【インドネシア】紙パルプ世界大手APP、CSR評価機関EcoVadisから「ゴールド」を取得

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 紙パルプ世界大手アジア・パルプ・アンド・ペーパー・グループ(APP)は、CSRサプライチェーン認定機関EcoVadisから最高ランク「ゴールド」の評価を取得したと発表した。同社は、紙パルプ業界のサプライヤー部門の中で世界上位4%以内に入るという高い評価を受けた。  APPは、インドネシアの大財閥グループの一つ、シナール・マス・グループ(中国名:金光公司集団)のグループ企業。シナール・マス・グループは、福建省泉州出身華人系インドネシア人エカ・チプタ・ウィジャヤ(黃亦聰)氏が1970年にインドネシアで創業。同社は、紙パルプ、パームオイルやココナッツオイルなどの食用油、金融、保険、不動産など多角的事業を展開している。シナール・マス・グループの中核会社は1972年に設立されたアジア・パルプ・アンド・ペーパー・グループで、現在はインドネシアと中国の工場で生産、紙パルプの分野では世界的に大きなシェアを持っている。日本では、1997年に販売会社としてエイピーピー・ジャパン(APPJ)が設立され、今では印刷用紙、情報用紙、板紙、コピー用紙の領域で日本でのシェアも高い。AAPJは2016年4月にインドネシア企業として初めて日本経済団体連合会(経団連)に入会した。  今回の評価を行ったEcoVadisは、世界110ヵ国、150業種に及ぶサプライヤー企業の環境的・社会的慣行を改善することを目的に設立され、グローバル企業を中心に依頼を受け、サプライヤーのCSR評価を代行実施している。EcoVadisから調査対象として指名された企業は、EcoVadisのシステムにオンライン登録をし、求められた質問項目への回答、関連書類の提出などをすることが要求される。調査項目は環境、社会、倫理、サプライチェーンなど広範に渡り大きく21項目あるが、最終的に調査される内容は業界や国によって異なる。EcoVadisは提出された書類と質問項目への回答をもとに独自評価を行い、ゴールド、シルバー、ブロンズ、評価なしの4段階で評価される。  APPは今回、環境パフォーマンス部門では紙パルプ業界対象企業中上位5%以内、公正な事業活動とサプライチェーン部門では同上位15%以内に入るという高い評価を得た。同社はこれまでも環境保全に向けた取組を実施してきており、環境パフォーマンスの向上や生物多様性の保全、地域コミュニティの権利の保護をさらに向上させるため、2012年6月には「持続可能性ロードマップ ビジョン2020」を、2013年2月には「森林保護方針(Forest Conservation Policy(FCP)」を制定するなど、自然林伐採ゼロの誓約のもとに、自社の植林木による製品づくりを徹底しているという。さらに2014年9月には、国連気候変動サミットの「森林に関するニューヨーク宣言」に製紙会社としては唯一署名を実施。2015年12月には、インドネシアの森林保護・再生支援を目的とした「ベランターラ基金」の立ち上げも行っている。  APPは、今回の「ゴールド評価」について、「持続可能性ロードマップ ビジョン2020」で掲げた持続可能な原料調達、温室効果ガスの削減、生物多様性の保全、地域の活性化、並びに「森林保護方針」の成果が評価された結果だと伝えている。 【参照ページ】EcoVadis社によるサステナビリティ調査において「ゴールド」評価を取得 【参照ページ】EcoVadis 評価 - よく寄せられる質問

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private 【食品・消費財】組織変革に寄与するサステナビリティ 〜ユニリーバに学ぶ長期成長戦略とは〜

