【中国】ルノー・日産、東風汽車と中国で電気自動車生産合弁会社設立。両者で折半出資

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 ルノー・日産アライアンスと中国の大手自動車メーカー東風汽車集団は8月29日、中国で電気自動車(EV)を共同開発する新たな合弁会社を設立すると発表した。ルノーと日産が25%ずつ、東風汽車集団が50%を出資し、新会社「eGT New Energy Automotive」を設立。2019年の中国での生産開始を目指す。  中国は世界最大の電気自動車市場で、市場規模は毎年拡大。中国汽車工業協会によると、2016年の電気自動車販売台数は25万6,879台で、2015年より121%増加した。2017年の1月から7月までの生産台数は既に22万3,000台、販売台数は20万4,000台に達し、それぞれ同年同期間比で37.8%、33.6%伸びている。ルノー・日産アライアンスは、東風汽車集団と連携することで、中国市場での販売拡大を狙う。  新会社は、中国中部の湖北省十堰市に拠点を置く。東風の十堰市にある工場での生産を予定しており、年間12万台の生産能力がある。開発される電気自動車には、中国市場で需要の大きいインテリジェント・インターコネクティビティ(相互接続機能)が搭載される予定。 【参照ページ】Renault-Nissan Alliance and Dongfeng Motor Group Co., Ltd. forge partnership to co-develop electric vehicles in China

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【ヨーロッパ】自動車大手10社、持続可能性推進パートナーシップ「DRIVE Sustainability」を発足

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 世界大手自動車メーカー10社は、環境と社会双方の分野で自動車業界のサステナビリティを推進するための新たなパートナーシップ「DRIVE Sustainability」を発足した。発起人として提唱したのはCSRコンサルティング企業のCSR Europe。参画する企業は、トヨタ自動車の欧州法人「トヨタモーターヨーロッパ」、本田技研工業、BMWグループ、フォルクスワーゲングループ、ダイムラー、ジャガーランドローバー、ボルボグループ、中国浙江吉利グループ傘下のボルボ・カーズ、オペル/ボクスホール、スカニア。このうち、BMWグループ、フォルクスワーゲングループ、ボルボグループ、ボルボ・カーズ、スカニアの5社がリード・パートナーを務める。  このパートナーシップは、CSR Europeが以前から組成してきた「サプライチェーン・サステナビリティに関する欧州自動車ワーキンググループ」での活動がベースとなっている。新たにスタートする「DRIVE Sustainability」では、自動車業界のサプライチェーン全体においてサステナビリティを推進するため、各社の調達購買の中にサステナビリティを統合させることを目指す。  第1弾の活動として、2017年中にトルコ、インド、スペイン、ハンガリー、イタリアのサプライヤーを対象とした共通トレーニング等を実施していく予定。活動内容には、環境、労働慣行に主眼を置く。   【参照ページ】10 of the biggest world automakers partner to launch ‘DRIVE Sustainability’

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【アメリカ】環境保護庁、運輸省、自動車環境技術の中期見通し発表。将来の規制基準に反映

