【アメリカ】コカ・コーラ、水の還元目標100%達成に向けて順調に進捗。2015年末までに実現へ

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 米飲料大手のコカ・コーラおよびボトリングパートナー各社(以下、コカ・コーラシステム)は8月25日、同社が2007年に設定した2020年までに「ウォーター・ニュートラリティ(製品に使用した量と同量の水を自然に還元すること)」を実現するという目標を2015年末までに達成できる見込みだと発表した。今日までに行われてきた世界各地の水還元プロジェクトの成果に基づくと、2014年の販売量をベースとした最終飲料製品の水使用量の約94%に相当する量の水の相殺を実現したという。  2004年以来、コカ・コーラは世界61カ国、209の水資源プロジェクトを通じて推計1536億リットルの水を地域社会や自然環境に還元してきた。また、コカ・コーラシステムは2014年、製造過程で使用した約1267億リットルの水を処理済排水として地域社会と自然環境に還元している。目標を達成すれば、コカ・コーラは「ウォーター・ニュートラリティ」を実現する世界初のグローバル食品・飲料メーカーとなる。  コカ・コーラは、工場の水利用効率向上や廃水処理による水域や自治体への還元を通じ、最終飲料製品とその製造過程で使用された水に相当する量の水を還元できる仕組みを完成させつつある。同社は目標達成に向けた取り組みの一部として、地域社会に焦点をあてた多様な水資源プロジェクトに関与している。プロジェクトには、安全な水利用と公衆衛生へのアクセスを提供・改善、水域保全、水資源保護の支援、水課題への関心向上など幅広い取り組みが含まれる。  現在、ますます多くの企業が意思決定を行う際に環境への影響を考慮するようになってきている。コカ・コーラにとって事業の根幹をなす自然資源は「水」であり、水使用の実質ゼロに向けた取り組みは長期的な事業成長に欠かせない。同社の取り組みは事業戦略としての環境への投資が事業と地域社会の双方にとってプラスの利益を生み出すことを裏付けている。 【参照リリース】Coca-Cola on Track to Meet 100% Water Replenishment Goal 【企業サイト】Coca-Cola (※写真提供:oneinchpunch / Shutterstock.com)

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【国際】世界の水市場は2025年までに1兆米ドル市場へ。RobecoSAM調査

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 サステナビリティ投資格付大手のRobecoSAMは7月8日、世界の水市場の見通しについてまとめた報告書、"Water: the market of the"を公表した。同報告書では、世界の水市場は2025年までに1兆米ドルに到達すると予測しており、鍵となるメガトレンドとして人口構造の変化、インフラの老朽化、水品質基準の向上、気候変動の4つを挙げられている。  RobecoSAMは、こうした水課題の解決に関する市場機会にいち早く反応して資本を投下する企業は競合優位性を獲得し、大きな事業リターンが得られると予測している。また、長期志向を持ち合わせた投資家も水バリューチェーンに紐づく魅力的な投資機会から多くの利益を得られると指摘している。  RobecoSAMによると、1992年から2014年までの過去22年間で一人あたりの再生可能な水の量は28,377㎥から19,804㎥まで約40%も減少しているという。人口増加や都市化、工業製品の増加が水需要を加速させており、エネルギー政策の状況次第では2035年までにエネルギー生産のための水使用量が20~30%も上昇すると見込まれているとのことだ。安全かつ十分な量の水確保は世界共通の喫緊課題であり、革新的なソリューションが求められている。  同社は、この水問題解消のためには水資源の更なる効率的な活用、水質の向上を実現できるようなイノベーションが必要であり、それらが2025年までに1兆米ドルの水市場を生み出すと予測している。  RobecoSAM でサステナビリティ投資R&Dの責任者を務めるDaniel Wild氏は「世界経済の困難とは裏腹に水関連市場は急成長しており、それは次の2つの鍵となる発展により牽引されている。一つ目は、水資源不足はもはや問題を放置するコストが解決に必要となるコストを上回っているという点だ。二つ目は、現在この市場には高い流動性があり、投資家らが水業界、特に水インフラ事業などに特徴的なように、着実な利益が見込めてかつリスクがしっかり管理されている投資機会を求めている点があげられる」と語る。  報告書の中で、RobecoSAMは特に魅力的な投資分野として下記4つを挙げている。 ユーティリティ:家庭・企業・産業への水供給・排水処理などを担うインフラ企業。 資本財・化学:水関連部品、浄水薬品、灌漑システムなど水関連設備の製造企業。 建設・素材:水パイプラインなど、企業や地方自治体などの水インフラ建設に関わる企業。 品質・分析:水質管理・モニタリング関連製品・サービスの提供企業。  RobecoSAMは今後5年間で水業界の平均成長率は年間5~6%を記録すると予測しており、特定分野では更に早い成長が見込まれるとしている。急速な需要増加に対して供給が追いつかず、世界的に喫緊のサステナビリティ課題となっている水問題だが、それらは同時に長期的に見て絶好の投資機会でもある。 【レポートダウンロード】Water: the market of the 【参照リリース】RobecoSAM forecasts global water market rebound 【企業サイト】RobecoSAM

