【国際】アムネスティ、DRCコバルト採掘での児童労働・有害労働レポート公表。ソニーも評価対象

Facebook Twitter Google+

 国際人権NGOアムネスティ・インターナショナルは11月15日、コンゴ民主共和国でのコバルト採掘で児童労働や危険有害労働が関与している状況をまとめたレポート「Time to Recharge」を公表した。同レポートは2015年にアムネスティ・インターナショナルとAfrican Resources Watch(AfreWatch)が共同で開始し、世界主要コバルト関連企業26社の状況を報告した。2回目となる今年のレポートではその新たに3社を加えた29社の改善状況をレポートした。  コバルトは、米ドッド=フランク法が規定する「紛争鉱物」の対象のスズ・タンタル・タングステン・金には該当しないが、世界のコバルト採掘の50%以上は、同法が対象としているコンゴ民主共和国で採掘されている。主要産地の同国南部では11万人から15万人が主に手作業での採掘に従事しており、危険有害な作業に大人だけでなく子供も従事している。前回のレポートではこれら採掘されたコバルトのほとんどを中国のHuayou Cobalt(華友鈷業)の現地子会社Congo Dongfang International Mining SARL(CDM)が仕入れ、中国に輸出していることを暴いた。コバルトは、充電バッテリーの主要原料であり、電気自動車(EV)や再生可能エネルギー向けバッテリーとして需要が急増している。そのため、Huayou Cobaltからコバルトを調達している主要企業25社も同時に調査対象となった。  今回のレポートの対象はHuayou Cobalt及び4業界28社。日本企業ではソニーが対象となっている。評価項目は「コンゴ民主共和国とHuayou Cobaltに対するサプライチェーン調査を実施したか」「コバルト・サプライチェーンにおける人権リスクや人権侵害を発見する方針や制度を確立しているか」「問題の現場を特定し人権リスクや人権侵害を発見する行動を起こしたか」「コバルト・サプライチェーンの人権リスクや人権侵害の情報開示をしているか」「コバルト・サプライチェーンに関連する危害や人権リスクを低減するステップをとっているか」の5つをもとに、総合評価がなされた。  まず同レポートは、Huayou Cobaltの進捗状況を分析。前回レポート発表以降、Huayou Cobaltは人権リスクマネジメントが不適切だったことを認め、OECD(経済協力開発機構)の専門家との協議をした上でコンゴ民主共和国での対応に乗り出したが、同社によると仕入元の54社のうち国際基準に適合する作業の見直しを受入れたのは3社のみだという。アムネスティ・インターナショナルは、仕入れを一時的に停止し改善を要求すべきだと同社に要求しているが、同社は仕入れ停止は零細採掘工の所得に悪影響を与えるとして仕入れ停止を拒んでいる模様。事態の情報開示もほとんどなされていないという。アムネスティ・インターナショナルは、仕入れ停止は、OECDガイドラインや中国五鉱化工進出口商会(CCCMC)ガイドラインに沿うものだとして説得を継続している。  続いて同レポートは、コバルト・サプライチェーンの下流にいる企業28社についての対応評価を最高4点から最低0点までの5段階で評価した。4点を獲得した企業はなく、評価の中で最高得点となった3点を獲得したのはアップルとサムスンSDIの2社のみだった。ソニーは1点。 28社の評価 カソード原料メーカー Hunan Shanshan Energy Technology(杉杉科技)(中国):1点 L&F Material(韓国):0点 Tianjin B&M Science and Technology(天津巴莫科技)(中国):0点 バッテリーメーカー サムスンSDI(韓国):3点 LG化学(韓国):2点 ソニー(日本):1点 Tianjin Lishen Battery(天津力神電池)(中国):1点 Amperex Technology(香港):1点 BYD(比亜迪)(中国):0点 Coslight Technology International Group(光宇国際集団科技)(香港):0点 Shenzhen BAK Battery(深圳市比克電池)(中国):0点 電子・通信機器メーカー アップル(米国):3点 デル(米国):2点 HP(米国):2点 サムスン電子(韓国):1点 Huawei(華為科技)(中国):0点 レノボ(中国):0点 マイクロソフト(米国):0点 ボーダフォン(英国):0点 電気自動車メーカー BMW(ドイツ):2点 テスラ(米国):2点 ダイムラー(ドイツ):1点 FCA(英国):1点 GM(米国):1点 フォルクスワーゲン(ドイツ):1点 ルノー(フランス):0点  コバルト・サプライチェーンでの人権対応では、紛争鉱物フリー推進イニシアチブの責任ある鉱物イニシアチブ(RMI、旧CFSI)も2017年前半から強化しており、OECDガイドラインやに沿うデューデリジェンスプログラムやツールを開発中。さらに、コバルト精製事業者にはRMIの「Risk Readiness Assessment」を受けるよう求めている。RMIはアムネスティ・インターナショナルのレポート作成にも協力しており、11月14日、世界中のサプライチェーン改善に向け取り組む姿勢を改めて表明した。 【参照ページ】DEMOCRATIC REPUBLIC OF THE CONGO: TIME TO RECHARGE: CORPORATE ACTION AND INACTION TO TACKLE ABUSES IN THE COBALT SUPPLY CHAIN 【レポート】Time to Recharge 【参照ページ】Responsible Minerals Initiative Helps Companies Address Supply Chain Issues Identified in Latest Amnesty Report