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 米環境保護庁(EPA)、米運輸省国家道路交通安全局(NHTSA)、カリフォルニア州大気資源局(CARB)は7月18日、2022年から2025年にかけての軽量自動車および軽量トラックの二酸化炭素排出量及び燃費規制のベースとなる自動車関連技術の中期的評価をまとめた「テクニカルアセスメントレポート」の草案を公表し、パブリックコメントの受付を開始した。過去米国では、連邦政府と各州政府がそれぞれ二酸化炭素排出量や燃費規制に定めてきた経緯があったが、環境保護庁と運輸省国家道路交通安全局は、2012年に全米統一の二酸化炭素排出量及び燃費規制を定めていくことを決めた。今回のテクニカルアセスメントレポートは、2022年から2025年という中期の環境基準数値を検討するためのベースとなる分析の役割を担う。今後のスケジュールでは、2017年中に全米統一の環境基準の草案を発表し、2018年4月に2022年から2025年の環境基準を決定する。  テクニカルアセスメントレポートで分析された技術は非常に多岐にわたり、レポートのページ数も1,200ページを超える。レポートでは、自動車産業の技術革新が非常に速い速度で進んでいることを認識し、これらの技術が盛り込まれていけば、2012年時点で想定した2022年から2025年の二酸化炭素排出量・燃費目標を達成できる見込みであると述べた。また、電気自動車や燃料電池自動車など次世代自動車でなくとも、ガソリン車の環境技術性能の向上によって2022年から2025年目標の達成は可能であるという見方も示した。さらに、技術の進化により、2012年に予測したよりも低コストで、自動車メーカーはより厳しい環境基準を達成できるであろうとした。  2012年に環境保護庁と運輸省国家道路交通安全局が中長期の環境規制基準「National Program」を制定して以降、近年、自動車メーカーは、ターボチャージャー、エンジン小型化、トランスミッション技術の高度化・軽量化、空力性能改善、アイドリングストップといった技術を開発してきた。市場に投入されている100車種以上の自動車・SUV車・トラックがすでに2020年もしくはそれ以降の基準を満たしていることから、更なる技術開発によって将来の基準も満たせるのであろうとの展望を示した。  このレポート公表を受け、サステナビリティ分野の国際アドボカシーNGOのCeresは即日声明を発表。将来のガソリン価格が不透明な中、急激にガソリン価格の上昇に備えて、自動車環境基準を高く維持することが重要だとの見解を表明した。 【参照ページ】US EPA, US DOT, California’s Air Resources Board Issue Draft Technical Assessment Report of Greenhouse Gas Emissions and Fuel Economy Standards for Model Year 2022-2025 Cars and Light Trucks 【参照ページ】Ceres Responds To Fuel Economy Report, Argues Against Weakening MPG Standards

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【国際】世界7社に排ガス不正リスクあり、CDP発表。自動車業界環境評価は日産が首位

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 気候変動に関する企業情報開示ガイドラインを発行している非営利団体CDPは3月21日、自動車業界に関する報告書を発表した。CDPは機関投資家向けに業界ごとの報告書を作成、発行しており、今回のものは自動車業界に焦点を当てたもの。機関投資家コミュニティからも世界最高の気候変動リスク報告だと評価が高い。報告は、企業から収集した情報をもとに、企業に重大な(マテリアルな)財務インパクトを与えるデータを分析し、投資家目線で業界の概観がまとめられている。報告書の中では、「Super-League Table」と呼ばれる企業ランキングも付されており、今年は日産自動車が世界首位となった。  「Super-League Table」は、必ずしも投資家目線でのランキングではないが、業界における企業の環境パフォーマンス度合いを表したものだ。対象市場地域は、ヨーロッパ、アメリカ、中国の3地域(世界市場シェア合計75%)に限定されているが、世界中の自動車メーカーが対象企業となる。評価尺度は、 (1)車両総排気量(ウエイト50%)、(2)電気自動車(EV)や燃料電池自動車(FCV)の推進度(同25%)、(3)製造工程排気量(同20%)、(4)CDP気候変動パフォーマンスバンド(同5%)。トップ10社は順に、日産自動車、トヨタ自動車、ルノー、マツダ、ダイムラー、フォルクスワーゲン、本田技術工業、BMW、PSAプジョー・シトロエン、フォード。日本勢が上位を占め、日本の自動車メーカーの環境パフォーマンスの高さを魅せつけた。1位の日産自動車は、ウエイトが最も大きい車両総排気量ではトヨタ自動車に及ばなかったが、製造工程排気量でトヨタ自動車を大きく引き離した。トヨタ自動車に関しては、サプライヤー企業の製造工程排気量の情報開示がなされていないことが、評価を下げた要因となった。一方、スズキはCDPのサーベイ調査に未回答のためランキングがつかなかった。韓国勢では現代自動車が13位、起亜自動車はサーベイ未回答。中国勢は今回の調査対象から外された。排ガス不正問題に揺れたフォルクスワーゲンは、車両総排気量の評価が最低ランクとなり、ランキングも昨年の6位から今年は11位へと大きく後退した。  また報告書は、排ガス不正リスクがフォルクスワーゲンだけの話ではないことも伝えた。CDPの独自分析によると、米ビッグスリーであるフォード、GMの2社は米国とEUの双方で罰則を受ける可能性が極めて高く、またFCA(旧クライスラー)も同様のリスクがあるという。その他、BMW、ダイムラー、現代自動車、本田技術工業も米国またはEUで罰則を受ける可能性があるという。業界全体の罰則リスクは米国とEUの合計で48億米ドル(約5,200億円)、そのうちGMだけで18億米ドル(EBITの114%)、フォードだけで12億米ドル(EBITの27%)と見積もった。  その他、業界動向としては、フォルクスワーゲン事件や気候変動枠組み条約パリ協定などを背景に今後さらに自動車環境規制が強まる見込みであり、中国では特に環境規制が世界最高峰級に厳格化され電気自動車や燃料電池車の市場が急拡大しそうである、などとまとめた。業界全体の温室効果ガス排出量の割合としては、車両総排気量が79%、サプライヤー製造工程排気量が14%、自社製造工程排気量が3%、その他4%と算出した。  パリ協定で地球温暖化をマイナス2℃に抑えることを掲げたが、CDPの計算によると、自動車業界の現在の取組状況ではその目標は達成できないという。気候変動に関し、昨今は電力の分野が注目されているが、今後は同様に輸送機器の世界にも熱い視線が注がれることとなる。 【参照ページ】 Climate factors fuel both gloom and boom for car makers 【報告書ページ】Emission impossible 【報告書ページ】No room for passengers

