【イギリス】BP、Climate Action 100+の気候変動株主提案に賛成表明。Follow Thisには反対

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 エネルギー世界大手英BPは2月1日、機関投資家の気候変動イニシアチブ「Climate Action 100+」が同社に提出した株主提案に賛成する考えを表明した。米国では株主提案に対しては、取締役会が賛成か反対かの立場を明らかにした上で、株主総会招待通知に記載するが、今回の株主提案に対し、同社は繊細の立場をとる。株主総会は5月に行われる。  Climate Action 100+の株主提案で求めている内容は主に3つ。まず、鉱区獲得や資源採掘等を含めた設備投資がパリ協定と整合性のあるものになっているかの評価。次に、パリ協定に整合性のある短期、中期、長期のターゲットとゴール。これについては、さらに細かく、石油・ガス資源への設備投資額目標、その他エネルギーへの設備投資額目標、二酸化炭素排出量削減目標、同社エネルギー製品の原単位二酸化炭素排出量の展望、これらの目標と経営陣報酬の連動の状況について情報開示することを要求した。3つ目は、前述2つについての毎年の進捗報告。Climate Action 100+の株主提案提出後、BPとの間でエンゲージメントを実施した結果、BP側は賛成の判断を下した。  今回の株主提案が株主総会で可決された場合は、BPは2019年以降、企業報告の中にこれらの内容を含めると宣言。また、今後の事業環境の変化を見据え、企業と株主との間で3年から5年の周期で今回の提案内容をレビューしていくことも表明した。また、今後、世界中のグループ全従業員約36,000人のボーナス査定の中に二酸化炭素排出量を追加することも発表。同社は2018年に、2025年までに二酸化炭素排出量を350万t削減する目標を掲げたが、毎年の進捗目標の達成状況を、グループのボーナス基準額決定の評価内容に入れる。 一方BPは今回、蘭気候変動推進NGOのFollow Thisの株主提案に対しては、反対の立場を取ると表明した。Follow Thisは2018年12月、スコープ1、2、3でのパリ協定に整合性のある二酸化炭素排出量削減目標を定めるよう要求する株主提案を提出していた。  BPの株主は、Climate Action 100+とFollow Thisの2つの提案の間で、賛否表明が求めれることになった。 【参考】【国際】気候変動推進NGOのFollow This、石油ガス大手4社に株主提案提出。スコープ3削減目標要求(2018年12月27日) 【参照ページ】BP to support investor group’s call for greater reporting around Paris goals 【株主提案】BP shareholder resolution

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【国際】気候変動推進NGOのFollow This、石油ガス大手4社に株主提案提出。スコープ3削減目標要求

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 蘭気候変動推進NGOのFollow Thisは12月21日、ロイヤル・ダッチ・シェル、BP、シェブロン、エクイノール(旧スタトイル)の4社に対し、2019年の株主総会に向けた気候変動関連の株主提案を提出したと発表した。5社に対し、スコープ1、2、3でのパリ協定に整合性のある二酸化炭素排出量削減目標を定めるよう要求している。エクソンモービルに対しては、他の団体から同様の株主提案が提出されるためFollow Thisとしての株主提案は取り下げた。  4社に対する株主提案のうち、ロイヤル・ダッチ・シェル、BP、Equinorに対しては、Follow Thisが主提案者となりつつも、豪ESG投資推進団体ACCRとの共同提案の形をとった。シェブロンに対しては、別の主提案者の提案に対し共同提案者の形をとる。エクソンモービルに対しては、機関投資家イニシアチブのClimate Action 100+の音頭をとっている英国国教会とニューヨーク州が同様の提案を行うことになっているため、単独での提案は取り下げた。  2019年も、オイルメジャーの株主総会に向けた委任状闘争は熱を帯びていきそうだ。 【参照ページ】Follow This files fifth climate resolution at Equinor

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【イギリス】環境NGOのFollow This、BPに気候変動株主提案提出。シェル以外への提案は今回が初

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 エネルギー世界大手蘭ロイヤル・ダッチ・シェルに対する気候変動対応を要求してきた蘭NGOのFollow Thisは、英BPの2019年の株主総会向けに株主提案を提出したことが、12月10日判明した。Follow Thisは過去3年間、ロイヤル・ダッチ・シェルだけを対象に株主提案を続けてきたが、同社以外をターゲットにしたのは今回が初。 【参考】【オランダ】シェル株主総会、NGO提案の気候変動提案否決。同時に機関投資家は着実な対応要求(2018年5月25日)  BPへの株主提案では、パリ協定と整合性のある二酸化炭素排出量削減目標の設定と公表を要求。二酸化炭素排出量の削減目標設定では、原油及びガスの掘削、精製だけでなく、ガソリン、ディーゼル等の燃料及び原油を原料とするプラスチックの燃焼時に発生するスコープ3での排出量も加えるように迫った。BPは、Follow Thisからの株主提案があったことを認め、慎重に検討するとコメントしている。  Follow Thisは、米エクソンモービルやシェブロンに対しても、2019年の株主提案を予定している。

