【アメリカ】EPA、カリフォルニア州国立森林公園のトイレ62ヶ所を閉鎖命令。水源汚染懸念

Facebook Twitter Google+

 米環境保護庁(EPA)は10月15日、カリフォルニア州の7つの国立森林公園にあるキャンプ場用のトイレ62ヶ所について、2005年制定の安全飲料水法に基づき、2020年までに閉鎖するとことで米農務省森林局(USFS)と合意したと発表した。EPAは、キャンプ場トイレが汚水溜池となっており、地表水や地下水汚染を引き起こす危険性があると判断した。  今回対象となったのは、同州のアンジェルス、エルドラド、インヨ、ロスパドレス、プルーマス、シエラ、タホ国立森林公園の7ヶ所。森林局は、閉鎖費用と新規のトイレ設置に110万米ドル(約1.2億円)すると見積もった。またEPAは、森林局が合意を履行しない場合はペナルティを課す。 【参照ページ】U.S. EPA requires U.S. Forest Service to close over 60 cesspools in California’s national forests

» 続きを読む

【中国】中国初の省政府による対企業環境裁判、省政府側勝訴。江蘇省vs安徽海徳

Facebook Twitter Google+

   江蘇省政府は8月27日、化学メーカー安徽海徳を相手取り起こした環境裁判で勝訴した。江蘇省にある泰州中級人民法院は、同社が苛性アルカリ溶液102tを同省内の水域に違法廃棄したと判断し、江蘇省政府に対し約5,500万人民元(約8.9億円)の賠償支払いを命じた。今回の訴訟は、省政府が企業を相手取り起こした中国初の環境裁判。中級人民法院は中国の司法制度で下から2番目で、上の高等人民法院と最高人民法院がある。  同裁判によると、安徽海徳のセールス・マーケティング責任者が2014年5月、102tの苛性アルカリ溶液を、長江及び新通揚運河の複数場所で違法投棄した。結果、大規模な河川汚染が発生し、同省靖江市と興化市の都市部では数時間にわたり飲料水供給が停止された。廃棄された時期は、長江で水産資源の育成のための漁業禁止期間であったため、魚介類資源に大きなダメージがあり、河川の生態系と漁業関係者にとっても大きな被害が出た。  同裁判所によると、賠償金のうち、3,600万人民元は生態系回復のための資金で、1,800万人民元は生態系破壊による関係者への補償金。さらに別途、補償金算定にかかった26万人民元の支払いも命じられた。  同裁判所は5月29日に初公判。安徽海徳には裁判所から召喚状が送られたが、出廷しなかった。同社は、当該セールス・マーケティング責任者が会社の許可なく第三者に苛性アルカリ溶液を渡し、事件が発生したため、同社に法的責任はないと主張。さらに同社は、河川汚染は自然回復するため、環境回復措置は必要ないと主張していえた。しかし、裁判ではいずれも認められなかった。同社は、高等人民法院に控訴できる。  同事件については、すでに刑事裁判が行われ、関係者19人には1年から6年の禁固刑判決が出ている。セールス・マーケティング責任者には、51ヶ月の禁固刑と3万人民元(約49万円)の罰金が科された。

» 続きを読む

【国際】RepRisk、石炭火力発電に関するリスクレポート発表。バングラ、インド、米国を分析

Facebook Twitter Google+

 ESGリスク情報提供世界大手スイスRepRiskは6月19日、石炭火力発電に関する特別リスクレポートを発表した。バングラデシュ、インド、米国の3カ国が過去2年間最も石炭火力発電に関するESGリスクが高かったとし状況を分析した。  バングラデシュは、今後全国で23GWの石炭火力発電所を建設する計画を表明しており、2022年までに石炭火力発電の電源割合は現状の2%から50%を超える見込み。燃料となる石炭は、マングローブの湿地帯を通過して海運輸送されており、漁業関係者が漁獲量の減少を訴えるとともに、マングローブ林の減衰のおそれがあるという。  インドでも同様に、短期的に石炭火力発電が増強される計画で、2022年までに100億米ドルが投下され、全国に石炭火力発電が370基建設される。インドでは、大気汚染による健康被害が増加しており、今後大きなリスクとなる。  米国では、石炭火力発電からの排水による河川の石灰汚染が深刻化しており、米環境保護庁(EPA)は37州で200ヶ所で汚染が発生していると発表している。 【レポート】Coal-fired Power Plants