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 オランダのマーガリンメーカーのマーガリン・ユニ社とイギリスの石鹸メーカーのリーバ・ブラザーズ社が経営統合し、設立されたユニリーバ社。現在は業界だけでなく世界を代表する企業の一社となるまで成長し、ブランド力はもちろんのこと、サステナビリティの観点でも世界をリードする企業となっています。今回はそんな同社がサステナビリティ活動を核とした経営の実施にいたった背景や、実際の活動内容、そしてその効果に迫ります。 サステナビリティに仇なす存在と考えられていた過去  現在はサステナビリティ先進企業と言われるユニリーバ社ですが、以前は社会起業家に仇なす存在だと考えられていました。事実、2000年にアイスクリームブランドのベン&ジェリーズを買収した際には、社会起業家の築き上げた「社会性」を浸食する存在として非難されたほどです。  ベン&ジェリーズは買収される以前より、業界のパイオニアとしてダブルボトムライン(経済性および社会性)を追求し、社会的価値を追求する姿勢が高く評価されていました。ところがその後ベン&ジェリーズは社会性こそ革新的であるものの、経済性すなわち収益が思うように上がらず、株価もピーク時の半分にまで低下するなど経営が逼迫していきます。経営状態は悪かったもののベン&ジェリーズの潜在的収益性に目を付ける企業は少なくなく、いくつかの企業が買収に乗り出しました。その際に最高値を入札し買収を成功させた企業がユニリーバ社でした。  かくしてベン&ジェリーズは子会社化されたもの、ユニリーバ社の管理下に置かれるのは飽くまで財務・オペレーションであり、本社とは独立した取締役会の下で創業者らの掲げてきたソーシャルミッションに基づき運営されることが約束されました。実際、ユニリーバ社はベン&ジェリーズ基金への寄付、従業員へのボーナス、マイノリティの経営する中小企業や資金不足の企業への支援にそれぞれ500万ドルずつ提供しています。それにも関わらず、創業者にとって「不本意な売却」というイメージが広く流布してしまい、社会起業家を落胆させることとなってしまったのです。 長期業績不振に喘ぐグローバルカンパニー  その後はユニリーバ社自体も業績低迷に喘ぎます。グローバル展開を進めつつも、国ごとに幅広く商品展開した結果、全社レベルでの製品ポートフォリオが複雑になり合理性を欠くようになったため、製造における規模の経済も機能しなくなってしまいました。  そこで2005年に「ワン・ユニリーバ (One Unilever)」という方針を打ちたて、保有ブランドのグローバルでの統一化と製造工程における生産性向上を図ります。結果、純利益を大きく伸ばすことに成功しました。しかしこの方策はコスト体質の改善にこそ寄与したものの、売上そのものを大きく伸ばすには至りませんでした。 (2000〜2008年アニュアルレポートに基づきニューラル作成)  このように長期わたる業績停滞は株主からの強いプレッシャーを招き、同社は当時ITシステムや社員教育といった長期的に競争力をもたらすであろう分野への投資を諦め、短期的な業績向上を追求せざるをえない状況にありました。 サステナビリティを核とした長期成長戦略の標榜  長きにわたる業績停滞に加え、さらにリーマン・ショックで業績は落ち込みます。不景気に喘ぐユニリーバでしたが、Paul Polman氏のCEO就任を機に風向きが変わり始め、現在ではサステナビリティと収益向上を両立し世界からの賞賛を浴びています。それではその長期成長戦略の全容および10年間の財務分析結果からはじき出される同社のサステナビリティ活動の有用性、さらにはこの戦略がいかに日本企業にも適しているかについて見ていきましょう。  まずPaul氏は2009年の就任と共に (more…)

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2015/07/29 事例を見る

【中東】ラベルはカンに貼るもの。コカ・コーラが展開する偏見撲滅キャンペーン

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 飲料大手のコカ・コーラが、人々のステレオタイプ、偏見をなくすための新たなキャンペーンをスタートした。イスラム教徒の人々のラマダーンの時期に合わせて、中東地域で販売している飲料の缶から"Coca-Cola"のラベルを取り除くというものだ。  キャンペーン用にデザインされたコカ・コーラの缶は、同社のブランドカラーである赤色だけを残してラベルの片側は完全にブランクに、そしてもう片側には下記の言葉が刻まれている。  "Labels are for cans, not for people.(ラベルはカンに貼るもの。人に貼るものじゃない)"  コカ・コーラは同キャンペーンに合わせて、新たなショートフィルムを公開した。"It takes 7 seconds to build a prejudice based on someone’s appearance(人は誰かの外見から偏見を持つのに7秒しかかからない)"というメッセージで始まるこの動画は、見知らぬ人々同士は暗闇のディナーパーティーに招待され、様々なトピックやお互いの共通点について話し合うというものだ。参加者はお互いの外見がまったく分からないまま暗闇の中で会話を楽しんだあと、ついには照明が点灯し、お互いの姿が日の目にさらされる。  参加者らはお互いの姿を目にしたとき、驚きの声を上げた。暗闇の中で作り出したそれぞれに対する印象と、実際の見た目とのギャップに驚いたのだ。そして最後にはラベルがないコカ・コーラの缶を渡され、“Labels are for cans, not for people.“というメッセージを見たときに、自身が人々に対して無意識に抱いている偏見の存在に気づかされるのだ。  コカ・コーラは、このキャンペーンを企画した背景として、Campaign Indiaの中で「世界中で平等や偏見の撲滅がホットトピックとなっている今、世界を代表するブランドの一つであるコカ・コーラは、どのようにこの話題に加わることができるだろうか?レッテルや偏見のない世界の実現に向けた取り組みの一環として、中東がラマダーンの時期に合わせて世界で最も有名なラベルの一つであるコカ・コーラが自身のラベルを缶から外すことにした。」と説明している。  この中東でのキャンペーンは、コカ・コーラがグローバルで展開している偏見の撲滅キャンペーン、"Let's take an extra second"とも関連している。今年の4月に公開された同キャンペーンの実験動画も、人々の心を動かすフィルムとして話題を呼んでいた。  "Coca-Cola"という世界の誰もが知っている強力なブランドを持つコカ・コーラが、あえて自身の象徴でもあるブランドロゴを缶から消すことで人々に「偏見」の存在に気付いてもらおうというこのキャンペーン。自社のブランド力を逆手に取り、人々に対して非常に訴求力のあるメッセージを投げかけている。 【参照記事】MMGB: Coca-Cola says avoid 'labels' this Ramadan, drops name from cans 【参照サイト】Campaign India 【企業サイト】The Coca-Cola Company