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【アメリカ】AT&TとIBMら、IoTを活用して水のサステナビリティを向上

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 近年では世界各地で水問題が深刻化している。干ばつによる水不足や水インフラの劣化など課題は山積しているが、一方で世界の都市の多くでは水道関連の設備投資は限られており、問題が未解決のまま横たわっているのが現状だ。  この水にまつわるサステナビリティ課題を解決するべく、米通信大手のAT&T、IBM、そして米インフラ大手のMueller Water Products(MWP)が、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)技術を活用した革新的な水管理ソリューションを開発した。同技術は導入も簡単で、都市の水管理、水漏れ防止に活用できるという。既に米アトランタ、ロサンゼルス、ラスベガスの3都市で試験運用を実施したとのことだ。    同技術は、AT&TのLTE無線ネットワークとMWPのエコセンターと音響技術を活用して都市水道の水圧や温度、水漏れをモニタリングし、従来は難しいとされていた水道管の水漏れ防止や排水システムの状態を把握するものだ。また、IBM水管理センターは自社が保有する水に関する全データを提供している。  AT&Tの副社長を務めるMIke Troiano氏は「従来の水道管からの水漏れは年間約152万リットル分にも及ぶ。世界中の都市が水不足に直面しているが、悲劇のシナリオを現実としないためにも問題を皆で認識する必要がある。我々はコミュニティにおける水供給システムをより目に見えるようにすることで、未来のよりよい水管理を実現していく」と語る。  ラスベガスでは、同地域の水供給を一手に担うLas Vegas Valley Water District(以下、LVVWD)がこの技術を導入した。LVVWDは年間100万人以上の住民に加え、ラスベガスを訪れる4000万人もの観光客に水を供給している。同社は6400キロ以上もの水道と約342億リットル分の貯水システムを有しており、AT&Tらが開発した新技術は水道管の管理や水の無駄削減に活用される。  LVVWDでエンジニアリングプロジェクトマネジャーを務めるCharles Scott氏は「この新しい水漏れ点検技術を使えば、地下で起こる小さな水漏れも発見可能になる。大規模な水漏れを未然に防ぐ意味でも非常に有意義だ。この技術は水漏れリスクを減らし、我々はパイプのメンテナンスに集中することができるようになる」と語った。  今回の革新的なソリューションの開発にあたっては、水管理に加えてサプライチェーン管理や保険、スマートシティなどに向けたIoT技術も開発しているAT&T、ビッグデータ管理のIBM、そして水インフラのMWPの3社がそれぞれの強みを結集した。同社らの取り組みは最先端のテクノロジーを活用した優れたサステナビリティイノベーション事例だと言える。 【参照リリース】AT&T Helps Cities Save Water with New Technology 【企業サイト】AT&T / IBM / Mueller Water Products

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【アメリカ】ワールプールとコーラー、「ネット・ゼロ・ウォーター」住宅の実現に向け協働