» 続きを読む

【国際】グリーンピース、有害物質除去に取り組むアパレル企業ランキングを公表

Facebook Twitter Google+

 グリーンピース・イースト・アジアは3月19日、大手アパレル企業らによるサプライチェーンにおける有害物質除去・水質汚染対策への取り組み状況を評価したオンラインプラットフォーム、"Detox Catwalk(デトックス・キャットウォーク)"を公表した。  ZARAを運営するインディテックス、ユニクロのファーストリテイリング、アディダス、バーバリー、プーマ、H&MらがDetox Leaders(デトックス・リーダー)の称号を得た一方で、中国のLININGやナイキはコミットメントと実際の取り組み状況とのギャップからGreen Washer(グリーン・ウォッシャー)との烙印を押され、アルマーニ、GAP、エルメス、LVMHグループらはコミットメント不足によりDetox Losersとの評価を受けた。  同ランキングは、製品および製造過程における有害物質除去に向けた取り組みや、サプライヤーへの汚染情報の開示に対する働きかけ状況などを評価基準としており、今年のランキングでは16のアパレル企業がノニルフェノールやフタル酸エステルなど、最も広く使用されている有害物質を除去し始めたことが明らかになった。グリーンピースによると、これらの企業はサプライヤーの汚染データをオンライン上で公開する取り組みを始め、それがナイキらとの大きな差となったとしている。  世界では既に環境規制・環境マネジメントにおける汚染情報開示義務の重要性が認識されている。中国では地表水の50%以上が既に飲み水としては利用できず、主要都市部の飲料用地下水の64%が激しく汚染されている。また、中国ではアパレル業界だけで国内の10%の産業用排水を占めている状況だ。同様に、フィリピンでも地下水の58%が汚染されており、水質汚染の21%がアパレル産業によって引き起こされている。  こうした状況を受け、グリーンピースは同キャンペーンでアパレル企業らに対し、全ての有害物質の使用を2020年までになくすことをコミットさせることを目指しており、彼らのサプライヤーに対して生産施設での有害物質排出量から地域における水質汚染状況に関する情報を開示するよう求めている。  グリーンピースで同キャンペーンを立ち上げたYixiu Wu氏は「過去4年間に渡る我々のキャンペーンにより、有害物質使用排除にコミットしたアパレル企業は世界のアパレル業界の約10%を占めるまでになった。我々は、この動きがサステナブル・ファッションにおける新たな基準を生み出していると信じている。秘密にされていたサプライチェーンの中身を明らかにし、美しい衣服は汚染なしでも生産できるということを示している」と語った。  ランキングの詳細および各アパレル企業に対する評価、評価基準などについては下記から確認可能。 【キャンペーンサイト】the detox catwalk 【団体サイト】Green Peace