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2015/07/08 事例を見る

【TED】マイケル・サンデル対マイケル・ポーター 〜社会正義とCSVとは〜

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 今回ご紹介するのは、ハーバード大学の教授で著書『これからの正義の話をしよう』でおなじみのマイケル・サンデル氏と、ハーバード・ビジネス・スクールの教授で、CSVの提唱や著書『競争の戦略』で有名なマイケル・ポーター氏の討論動画だ。  それぞれの主張は同日に開催されたTED「Why we shouldn’t trust markets with our civic life」(マイケル・サンデル氏) およびTED「Why business can be good at solving social problems」(マイケル・ポーター氏) で明らかになっており、世界を代表するマイケル同士の対談とあって注目を集めた。 両者の基本的な立場はこうである。 マイケル・サンデル氏  市場原理がいたるところに登場した結果、現代社会はもはや「市場社会」と化してしまっており、日常に現れる全てのものに値段が付く現状を憂慮すべきだという。  現在たとえば、それが裁判の公聴の整理券獲得のためであれ、テーマパークの順番待ちであれ、お金を払うことで自ら順番を待つ必要はなくなっている。刑務所ですらお金を払うことで部屋をアップグレードできるのだ。  そのような市場社会に我々が不安を感じる理由は以下の2つだとしている。 1.資産の有無による不平等が発生するから 2.市場原理を導入することで物事の本質が失われるから  まず(1)について、お金で手に入るものが贅沢品に限られれば不平等はさして問題でないものの、市場社会においてそれは保険や教育など豊かな生活に不可欠なものにまで顕在化してきている。すべてが自由市場化することは、文字通りお金がモノを言う社会を指し、市民生活に不安感を与えているという。  そして(2)とは、すべてのものに値段がつくことで、それぞれの事柄が持つ意味合いを変えかねないということである。具体的には、成績を向上させることを意図して、子供に「本を一冊読んだら$2」といったモチベーションを与えた場合、目的は成績向上ではなくお金になってしまい、本を読むという行為を完遂するために薄い本を読み出し、結果的に成績は伸びないという。つまり、このようにお金が介在することにより本来的な意味が失われてしまうということが日常生活に現れることを危惧しているというわけだ。 マイケル・ポーター氏  一方、ポーター氏はNGOや慈善活動が社会に与えることのできる規模の小ささに焦点を当て、資本を基に大規模改善を図ることのできる経済主体としての企業の在り方を提唱している。  現在、我々は温暖化や大気汚染など様々な社会問題を抱えている。それに対してNGOらが取り組んでいるが資本規模的に大きな成果を出せずにいるという。そこで同氏が着目したのが、企業の事業活動を通した社会問題解決である。今まで社会問題への取り組みというのは企業にとってコストであり、利益とトレード・オフの関係になる慈善活動としての位置づけに甘んじてきた。しかし、実はこれはトレード・オフでないだけでなく、社会問題に真剣に向き合うことで利益に繋がることがわかってきているという。たとえば労働環境を整え事故発生率を抑えるためにかけたコストは事故による補償や悪評といったコストより低く、これにより「劣悪な労働環境」という問題を解決するといった例がこれに当てはまる。  同氏はこれをCSVと呼び身を切る社会貢献とは別物として紹介している。 (詳細は『【戦略】CSRからCSVへ? 〜CSV、CSR、サステナビリティ、CR、SRの違い〜』へ) 経済的・社会的価値の創造主体としての“ビジネス”を打ちたて、NGOや政府と協力することこそ、これからの社会問題に対峙に必要だという。 両者の問題認識  市場経済の浸食を危惧するサンデル氏と、市場の可能性を標榜するポーター氏。一見すると両者は対立するように見えるが、実はそうではない。  本動画でサンデル氏が言明しているように、同氏が危惧しているのは市場原理が日常生活にまで入り込み、自由市場の下にすべての事柄に値段がつけられる社会であり、市場経済そのものはむしろ【ツール】として利用するべきだとしている。これはポーターが提唱するビジネスによる経済的・社会的価値創造を否定しているわけではない。  もちろんポーター氏が主張する“ビジネス”による社会問題解決とは、市場経済を利用したものであるため、それが市場社会にまで及んでいる場合はサンデル氏に非難されるべき対象になるといえよう。しかし、今回ポーター氏が提唱したCSVとは「日常のすべてのものに値段が付けられた社会」を条件に行われることではなく、社会問題を解決する【ツール】として企業活動という市場経済を利用しているに過ぎない。例えば、サンデル氏は、文化的・精神的なものにまで市場経済という得体のしれないものが一方的に「価格付け」することを大きく危惧している様子があるが、ポーター氏のCSVのもとでは、価格付けとはむしろステークホルダーとの関係性を通じて形成され、その中には社会的価値や環境的価値が含まれていくだけでなく、市民・地域社会の価値観もその中に包摂されていく。企業活動がモチベーションとするコストメリットとは、そのような多様な価値観の中で形成された「価格」によって行われていくため、サンデル氏の懸念は、ポーター氏のアイデアによってむしろ解消していくとも言える。  今回、両者の対談を経て、行き過ぎた市場経済は市民生活を苦しめ得るが、市場経済は上手く使うことで現代社会が抱える問題の解決に寄与し、市民生活の豊かさにも貢献することが改めて明らかになった。「正義とは何か」で著名なサンデル氏との対話によって、CSVの哲学もより磨き上げられたのはないだろうか。