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 米家電製品大手のワールプール・コーポレーションとキッチン・バスルーム製品のトップメーカーであるコーラーカンパニーは6月2日、米国サンディエゴで開催されたカンファレンス、"Sustainable Brands"の中で、"ReNEWW House"という両社の製品を導入したモデルハウスを実験台として、生活水の純消費量をゼロにする方法を共同で研究していくと発表した。  両社の代表者は会議の中で、エネルギーを自給できる建築システムの確立に向けたエネルギーと水の技術革新への期待を共有した。ワールプールのグローバル・サステナビリティ・ディレクターを務めるRon Voglewede氏は「我々の製品は国内だけでも現在86億個利用されており、こうした製品を通じてエネルギーと水の消費量を抑えてきた。今後はさらに我々の製品を用いて住宅を抜本的に変え、水の純消費量をゼロに近づけることに注力していきたい」と意気込みを語った。  また、コーラーのサステナビリティ・シニア・チャネルマネジャーを勤めるRob Zimmerman氏は「ワールプールと我々の技術およびノウハウを共有して「ネット・ゼロ・ウォーター」住宅の技術的課題に取り組むことで、水処理貯蔵システム設計の新たな知見を集積し、水資源の保護につなげていくことができるのではないか」と語った。  水の純消費量をゼロに近づけるということは、雨水・廃水を有効活用し、都市水道水の必要性をなくすことを意味する。住宅内の水まわり製品をほぼカバーし、市場シェアの高い2社が協力することで、米国が直面する深刻な水不足問題への有効な打開策につながることが期待される。 【参考サイト】ReNEWW House 【参照リリース】Whirlpool Corporation and Kohler Co. Announce Commitment on Research Project for Net-Zero Water in the Home 【企業サイト】Whirlpool Corporation  【企業サイト】Kohler Co.

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【アメリカ】マイクロソフト、水問題の解決に向けてゲーミフィケーションを活用

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 米IT大手のマイクロソフトが、NPOと協働してゲーミフィケーションを活用したサステナビリティ意識向上キャンペーンを展開している。マイクロソフトは水問題に取り組む国際NPOのONE DROPと協力し、若者からお年寄りまでが楽しみながら水問題について学ぶことのできるゲーム型アプリ、The ONE DROP of Lifeを開発した。同アプリはイタリアで「地球に食料を、生命にエネルギーを」をテーマに開催されたミラノ万博の中で発表された。  同アプリはマイクロソフト、アンドロイド、iOSモバイル端末、タブレットなどでダウンロード可能だ。ダウンロード数は既に10万を突破しており、世界中から高評価が集まっている。この取り組みは、世界的な水問題への意識向上とその解決に向けた資金調達を目的としてシルク・ドゥ・ソレイユと共同で毎年開催されているファンドレイジングイベント、One Night for ONE DROPのスポンサーシップを通じて実現したものだ。  ONE DROPのCEOを務めるCatherine B. Bachand氏は「我々はこれらの取り組みにおいてマイクロソフト社から技術的な支援を受けていることを光栄に感じている。我々は個人やコミュニティを支援することが、グローバルな課題に立ち向かうための新しいサステイナブルな解決策を再考する鍵となるという共通の信念を持っている。マイクロソフト社はそのテクノロジーを通して我々を支援してきた。その代わりに、次は我々が安全な水や衛生環境への対策を通じてコミュニティの支援をする番だ」と述べた。  また、マイクロソフトで西ヨーロッパ地域のCMOを務めるChristian Frei氏は「我々はテクノロジーを通して地球上の全ての人々を支援し、最終的には人々の生活の全ての面を向上させたいと考えている。水資源の管理を含め、人類が直面する最も差し迫った問題には革新的な解決策が必要だ。そのため、我々は世界中のコミュニティに安全な水への持続可能なアクセスを提供するという目標を掲げるONE DROPを支援している。ONE DROP は、ONE DROP of Lifeのような新しいアプリの開発といった創造的な方法で問題意識の向上に取り組むなど、継続的にクリエイティブでインパクトのある解決策を見出している」と語った。  米国ではONE DROP of LifeのようなゲーミフィケーションをCSRキャンペーンに活用する例が増えている。例えば米国のファーストフード大手、Chipotleは、YouTube Filmとパートナーシップを組んで持続可能な食量を探し出すゲームアプリをローンチしている。  気候変動や水問題、森林破壊といったサステナビリティ課題は、一般消費者の日常生活からは縁遠い問題のように捉えられがちだ。しかし実際には一人一人の日々の生活はこうしたグローバル課題と密接に関わっており、個々人の意識と行動が大きなインパクトを生み出している。こうした課題に対する当事者意識を醸成する上でゲーミフィケーションはとても有効な方法の一つだ。「何を伝えるか」以上に「どう伝えるか」を工夫することが、成功するCSRキャンペーンの必須要素だと言える。 【参照リリース】ONE DROP collaborates with Microsoft, using technology to raise awareness of water issues 【団体サイト】ONE DROP 【企業サイト】Microsoft (※写真提供:drserg / Shutterstock.com)