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【アメリカ】AIAG、自動車業界サプライチェーンの責任ある事業慣行促進に向けツールを公表

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 全米自動車産業協会(Automotive Industry Action Group、以下AIAG)は4月29日、自動車関連企業らが倫理的かつ責任ある形で事業を展開していくための新たなツールおよびトレーニングプログラムを公開した。AIAGは、自動車業界のステークホルダーらが集まり業界共通の課題解決に取り組む非営利業界団体だ。  一連のツールおよびトレーニングは、昨年トヨタ自動車やフォード、ゼネラルモーターズなど大手自動車メーカー14社により策定されたガイドライン"The Automotive Industry Guiding Principles to Enhance Sustainability in the Supply Chain"を反映して開発されたものだ。同ガイドラインは、自動車メーカーらがサプライチェーン全体を通じて高い基準に基づき社会、環境面の改善に取り組み、持続可能な形で成長を実現していくというコミットメントを明確に示したもので、特に倫理・環境・人権・労働に焦点が当てられている。  同ツール群は企業の規模に関わらず使用可能で、AIAGは下記のツールから取り掛かることを推奨している。 Automotive Industry Guiding Principles to Enhance Sustainability Performance in the Supply Chain:各国の法律および国際的基準に則る倫理的、社会的および環境面の基本的な責任基準を示したガイドライン AIAG Supply Chain Sustainability eLearning:責任ある労働環境に関わる基本原則を説明する無料のeラーニングコース AIAG Supply Chain Sustainability Knowledge Assessment(実務者レベル):上記1のガイドラインに基づき、サステナビリティ推進担当社員にとって必要となる知識と用語をオンライン上で確認できるツール Supplier Sustainability Self-Assessment(企業レベル):各サプライヤーが自社の取り組みを自己評価し、プロセス改善につなげるためのツール Supply Chain Sustainability Workshops:ケース・スタディと業界におけるベスト・プラクティスを用いたワークショップ  AIAGの企業責任プログラム開発担当者を務めるTanya Bolden氏は「企業責任と持続可能な活動を推進していくには、統一されたメッセージと方法を用いることが効果的だと考えている。1社の意思決定がサプライチェーン上の別の場所で労働者の安全や環境コンプライアンスに影響を及ぼすといった潜在的なリスクの把握と管理は、業界全体にとって戦略上の優先事項となってきている」と語った。  グローバル企業にとって喫緊の課題であるサプライチェーン上のサステナビリティ推進。今回のツール開発により、複雑なサプライチェーンをもつ自動車業界が業界全体でどこまでサステナビリティ向上を推進できるか、今後の各社の取り組みに期待がかかる。 【参照リリース】New Tools Available to Help Automotive Suppliers Meet Customer Expectations in Ethical and Responsible Business Practices 【団体サイト】Automotive Industry Action Group