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2015/03/18 事例を見る

【国際】マッキンゼー・アンド・カンパニー、ダイバーシティの重要性について言及

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米国コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーは1月、ダイバーシティに関するレポート“Diversity Matters”を発表した。同レポートはアメリカ、イギリス、カナダ、中南米で展開される企業から業界横断的に選ばれた366社を対象とした調査を基に作成されている。レポートによれば、今回の調査に関して同社が財務業績や経営陣構成に注目したところ、以下の8点が明白になったという。 人種・民族的多様性において上位25%以内に入る企業は、当該業界の中央値よりも30%以上財務パフォーマンスが高い傾向にある 性別の多様性において上位25%以内に入る企業は、当該業界の中央値よりも15%以上財務パフォーマンスを高い傾向にある 性別、人種・民族の多様性で下位25%以内に入る企業は、平均的な企業と比べ、財務リターンが当該業界の中央値を超える可能性が低い アメリカにおいて、人種・民族的多様性と財務パフォーマンスは比例関係にあり、多様性が10%高まるにつれてEBITは0.8%向上した 既に一定の取り組みがなされている性別の多様性より、人種・民族的多様性を高める方が財務パフォーマンスにより大きな影響を与えていた 英国において、上級経営幹部の性別の多様性は高い財務パフォーマンスに繋がっており、多様性が10%向上するにつれてEBITは3〜5%向上した 性別の多様性と人種・民族的多様性の双方において上位25%に入った企業は存在しなかった 同国同業者が違う財務パフォーマンスを示していることは、ダイバーシティがマーケットシェアを高める差別化要素となっていることを意味している 今回発表されたダイバーシティと財務リターンの間には相関関係はあるが、因果関係が認められるわけではない。すなわち、ダイバーシティを高めることで自動的に高利益が約束されるとは言い切れないということだ。しかし、少なくともこの相関性から「企業は多様なリーダシップを取り入れることで、より成功する」ことが見えてくるという。また、多様性の高い企業は優れた人材を獲得でき、顧客志向や従業員満足度、意思決定の精度などの向上が見込め、これらは好循環を生んでいくとマッキンゼー社は語る。 一方で同社は、ダイバーシティの達成の困難さについても語っている。たとえば、世界中のトップ企業においても依然として女性は過小評価されており、女性が経営陣に占める割合はアメリカにおいては16%、イギリスにおいては12%、ブラジルにおいては6%に過ぎない。また、人種に関しても企業内の人種構成比は当該国の人種構成比を反映していない。事実、比較的上手くいっているイギリスにおいても78%の企業は社内の多様性を社会の多様性に反映させることに失敗しており、アメリカやブラジルについて言えば失敗している企業は9割を超えている。 これらの数値は、まだ取り組まなければならないことが残っていることを表しているという。我々が暮らすこのグローバルな世界が多様な人々の深い繋がりの下でできている以上、多様性を活かした企業がより良いパフォーマンスを上げることは何ら不思議なことではない。それぞれの企業が、所属する人々の多様性を最大限に活かすために邁進していかなければならない。 【企業サイト】mckinsey & company

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【戦略】欧米CSRの最前線 〜Sustainable Brands 2014参加レポート〜