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【インド】バンク・オブ・アメリカ、清潔な水の提供へWater.orgに100万米ドルを寄付

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 米銀行大手のバンク・オブ・アメリカは3月23日、清潔な水と衛生環境の実現に取り組む国際NPOのWater.orgに100万米ドルを寄付すると発表した。同寄付金は、Water.orgの展開しているWaterCreditという少額融資プログラムを通じ、インド南部に住む10万人の人々に清潔な水と衛生整備を提供するために活用される。  今、水問題は気候変動と並んで世界が関心を寄せる最大のサステナビリティ課題の一つとなっている。水問題というと水不足や干ばつ、水質汚染などがクローズアップされがちだが、世界では未だに清潔な水へのアクセスができない故に疾患に苦しむ人々が多く、清潔な水の提供、衛生設備の提供も重要な課題の一つとなっている。  Water.orgによると、水の不衛生を原因とする下痢などの疾患はマラリアなどの致命的な感染症と並んで5歳以下の子供の主な死亡原因の一つになっているという。また、WHO(世界保健機関)は清潔な水と衛生整備の提供に1ドルを投資することで、約4ドルの経済的な利益が生じると試算している。さらに、先般行われた世界経済フォーラムの中で公表されたGlobal Risks 2015の中でも、水をめぐる危機は世界の人々の生活の質と健康を脅かす最大のグローバルリスクだと位置づけられた。  また、水問題は環境問題だけではなく、社会問題とも密接に結びついている。貧困地域では、毎日数時間かかる水汲みのほとんどが女性の仕事となっている。衛生設備を通じて清潔な水が提供されるようになれば、女性は就労時間、女子は就学時間を増やすことができ、結果として生活の質を改善できるのだ。実際に、現在世界ではWaterCreditの利用者の9割以上が女性となっている。  Water.orgは今回のバンク・オブ・アメリカからの寄付金を活用してインド現地の3つのWaterCreditローカル・パートナーを支援し、清潔な水と衛生整備提供のために少額融資を提供できるようにするという。返済された借入金は新たな水・衛生整備のための資金として活用し、コミュニティに長期的に大きなインパクトを生み出していく。  バンク・オブ・アメリカでグローバル環境グループ担当役員を務めるAlex Liftman氏は「Water.orgとの今回の連携を嬉しく思っている。安全な水の供給は現代の最重要課題の一つであり、今回の連携を通じてグローバルに人の健康と環境を改善するとともに、女性のための経済的、あるいは教育機会を増やすことができる」と述べた。  バンク・オブ・アメリカは、低炭素経済を実現するソリューションの提供に700億米ドルを投資するという目標を掲げており、クライアント向け融資や設備ファイナンス、カーボン・ファイナンスなどを通じてサステナビリティ推進に取り組んでいる。  融資という本業を通じてインドのコミュニティを支援する取り組みは、長期的な利益に直結するサステナビリティ活動として評価できる。清潔な水と衛生設備の提供を通じて女性に就学機会、就業機会をもたらし、生活の質を向上させることができれば、融資の回収はもちろん更なる金融サービスの提供も可能となる。バンク・オブ・アメリカとWater.orgの取り組みが具体的にどんな成果を生み出すのか、今後に期待したい。 【企業サイト】Bank of America 【団体サイト】Water.org   (※写真提供:gnomeandi / Shutterstock.com)

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【アメリカ】リーバイス、10億リットルの水使用削減に成功

