【EU】「EU域内の航空機CO2排出量は2040年までに21%増加」EU専門機関は対策呼びかけ

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 EU専門機関の一つ、欧州航空安全機関(EASA)は1月24日、2016年に続いて2回目となる「欧州航空環境レポート(EAER)」を発表した。欧州航空機からの二酸化炭素排出量は2014年から10%増加し、今後2040年までに21%増加する見込み。EASAは、二酸化炭素や大気汚染物質の削減を加速する必要があると強調した。今回の報告書は、欧州環境機関(EEA)と欧州航空航法安全機構(EUROCONTROL)も協力した。  2014年から2018年までの航空機からの環境インパクトでは、二酸化炭素排出量が10%、大気汚染の原因となる窒素化合物(NOx)が12%、騒音が14%増加した。さらに、今後2040年までに欧州での航空機運行は42%増加すると予想されており、環境負荷削減努力を織り込んでも、二酸化炭素排出量は21%、NOxは16%増加してしまう。年間5万フライト以上の空港は2017年の82ヶ所から2040年には100ヶ所に増える予定で、それに応じて騒音被害も大きくなる。  EASAのPatrick Kyエグゼクティブディレクターは、今後10年の間に航空機からの排出削減を具体的で効果的に実施する必要があると、EUとしての対策強化を呼びかけた。 【参照ページ】European Aviation Report: Continued growth of aviation poses environmental challenges

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【アメリカ】ボーイング、中国飛行機製造大手COMACと提供強化。サステナビリティ分野で共同研究を推進

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 航空機製造大手ボーイングと中国商用飛機(COMAC)は11月1日、商用航空機産業の長期的で持続可能な発展に向けた調査・研究に関する提携強化で合意したことを発表した。両社はすでに2012年3月より、燃費効率改善、バイオ燃料の利用や効率的な航空交通管理システム(ATM)導入による温室効果ガスの削減といった分野で共同調査・研究を進めており、すでに国内外の12の研究パートナーとともに17件の研究プロジェクトを実施してきた実績がある。その中には、地溝油(再生食用油)をジェット燃料に再利用する施設の開発や、3つの航空交通管理システム開発といった成果も出ている。今回の提携強化発表により、さらに協働分野を広げていく。  提携内容の一つとして、まず両社がすでに設置している共同研究拠点「ボーイング-COMAC 航空エネルギー保全・排出削減(AECER)テクノロジーセンター」を「ボーイング-COMAC 持続可能な航空テクノロジーセンター」に改称し、同拠点で今回提携強化が発表された6分野での共同R&Dを行っていく。6分野とは、 持続可能な燃料開発に必要な技術、及びそのメリットの評価 航空交通管理システムとその応用 持続可能な航空機の製造(リサイクル素材の使用拡大など) 環境や旅行者の高齢化に配慮した機内環境改善の技術 航空業界におけるエネルギー保全、排出削減に向けた業界基準または国際基準の策定 機内及び地上オペレーションの安全性の改善  それに加え両社は、新たに合弁で中国浙江省・舟山市に工場を建設し、中国市場向けに出荷されるボーイング737のインテリア整備、機体塗装を行っていく。  中国の航空業界は更なる拡大が予測されており、中国民用航空局によれば、2016年の旅客者数は4億8500万人、2030年には15億人にまで膨れ上がる。ボーイング社は中国市場において2035年までに6,800機以上の航空機需要があると見込んでおり、中国はボーイングにとって重要な市場となっている。 【参照ページ】BOEING, COMAC EXPAND COLLABORATION ON ENVIRONMENTAL EFFICIENCY AND SUSTAINABLE GROWTH

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【アメリカ】環境保護庁、航空機からの温室効果ガス排出基準規制の設定を最終決定

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 米環境保護庁(EPA)は7月25日、航空機からの温室効果ガス排出規制を制定することを最終決定した。航空機からの温室効果ガス排出が、すでに規制が設けられている車やトラックなどと同様に、環境や人体に悪影響を及ぼしているという判断を下した。今後、EPAは、大気浄化法(CAA)23条(a)(2)(A)に基づき、温室効果ガス6ガス(二酸化炭素、メタン等)の排出基準を定めていく。排出基準設定に当たっては、産業界やNGOなど幅広い関係者からパブリックコメントを募る予定。  米国航空機の温室効果ガス排出量は、同国の輸送・交通分野で3番目に多い約12%を占め、これは米国全体の排出量の3%に及ぶ。また、全世界の航空機からの排出量では29%を占める巨大な割合。欧州ではすでに2012年1月より、EU域内の航空会社に温室効果ガスの排出枠を割り当て、枠を超えた企業にはその分の排出量の購入を義務化する排出量取引制度(EU-ETS)をEU法によって導入されている。この制度はEU域内の発着便全てに一律適用されるため、導入前には米国の主要航空会社が猛反発し、欧州司法裁判所での裁判闘争のもとで導入問題なしとの最終決着をした経緯があった。今回EPAが航空環境規制の強化に乗り出すことで、航空機からの温室効果ガス排出量割合が高い米国での排出削減が進むと期待されている。  EPAが規制強化に乗り出した背景には、航空機の温室効果ガス排出規制を定めようという機運が国際的に高まっていることがある。今年2月には、国際民間航空機関(ICAO)の航空環境保全会議(CAEP)で、国際的な排出基準設定及び関連規定を定めることを決定。今年10月に開かれるICAO総会で承認される見込み。先立って今年5月のG7伊勢志摩サミットでも、首脳宣言の中に国際航空便の温室効果ガス排出量を削減する国際ルール作りをG7諸国先導するという内容が盛り込まれていた。航空の分野でも国際線に関するルール作りは難易度が高い。国際線は、出発地、経由地、到着地と複数の国をまたがって運航されているため、温室効果ガス排出量を国単位で算定することが難しいためだ。現段階でも各国が算出する温室効果ガス排出量の中に国際線は含まれていない。また各国が制定するの温室効果ガス削減対象の中にも国際線は入っていない。ICAOで国際線のルール作りが進むと、航空会社にとっての「言い訳」が封じられ、国内線の環境規制も追い風になる。  EPAは、基準設定にあたっては、米連邦航空局(FAA)と連携していく。規制の対象となる航空機は、国際航空機の排出基準値に則り、最大離陸重量(MTOM)が5,700kg以上の亜音速(音速以下)のもの、及び最大離陸重量が8,618kg以上の(ターボプロップ機のような)亜音速プロペラ機とされている。具体的には、小型ジェット機のセスナ・サイテーションCJBやエンブラエルE170から、民間最大のジェット機、エアバス380やボーイング747など。ターボプロップ機としては、ATR72、ボンバルディアQ400などが該当する。一方で、小型のターボプロット機やジェット機、ピストンエンジン機、ヘリコプター、軍用機等、対象となるエンジンを使用してないものについては今回の規制から外れる見込み。それでも、規制の対象となる全米航空機は、航空機からの温室効果ガス排出量の89%をカバーする。 【参照ページ】EPA Determines that Aircraft Emissions Contribute to Climate Change Endangering Public Health and the Environment

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