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世界の先進企業のCSR・サステナビリティマネジメント事例が共有されるカンファンレンス、Sustainable Brands。毎年、世界約10都市で開催されており、私も今年10月に開催されたアメリカ・ボストン、11月に開催されたイギリス・ロンドンの会に参加してきました。カンファレンスは通常、2日間にわたる各企業のプレゼンテーションと、別日程1日で催される少人数のワークショップで構成。30社ほどの企業がプレゼンテーションを行い、会場にはコーポレート・サステナビリティ分野の関係者300人ほどが集います。欧米では今、何がホットな話題となっているのか。ボストン、ロンドンの2回分のイベントをダイジェストでご紹介します。 Sustainable Brands New Metrics '14 in Boston Sustainable Brands New Metricsは、サステナビリティ分野の中でも「測定」「データ管理」「定量マネジメント」「レポーティング」というMetrics(尺度・測定)にスポットを当てた特別イベント。今年からマサチューセッツ工科大学(MIT)のスローン経営大学院のサポートを得てパワーアップしました。 環境・社会分野のデータ収集 欧米先進企業の特徴は、環境・社会に対するアウトプットを本業の成果指標の中に組み込んできているということです。データ収集の点でも様々な進化を遂げてきています。従来、データ計測が進んできた環境分野に対し、遅れが指摘されてきたのがソーシャル分野。ここにきて、NPOやIT企業が中心となりソーシャル分野のデータ測定インフラが整備されつつあります。 フェアトレード認証の民間団体Fair Trade USAは、フェアトレードの実施状況に関する情報を、一次産品の製造現場に従事する生産者自身から収集する体制を構築。フェアトレードの履行を確実にするとともに、生産者の生活の改善度合いを測定する手法を実現しました。オーガニック茶ブランドで全米一の売上を誇るHonest Tea社は、Fair Trade USAからの認証を獲得することで、自社製品のブランドを確実にするとともに、社会に対する正のインパクトをKPIとして測る運用を開始しています。 米国のITスタートアップであるSourceMap社は、製品のサプライチェーンを可視化して把握できるウェブツールをリリース、紛争鉱物などサプライチェーン上の課題に対する状況把握が進むことが期待されています。 オランダと米国に本拠地を置くサステナビリティ・コンサルティング企業大手のPRè Sustainability社は、商品開発の分野で社会問題へのインパクトを測定していくためのガイドライン、"Handbook for Product Social Impact Assessment"を最近リリース。すでに欧米を代表する企業であるAkzoNobel, BASF, BMW, L'Oréal, Marks&Spencer, Philips等が同社のコンサルティングのもとでガイドラインを本業の事業管理に取り入れています。 一方、環境分野のデータ測定も高度化しています。IT世界大手のHP社は、生物多様性の分野で存在感を発揮する国際NGOのConservation Internationalと提携し、ビッグデータマネジメントを環境測定分野に応用するプロジェクトをスタート。プロジェクトでは、世界17ヶ所の熱帯雨林で275種の生物を常時モニタリングするデータ測定インフラを構築し、190万枚の画像や400万種類の環境データを含む合計3テラバイトの常時データ測定を実現。実社会の複雑なデータを統合して分析・予測できるツールとしては世界に類をみない規模と精度だと言います。このプロジェクトはHPが掲げる環境への貢献だけでなく、HP社自身のR&Dとしても価値を発揮しているとのことです。 データの報告 データ報告の分野での注目は、やはり統合報告<IR>、そして米国で浸透しつつあるSASBの動きです。<IR>に関する企業報告では、<IR>ガイドライン作成にも加わったNovo NordiskやSAPがプレゼンテーションを担当し、同社においてはすでに<IR>がCXOレベルの経営サイクルの中心に据えられており、これなしでは経営管理の議論が成立し得ない次元まで来ているという共有がありました。一方、多くの企業が抱える課題、<IR>が曖昧なガイドラインでしかなく何を作ればいいのかわからない、については、「曖昧なものになってしまったことには、議論に参加していた我々にも責任があり、申し訳ないと感じてる。他社への範を示すためにも、弊社内で統合報告のあり方を進化させ、産業界をリードしていく責任を果たしたい。」と反省と抱負を吐露していました。また、財務・環境・社会という膨大なデータをグループ各社から収集するという難題をどう克服しているのかについては、「環境・社会に関するデータは、従来各部署から予算データを報告してもらっていたフローをそのまま踏襲している。報告ツールは、ある部門からはエクセルだったり、ある部門からはERPだったりと、柔軟に対応している。社会・環境の社内報告のために特別なツールを導入してはいない。」という回答でした。 SASBについては、企業だけでなく、金融業界からの参加者からも注目が集まっていました(SASBについては「【レポーティング】SASB(米国サステナビリティ会計基準審議会)を徹底解説」で詳しく紹介しています)。 投資家からの発表セッションもありました。UBSやBloombergからのプレゼンテーションでは、投資家内でESG格付の重要性が年々増加していること、ESG考慮が企業の中長期的な成長と密接にリンクしているという内容が強調されていました。また、ESG格付が様々な団体によって設立されている中、業界全体を束ねる団体であるGISRからは、ESG格付自身の認証制度を整備しているという報告がありました。業界のネットワーク組織であるGISRには、金融業界からはUBS、ドイツ証券、モルガン・スタンレー、アセットマネジメント世界大手のBlackrock、情報大手のBloomberg、コンサルティング業界からは大手のCeresやSustainAbility、デロイト・トーマツ、事業会社からはP&G、マクドナルド、ボッシュ、民間団体からはGRI、SASB、CDP、BSR、Oxfamなどが参加しており、業界を牽引する知が結集しています。 事業へのデータ活用 収集してきたデータを、どのように商品開発に活かすのか。この問いに対する事例も紹介されていました。会場から大きな喝采を集めたのは、ホテル予約の世界大手TripAdvisor社。ホテル業界に対するグリーンホテル化(環境に配慮したホテル経営)への啓蒙という事例です。耳目を集めたポイントは「グリーンホテル化の取組は、当初は大きな事業になるとは考えもしなかった」というプロジェクト開始時点での内部事情です。