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 私たちが普段何気なく身に着けている衣類が、製造段階や消費者による洗濯などにより多くの水資源を消費していることを意識したことはあるだろうか。  ジーンズメーカー大手のLevi Strauss & Co.(以下、リーバイス)は、3月17日、同社の水使用量削減プログラム、Water Less processを通じて2011年以降で10億リットルの水使用量の削減に成功したと発表した。  同時に、同社は2007年に公表した自社の事業および製品が環境へ与える影響に関する調査の最新版となるProduct Lifecycle Assessment(以下、LCA)も公開した。最新の調査では、製品のライフサイクル全体や、綿を生産する主要地域における環境負荷、アパレル製品の生産や流通、主要な市場における消費者の製品の洗い方・乾かし方といった部分にいたるまで詳細に分析がなされている。  同社の調査によれば、現在ジーンズ1枚のライフタイム全体で約3,800リットルの水が使用されており、水使用のうち68%を占める綿の栽培と、23%を占める消費者の洗濯等による水使用が、最も環境へ影響を与えているという。また、消費者の製品の扱い方もエネルギー使用量増加や気候変動に大きな影響を与えており、ジーンズのライフサイクル全体の間で排出される33.4kgのCO2のうち、実に37%が消費者から排出されているとのことだ。  新たなLCAでは、綿栽培が環境に与える影響をより深く理解し、米国や中国、ブラジル、インド、パキスタン、オーストラリアといった世界の主要な綿生産国のデータを網羅するために、調査範囲が以前よりも拡大されている。また、近年市場が拡大している中国、フランス、英国といった地域からも、洗濯方法による費用やメリットの違いを理解するために消費者の製品の扱い方に関するデータが収集、分析されている。  綿の消費による環境負荷を減らすために、リーバイスはベター・コットン・イニシアチブ(以下BCI)と協働し、より少ない水で綿を栽培する方法を指導している。最新のBCIのデータによれば、BCIが推奨する方法で生産を行った中国の綿生産者は、そうでない生産者と比較して23%の水使用量削減に成功しているという。リーバイスはこのように世界中でサプライヤーとの協働を進め、現在6%となっているベター・コットンの使用量を2020年までに75%まで引き上げる計画だ。  また、リーバイスはWater Less processの推進により、製品生産時における水使用量の削減への取り組みを進めている。現在Water Less™の技術により生産されているリーバイス製品は約25%だが、2020年までにこの割合を80%まで高めるとしている。  さらに、今回発表された新たなLCAでは、米国人や中国人やフランス人、英国人よりも多くの水とエネルギーをジーンズの洗濯の際に使用していることがも明らかになった。中国の消費者は平均で洗う前に4回ジーンズを穿いており、もし米国人がこれを実践すれば、ジーンズの洗濯が与える気候変動への影響を半分に減らすことができるという。  リーバイスのCEOを務めるChip Bergh氏は、「ジーンズを穿くたびに洗濯するといった無意識の行動を再考すべきときに来ている。なぜなら、多くの場合、単純に必要ないからだ。我々のLCAの調査結果は、我々が企業としてどのようにジーンズを生産するべきかを再考させてくれる。また、水資源の管理により10億リットルの水使用を削減したという事実を誇りに思う。消費者への教育などにより、我々はアパレル業界が環境へもたらす影響や消費者の服に関する考えを根本から変えることが可能なのだ。」と語った。  リーバイスが今回公表したLCAの内容は、ジーンズの洗濯といった我々の身近な場面における無意識の習慣も、水問題に関して大きな影響を与える可能性があるという警鐘を鳴らしている。 【参照リリース】LEVI STRAUSS & CO. REACHES 1 BILLION LITERS OF WATER SAVED THROUGH SUSTAINABILITY INITIATIVES; RELEASES NEW ENVIRONMENTAL IMPACT STUDY ON APPAR 【企業サイト】Levi Strauss & Co. (※写真提供:Northfoto / Shutterstock.com)

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【アメリカ】コカ・コーラ、ゼネラルミルズら、カルフォルニアで共同節水キャンペーンを開始

