【アメリカ】IBM、プラスチックのケミカルリサイクル新技術「VolCat」発表。分別回収や洗浄が不要

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 IT世界大手米IBMは2月11日、ペットボトル・プラスチックをケミカルリサイクルする新技術「VolCat」を発表した。従来のリサイクル技術とは異なり、洗浄や分別が不要な上に、従来品より高品質のポリエチレンテレフタレート(PET)を再生産できる。  従来のリサイクル技術は、「マテリアルリサイクル」と呼ばれており、回収したペットボトルを分別、洗浄して異物を取り除いた後に、物理的に粉砕し、それを素材して再生ペットボトルを製造するというもの。しかし物理的に粉砕するため、PET分子が傷つき、質の低いPET素材しか製造できない難点があった。そのため、マテリアルリサイクルで作られたプラスチック素材は、単独では用いることができず、新しい素材(バージン素材)と混ぜることでしか活用できない。  しかし、ケミカルリサイクルでは、回収したペットボトルを、触媒を用いて化学的に分解できるため、PETの品質が損なわれない。また、触媒がプラスチック高分子を自動的に分解し吸着するため、洗浄やプロセスしなくてもよい。  プラスチック・リサイクルの機運が高まる中、世界的にケミカルリサイクル技術の開発及び商用化に向けたコスト削減が進んでいる。IBMが開発した「VolCat」も、洗浄・分別費用が抑えられることでのコスト削減と、エネルギー消費を抑えられる触媒開発によるコスト削減で、商用化の見込みがついてきているという。 【参照ページ】IBM Researchers Develop Radical New Recycling Process to Transform Old Plastic

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【アメリカ】ベン&ジェリー、2020年末までにプラスチック製カップ・フタ廃止。代替品開発急ぐ

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 消費財世界大手英蘭ユニリーバ傘下のアイスクリーム大手米ベン&ジェリーズは1月28日、2019年前半までに使い捨てプラスチック製ストローとスプーンを、2020年末までに使い捨てプラスチック製カップ、プラスチック・コーティング加工カップ、プラスチック製フタを廃止すると発表した。世界600店以上の全店舗が対象。ベン&ジェリーズは、サステナビリティへの取組が先進的なことで知られる。  同社は、年間でプラスチック製ストローを250万本以上、プラスチック製スプーンを3,000万本以上提供してきたことが、大規模な環境破壊を引き起こしてきたと反省。使い捨てプラスチック問題に対しては、リサイクルではなく、消費廃止で対応すべきと言及した。  同社は、2018年8月にプラスチック製ストローを顧客に求められたときのみに提供するオペレーションに変更し、そのときまでにプラスチック代替物への切り替えをほぼ完了した。さらに今後、2019年4月9日までに、プラスチック製スプーンを木製スプーンに切り替え、顧客がストローを求めた場合にはプラスチック製ストローの代わりに紙製ストローを渡すようにする。そして2020年末までに、プラスチック製カップ、プラスチック・コーティング加工カップ、プラスチック製フタを廃止するため代替品に切り替える。  同社のアイスクリームの多くは、すでに紙製カップで提供されているが、内容物の漏れを防ぐためプラスチック(ポリエチレン)でコーティングしているため、リサイクルが難しい。そのため、同社は、プラスチック・コーティングではない代替カップの開発を急いでいる。  同社は紙製品についても、2009年から全て森林管理協議会(FSC)のFSC認証紙のみを用いている。 【参照ページ】The final straw: Ben & Jerry's announces plan to eliminate single-use plastic in Scoop Shops worldwide

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【韓国】サムスン電子、2019年上半期にプラスチック包装を認証取得紙や生分解プラに全面転換

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 サムスン電子は1月27日、携帯電話、タブレット、家電製品、ウェアラブル等、同社製品に使用しているプラスチック包装を、2019年前半中に紙や生分解性プラスチック等の素材に切り替えると発表した。旧来型のプラスチックを大幅に削減する。同社のサステナビリティ戦略の一環。  今回の発表では、まず携帯電話やタブレットを保護するために使用しているプラスチック製トレイをパルプ製に転換。充電器の光沢面をマット処理に切り替える設計変更により、プラスチック製保護フィルムの使用をやめる。付属物を包んでいるプラスチック製袋も生分解性等の環境配慮型プラスチックに変更する。テレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機等の大型家電やキッチン家電の表面保護用に使っているビニール袋も、再生素材や生分解性プラスチック製のものに変える。生分解性プラスチックは、デンプン、サトウキビ等を原料とする。  紙包装や説明書に用いている紙素材も、2020年までに、FSC(森林管理協議会)認証、PEFC(Programme for the Endorsement of Forest Certification Scheme)認証またはSFI(Sustainable Forestry Initiatives)認証等の国際認証を受けたものに変える。  サムスン電子は、サーキュラーエコノミー・ポリシーの下で、2020年までに認証紙素材使用率を100%に、2030年までに再生プラスチック使用量を2009年からの累計50万tに上げるとともに使用済み製品を同750万t回収する目標を掲げている。 【参照ページ】Samsung Electronics to Replace Plastic Packaging with Sustainable Materials