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【中国】一汽大衆、CSR戦略の柱として巨大財団2団体との戦略提携を発表

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 中国第一汽車とフォルクスワーゲンの合弁企業で、フォルクスワーゲングループの中国での生産を担う一汽大衆社は3月27日、中国貧困援助基金会、環境保護基金会の両財団との戦略的パートナーシップを発表し、北京で調印を行った。三者は「責任、実務、人間本位」という原則に従い、公益分野で一層深く協力していく。この提携によって、一汽大衆社は、「CSR戦略」の新たなステージに入っていくという。  戦略的パートナーシップでは、一汽大衆社は中国国内の財団格付けの最高位である「国家5Aレベル」の両基金会と連携し、市民参加を呼びかける公益プラットホームを築き、中国の公益事業と経済社会の持続可能な発展に貢献していく。また三者は、環境保護、交通安全、社会責任、災害復興と貧困援助などの領域に着目し、公共援助、公益理念提唱、ボランティア活動など様々な方面から協力方法を探って行く。各自は、有する社会影響力を行使し、社会様々な業界に参加を呼びかけ、積極的に公益創造に参加していく。  一汽大衆取締役会秘書、支配人事務室主任の孫国旺氏は「中国優れた自動車企業として、一汽大衆は会社の能力向上を図ると同時に、公益にも注目し、社会責任を積極的に履行してきた。この度中国で最も影響力のある両社の公益機関と戦略的パートナーシップは、一汽大衆CSR戦略の重要な柱となり、今後展開していく社会公益プログラムの基盤となる。」と語っています。また、中国貧困援助基金会秘書長劉文奎氏は「一汽大衆との戦略的パートナーシップはとても喜ばしい。公益理念が着実になるようにこれから両者は経験を共有し、資源を調整し、自分の長所を発揮していく」と話しています。  一汽大衆は2014年12月に「CSR戦略」を公表。最初のステップとして、「中国企業社会責任モデル」を作り上げることを目指し、マネジメント、業界、製品、社員、生産環境と社会公益の6つの側面においてレベルの向上を図り、品質の高いCSRモデルを築いていく考えだ。フォルクスワーゲン社は、中国の自動車市場で最大のシェアを長年維持している。今回CSR戦略を大々的に掲げることで、社会からの支持を盤石にすることに取り組んでいる。 【企業サイト】一汽大衆

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【国際】CDP、環境規制への対応力がある自動車メーカーを発表。日本勢が上位。