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 米国カリフォルニア州における干ばつの深刻化を受けて、同州に拠点を持つグローバル企業らは3月5日、新たに同州の水資源のサステナビリティ向上に向けた"Connect the Drops"キャンペーンを開始すると発表した。  サステナビリティに関するアドボカシーNPOのCeresが立ち上げたこのキャンペーンは、コカ・コーラ、ゼネラルミルズ、GAP、シマンテック、ドリスコール、リーバイスなど大手企業らが既に宣言に署名しており、今後も署名企業数は増える予定だ。キャンペーンの宣言は下記の通り。  「我々は時代遅れの水管理慣行、方針、インフラで州の経済の将来を台無しにするわけにはいかない。今こそカルフォルニア全市民のためのレジリエントな水環境の構築に向けた斬新な発想、共通の目的、そして大胆な解決策が求められている。そしてその取り組みを牽引する責任を持つのは企業の我々にほかならない。」  現在カリフォルニア州では面積の9割以上が深刻な干ばつ状況にある。2014年には州の農業経済は22億ドル以上の損失を被り、耕作地の半分以上が利用されなくなっている。同キャンペーンの宣言に署名した企業には、州が掲げる水資源保護に向けた行動計画に従って事業を展開すること、また水資源の効率向上と水マネジメントの改善について、政策立案者、従業員、顧客、そして同業者と協働することの2つが求められる。  署名企業の中には既に取り組みを開始している企業もある。例えばドリスコールは州の一部地域で農家に地下水利用量の公表を義務づけ、灌漑技術を推進する官民パートナーシップを共同創設したほか、州内に53の生産拠点を持つコカ・コーラは、2億8000万トンの節水につながる水の利用効率向上策を打ち出している。さらに、住宅メーカーのKB Homeは平均より水使用量が半分以下の住宅を開発した。  カルフォルニアで事業を展開する企業にとって、同州の抱える干ばつ・水不足問題は自社の事業運営に関わる重大なサステナビリティ課題でもある。Ceresが中心となり企業らが協働する今回のキャンペーンは、優れたコレクティブ・アクションの事例の一つだ。キャンペーンの詳細は下記から確認可能。 【参考サイト】Connect the Drops 【団体サイト】Ceres

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【国際】産業界、サステナビリティ課題に関わる機会の創出に自信