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【EU】欧州化学機関ECHA、2020年までに化粧品・洗剤・農業肥料でのマイクロプラスチック禁止方針発表

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 EUの専門機関の一つ、欧州化学機関(ECHA)は1月18日、化粧品、洗剤、農業肥料へのマイクロプラスチック使用を2020年までに禁止する規制する方針を発表した。海洋プラスチック対策のため。医薬品や塗料については禁止対象から除外する。ECHAは、2019年中のEU法制化を目指す。    欧州委員会は、毎年7万から20万tのマイクロプラスチック汚染が発生していると試算しており、EUが進める包括的なプラスチック対策戦略の一環として、ECHAにルール案の設計を要請していた。

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【国際】グローバル大手約30社、海洋プラスチック対策でNGO「Alliance to End Plastic Waste」新設

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 グローバル企業大手約30社は1月14日、海洋プラスチック削減のためのNGO「Alliance to End Plastic Waste(AEPW)」を新設した。今後5年間で15億米ドルをプラスチックごみ削減分野に投資することでで協働する。すでに10億米ドル以上の投資表明が集まった。プラスチックのリサイクルを推進する。  今回のNGO発足に参加したのは、エクソンモービル、ロイヤル・ダッチ・シェル、トタル、eni、サウジ基礎産業公社(SABIC)、BASF、ダウ、DSM、ブラスケム、シェブロンフィリップス化学、クラリアント、ノバ・ケミカルズ、コベストロ、サソール、Berry Global、LyondellBasell、PolyOne、Occidental Chemical、台湾プラスチックUSA、リライアンス・インダストリーズ、ヘンケル、P&G、スエズ・エンバイロメント、ヴェオリア、三菱ケミカルホールディングス、三井化学、住友化学。  今回のNGOは、プラスチックごみの回収フローが未整備の大都市に対し、行政と連携しながら回収制度を確立する。また、プラスチック・リサイクル分野で技術開発を促すCircular CapitalとSecoundMuseに対する投資を拡大し、特に南アジアや東南アジアでの技術開発にも乗り出す。さらにデータ共有やKPI設定でも参加企業でも連携。国際機関と協働したキャパシティビルディングも強化する。  今回、当面の投資強化領域として、プラスチックごみ回収、プラスチック・リサイクルを容易にする新技術開発、政府や他のステークホルダーへのエンゲージメントや研修、プラスチックごみ集中地域での清掃活動の4つを挙げた。 【参照ページ】THE ALLIANCE LAUNCHES TODAY

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【日本】経済産業省、プラスチック代替素材開発の企業アライアンス正式発足。159社・団体参加

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 経済産業省は1月18日、海洋プラスチック問題に対応するため、「クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス」を正式に発足した。一般社団法人産業環境管理協会を通じて参加企業の募集し、159社・団体が参加した。プラスチック製品の持続可能な使用や、代替素材の開発・導入を推進し、官民連携でイノベーションを加速化する。  同団体の設立は、経済産業省が2018年11月20日、告知していた。 【参考】【日本】経済産業省、プラスチック代替素材開発の企業アライアンス設立。参加企業募集開始(2018年11月21日)  今回のアライアンスは、「(1)素材の提供側と利用側企業の技術・ビジネスマッチングや先行事例の情報発信等を通じた情報の共有、(2)研究機関との技術交流や技術セミナー等による最新技術動向の把握、(3)国際機関、海外研究機関等との連携や発展途上国等への情報発信などの国際連携、(4)プラスチック製品全般の有効利用に関わる多様な企業間連携の促進等に取り組む」としている。 【参照ページ】「クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス」が設立されました

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【デンマーク】政府、ビニール袋使用の全面禁止方針発表。他の素材の買物袋の無料提供も禁止