» 続きを読む

【国際】EICC、RBA(責任ある企業同盟)に法人名称変更。併せて紛争鉱物CFSIもRMIに名称変更予定

Facebook Twitter Google+

 EICC(Electronic Industry Citizenship Coalition)は10月17日、法人名を「RBA(Responsible Business Alliance:責任ある企業同盟)」に変更したと発表した。さらに、EICCが発足した紛争鉱物フリー推進イニシアチブCFSI(Conflict-Free Sourcing Initiative)も、「RMI(責任ある鉱物イニシアチブ)」に改称される予定。  EICCは、HPやIBM、デルなどの電子機器大手が、電子業界のサプライチェーンにおける社会的・環境・倫理的課題に対し、業界全体で規範を作成することを目的に2004年に設立したNGO。当初は、EICCは、自身が制定した「Electronics Industry Code of Conduct(電子業界行動規範)」の略だったが、活動が拡大するに伴い、「Electronic Industry Citizenship Coalition」に改称。以降、EICCの行動規範は「EICC行動規範」と呼ばれている。しかし今回の法人名変更に伴い「RBA行動規範」に呼称が変わる。  EICCは、2016年に参加企業資格を拡大し、電子機器メーカーだけでなく、電子機器の納入先となる自動車、玩具、飛行機、IoTテクノロジー企業も参加できるようにした。背景には、部品納入先とともにアクションを起こすことで、業界全体のサステナビリティを改善していく狙いがあった。さらに今年6月には、強制労働との訣別を目指す「Responsible Labor Initative(責任ある労働イニシアチブ)」を立ち上げ、幅広い関連業界からの参加募集を開始。EICCの法人名の「電子業界」が状況に合わなくなってきていた。RBA(Responsible Business Alliance )の加盟機関は現在世界約110社。さらに、電子機器メーカー、電子機器部品を重要部品とする取引先メーカー、電子機器の原材料メーカーに対して新規募集も呼びかけている。 【参考】【国際】EICC、強制労働撲滅のための「責任ある労働イニシアチブ」設立。幅広い業界に加盟呼びかけ(2017年7月11日)  CFSIがRMIに改称することについては、「対象領域を、アフリカ大湖沼地域からのスズ、タンタル、タングステン、金(3TG)における紛争や安全保障を超えて拡大する」ためと説明。今後は世界中の幅広い鉱物について責任ある企業行動を推進していく。  RBAは、EICCが展開してきた「責任ある鉱物イニシアチブ(RMI)」「責任ある原材料イニシアチブ(RRMI)」「責任ある労働イニシアチブ(RLI)」「責任ある工場イニシアチブ(RFI)」のいずれの活動も変わらず継続して実施していく。 【機関サイト】RBA

