一人に大きな影響をもたらす気候変動というリスクを減らすことの必要性を認識してきた。行動を起こし、より効果的かつ効率的な気候・エネルギー政策を作る緊急性を示す科学的根拠は既に揃っている。BICEPは我々にとって重要なパートナーとなるだろう」と語った。 また、Ceresの代表を務めるMindy Lubber氏は「General Millsは気候変動対策におけるリーダーシップを強めており、我々は同社をBICEPの新たな会員に迎えられることを誇りに思う」としたうえで、「General Millsの持続可能な調達に向けたグローバルなコミットメントと温室効果ガス排出量削減に向けた取り組みとともに、多くの貢献をしてくれるだろう。我々は、General Millsがより強力な気候・エネルギー政策の制定に向けて大きく力を発揮すると確信している。」と語り、同社への期待を寄せた。 BICEPへの加盟により、General Millsは今後、他の加盟企業や政策立案者らと協働しながら、より効果的なエネルギー・気候変動政策の実現に向けて取り組んでいくことになる。 【企業サイト】General Mills 【団体サイト】Ceres

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【アメリカ】マクドナルドが発表した先進的なサステナビリティ方針とは?

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米マクドナルドは、同社初の「CSR・サステナビリティ・フレームワーク」を発表し、測定可能でポジティプなインパクトを社会に生み出しながら事業運営を行う構想を打ち出した。フレームワークの作成にあたり、同社は、サプライヤー、フランチャイジー、消費者、専門家、NGO、社会的責任投資団体との共同制作というアプローチをとり、社外からの意見を十分に取り入れた内容となっている。フレームワークは、同時に発表された「2012-2013 サステナビリティレポート」と併せて発表された。まず「2012-2013 サステナビリティレポート」では、昨年の活動を振り返り、栄養教育を事業活動に取り入れるべく健康団体Healthier Generationと提携世界中95%以上店舗で果物、野菜及び低脂肪乳がつく子供向けハッピーセットを提供白身魚はすべてサステナブル認証を受けた漁業者から調達2010年以降省エネ型厨房を30万店舗以上に設置世界中の店舗で90%の調理油、77%の紙製トレイのリサイクルを達成と報告。そして、「CSR・サステナビリティ・フレームワーク」の中で、2020年までの計画として、以下を発表した。持続可能な牛肉生産を支援し、2016年にはサステナブル認証を受けた牛肉の買い付けを開始コーヒー、パーム油、魚はすべてサステナブル認証を受けたものを調達包装紙はすべて認証を受けたまたはリサイクルされた素材のものを調達主要9カ国の店舗で果物、野菜、低脂肪乳、全粒穀物の利用率を2倍に拡大主要9カ国の店舗で店舗用品のリサイクル率を50%に向上主要7カ国の直営店舗でエネルギー効率を20%向上従来、マクドナルドはサステナビリティの分野で後塵を拝すると否定的な声が集まっていたが、今回はそれを払拭すべく大きく舵を切った。世界中の店舗に影響を与えるフレームワークのため、その影響度は非常に大きく、日本市場も大きなターゲットのひとつ。メニュー、店舗機材、店舗用品などにも変化をもたらす内容となっており、今後のマクドナルドの展開には目が離せなくなりそうだ。【企業サイト】McDonald's Corporation

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【アメリカ】サステナビリティ目標の99%を達成した水産業のリーディングカンパニー

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今回ご紹介するのは、北米に本拠を置く水産加工食品業界のリーディングカンパニー、High Liner Foods社のサステナビリティレポートムービーだ。High Liner Foods社は2010年に、2013年までに同社が調達する水産物の100%を持続可能な資源から調達する、という非常に高い目標を掲げた。そして同社はこの目標を達成するために、自社のサプライヤーに対して下記3つの基準を設けた。サステナビリティに関する認証を受けている完全なサステナビリティ評価のもとに置かれているもしくは、漁業や水産養殖業の持続可能性改善に取り組んでいることが証明できるその結果、同社は2013年の12月までに、水産物の持続可能な調達を目標の99%まで達成した。同社の発表によれば、ピラティア(98%)とエビ(91%)を除く他の水産物については100%目標を達成している。水産資源のサステナビリティ向上は同社の事業に直結する。サステナビリティ調達は長期的な原料調達の安定につながるだけでなく、消費者の安全や信頼にもつながり、本業への好影響も大きい。水産加工業界のリーディングカンパニーであるHigh Line Foods社ならではの素晴らしい取り組みだと言えるが、このビデオには、取り組みだけではなく他にも素晴らしい点がある。大きく分かりやすい文字に心地よい映像と音楽というクリエイティブの質の高さもさることながら、ムービーの途中では上記の高い目標を達成する上で同社に協力してくれた各種団体をロゴ入りで紹介するなど、各ステークホルダーに対するきめ細やかな配慮が感じられる。自社だけではなく業界全体で取り組んでいこうというメッセージが込められている点が魅力的だ。そして、掲げた目標の結果報告に終わるだけではなく、今後に対してのコミットメントもしっかりと含まれており、同社のサステナビリティに対する一貫した姿勢がうかがえる内容となっている。"Sustainability is not an option. It's the answer.(サステナビリティの追求は、数ある選択肢の一つではなく、答えそのものだ。)"という同社のメッセージは心に響くものがある。【企業サイト】High Liner Foods Incorporated

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2014/02/10 最新ニュース

【アメリカ】チョコレート製造のMXI Corporation環境の依存を減らす取組みを行う

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アメリカのチョコレートなどの食品製造を行っているMXI Corporationは、社会に果たす責任(CSR)として自然環境への依存度を減らすための取り組みを行う事を発表た。 CSRの内容は、自社製品を製造するための材料、商品の梱包材、商品を販売するための実務の3方面から環境配慮に取り組むという内容。 自社製品を製造するための材料:自社製品の材料は環境に配慮し生産し倫理的な取引を行われたもののみを原材料として使用する。 商品の梱包材:販売する商品の梱包は環境保護組織の基準を満たした再生紙のみで行う。 商品を販売するための実務:実務上では国際企業としての責任を考え、自社の販売商品には決して有害成分が含まれたもの、遺伝子組み換え商品をラインナップしない 上記を公約として掲げた。 アメリカの食品メーカーは、サステナビリティに関する取組が進んでいる企業が多い。特に、チョコレート、コーヒーなど、後発開発途上国に原材料調達を依存するメーカー各社は、調達先の環境、人権に関する向上策をサプライチェーンを半ば強制的に巻き込みながら展開している。その流れの中で、今回のMXIの発表内容の1つ目も、原材料の安定調達を目的としたフェアトレードの推進といえる。 また、欧米の食品メーカー各社は、今回の発表2にもあるように、梱包材の改善にも取り組んでいる。MXIは再生紙を活用するということで、コスト増とないう負のインパクトが懸念される。しかし、その他の企業では、輸送費・原材料費の削減に貢献する低量性素材の採用、過剰包装を排除したコスト削減、コンパクトに放送することによる小売店陳列棚の有効活用及び倉庫コスト削減などに取り組んでいるところも多い。 アメリカの食品メーカーから学ぶことは多い。 【企業サイト】MXI Corporation

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2013/11/01 最新ニュース
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