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【アメリカ】証券取引委員会SEC、気候変動対応株主提案をマイクロマネジメントとし除外できるとの見解発表

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 米証券取引委員会(SEC)は10月23日、企業が株主提案を除外できるアジェンダについての法律意見(Staff Legal Bulletin)を発表。その中で、二酸化炭素排出量をスケジュールを限定して削減するよう迫る株主提案は、1934年証券取引法に基づき「マイクロマネジメント」とみなすことができ、株主総会での株主提案から除外しうるという見解を示した。気候変動対応を推進する機関投資家から批判の声が上がっている。  今回の法律意見を示したのはSECの企業財務部。法律意見は、法令ではないが、SECとしての法律の解釈を示したもので影響力がある。今回の法律意見は、2018年の株主総会シーズンで株主提案の数が増加したため、SECに対し1934年証券取引法に基づき、株主提案として扱わないと取締役会が判断できる基準についての質問が相次いだため。  今回の法律意見は、企業が任意の株主提案アジェンダを拒否することをSECに許可申請する「ノー・アクション・レター」に付随する取締役会分析書に関する内容と、取締役会が株主提案を拒否する判断材料となるガイダンスの主に2つの内容がある。  株主提案の拒否では、1934年証券取引法は「日常業務(Ordinary Business)」は除外できるとしており、今回この要件を明確にした。SECは、Ordinary Businessは、「内容の質」と「内容の程度」の2つの基準を満たす場合にのみ除外できるとした。内容の程度では、「詳細内容への関与」「特定の時間軸(Time-frames)の要求」「複雑な案件の実行手段」にまで踏み込むものは「マイクロマネジメント」と認定され、株主提案を拒否できると基準を示した。  また除外できる具体例として、「二酸化炭素排出量ネットゼロを2030年までに達成する計画策定」という株主提案は、複雑な案件に対して特定の時間軸を要求しているため除外基準を満たすと言及した。同様に「特定の時間軸を求める、もしくは複雑な案件の実行手段に関する詳細分析や報告書の発表」を要求する株主提案も除外できるとした。これにより、気候変動対応を求めた今年の多くの株主提案はこれに該当することとなる。  取締役報酬に関する株主提案では、取締役報酬には、概念的に日常業務遂行の報酬と取締役としての報酬の2つで構成され、日常業務遂行に関する株主提案は除外できるとの見解を表明した。 【参照ページ】Shareholder Proposals: Staff Legal Bulletin No. 14J (CF)

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【アメリカ】SEC、株主提案や議決権行使に関するルールを再考するラウンドテーブルを設置

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 米証券取引委員会(SEC)は7月30日、株主提案や議決権行使に関するルールを再考するラウンドテーブルを設置すると発表した。今年秋頃に会合を開催する。2010年に株主エンゲージメントを実施したS&P500採用企業の割合はわずか6%だったのに対し、2017年には72%にまで上昇している。SECはより実効性のあるルール整備を模索している。  SECはラウンドテーブルで扱う議題として、議決権行使プロセス、個人株主の議決権行使参加、株主提案、議決権行使助言会社の位置付け、議決権電子行使を挙げた。議決権電子行使では、ブロックチェーンや分散型台帳の活用についても検討する。 【参照ページ】Statement Announcing SEC Staff Roundtable on the Proxy Process

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【アメリカ】宗教系機関投資家団体米ICCR、エネルギー大手のメタンガス排出削減で大きな成果

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 宗教系機関投資家団体米ICCR(Interfaith Center on Corporate Responsibility)は6月11日、エネルギー大手企業にメタンガス排出削減を求める今年の株主総会でのキャンペーン結果を総括した。メタンガスは、温室効果ガス(GHG)の一つで、二酸化炭素よりも重量当たりの炭素含有量が25倍も多く、世界の気候変動の4分の1がメタンガスによるもの。  ICCRに参加する機関投資家は、今年の各社の株主総会で、メタンガス排出量の情報開示や削減への取組を要求する株主提案を多数実施した。エネルギー大手Anadarko Petroleum、Devon Energy、EQT Corporation、Energen Corporationの4社に対しては、運用大手Miller/Howard Investmentsが株主提案を行ったが、株主総会の前に4社それぞれが自発的にメタンガス排出削減を行うコミットをしたため、株主提案を取り下げた。キンダー・モルガンに対しては、38%の賛成票が集まり、否決はされたものの、同社にとっては無視できないものとなっった。  シェブロンに対しても、45%の賛成票が集まった。実際にシェブロンは、株主総会の直前に、メタンガス排出削減の国際的イニシアチブClimate and Clean Air Coalition(CCAC)が発表した「Guiding Principles」に署名し、メタンガス削減を強化する動きを見せた。Range Resourcesでは、株主総会で50.25%の賛成票が集まり可決された。 【参照ページ】Shareholders call on oil and gas companies to curb methane leaks, and companies respond