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世界の産業界は水不足や化石燃料依存といったサステナビリティ課題を新たなビジネス機会に変える強い自信を持っており、特にその傾向は新興国市場の製造業、金融業界で強い。 これは、DNV GL、国連グローバルコンパクト、北欧最大のイノベーションシンクタンクMonday Morning Global Instituteが共同で1月20日に公表したレポート、”Global Opportunity Report”の中で明らかにされた傾向の一つだ。 同レポートは21か国、6,000名以上の公共・民間セクターのリーダーに対する調査を基に、8か国、200名以上の専門家らの知見を総合して作成されたもので、レポート内では公共セクター、民間セクターの関心や社会や産業界に与える潜在的なインパクトに基づき、今世界が直面している5つのサステナビリティリスクとそれに対応する15の機会を特定している。 世界のサステナビリティ課題やリスクをどのように機会として捉えることができるかを示すのが狙いで、国連グローバルコンパクトはこの取り組みを通じて世界中のステークホルダーがサステナビリティに関連する機会やソリューションを探すことができるオープンなイノベーションプラットフォームを提供するとしている。レポート内に記載されているリスク及び機会は下記の通り。 リスク1:異常気象 今後数十年の間に異常気象の発生頻度はより増える可能性があり、特に人口集中エリアにおける影響が危惧されている。異常気象リスクに対する機会は下記の通り。 機会1:早期警告・予測サービス 機会2:レジリエンス投資 機会3:コスト効率の高い適応策 高精度な気象予測サービスや異常気象に強いレジリエントな建築への投資などが、人々の命を守ると主に大きなビジネスチャンスにもつながると期待されている。 リスク2:水不足 水不足は健康や社会の安定を脅かすだけではなく、食糧やエネルギーへの危機にもつながる。水不足リスクに対する機会は下記の通り。 機会1:水効率の高い農業 機会2:淡水の製造 機会3:優れた水規制 水を多く使用する農業分野では、最新のテクノロジーにより水利用を抑えつつ収穫量を増やす新たな手法が期待されているほか、淡水化・浄水化技術の発展、水の節約と投資を促す優れた規制も大きな機会となる。 リスク3:持続不可能な都市化 現在世界では毎日20万人が都市へと流入しており、人口密集コスト、汚染、不衛生などが将来の大きな危機となる可能性がある。都市化リスクに対する機会は下記の通り。 機会1:コンパクトで環境に配慮された都市 機会2:地方部の成長を促すイニシアチブ 機会3:スマートシティ 都市をコンパクトかつグリーンにすることでインフラコストを削減するとともに都市の魅力を高めること、また雇用機会の増加など地方部の成長を促進することで人口分散を図ること、ビッグデータやリアルタイム分析など最新テクノロジーを活用して都市の利便性を高めることなどが機会として挙げられる。 リスク4:非感染性の疾患 循環器系の疾患、がん、肥満、慢性の肺疾患などは人々の生活だけではなく経済の成長を阻害する要因ともなる。非感染性の疾患リスクに対する機会は下記の通り。 機会1:モバイル技術の活用 機会2:健康を促進する新たな金融メカニズム 機会3:日々の健康志向 モバイル技術を活用した良質なヘルスケアサービス・システムへのアクセシビリティ向上、社会福祉政策の推進や子供を対象とした健康イニシアチブへの民間投資などを促す新たな金融メカニズムの創出、健康的な食品の選択や十分な運動など日常生活における健康志向などが新たな機会として挙げられる。 リスク5:化石燃料依存 化石燃料への過度な依存が、温室効果ガス削減の努力だけではなく、公共セクターや民間セクターによる代替エネルギー技術の導入も抑制する。化石燃料リスクに対する機会は下記の通り。 機会1:規制に基づくエネルギー移行 機会2:エネルギー自立 機会3:グリーン消費者行動 規制によるイニシアチブがよりクリーンで効率的なエネルギー生成を促すとともに、新たなイノベーションに向けたインセンティブともなる。また、オフグリッドやマイクログリッドを通じたエネルギー自立、より環境や気候変動に配慮した生活を望む消費者の増加などが新たな機会として挙げられる。 同レポートの公表を受けて、エグゼクティブ・ディレクターを務めるGeorg Kell氏は「世界の企業は気候変動などのリスクに尻込みすることはなく、それらの課題に関連する機会を捉えることのポジティブな利益をますます認識するようになってきている。このレポートは、民間セクターが新興経済の最先端で持続可能な発展に向けて決定的に重要な役割を担うというターニングポイントに来ていることを示している」と語る。 また、同レポートではサステナビリティリスクと機会に対する捉え方の傾向として下記5つを挙げている。 水のイノベーションを最大の機会として認識 グリーンな消費者行動に対する期待 民間セクターは公共セクターよりも楽観的 製造業と金融業が最も自信を持っている 中国が最初、ヨーロッパが最後 水のイノベーションを最大の機会として認識 産業界のリーダーらは特に水不足への対応とグリーンな消費者行動に対して最も大きな機会を見出していることが分かったが、とりわけ水効率の高い農業に対する期待が高く、回答者の37%がこの機会は社会に大きな利益をもたらし、かつ自国にはその大きな余地があると考えていることが分かった。 DNV GLのCEOを務めるHenrik O. Madsen氏は「この調査が示す最も明確なシグナルの1つは、水不足の解決に対する自信だ。水不足は何百万もの人々に影響を与える非常に重大な問題であり、水のための争いが健康や成長、将来の繁栄にとっての大きな障害だと見なされている。今回の調査結果は、全ての人々が持続可能な形で水や衛生設備を利用できるようにするという国際的な目標に我々は到達することができるという楽観的な気持ちにさせてくれる」と語った。 グリーンな消費者行動に対する期待 また、化石燃料依存からの脱却に関わる機会についても前向きな見方が多く、もっとも期待されている機会としては、自宅における再生可能エネルギー利用の拡大、再生可能エネルギーを利用して作られた製品の積極的な選択など、より環境に配慮した消費行動への変化が挙げられている。 民間セクターは公共セクターよりも楽観的 さらに、公共セクターは主に規制面からの貢献が期待されているものの、サステナビリティ課題を機会と捉えて社会にポジティブなインパクトを生み出すことや、それを実現する能力については民間セクターよりも悲観的であることも分かった。 この結果に対し、Monday Morning Global Instituteの創設者、Erik Rasmussen氏は「この調査結果は我々を励ますと同時に不安にもさせている。持続可能なビジネス機会の追求への強い関心は民間セクターで非常に強い。しかし、公共セクターは同様には考えてはいないようで、これは残念なことだ。政府はサステナビリティと事業の両方を支援する法規制の策定により重要な役割を演じることができる。産業界と政府はビジョンとイニシアチブを共有し、対応しなければならない」と語っている。 一方で、同レポートはこの傾向が徐々に変わり始めている兆しについても触れている。レポートによれば、アジア、サブサハラアフリカ、南アフリカ地域の新興国における30歳以下の産業界のリーダーらは、規制によるエネルギー移行、や水規制などを最も大きな機会だと捉えていることが分かったという。 製造業と金融業が最も自信を持っている 新興国経済においてはサステナビリティ課題に紐づく市場機会の追求に積極的で、特に製造業、中でも中国は、課題を解決し、利益を生み出すことに対して強い自信を持っていることが分かった。 中国が最初、ヨーロッパが最後 地域別に見ると、中国は将来の見通しについて最も楽観的で、48%がサステナビリティを機会とすることに強い自信を見せている。また、中国に次いでインド(44%)、南アメリカ(37%)となっており、一方でヨーロッパは悲観的な傾向が強く、自信があると回答した割合は23%しかなかった。 今回のレポートからも分かる通り、現在世界が直面している様々なサステナビリティ課題は危機であると同時に、市場において新たな価値を生み出す大きな機会でもある。こうした機会に対して、中国やインドなど新興市場が特に積極的な姿勢を見せていることは心強い。また、業界別に見ると、一次資源と密接に関わる事業を展開している製造業と、世界の資産の投資先を決める上で重要な役割を果たしている金融業という、2つの多大な影響力を持つ業界が特に自信を持っていることも良い兆しだと言える。 それぞれのリスクや機会、国ごとの傾向などについて更に詳しく知りたい方はぜひ下記のレポートを見て頂きたい。 【レポートダウンロード】Global Opportunity Report 【団体サイト】Global Opportunity Network 【団体サイト】UN Global Compact 【企業サイト】DNV GL