» 続きを読む

【国際】SCS、CFSIの紛争鉱物フリー監査プログラム「CFSP」の第三者監査機関に認定

Facebook Twitter Google+

 米サステナビリティ第三者認証機関SCS Global Services(SCS)は8月9日、国際紛争鉱物ガイドラインConflict-Free Sourcing Initiative(CFSI)が提供するコンフリクト・フリー製錬プログラム(Conflict-Free Smelter Program、CFSP)の第三者監査機関に認定されたと発表した。これにより、SCSは、CFSPの監査サービスを実施することができる。  CFSPは、スズ、タンタル、タングステン、金(3TG)の製錬・精錬事業者向けの紛争鉱物フリー監査プログラムで、OECDの定める「紛争地域および高リスク地域からの鉱物の責任あるサプライチェーンのためのデューデリジェンス・ガイダンス」と米ドッド=フランク法1502条に準拠した監査を行う。  SCSは、CFSP以外にも責任あるジュエリー協議会(Responsible Jewelry Council)、シグネット・レスポンシブル・ソーシング・プロトコル(Signet Responsible Sourcing Protocol)の第三者監査機関として、また、アライアンス・フォー・レスポンシブル・マイニング(Alliance for Responsible Mining)他80以上の環境・サステナビリティ認証プログラムの公式認定機関として活動している。 【参照ページ】SCS Global Services Recognized by Conflict-Free Sourcing Initiative as Approved Audit Firm for Conflict-Free Smelter Program

» 続きを読む

【国際】CFSI、紛争鉱物報告テンプレートを更新。CMRT5.01を公開

Facebook Twitter Google+

 紛争鉱物に関する国際ガイドライン制定Conflict-Free Sourcing Initiative(CFSI)は6月21日、最新の紛争鉱物報告テンプレートとなるCMRT 5.01を公開した。同テンプレートは紛争鉱物フリーの原材料調達を可能にするためのサプライチェーン全体における情報管理ツール。CFSIは5月12日にCMRT5.0を公開したが、不具合があった。そのため、約一ヶ月後に早くも最新版CMRT5.01を公開することとなった。  CMRT5.0の主な変更点は、IPC(米国電子回路協会)が定める紛争鉱物に関するデータ転送規格「IPC-1755」が改訂されたことに伴うQ&Aの用語修正と、精錬所リストの更新。また、精錬所リストでは、ツールの非表示列でISOの国コードや州コードを保持する追加もなされた。全体的にツールそのものには大きな変更点はないものの、使い勝手が向上した。CFSIは、ツールの改訂と同時に、CMRT5.0の利用ガイドも公表した。日本語版と中国語版も近くリリースする予定。  またCFSIは、スズ、タンタル、タングステン、金(3TG)の製錬・精錬事業者向けに提供してきた第三者監査サービス「CFSP(Conflict-Free Smelter Program)」を「Responsible Minerals Assurance Process」に名称変更するとともに、6月12日、2013年に制定したスズとタンタルに関する監査基準「Tin and Tantalum Standard」を改訂した。今回改訂の基準は、OECD紛争鉱物ガイドラインとISOマネジメントシステムに準拠するよう大幅な変更が加えられており、2018年6月1日から有効となる。同監査基準は、日本語、中国語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、インドネシア語でも近々発表される予定。また、残りのタングステンと金に関する改訂版監査基準は現在、パブリックコメントを受付中で、同様に近々制定される。 【参考】紛争鉱物規制/ドッド・フランク法と企業対応の現状 【テンプレート】CMRT5.01 【監査基準】Audit Protocols 【監査基準の変更点】Standards Development