社内からは「本当に宿泊客はグリーンホテルに泊まりたいと思っているのか?」と懐疑的な見方が噴出、さらに肝心のホテル業界自身からは「我々の経験上、グリーンホテル化は宿泊客増加に寄与しない。無駄な試みだ。」と大反対を受けたと言います。そんな逆風の中、TripAdvisorは、自分たちの企業理念の遂行のため、とりあえずスタートさせてみようという姿勢で、画面上のホテル検索をする際にグリーンホテル度合いで絞り込める機能を搭載します。結果として得られたのは、想定以上にこの絞り込み機能を使う人が多かったというデータ。このデータを武器に、TripAdvisorはホテルに対しグリーンホテルに関する情報開示を要求していきます。今やグリーンホテルの情報開示を渋るホテルから「御社のグリーンホテルへの取組のせいで自社の集客力が減ってきている。どうしてくれるのか?」という非難も浴びる程までに。そのような非難について同社は「だからグリーンホテル化が大事だと言っているのです。情報を開示してください。」と強気を貫いています。このグリーンホテル化を呼びかけられる力強さの背景には、TripAdvisor社の事業モデル自体が関係しているようです。TripAdvisor社のホテル予約サービスは、直接ホテルと契約しているのではなく、ExpediaやHotels.com等ホテル予約サイトのメタ価格比較サイトという形式をとっており、ホテルとは直接の利害関係はありません。ホテルはどの予約サイトを選ぼうとも、結果的にTripAdvisorの影響を受けることとなります。TripAdvisorはこのような自社の「立ち位置」を理解した上で、ホテル業界への強気の啓蒙を推進しているのです。 Sustainable Brands 2014 London CSR経営で注目を集めるイギリス。Sustainable Brandsは西欧地域でのカンファレンス実施国として以前からロンドンを会場とし、参加者はフランス、ドイツなどヨーロッパ各地から集まるイベントになっています。 サステナビリティと事業経営の一体化 ロンドン会場で目立ったのは、サステナビリティやCSRを「ついでにやるもの」ではなく、事業経営そのものに統合している企業事例の報告でした。前回のボストン会場でも報告を行った化学業界世界最大手の独BASFは、環境・社会ファクターをもとに事業や製品のポートフォリオの組換えまでを実施している事例を紹介していました。同社では、自社が定める環境・社会目標に対し製品の到達度を測り、Accelerator, Performer, Transitioner, Challengedの4段階に分類、Acceleratorの割合を増やして、Challengedの割合を減らすことに経営資源を集中させています。環境・社会を経営の中心に据えるBASFの考えの背景には、「社会・環境に寄与する商品ほど顧客に支持されていくはずだ」という根本的な思想があります。経済界の需要を先取りし、自社のブランドとポジショニングを際立たせる尺度として、社会・環境要素を大々的に取り入れているのです。 アルコール飲料世界大手のHeinekenは、同社のセンセーショナルなテレビCMを紹介していました。内容は、ダンスクラブを舞台とした実験について。いまいちなDJのもとではダンスクラブの客が盛り上がらず気晴らしにビールの購入数が増えるのに対し、優秀なDJの日には客がダンスに集中しビールの購入数が少なくて済む。この"Dance more, Drink less"というキャンペーンは、Heinekenにとってどんなメリットがあるのでしょうか。 一見、Heinekenの売上を傷つけかねないこのキャンペーン。なぜHeinekenの上級経営ボードは承認したのでしょうか。プレゼンターの説明は、「このキャンペーンにより短期的に売上は落ちるかもしれない。だが、長期的な視点に立つと、人々の幸福を最重要と考える同社の姿勢を顧客に示すことで、強い企業ブランドを構築できる」というものでした。会場からも"Heinekenはそこまでやるのか"という驚きの眼差しが集まっていました。 サーキュラーエコノミー ロンドンではサーキュラーエコノミーに対する取組事例も豊富に紹介されました。サーキュラーエコノミー(Circular Economy)とは、日本語にすると循環型経済。一見すると非営利団体の活動のように見えますが、企業自身の取組です。自社製品の素材の有効活用を進めていこうという経営戦略のことを指し、今年に入り、マッキンゼー・アンド・カンパニー社からも"Moving toward a circular economy"という提唱があり、製造業を中心に注目されている概念です。 サーキュラーエコノミーの推進については、複数の企業から発表がありました。アルミニウム総合メーカー世界大手のNovelisは、同社製品を顧客から回収し再利用していく比率を2015年までに80%に高めることを経営目標として掲げ、顧客からの資源回収及び再利用を活用した製造方式へ転換するための設備投資へと大きく舵を切っているとのこと。また、電子部品大手のPhilipsは、製品の「修理・商品の再利用・素材の再利用」を高めていくだけでなく、さらにサーキュラーエコノミーを徹底するために事業モデルを「製品販売からサービス提供へ」とシフトさせていると言います。具体的な事例としては、ニューヨークの駐車場のケースがあり、電球を売るのではなく、「灯り」というサービスを提供する契約を駐車場と交わすことで、より耐久性が高く廃棄が少ない電球を開発するインセンティブを同社内でも高めているとのことです。 社外からの圧力 サステナビリティ経営が推進される要因には、企業の自助努力だけではなく、社外からの圧力もあります。Greenpeaceは、近年「IT企業のクリーンエネルギー促進」をターゲットとし、FacebookやAmazonなどの電力消費量や再生可能エネルギーによる電力シフトを独自調査し、成績の悪いAmazonに対しネガティブキャンペーンを張っているという報告がありました。同団体は、ネガティブキャンペーンとして動画やパンフレットなどをインターネット上で拡散させ、さらにCEOに対してレターを送って直接改善を迫るということまで手がけています。 気候変動に対する警鐘とガイドライン作成で有名なCDPは、最近は水問題に大きな関心を寄せているようです。CDPは、水汚染によって工場が活動停止に追い込まれた事例などを取り上げ、企業のサプライチェーンにとって水問題が死活問題となっていると断言していました。 今後のSustainable Brands開催 次回以降のSustainable Brandsの開催予定は、来年3月にタイ・バンコク、4月にスペイン・バルセロナ、5月にトルコ・イスタンブール、6月にアメリカ・サンディエゴ、8月にブラジル・リオデジャネイロ、9月にアルゼンチン・ブエノスアイレス、10月にアメリカ・ボストン、12月にマレーシア・イスタンブールが計画されています。 文:サステナビリティ研究所所長 夫馬賢治