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【アメリカ】General Mills、水資源保全に向けた取り組みで前進

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グローバル食品大手のGeneral Millsで会長兼CEOを務めるKen Powell氏は11月20日、The Nature Conservancy(以下、TNC)の主催するGlobal Water Summitの中でグローバルにおける水資源保全に向けた同社の先進的な取り組みについて発表した。 Powell氏は「食品会社として食糧の安全は重要であり、我々の事業は自然と密接に関係している。我々は安全で健康な水がないだけで生態系や野生動物の生活、農業が上手くいかなくなることを知っている。企業は衰退し、経済状況は悪化し、人々は苦しむのだ」と語った。 General Millsは、サミットに先がけて水に関する新たなサステナビリティ方針を発表しており、ステークホルダーと協働しながら特に同社の事業にとって重要な地域の流域保全に向けた枠組みを提示している。なお、この新たな方針は、Powell氏を中心とする同社のサステナビリティ・ガバナンス・委員会が統括する予定だ。同社は、新たな工場や設備のロケーションも含め、水リスク要因を事業上の意思決定に反映させることを誓約している。 上記に加えて、Powell氏は、国連が2007年に開始した水のサステナビリティに関する官民イニチアチブの“The CEO Water Mandate”に署名したことも発表した。同氏は、「これらのイニシアティブは我々が学び、協働し、単独で実行するよりもより大きなインパクトを生み出す手助けをしている」と語った。 General Mills は2010年からTNCと協働し、グローバルにおける水リスクの調査・分析を進めてきた。これらの調査は同社がWorld Wildlife Fundと協働で実施したサプライチェーンリスク分析に基づいており、同社は現在、自社サプライチェーン上の流域の中でどの地域が最も危険な状況にあり、優先的に環境改善に取り組む必要があるかを明確に把握しており、改善活動を展開している。 TNCのCEO を務めるMark Tercek氏は「我々はGeneral Millsが重要な流域の保全に向けて重要な歩みを進めていることをとても嬉しく思っている。これはボトムラインと同様に、同社が事業を展開するエリアのコミュニティにとっても大きな利益がある前向きな意思決定だ。General Millsのリーダーシップは他の企業に対し、『自然への投資は企業ができる意思決定の中で最も賢明な決定の1つだ』という明確なメッセージを発信している」述べ、同社の取り組みを褒め称えた。 【参考サイト】General Mills Water Policy 【参考サイト】The CEO Water Mandate 【企業サイト】General Mills 【団体サイト】The Nature Conservancy

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