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気候変動問題に取り組む国際NPOのCDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)は2月5日、欧州、米国および中国市場に進出している大手自動車メーカーを温室効果ガス排出量削減への対応状況に基づいてランク付けした報告書、"No room for passengers: Are auto manufacturers reducing emissions quickly enough?"を発表した。 同報告書はCDPが保有する膨大な企業の環境データに基づきまとめられたもので、各自動車メーカーが製造する自動車の走行中の温室効果ガス排出量、次世代車両技術への取り組み、製造時の温室効果ガス排出量という3つの面から世界の自動車市場の売上の83%を占める自動車メーカー14社を評価している。 同報告書を見ることで、投資家は今後ますます環境規制の強化が予想される自動車業界の中でどの会社がもっとも恩恵を受け、どの会社が規制に対応できず苦戦するかについて判断できるようになっている。また、この調査結果ではランクづけに使用されている排出ガスの指標のウェイトが可視化されており、投資家が自身の都合で調節できるようになっている点も特徴だ。 CDPの議長を務めるPaul Dickinson氏は「世界の大手機関投資家はこれらの自動車メーカーの株式をポートフォリオに組み入れており、自動車メーカーの環境規制強化への対応と次世代車両技術への投資が、将来の機関投資家の財務パフォーマンスを左右する」と語った。 同調査結果のランキングおよび主な考察は下記の通り。 (※Japanese automotive companies take the lead in new CDP auto league as most prepared for stricter regulationより引用) 日本の自動車メーカーは自動車の走行中の温室効果ガス排出量削減や電池式電気自動車、プラグインハイブリッド車といった次世代車両技術の導入によりランキング上位を独占しており、日産、トヨタ、マツダがそれぞれ1位、2位、4位に輝いている。 タタ・モーターズは、CDPの調査への回答が不十分だった上に次世代車両技術が未開発という点もあり最下位となった。 ゼネラルモーターズ、クライスラー、フォードは欧州および米国で規制に抵触し、重大な罰則を受ける恐れがある。その中でも、ゼネラルモーターズは税金支払前利益の33%に相当する13億ドルもの損失を被る可能性がある。 自動車メーカーの製造過程における温室効果ガス排出量(スコープ1・2)は総排出量の3%に過ぎない一方で、走行中の排出量(スコープ3)は75%にも上っている。 今回のCDPの調査で日本の自動車メーカーが環境への対応力で高く評価されたことは喜ばしいことだ。一方で、自動車業界は電気自動車のテスラやグーグルなど新たな企業も参入してきており、今後ますます競争が激化することが予想される。その中で成長を続けるには、いかに環境面において他社をリードし、各国の環境規制を味方につけられるかが鍵を握る。 【レポートダウンロード】No room for passengers: Are auto manufacturers reducing emissions quickly enough? 【団体サイト】CDP

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【中国】ボルボ、最新型エンジンを上海交通大学での研究開発用に贈呈

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2015年2月、ボルボは、中国での名門大学の一つ上海交通大学の自動車工学研究所での研究推進用に、同社が開発した最新型エンジン「Drive-E」を贈呈した。ボルボは中国の自動車産業をリードしている上海交通大学への支援を通じて、中国の持続可能な発展に貢献していくという。 ボルボの中国での社会的プログラムは実は以前から行われている。「安全性」を企業理念に掲げる同社は、児童の安全、環境保護、社会協和、文芸交流などの領域でCSRの活動を継続的に行ってきている。ボルボ社中国大陸担当役員の沈峰氏は、中国はボルボにとって新たな市場であり、中国市場向け商品の研究開発と生産を急ピッチで進めており、中国出身の専門人材とエンジニアが将来の鍵となっていくと語る。その中で、ボルボ社と上海交通大学の開発センターとの長期的なパートナシップは、関連分野の人材育成と中国の自動車産業の持続可能発展に大きく貢献を果たしているという。 今回贈呈される「Drive-E 2.0L」4気筒エンジンは、ボルボ社の最新研究成果であり、世界最高峰のエネルギー効率を誇るエンジンの一つ。多様な面でこれまでない技術水準に達しており、2014年発売開始以来、世界中で好評が続いている。贈呈式では、交通大研究院院長の金氏は、ボルボの最新型エンジンを日々の研究や教育に活かし、世界水準に近づき、中国が世界の自動車産業のイノベーションをリードしていけるよう十分に準備を進めていきたいと意欲を示した。ボルボ社はそれ以外にも科学研究センターとも緊密に交流、協力しあっている。スウェーデンと中国の間の橋渡し役ともなっているボルボはまた、今後5から10年の間、中国の研究所を世界トップレベルに引っ張り、世界での活躍できる人材の育成などをも視野に入れ、努めていくという。 中国現地の専門家の間では、中国の自動車産業は外資企業との合弁会社が存在感を示し、国内勢のシェアが全体的に右肩下がりの傾向であるとも評されている。外観設計や研究開発、製造の至るところで国内勢が遅れているのが原因。今回のエンジン贈呈によって、自動車の国内の技術水準が上がることを期待する向きもある。 【企業サイト】中国ボルボ