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2014/11/13 体系的に学ぶ

【アメリカ】サウスウエスト航空、使用済レザーシートをアップサイクルするプロジェクトを開始

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サウスウエスト航空は、43エーカー分の使用済レザーシートカバーに付加価値をつけて新商品へ生まれ変わらせるというアップサイクルプロジェクト”LUV Seat: Repurpose with Purpose”を発表した。このプロジェクトでは、雇用創出、職業訓練、商品の寄付を通じたコミュニティへの貢献が目指されている。 LUV Seat: Repurpose with Purpose プロジェクトは、サウスウエスト航空の737-700 航空機を大々的にリデザインするプログラム、Evolveプログラムに伴って生まれたものだ。Evolveプログラムでは機内のレザーシートカバーやその他の内装を環境に優しい素材に変更され、各航空機は600ポンド以上も軽減された。LUV Seatプロジェクトは、このリデザインの際に出た使用済みレザーを廃棄するのではなく寄付するという革新的なアップサイクルプロジェクトだ。 同プロジェクトのパイロット地域であるケニアのナイロビでは、孤児支援を展開しているNPOのSOS Children's Villages Kenyaが、Alive & Kicking、Masaai Treads、Life Beads Kenyaなどと協働し、この使用済レザーを使用してローカルコミュニティの商品を生産する予定だ。 また、SOS youthは使用済みレザーからシューズやサッカーボールを制作するための実習を有償で受ける予定だ。制作したシューズはAnti-Jiggerキャンペーンの一部として販売され、サッカーボールはスポーツを通じてHIV、AIDSやマラリア撲滅に向けた意識向上を図るという教育プログラムのために寄付されることになっている。 他にも、サハラ以南で生活する女性と子供たちの生活向上に取り組む米国のNPO、TeamLift, Inc.は、現在マラウイで建設中の学校施設を利用してレザー事業のトレーニングプログラムを開発、米国ポートランドに本拠を置くデザイン企業のLooptworksは、米国でLUV Seatレザーを限定版の高品質商品として商品化するなど、この使用済レザーを活用したアップサイクルプロジェクトは様々な形で展開される予定となっている。 航空機をより環境に配慮された素材でリニューアルするだけではなく、その際に出た廃棄物もアップサイクルにより価値を生み出し、コミュニティに還元するという同社の取り組みは、とても優れたサステナビリティ活動の事例だと言える。 【参考サイト】LUV Seat: Repurpose with Purpose 【企業サイト】Southwest Airlines (※写真提供:TFoxFoto / Shutterstock.com)

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【アメリカ】トイレの寄付で命を救う。アメリカン・スタンダード社のFlush for goodキャンペーン

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現在、世界中で25億人もの人々がトイレなどの十分な衛生設備がない環境下で暮らしており、毎日約2000人もの子供たちが不衛生を原因とする病気で命を落としているという事実をご存じだろうか? この事実を知り、2013年から問題解決に動き出したのが、米国の大手トイレタリー会社、アメリカン・スタンダード社だ。同社は不十分な衛生環境下で暮らすバングラディシュの人々に対し、彼らの生活環境を向上させ、不衛生な排泄環境が引き起こす感染症の防止に向けて衛生的な便器(Sa To:Safe Toilet)を53万個寄付したと発表した。 この寄付は、同社がグローバルの衛生環境危機に対する意識向上とその問題解決ための革新的なソリューション開発を目的として展開しているFlush for Goodキャンペーンの重要な核をなす取り組みとなる。 同社は現在、米国およびカナダで販売している同社のトイレChampion一台につき、一台のSaTo(衛生的なトイレ便器)を不衛生な環境下で感染症に苦しむ発展途上国に対して寄付するというコーズマーケティングキャンペーンを展開している。 また、北米を拠点としてサステナブルな生活と環境建築を推進しているメディア企業、Green Builder Media社とも提携し、Flush for Goodキャンペーンをグローバルにまで拡大しようと取り組みを展開している。(ウェブサイトはこちら) アメリカン・スタンダード社は2013年10月、米国の元大統領ビル・クリントン氏が地球課題解決のために立ち上げたClinton Global Initiativeと共に、SaToの提供を通じ、2014年からの3年間で世界中に暮らす300万人の生活、衛生環境の質を向上させるとコミットメントした。同社では2013年から2014年の間に寄付を受けたバングラディシュの250万人を含めて、2017年までに550万人にSaToが届くと予測している。 【企業サイト】American Standard 【企業サイト】Green Builder Media (※写真提供:Eduardo Lopez / Shutterstock.com)