» 続きを読む

【アメリカ】SEC、ドッド・フランク法の「紛争鉱物ルール」見直しを指示

Facebook Twitter Google+

 米証券取引委員会(SEC)のマイケル・ピウワー委員長代行は1月31日、ドッド・フランク法第1502条で定める「紛争鉱物ルール」を見直しを検討するという声明を発表した。今後、証券取引委員会で、法律や同委員会が発行してきたガイドラインを見直し、必要に応じて法改正することも視野に入れる。証券取引委員会は、同時に3月17日まで45日間のパブリックコメントの受付期間を設け、広く一般からも意見を募る。一方で、今回の声明の中では、再検討期間中は現行ルールは継続されるとし、企業は2017年中も紛争鉱物の調査及び説明義務がある言明した。 【参考】紛争鉱物規制/OECD紛争鉱物ガイダンス・ドッドフランク法・CMRT・CFSI(2014年8月1日)  ドッド・フランク法で定める「紛争鉱物ルール」は2010年に制定されて以来、執行面でかねてから暗雲が立ち込めていた。紛争鉱物ルールでは、企業に対して自社製品に紛争鉱物が含まれているかを調査する義務を課し、調査内容の簡潔な説明と結果を証券取引委員会に報告するとともに自社HP上で開示することも義務化した。さらに、製品に「コンフリクト・フリー」「コンフリクト・フリーとは判定されなかった」「コンフリクト・フリーか否か判定不能」のいずれかを製品を記載することも義務付けた。しかし、証券取引委員会への初回報告期限であった2014年5月末の直前の4月に、コロンビア特別区(ワシントンD.C.)連邦巡回区控訴裁判所は「コンフリクト・フリーとは判定されなかった」との記載義務が、米国憲法修正第1条が保障する「言論の自由」に違反しているとの判決を下したのだ。一方、それ以外の調査義務、報告義務などは正当とした。この判決を受け、紛争鉱物ルールそのものに反対する産業界等は、紛争鉱物ルールそのものの廃止も裁判所に要求したが、その訴えはすでに棄却されている。  マイケル・ピウワー委員長代行は、紛争鉱物ルール見直しの背景について、アフリカ産鉱物全体の不買運動など法律が意図しない結果を生んでいることや、義務化されたデューデリジェンスの実施や情報開示が企業コストを生じさせていること、法律が意図するコンゴ民主共和国での武装集団勢力の減退という効果を得られているのか疑いあることなどを挙げた。関係者の間では、トランプ大統領が、ドッド・フランク法の他の規定が定める金融規制を緩和する方針を示しており、それに引きづられる形で紛争鉱物ルールの有効性についてもチェックが入ることとなったのではないかという話も出ている。  米国の紛争鉱物ルールは、連邦控訴裁の判決により、一部後退したが、それでもシュナイダーエレクトリック社のように自主的に「コンフリクト・フリーとは判定されなかった」記載を実施する企業も少なくない。また、EUでは別の紛争鉱物ルールを制定しようとしてもいる。紛争鉱物に関係する企業は、米証券取引委員会の動きを注視していくとともに、自社としてのポリシーをしっかり立てていく必要がある。 【参考】【EU】欧州委、EU理事会、欧州議会。紛争鉱物規制のためEU法整備で合意(2016年12月8日) 【参考ページ】Changing of the Guard: SEC Reconsiders Conflict Minerals Rule While Congress Votes to Overturn ‘Publish What You Pay’ Reporting for Extractive Companies 【参考ページ】Discussed Changes to Dodd-Frank Will Not Affect 2017 Conflict Minerals Filing Requirement 【委員長代行声明】Reconsideration of Conflict Minerals Rule Implementation 【委員長代行声明】Statement on the Commission’s Conflict Minerals Rule