» 続きを読む

【カナダ】オンタリオ裁判所がエクアドル先住民を支持しシェブロンに賠償命令

Facebook Twitter Google+

カナダのオンタリオ州高等裁判所は、エクアドルの土壌・水質・大気汚染に対する賠償請求で訴えられていたアメリカの石油会社・シェブロンに対して、原告であるエクアドル先住民グループへの95億ドルの支払いを命じた。シェブロンは、カナダ最高裁判所へ上告する見通しだが、今回の判決は多くの論点をはらんでおり、国際石油資本にとって非常に画期的なものとなった。 シェブロンとエクアドル先住民グループの法廷闘争の発端は20年前にまで遡る。当初の被告はシェブロンではなく、同業のテキサコだった。テキサコは1964年に現地から撤収してから1992年まで、エクアドルのスクンビオスとオレリャナ州だけで7100万リットルの原油廃棄物と6400万リットルの原油を放出し、200万エーカーの土壌を汚染。エクアドル先住民グループは1993年に、テキサコの本社があったアメリカのニューヨーク地方裁判所に提訴し賠償請求を要求した。ニューヨーク地裁は審議の後、ニューヨーク地裁には適切な裁判管轄権がなく、管轄権はエクアドルの裁判所にあると判断し、法廷の場はエクアドルへと移された。エクアドルの裁判所で審議が続く中、テキサコは環境汚染の実態を確認し回復するための措置を取った。そして、1998年当時のエクアドル政府はテキサコとの間で合意を交わし、「テキサコは環境復元費用を支払ったとエクアドル政府が承認し、過去と未来のいかなる環境的責任も問わないと約束した」という文書に署名した。2001年シェブロンがテキサコを買収し、エクアドルでの裁判はテキサコからシェブロンへと引き継がれる。その後、2011年にエクアドル北東部のスクムビオス州地方裁判所はシェブロンに95億ドルの賠償と2週間以内の公式な謝罪と判決し、これを履行しなければ、2倍の賠償額を追徴すると明示した。シェブロンはこの判決を拒否し、テキサコはエクアドル政府との間で1998年に免責を獲得しているとして、エクアドル地方裁判所判決の履行差し止めを要求するためニューヨーク州地方裁判所へ提訴。2011年3月ニューヨーク州地裁は、シェブロンの訴えを認めて、エクアドル判決の履行差し止めを命令したが、同年9月ニューヨーク州控訴裁判所は一転、ニューヨーク州地裁の一審判決を棄却した。シェブロンが賠償支払と謝罪を拒否する状態が続く中、2012年エクアドル高等裁判所は、シェブロンに対して190億ドルの賠償支払を命令した。 話はまだまだ続く。シェブロンは再びエクアドル高裁判決を拒否し、さらに裁判所からの資産差し押さえを恐れ、シェブロンが保有するエクアドル国内の資産を海外へと移転させた。そして、シェブロンはハーグの国際仲裁裁判所にエクアドル政府を逆提訴した。シェブロンの言い分はこうだ。1993年にエクアドルと米国が締結した二国間投資協定(BIT)で定められている投資家保護をエクアドル政府は履行していないという。2013年9月、国際仲裁裁判所は、シェブロンがエクアドルでの環境破壊の集団訴訟の対象にはならないとの判断を下し、シェブロン側が勝利。しかし、今度はエクアドル政府が仲裁裁判所判決の受け入れを拒否。エクアドル政府側は、1998年のテキサコとエクアドル政府の合意では、エクアドル国民がテキサコを提訴することに関する規定はなく、さらにエクアドル政府は憲法上エクアドル司法の裁定に介入することはできないと主張。エクアドル高裁は、エクアドル最高裁判所に最終的な判定を預けた。2013年11月、エクアドル最高裁はシェブロンに対し95億ドルに減額しつつも賠償を命ずる判決を最終的に出した。しかし、シェブロンはこれを再び拒否。 エクアドル先住民原告側もただでは転ばない。エクアドル高裁判決後、賠償の履行を進めるため、シェブロンが資産を保有するカナダ、ブラジル、アルゼンチンの裁判所にシェブロンを提訴。そして、その結果が今回のニュースへとつながる。カナダ・オンタリオ高等裁判所は、シェブロンに対して95億ドルの賠償を命令し、エクアドル先住民側が勝利した。シェブロンはカナダ子会社を通じてカナダ国内に150億ドルの資産を有しており、賠償額には十分だが、カナダの高裁判決は、賠償執行の方法については明らかにしていない。 95億ドルの賠償額は、シェブロンの会社経営に痛恨のダメージを与えるほどの巨額だ。カナダ最高裁にもつれ込む可能性は高いが、シェブロンが賠償から逃れる可能性はさほど高くない。先住民のシェブロンに対する訴訟は、引き続きブラジル、アルゼンチン、さらにアメリカでも進み、コロンビア、ベネズエラでも追加訴訟される可能性があるという。今回の案件では、複数国の裁判所および国際仲裁裁判所を巻き込みつつ、国と国の二国間協定、国と政府の合意書名、免責の効果までもが争点となった。通常、資源開発会社は、資源地国との合意を拠り所として資源開発を行っている。その合意を拠り所としシェブロンは反論を続けたが、結果的にはそれが認められない状況だ。テキサコの環境汚染は20年以上も前の古い企業規範のもとで起こった悲劇かもしれないが、今回の教訓は現在にも生きている。環境や社会を考慮しない事業活動は、最終的に企業にとって遅かれ早かれ社会的正義を追及されることになり、大きなしっぺ返しを食らうことになる。 【森林の被害を伝えるブログ】THE CHEBRON PIT

» 続きを読む
2014/01/21 最新ニュース
ページ上部へ戻る