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【エネルギー】環境政策の盲点(2) 〜自動車の燃費規制は省エネに寄与するのか?〜

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最近、自動車購入の際に、燃費を重視する消費者が増えてきています。2月4日付の日経新聞も「<消費者の目>低価格・低燃費志向に」という内容を報じました。消費者の行動が変化してきたことの背景には、環境意識の高まりもありますが、それ以外にも経済的な側面についても考慮する必要がありそうです。 経済的側面としては、昨今、米国のシェールガス革命に端を発し原油価格が下落していますが、ガソリンの出費を抑えたいというニーズは少なくありません。こういった経済的理由を背景に、家計に優しい燃費の良い車が選ばれているというわけです。そして、これに呼応し政府も、自動車の燃費を改善するため、1987年に燃費規制を法整備しました。車の重量ごとに燃費改善の達成目標を設定し、それをクリアするよう自動車メーカー各社へ要求したのです。この燃費規制は今日に至るまで数回に渡り改訂され、日本の自動車の燃費改善に貢献してきたと言われています。最近では、エコカー減税なども導入され、日本政府は自動車が与える環境負荷の削減に取り組みつづけています。 ところで、この自動車燃費規制は本当に省エネルギーに寄与しているのでしょうか。環境政策検証の第2弾は、この自動車燃費規制の効果がテーマです。ここで、再度登場して頂くのは、前回「【エネルギー】環境政策の盲点(1) 〜電気料金の段階制は省エネに寄与するのか?〜」で紹介した米ボストン大学ビジネススクール伊藤公一朗助教授。伊藤氏は、米シカゴ大学ジェームズ・M・サリー助教授と共著で、論文「The Economics of Attribute-Based Regulation: Theory and Evidence from Fuel-Economy Standards」(製品属性に基づく規制の経済学:燃費基準からの理論と証拠)を発表し、日本の自動車燃費規制の経済学的な検証を行っています。この論文を基に規制の実態に迫ります。 伊藤 公一朗(いとう・こういちろう) 米ボストン大学助教授 宮城県仙台市生まれ。仙台一高、京都大学経済学部卒業。ブリティッシュ・コロンビア大学修士課程、カリフォルニア大学バークレー校博士課程修了(Ph.D)。スタンフォード大学経済政策研究所研究員を経て、2013年よりボストン大学ビジネススクール助教授。専門は、環境・エネルギー経済学、産業組織論、公共経済学。 段階制の自動車燃費規制 まず、現在の日本の燃費規制が採用されるに至った理由から見ていきましょう。省エネルギー政策である燃費規制の目的は、もちろん燃費を向上させることです。単純に考えれば、すべての車種に対して一律に同じ燃費規制値を課せば、各社の努力により燃費改善が実現されそうですが、一律燃費規制は最終的には採用されませんでした。背景には、政治的な理由と経済的な理由がありました。 政治的な理由としては、一律の燃費規制が大型車の購買層の負担増に繋がってしまうことが挙げられます。一律に規制値が設けられた場合、重量の関係で大型車の燃費改善は非常に厳しいものとなります。もともと軽い小型車は燃費が良いのに対し、重い大型車は燃費が悪いため、一律の数値を目指すには大型車にはより多くの改善が要求されてしまうからです。燃費改善にかけた費用は当然自動車の価格に反映されます。結果、大型自動車は値上がりする可能性が高くなります。所有する車の大きさと所得は正の相関を持つことが統計的に明らかになっており、大型車の価格上昇は高所得層への負担を大きくするのです。つまり、所得層に応じて燃費改善、すなわち環境改善への負担を衡平にしようとすると、必然的に一律規制は不適切となります。 経済学からも同じことが言えます。経済学から規制を考える際には、社会全体で最小の費用で効果を出すという「規制の経済学」の基本原理があります。この原則に基づくと、同じコストをかけるのであれば、全ての車種の規制を一律に設定するよりも、重い車種も軽い車種も現状の燃費から均一に一定程度改善することのほうが大きな効果が得られます。逆に、一律の規制値を設ける方法では、社会全体の費用が必要以上にかかってしまうというわけです。 そこで、どの車種でも、規制達成費用が均一となる方法として採択されたのが階段状の燃費規制です。一定範囲の自動車重量ごとに規制値を設け、改善にかかる費用をできる限り均一にし、結果として社会全体の費用を最小に抑えることが、この政策の狙いというわけです。 (図1. 日本の自動車燃費規制) 2008年には燃費規制が強化され、規制値が高まっただけでなく、階段を構成する自動車の重量範囲も狭くなり、より段の細かい燃費規制が出来上がりました。 環境負荷を上げるインセンティブ ところが、伊藤氏は、この階段状の燃費規制には抜け穴があるということを明らかにしました。そもそも政策の出発点は、環境への配慮にありました。