» 続きを読む

【国際】CFSI、メーカーも活用可能な紛争鉱物監査プログラム発表。EU規則案にも準拠

Facebook Twitter Google+

 紛争鉱物に関する国際ガイドラインを定めるCFSI(Conflict-Free Sourcing Initiative)は11月30日、米国ドッド・フランク法が定める紛争鉱物、スズ、タンタル、タングステン、金(3TG)について、製品加工業者、貿易会社、製造業者などサプライチェーンにの川下企業向けに、独立監査プログラム「CFSIダウンストリーム監査」の提供すると発表した。  これまでCFSIは、3TGの製錬・精錬事業者向けに、OECD紛争鉱物ガイダンスと米国ドッド・フランク法をベースとした監査サービス「CFSP(Conflict-Free Smelter Program)」を提供。CFSPに参加することで、製錬・精錬事業者は自社製品が紛争鉱物を使用していないことの第三者証明を獲得することができた。一方、川下企業は「CFSP」のサービス対象外であったため、3TGの調達において個別に第三者監査を実施していた。今回、CFSIが提供する一元化された新監査サービスが導入されることにより、企業は第三者監査業務を合理化できることとなった。  1990年以降、社会情勢が不安定な国などで鉱物などの天然資源が武装集団などの紛争の当事者の資金源となっている。これに対処するため、OECEは2009年に「OECD紛争鉱物ガイダンス」を策定。さらに米国では2010年にドッド・フランク法が制定された。この米国法は、企業がコンゴ民主共和国及び周辺国で産出される3TGを製品に使用する際、米証券取引委員会(SEC)へ報告する義務を課すなど、紛争鉱物に関する国内法規制の先駆けとなった。同法は米国上場企業が対象だが、サプライチェーンの上流まで遡って紛争鉱物を調査・報告する必要があるため米国内外を問わず多くの企業が対応に追われている。  EUでも現在紛争鉱物に関するEU規則(Regulation)が審議されている。EU規則では、「武力紛争の影響を受けている地域及びそのリスクが高い地域」と対象地域を特定せず、また3TG以外の金属鉱物も対象とされる見込み。「CFSIダウンストリーム監査」は、このEU規則案への適合性も図られており、3TGが含まれる製品をEUに輸入する企業にとって、監査業務の合理化を図る上でも活用しやすいものになっている。  「CFSIダウンストリーム監査」サービスは、OECD紛争鉱物ガイダンスに基いており、タンタル・ニオブの国際業界団体Tantalum-Niobium International Study Centerと原材料サプライチェーンの監査諮問機関RCSグローバルも開発に加わった。2016年4月からのパイロットプロジェクトには英国、ドイツ、中国、日本から6社が参加。日本の参加企業はアルバック。 【参照ページ】New CFSI Audit to Validate Responsible Sourcing of 3TG by Downstream Companies 【参照ページ】Downstream Program

» 続きを読む

【EU】欧州委、EU理事会、欧州議会。紛争鉱物規制のためEU法整備で合意

Facebook Twitter Google+

 EUを構成するEU理事会、欧州議会、欧州委員会の3者は11月22日、紛争鉱物を規制するEU法を制定していくことで合意に達した。紛争鉱物の分野では、米国のドッド・フランク法や、OECD(経済協力開発機構)の「紛争鉱物ガイドライン」が有名だが、今回EUとしても紛争鉱物規制を法整備していくことが明らかとなった。今後、EU理事会および欧州議会でのEU法立法手続きに入る。順調に立法化が進めば、2021年1月1日から新規制が開始される。  米国ドッド・フランク法と今回のEU法案の内容には異なる点が多い。まず対象となる鉱物。ドッド・フランク法ではスズ、タンタル、タングステン、金(3TG)の4種のみを対象としているが、EU法案では全ての金属鉱物を対象とする。次に対象となる鉱物の産地。ドッド・フランク法はコンゴ民主共和国とその周辺国のみを対象としているが、EU法は世界全体を対象地域とした。一方、デューデリジェンスを課す対象商品では3TGを含有する商品全てを対象としているが、EU法案は金属鉱物の原材料輸入のみを対象とし、ドッド・フランク法よりも規制が緩い。  このEU法が成立すると、金属鉱物の輸入企業に対し、紛争地域や紛争高リスク地域を産地としてないことを確証するためのデューデリジェンスが義務化される。デューデリジェンスでは、OECDの紛争鉱物ガイドラインを参照しなければならない。詳細の実施ルールや違反行為に対する罰則は、EUの各加盟国レベルで整備されていく。歯科医や宝石商など小規模事業者に対しては、このデューデリジェンス義務が免除される。それでも、EU加盟国が現在行っている金属鉱物の輸入量の95%が、今回の規制対象となるという。  EUの非財務情報開示指令の対象となっている大企業には別のルールも課される。製造業者など3TGを製品原料として購入する企業は、原料調達の実施状況に関する報告をEUに対して提出することが求められる。しかしこのルールの履行は義務ではなく、企業の努力義務とされた。  このEU法の成立2年後には、企業の遵守状況やインパクトを見定めるためレビューを行い、必要であれば追加の規制も検討する。それ以後は3年置きにレビューを行う。  EU法には、直接EU加盟国に対して効力を持つEU規則(Regulation)と、加盟国の国内法整備によって効力を持つEU指令(Directive)の2種類があるが、今回の紛争鉱物規制は前者。紛争鉱物規制が立法手続きを経て成立後、20日後に自動的にEU加盟国域内で発効する。 【参考ページ】The New EU Conflict Minerals Regulation — Is It Something To Be Thankful For? 【参考ページ】EU agrees law to curb flow of conflict minerals 【参考ページ】EU agrees to compulsory checks on conflict mineral imports