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【オランダ】シェル株主総会、NGO提案の気候変動提案否決。同時に機関投資家は着実な対応要求

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 エネルギー世界大手蘭ロイヤル・ダッチ・シェルの株主総会が5月22日開催され、ESG投資推進NGOが株主提案とした気候変動提案が反対多数で否決された。  同社は、昨年の株主総会でも気候変動提案が提出されたが反対多数で否決。しかし同社はその後の2017年11月、販売エネルギーのカーボンフットプリントを2035年までに20%、2050年までに50%削減等を含む長期目標を設定し、自主的に対応を進める姿勢を示した。それでもNGOは具体的なアクション設定のためとして2017年発表目標の修正を求め、株主提案を提出。それに対し同社経営陣は反対票を投じるよう呼びかけていた。  今回の提案を行ったのは、同社の気候変動対応を迫るNGOののFollow ThisとESG投資推進NGOのShareAction。投票結果は、賛成5.1%、反対87.7%、棄権7.2%だった。主要株主のうち昨年から引き続き賛成したのはNNインベストメント・パートナーズ、MN、Van Lanschot Kempen、Achmea、ブルースカイ・グループ。今年初めて賛成に回ったのはアクサ・インベストメント・マネジメント。一方、ABP、PGGM、HSBCグローバル・アセット・マネジメント、APG、ロベコは、株主提案の趣旨に理解を示しつつも棄権票を投じた。英USS、英リーガル&ジェネラル・インベストメント・マネジメト、BMOグローバル・アセット・マネジメントは反対に回った。  今回棄権や反対に回った機関投資家も、同社が気候変動対応を進めるよう求めているところは多い。しかしながら、同社自身の目標発表から半年しか経過しないうちに株主総会で修正を迫るのは時期尚早だとして、賛成を見送った模様。気候変動対応機関投資家団体IIGCCに加盟する機関投資家27機関(運用資産総額7.9兆米ドル)は、株主総会の中で、同社が2017年11月に発表した中長期目標を着実に進めるよう求める共同声明を読み上げた。参加したのは、カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)、AP4、AVIVA Investors、USS、BNPパリバ・アセット・マネジメント、アクサ・インベストメント・マネジメント、BMOグローバル・アセット・マネジメント、イーゴン、HSBCグローバル・アセット・マネジメント、UBSアセット・マネジメント、ナティクシス・アセット・マネジメント、PKA、MN等。 【株主提案】Resolution at 2018 AGM of Royal Dutch Shell plc 【共同声明】Royal Dutch Shell 2018 AGM Statement by a group of IIGCC members

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【アメリカ】石油ガス輸送キンダー・モルガン、株主総会で経営陣反対の提案が2つ可決。環境報告求める

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 石油・ガス輸送世界大手米キンダー・モルガンは5月9日、株主総会を開催。同社の経営陣が反対した3つの株主提案のうち、2つが賛成多数で可決された。  可決された提案の1つ目は、石油・ガス輸送時のメタンガス漏出に関する報告を行うよう要求した決議。メタンガスは、温室効果ガスとして気候変動に影響を与えるだけでなく、ガスが漏出することで売上機会も逸していると主張していた。同提案は、運用資産額世界第2位の機関投資家ノルウェー政府年金基金が提案していた。  可決されたもう一つは、気候変動リスクに関するサステナビリティ報告書を毎年発行するよう要求した決議。同報告書には、異常気象、省エネ等の環境や社会に関する幅広い内容を記載するよう求めた。同提案は、ニューヨーク州職員年金基金が提案した。  一方否決されたのは、2℃目標に整合性のある広範な気候変動インパクトやリスク緩和策をまとめた報告書の作成。こちらは、半数以上の賛成が集まらなかった。  同社経営陣は、株主総会に際し、いずれの提案も「費用が高く時間の無駄だ」と反対を呼びかけていた。サステナビリティ報告書作成に関しては、ウェブサイトで公開している情報を繰り返すものができるだけだと一蹴していた。  同社は現在、カナダのアルバータ州からブリティッシュ・コロンビア州までのトランスマウンテン・パイプライン拡張工事を計画している。しかし、環境破壊や先住民族の権利侵害の懸念が指摘されており、ブリティッシュ・コロンビア州政府も現在の計画案に難色を示している。今回の株主総会では、株主からも懸念が表明される形となった。 【参照ページ】Annual Meeting