そしてこれを達成するには企業がより燃費の良い自動車を生産する必要がありますが、図1を元に検証してみると、企業は別の方法で規制を克服できることがわかります。 上図は、燃費規制で制定された重量ごとの燃費達成基準を表した図です。燃費達成基準は、2008年に強化され、規制値が高まるとともに、同時に階段を構成する自動車の重量範囲も狭くなり、より段の細かい燃費規制が出来上がりました。 新基準でも旧基準でも、政策の骨子は変わっていません。自動車の重量が軽くなるほど燃費規制が厳しくなり、自動車の重量が重くなるほど燃費規制は緩くなっています。この制度の下で、企業が基準を達成するためには2つの選択肢があります。1つは燃費を改善する、すなわち図の上の方に進むことで、基準値をクリアする方法で、これは燃費規制の目的に則したものです。もう1つは、燃費をそのままに車の重量を重くして規制をクリアする、すなわち図の右の方に進むという方法です。後者を選択すると、基本的に車は重くなるほど燃費が悪くなりますので、環境にはマイナスのダメージを与えるものとなります。 それでは、実際に企業はどちらを選択しているのでしょうか。国土交通省が公開している自動車燃費一覧というデータをこの階段状の環境規制値のデータと照らし合わせてみた結果が以下の図2と3です。 (図2. 燃費規制値と自動車の分布 <政策変更前>) (図3. 燃費規制値と自動車の分布 <政策変更後>) 図2は、2008年の燃費規制強化前の燃費基準と実際の車種の出現頻度を表したものです。多くの車種は規制が緩くなるギリギリの点に綺麗に集中していることがお分かり頂けると思います。しかし、これはたまたまそうであったのかもしれません。そこで、2008年の燃費規制強化後にどのようになったかを図3で見ていきましょう。結果は同じく、規制が緩くなるギリギリの点に車種の出現頻度が移動しました。ここから言えることは明確です。企業は意図的に図の右の方に進める対応をしているということです。事実、計量経済学に基づく統計によると、市場における10%の車に平均110キロの重量増加が発生しているといいます。これは本来の目的である「環境への配慮」とは逆の効果を生み出していることになります。 社会全体への負担の増加 この規制により、社会は2つのコストを背負っています。 1. 重量増加により、環境へ悪影響を大きくしていることによる損失 2. 重量増加により、自動車事故時の死亡率を高めてしまうことによる損失 実はこの政策は日本だけでなく、アメリカやヨーロッパ、中国といった世界の四大自動車市場においても採用されており、その被害総額は計り知れません。少なくともこれらのうち、2点目だけでも自動車市場全体で約1000億円の損失が発生すると伊藤氏は算出しています。そこで、伊藤氏は代替点を提案しています。 コンプライアンス・トレーディング(規制達成値取引制度) 1つ目は、2012年よりアメリカにて採用されている「コンプライアンス・トレーディング(規制達成値取引制度)」です。コンプライアンス・トレーディングの基本的発想はCO2の排出権取引と同じです。つまり、全ての車種に一律に規制値を設定し、その規制値を上回る燃費を達成できた企業は余剰達成分を他の企業と取引できるということです。このシステムを現状の階段状の燃費規制に組み込むことによるメリットは次の2点です。 1. 全ての車種に同じ規制値が課せられるため、重量を増加させるインセンティブを生み出さない 2. 余剰達成分が取引できるため、全ての車種にとって規制達成にかかる費用が均一化される この施策のメリットは上記の通りですが、最大の問題は日本では企業間の取引が制度的に認められていないことにあります。適切な競争が行われるような制度設計を整えることは当然必要ですが、環境への負担軽減という目的を達成するためには近い将来、検討するべき政策デザインだと伊藤氏は総括しています。 段階制が抱える問題点 今回は、燃費規制の段階制の問題点を検証しました。繰り返しになりますが、問題は段階制であって、燃費規制そのものではありません。実際に日本は燃費規制によって、大きな燃費改善を実現しました。制度面で優れていた点は、頻繁に基準値改訂を行って達成基準を厳しくしていき、そしてその達成基準の設定においてトップランナー方式を導入した点です。トップランナー方式とは、達成基準を決める際に、市場に出ている最も優れた燃費性能を実現している車種の燃費をもとに、新達成基準を算出するという手法です。どんどん厳しくなる燃費規制によって、全体的に燃費改善が成し遂げられました。問題は段階制なのです。 前回に引き続き環境政策の盲点について深掘りすることで、一見して効果のあるように見える政策も目的に反する結果を生んでいる可能性があることをご紹介しました。近年、環境が抱える問題は地域や社会を巻き込みながら地球規模のレベルまで大きくなってきています。打ち出した施策の目的は何であるかを明確にした上で、適切に効果測定を行い、改善を図る。こうしたPDCAサイクルを回す速度の向上はグローバル化したビジネスにおいてだけでなく、切迫した環境政策にも求められることだと言えるでしょう。