» 続きを読む

【国際】紛争鉱物ガイドラインCFSI、調査代行サービスSource Intelligenceを第1号公式ベンダーに選定

Facebook Twitter Google+

 紛争鉱物に関する国際ガイドラインを制定しているConflict-Free Sourcing Initiative(CFSI)は10月7日、鉱物問題に関わるサプライチェーン情報の調査代行を行うSource Intelligence社を公式ベンダー第1号に選定したことを発表した。両者はこれまでも紛争鉱物関連の事業者データベースの構築などで協力してきたが、今後はさらに紛争鉱物に関連するサプライチェーンデータの共有など協力を深めていく。 【参考】紛争鉱物規制/ドッド・フランク法と企業対応の現状  Source Intelligence社はカリフォルニアに本社を置くサプライチェーンの情報提供と認定を行う企業。紛争鉱物や現代奴隷の分野でサプライチェーン情報の調査代行や調査内容を提供するITプラットフォームサービスを提供している。米国でドッド・フランク法が制定して以降、紛争鉱物に関するサプライチェーン情報の収集は特に製造業にとって重要な業務となっている。しかし、自社で膨大なサプライチェーンの情報を集めることは容易ではなく、Source Intelligenceのようなサービス提供者が情報収集を代行していることは少なくない。今回、Source Intelligenceと紛争鉱物に関する書類作成フォーマットを提供するCFSIが正式に提携したことで、今後紛争鉱物ルールの遵守強化とともに、事業者にとっての負担軽減となるソリューションが登場していくことが期待される。 【参照ページ】Conflict-Free Sourcing Initiative Names Source Intelligence As First Official Vendor Member to Further Enhance Resources, Networks