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【アメリカ】エクソンモービル株主総会、投資家からの気候変動情報開示要求で経営陣側が敗北

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 石油・ガス世界大手エクソンモービルの株主総会が5月31日開催され、株主から発議のあった同社経営陣に気候変動リスクに関する情報開示を迫る株主提案が、62.2%の賛成を集めて採択された。同様の株主提案は昨年も株主から提案されていたが、同社経営陣は反対姿勢を貫き、昨年は38%の賛成しか集まらず否決されていた。  株主提案を主導したのは、ニューヨーク州退職年金基金と英国国教会寄付基金。発議では、エクソンモービルの経営陣に対し、気候変動が同社の業績に与える影響をこれまでより明確に情報開示することを要求。パリ協定で決まった産業革命前の気温から2℃上昇以内に抑える「2℃目標」に世の中が向かう場合、気候変動関連規制や再生可能エネルギー等新技術開発が同社に与える経営リスクを分析し、開示することを求めていた。  エクソンモービルの経営陣はこの株主提案に対し、他の株主に反対票を投じるよう呼びかけていた。しかし、アビバ・インベスターズ、アクサ・インベストメント・マネジメント、Aegon Asset Managementなど運用会社からも同株主提案を強く支持する動きがあり、議決権行使助言会社もニューヨーク州退職年金基金らの提案に賛成することを推奨する流れとなっていた。実際に62.2%という3分の2の投資家から賛成が集まった。 【参考ページ】ExxonMobil shareholders defeat the board in climate rebellion 【参考ページ】Shareholders force ExxonMobil to come clean on cost of climate change

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【アメリカ】SEC、エクソン・モービルに気候変動提案を株主総会議題にするよう指示

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 ロイター誌が報じたところによると、米証券取引委員会(SEC)は3月22日、世界最大の民間石油企業エクソン・モービルに対し、同社の株主であるニューヨーク州政府会計監査官(Comptroller)が要求する気候変動に関する株主提案を、年次株主総会での議題の中に含めるよう指示した。この株主提案は、同社に対して、気候変動及びそれに関する法整備が同社の事業活動遂行能力に与える具体的なリスクを特定するよう求めている。  エクソン・モービルはこれまで本件株主提案に対し、同社は"Energy and Carbon – Managing the Risks"という報告書をすでに2014年にも発表しており適切な情報開示を実施済であり、さらに提案内容そのものが曖昧だと、退ける考えを伝えていた。そのため、ロイター誌は、この決定はエクソン・モービルにとっては敗北といえると論じている。  ニューヨーク州政府会計監査官は、1,783億米ドル(約20兆円)のニューヨーク州退職年金基金の運用責任者の職責も務める。今回の株主提案は実際は共同提案の形をとっており、英国国教会、バーモント州退職年金基金、カリフォルニア大学退職年金基金、ブレイナード財団等も含まれており、合計するとエクソン・モービル株式を10億米ドル以上所有する勢力となる。  しかしながら、米国では、個別の株主提案に対して、経営陣が株主に賛成・反対のどちらを取るべきかを推奨することは珍しくない。今回の提案に対し、同社の立ち位置はまだはっきりしない。さらに、株主総会で実際にこの株主提案が可決されるかどうかも未知数だ。同社の株主は、気候変動の専門家を取締役に加えるべきだとする株主提案を、昨年の株主総会で79%もの反対票を投じて否決した経緯があり、今回の気候変動への取り組みを進展させる議決が多数の株主から賛同を得ることは容易ではない。  証券取引委員会とエクソン・モービル社との間には他にも二酸化炭素関連の情報を巡る調査中のケースがある。ニューヨーク州司法長官を務めるEric Schneiderman氏は、同社が気候変動リスクに関して一般の人々や株主を欺いたとし、記録文書、Eメールその他の証拠書類の提出を求める召喚状を送り、エクソン側の弁護士との応酬を重ねている最中でもある。 参照URL 【参照ページ】Exxon Mobil must allow climate change vote: SEC 【参照ページ】SEC Orders Exxon Mobil Shareholder Vote on Climate Data 【企業サイト】Exxon Mobil

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