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 デンマーク政府は、スーパーマーケット等で一般的に使われている薄いビニール袋の使用を全面的に禁止する方針を発表した。同時に素材を問わず全ての買物袋を無料で提供することも禁止する方針。プラスチック汚染への対応のため、使い捨て文化との決別を図る。  デンマーク環境・食品省は現在、デンマーク商工会議所やCOOPとの間で、2023年までに買物袋消費を50%削減する目標を協議しており、間もなく合意に至る見通し。すでにCOOPは、使い捨てビニール袋から再利用できる耐久性のある袋への切り替えを始めている。  デンマークでは1993年にスーパーマーケットでの使い捨てビニール袋提供が有料化された結果、ビニール袋の消費量が50%減った。現在デンマークでは一人当たり年間で80枚のビニール袋を消費しており、これをさらに削減する。 【参照ページ】Danish government bans lightweight plastic carrier bags

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【国際】UNEPとWRI、使い捨てプラスチックに関する国際動向レポート発表。政府による法規制強化要請

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 国連環境計画(UNEP)と国際環境NGO世界資源研究所(WRI)は12月6日、使い捨てプラスチック問題に関する報告書を発表した。世界的に広がる使い捨てプラスチック規制の動きをまとめるとともに、さらなる政策を提言した。  使い捨てプラスチックに対する規制強化は、フランス政府を皮切りに急速に増加。現在、法規制、課徴金、課税、廃棄物管理強化等、様々な手法で使い捨てプラスチックを禁止もしくは規制するルールが広がってきている。特に世界の国66%では使い捨てビニール袋規制を導入している。一方、洗顔フォーム等に含まれているマイクロビーズについては対策が進んでおらず、使用を禁止した国はまだ8カ国と少ない。  プラスチック容器・包装の問題も深刻で、現在のプラスチック容器・包装の廃棄量世界一は中国だが、一人当たりの廃棄量では、米国、日本、EUの順となる。UNEPとWRIは、プラスチック削減のイニシアチブは多々生まれているが、政府による法規制が最も効果的だとし、各国政府に大規模なプラスチック規制の導入を呼びかけた。 【参照ページ】Regulatory landscape for single-use plastics shows widespread momentum with mixed results

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【国際】Sustainalytics、海洋プラスチック特集レポート発表。企業の戦略的重要性の認識低さに警鐘

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 ESG評価機関世界大手蘭Sustainalytics(サステイナリティクス)は11月5日、海洋プラスチック対策状況に焦点を当てた特集レポートを発表した。同レポートでは、海洋プラスチック問題が企業の財務パフォーマンスに与える影響分野について、同社の見方を解説している。  同レポートによると、プラスチック廃棄物マネジメント・リスクに晒されている企業4,575社のうちわずか10%しかプラスチック汚染の戦略的な重要性を認識していないことがわかった。また、同4,575社のうち、企業報告の中で「海洋プラスチック(Ocean Plastic)」や「海洋環境の健全性(Ocean Health)」という言葉を用いている企業は1%にも満たなかった。 【参照ページ】ESG Spotlight: Blue Investing: Searching for solutions to ocean plastics

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【日本】経済産業省、プラスチック代替素材開発の企業アライアンス設立。参加企業募集開始

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 経済産業省は11月20日、海洋プラスチック問題に対応するため、「クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(仮称)」を設立し、一般社団法人産業環境管理協会において、参加企業の募集を開始した。プラスチック製品の持続可能な使用や、代替素材の開発・導入を推進し、官民連携でイノベーションを加速化するという。  プラスチックの代替品開発では、日本は大きく遅れをとっている。6月9日にG7シャルルボワ・サミットで「海洋プラスチック憲章」が採択されたときも、日本政府は「社会に影響を与える程度が現段階でわからず」署名できなかった。  今回のアライアンスは、「(1)素材の提供側と利用側企業の技術・ビジネスマッチングや先行事例の情報発信等を通じた情報の共有、(2)研究機関との技術交流や技術セミナー等による最新技術動向の把握、(3)国際機関、海外研究機関等との連携や発展途上国等への情報発信などの国際連携、(4)プラスチック製品全般の有効利用に関わる多様な企業間連携の促進等に取り組む」模様。  但し、一抹の不安は、プラスチック分野でも「オール・ジャパン」を標榜し、日本だけが孤立してしまいかねない点。プラスチック問題は、企業の競争力の源泉でもあり、国単位でのアクションは、グローバル競争力向上に向けた弊害となるおそれもある。同アライアンスに、外資企業を参加させると同時に、同アライアンスに参加する企業も積極的に海外のイニシアチブにも参加することで、同分野での「ガラパゴス化」を防ぐ努力をしていただきたい。 【参照ページ】「クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(仮称)」を設立します

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