» 続きを読む

【国際】CFSI、EUの新・紛争鉱物規則の遵守に向け企業を支援

Facebook Twitter Google+

 紛争鉱物に関する国際イニシアチブのConflict-Free Sourcing Initiative(以下、CFSI)は5月27日、先日欧州議会で採択されたEUの新・紛争鉱物規則案への遵守に向けて企業を支援すると発表した。  EUの新・紛争鉱物規則案の特徴は、米国ドッド・フランク法では対象外となっていた輸入・加工業者に対して、製錬・精錬業者が直接、間接を問わず紛争や深刻な人権侵害への資金融通に関わっていないことを独立した第三者機関を通じて自己保証することを求めている点だ。EUはこの自己認証制度において、輸入業者らに対し、紛争鉱物に関して唯一国際的に認められている「OECDデュー・デリジェンス」に沿ったリスク管理、第三者監査、情報開示を求めている。  CFSIは、鉱物の輸入・加工業者らはCFSIのCFSP(Conflict-Free Smelter Program)プログラムを通じて同規則案の要求に対応することができ、一方の最終製品製造企業も同プログラムから発行された証明書を通じてよりよい調達意思決定をすることができるとしている。  また、今回のEUの新規則案では、対象地域も米国ドッド・フランク法の対象となっていたコンゴ民主共和国とその周辺地域から、武力紛争の影響を受けている地域およびそのリスクが高い地域"conflict-affected and high-risk areas"へと拡大する。この定義の拡大に対応するべく、CFSIは世界中のスズ・タンタル・タングステン・金の製錬・精錬業者の監査強化に向け、同団体の監査プログラムに適用する新たなリスクベースド・アプローチを開発中だとしている。  EICCのエグゼクティブ・ディレクターを務めるRob Leder氏は「CFSIは、欧州理事会、EU加盟国、OECD、NGOなどEU紛争鉱物立法に関わる主要な利害関係者に積極的に関与してきた。この新法は紛争地域の人々の生活を支えている産業を支えながら、彼らの生活に対して良い影響を与えなくてはならない」と語った。  今後、欧州議会は同規制の最終合意に向け、欧州委員会および欧州委員会の代表者らとともに調整を進めていく予定だ。新規制のもとでは、米国ドット・フランク法よりもより広範囲のサプライチェーンにおける情報開示・保証が求められることになる。紛争鉱物調達に関わる企業は引き続き今後の動向に注視が必要だ。 【紛争鉱物規制に関する全体像】紛争鉱物規制/OECD紛争鉱物ガイダンス・ドッドフランク法・CMRT・CFSI 【参照リリース】CFSI Enables Companies to Comply With New EU Conflict Minerals Legislation 【団体サイト】Conflict-Free Sourcing Initiative

» 続きを読む

【国際】CFSI、最新の紛争鉱物報告書テンプレート(CMRT4.0)を公開

Facebook Twitter Google+

 紛争鉱物に関する国際ガイドラインを制定しているConflict-Free Sourcing Initiative(CFSI)は4月30日、最新の紛争鉱物報告テンプレートとなるCMRT 4.0を公開した。同テンプレートは紛争鉱物フリーの原材料調達を可能にするためのサプライチェーン全体における情報管理ツールで、今回のCMRT4.0では最新のStandard Smelter List(精錬所リスト)を含めて数多くの改善点が含まれている。  CMRT 4.0で新たに反映された主要な更新情報としては、2015年3月に紛争鉱物に関するデータ転送規格IPC-1755に適用された変更に準拠した「宣言」中のQ&A用語の修正が挙げられる。また、更新後の精錬所リストでは、業者の通称と共に都市名、州・県名、国名が記載されており、CMRTの利用者は報告する精錬業者に身元ついて確認できる。なお、CFSIのウェブサイトにはバージョン4.0の業者リストがダウンロード可能なエクセル形式で公開されている。  CFSIの監査プログラム責任者を務めるTara Holeman氏は「CFSIは、このツールを単純化させ、多様なタイプのソフトやOSへの対応を意図している。世界中の企業がお互いにコミュニケーションをとれることが極めて重要だ。この新たなCMRTは最新のIPC標準規格の変更に対応しており、精錬所リストも大きく改善されているため、企業の情報開示の正確性向上につながる」と語る。  なお、CFSIは、CMRT4.0は2015年の報告用であり、2014年のサプライチェーン関連データの収集についてはCMRT 3.0、3.01または 3.02バージョンの使用をすすめるとしている。また、2015年の米国証券取引委員会の要求に対応する上では3.02バージョンの精錬所リストの使用をすすめている。テンプレートおよび最新の精錬所リストは下記から確認可能。 【紛争鉱物規制について全体像】紛争鉱物規制/ドッド・フランク法と企業対応の現状 【テンプレートダウンロード】Conflict Minerals Reporting Template 【参照リリース】Updated Conflict Minerals Reporting Template (4.0) Now Available 【団体サイト】Conflict-Free Sourcing Initiative

» 続きを読む
ページ上部へ戻る