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【カナダ】スターバックス・カナダ、恵まれない若者を対象に就業プログラムを開始

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(画像元:Deymos Photo / Shutterstock.com) カナダでは今、16歳から24歳までの若年失業率が国全体の失業率の2倍以上の高さとなっており、大きな社会問題となっている。就業機会だけではなく、就業機会を得るためのスキルすら得られない若年層が増えてきているのだ。そこで立ち上がったのがスターバックスだ。 スターバックス・カナダは6月12日、バンクーバー、カルガリー、トロントにおいて、各地のNPOと協力し、恵まれない境遇にある若年層に対し、キャリア開発の一環として同社の従業員向け研修プログラムを提供すると発表した。 同社は本プログラムに対して今後3年間で84万ドルを投入する予定だ。最初の1年間で、ホームレス、里親がいない、中毒からの回復途中、高等教育を十分に受けられていない、教育費用を賄う金銭的余裕がない、精神的疾患に悩まされている、といった様々な事情を抱えた134名の若者に店舗での業務を担当してもらう。その業務体験を通じて若者らが、将来の就職先を見つける、あるいは進学のために学校に戻ることができるよう支援するのが狙いだ。 スターバックス・カナダの地域広報部部長を務めるLuisa Girotto氏によれば、同プログラムは「困難な生い立ちを抱えた若者たちに、『希望』というプレゼントを与えるもの」だという。 スターバックスは、バンクーバーに1号店となる店舗のオープン以来ずっとカナダの若者支援を行っており、現在では、従業員の60%を若年層が占めている。また2009年以降は、若年層のビジネス実務知識取得や社会道義心の育成を支援している若年組織に対し、スターバックス財団を通じて総額79.4万ドルのStarbucks Youth Leadership奨学金を提供している。 バンクーバーが位置するブリティッシュ・コロンビア州南部では、過去10年間で350人以上の若者がバリスタブログラムを修了しており、そのうちの80%が進学あるいは就職に成功している。就職した者の中には、スターバックスに正社員として採用された者もいる。 バンクーバー、カルガリー、トロントにそれぞれの拠点を置くNPOのPacific Resources Community Society、Wood’s Homes、The Yonge Street Missionらもスターバックスの取り組みを高く評価しており、今後も協力関係を強化し、若者の支援をさらに充実したものにしたいと意欲を見せている。 スターバックスは、カナダの大学生に対する調査において、「最も理想的な企業」に選出され、「働きがいのある会社」としても4年連続で1位を獲得するなど、若年層からの支持も高い。 【企業サイト】Starbucks Canada 【団体サイト】Pacific Resources Community Society / Wood’s Homes / The Yonge Street Mission

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【アメリカ】サムスンが第13回目となるチャリティイベント、Hope for Children Galaを開催

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グローバル電子機器大手のSamsung Electronics(サムスン・エレクトロニクス、以下サムスン)は6月10日、ニューヨークで、今年で第13回目となるHope for Children Galaを開催した。 当日は米国の子供達の生活向上に貢献した同社のパートナーやチャリティに積極的なセレブリティらをゲストに迎え、700名以上の参加者が出席し、イベントを通じて160万ドル以上が集まった。この資金は子供の健康や教育、サステナビリティプログラムのために使われる予定だ。 サムスンが展開するSamsung Hope for Childrenは、同社や同社の小売パートナー企業、著名人らが関わる慈善団体ネットワークらが共に集まってできた同社のグローバルCSRプラットフォームで、世界中の子供達が抱えている教育・健康問題に取り組むために設立された。 同社の製品の提供や専門家の派遣、資金提供などを通じて世界中の子供たちに教育機会やリーダーシップスキル育成、救命治療などを提供してきた。 Samsung Hope for Childrenは過去13年間でイベントなどを通じて3,000万ドル以上の資金を集めており、これまでに支援した米国内の学校、病院、コミュニティは750を超える。同プログラムの下で集められた資金は全て直接寄付に充てられている。 北米サムスン・エレクトロニクスのCEOを務めるGregory Lee氏は、「世界をリードするテクノロジー企業として、サムスンは技術の力を利用し、我々の子供たちのために明るい未来を形成すべきだ。子どもたちがよりよい環境で育ち、健康と教育を得ると同時に、我々が住む地球を守る力をつけて欲しい」と述べた。 サムスンのようにグローバルに事業を展開する企業は、いまや世界のどこにある問題とも無関係ではいられない。加えて、常に次世代のニーズを考えながら未来志向で事業を展開するのがテクノロジー企業の宿命だ。その意味で、世界中の子供たちの教育・健康問題に取り組むという同社のCSRプログラムは事業と密接に関わっている。 当日の様子は下記から。 【企業サイト】Samsung Electronics 【プログラム】Samsung Hope for Children

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