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2015/02/17 体系的に学ぶ

【アメリカ】クライスラー、「ヒスパニック女性が働くべき会社」に選出

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自動車大手のChrysler Group LLC(以下、クライスラー)は8月27日、ヒスパニック女性向け雑誌のLatina Style誌が毎年発行しているLatina Style Top 50 Reportのランキングにおいて、米国内800社の中から「ヒスパニック女性が働くべき会社」トップ12に選出されたと発表した。1998年に同ランキングが開始されて以降、クライスラーが選出されるのでは今年で11度目となる。 Latina Style Top 50 Reportは、Latina Style誌が米国労働省や米国雇用機会均等委員会、ヒスパニック系団体とともに開発したランキングだ。毎年フォーチュン1,000社に調査票を送り、リーダーシッププログラムや福利厚生、ラテン系女性の管理職比率などを指標として、雇用のダイバーシティ、機会均等に向けて献身的に努力している企業を選出している。ランキングの中には退役軍人や軍人の雇用プログラムを持つ企業なども含まれている。 今回の選出にあたり、クライスラーで人材採用・ダイバーシティ担当役員を務めるGeorgette Borrego Dulworth氏は「ダイバーシティ及びインクルージョンはクライスラーグループの経営戦略の中核をなしている。この変化と競争の激しい業界において、それらは、イノベーションと競争力を生むワークフォースを作り上げるという我々の努力に欠かせないものだ。」とダイバーシティ推進のメリットを語った。 同ランキングへの選出は、ラテン系女性の雇用に取り組む米国企業にとって最も名誉ある評価だと考えられている。 【企業サイト】Chrysler Group LLC 【企業サイト】Latina Style Magazine

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