private 【国際】KnowTheChain、ICT40社の強制労働対応ランキング2018発表。日本企業7社平均以下

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 英人権NGOのKnowTheChainは6月17日、情報通信(ICT)業界の強制労働問題への対応状況を評価した2018年ランキング「2018 Information and Communications Technology Benchmark」を発表した。世界上位40社が対象。自社対応だけでなくサプライチェーンでの取組も大きな評価項目となった。同ランキングは2016年にも実施された。  評価対象となった企業は、アップル、インテル、HP、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ、サムスン電子、TSMC(台湾集積回路製造)、鴻海科技集団(フォックスコン)、テキサス・インスツルメンツ、マイクロン・テクノロジー、NVIDIA、アプライド・マテリアルズ、ASMLホールディングス、SKハイニックス、シスコ・システムズ、マイクロソフト、クアルコム、エクリソン、ブロードコム、ノキア、アマゾン、京東方科技集団(BOE)等。日本企業では、日立製作所、キヤノン、東京エレクトロン、任天堂、村田製作所、京セラ、HOYA、キーエンスの8社が対象となった。  評価は (more…)

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【国際】ITP、強制労働原則を策定。ヒルトン、IHG、ハイアット、マリオット等ホテル大手13社が署名

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 国際観光パートナーシップ(ITP)は6月12日、サプライチェーンを通じた強制労働の撲滅を進める新たな原則「Principles on Forced Labour」を発表した。ホテル業界が強制労働の一つの温床となっている状況に鑑み、業界として強制労働撲滅に取り組む。ホテルグループ13社が同原則に署名した。  ITPは、サステナビリティ推進NGOの英Business in the Community(BITC)が1993年に開始した観光業界対象のイニシアチブ。現在、100カ国以上のホテル大手が加盟しており、ホテル物件数は約23,500。これまでも、二酸化炭素排出量削減、水資源保全、若年者雇用、労働条件改善等の分野で業界としての目標を発表してきた有力団体。  今回発表の原則は、「移動の自由」「求職者の採用費負担なし」「雇用債務なし」の3つの原則で構成されている。いずれも強制労働の形態の一つとして国際的に認識されているものに対応したもの。例えば、移動の自由は、従業員を寮等に強制的に居住させ移動に関しては雇用主の許可が必要だとする慣行に対応するもの。また、就職時に求職者に対し採用コストを負担させ、支払えない求職者に対しては借金とし、払い終えるまで過酷な環境下で働かせ続けるというものも強制労働とみなされている。  署名した13社は、ヒルトン、ハイアット、インターコンチネンタルホテル・グループ(IHG)、マリオット・インターナショナル、フォーシーズンズ、ラディソンホテル・グループ、タージ・グループ、ダイヤモンド・リゾート・インターナショナル、NHホテル・グループ、Soneva、ウィットブレッド、ウィンダム・ホテルズ・アンド・リゾーツ。 【参照ページ】ITP launches Principles on Forced Labour

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【アメリカ】コカ・コーラと国務省、サプライチェーン労働者の人権保護でブロックチェーン活用

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 飲料世界大手米コカ・コーラ・カンパニーと米国務省は3月16日、世界中の強制労働という人権侵害を撲滅するためブロックチェーン技術を用いたサプライチェーン管理プロジェクトを発足すると発表した。ブロックチェーン技術を用いることでサプライチェーンの透明性を高めるとともに、確認プロセス事務コストを削減する。今回のプロジェクトは、国務省にとって社会課題解決のためにブロックチェーン技術を活用するプロジェクト第1号となる。  今回のプロジェクトは、サプライチェーン上の労働者の契約内容をブロックチェーン技術を用いて管理することを狙う。技術構築では、米IT企業Bitfury Groupがブロックチェーン・プラットフォームを構築し、米Emercoinもブロックチェーン・サービスを提供する。また、ブロックチェーン業界団体Blockchain Trust Accelerator(BTA)も協力する。米国務省は労働者保護のノウハウを提供する。

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【タイ】「漁業での人権侵害が蔓延」人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ報告

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 国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチは1月24日、タイの漁業では強制労働等の人権侵害が引き続き蔓延しているとする報告書「Hidden Chains: Forced Labor and Rights Abuses in Thailand’s Fishing Industry」を発表した。タイ政府は、抜本的な改革を宣言しているものの、実効性のある進展は見えないという。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、EU、米国、日本の消費者に向け、人権侵害に関与しない漁業の重要性を訴えた。  報告書によると、タイ漁業には、カンボジアやミャンマーからの移民労働者が多数働いており、雇用主から借金漬けにされ過酷な労働環境から逃げられなくする行為が蔓延しているという。また、給与も最低賃金を下回り、さらに期日通りに払われいことも常態化しているようだ。移民労働者には、タイ労働法が及ばないため、労働組合を結成する権利もない。  タイ漁業については、すでにEUは2015年、違法・無報告・無規制(IUU)への関与があるとして「イエローカード」を警告し、タイからEU域内への魚介類輸出を禁止する措置をちらつかされている。一方、韓国、フィリピンの「イエローカード」指定は解除された。また米国政府も、2017年の人身取引(TIP)報告書の中で、タイを特別調査の対象となる「Tier 2ウォッチリスト」に位置づけた。  タイ政府は2014年に「水産業における労働権保護命令」を発し、国際労働機関(ILO)条約の一部義務を国内法化した。これにより、移民労働者の業務中の携帯義務や漁船出入港時の乗組員名簿提示義務が定められ、漁業中に殺害や行方不明になるリスクは減少した。また、船舶監視システムや長期漁業を最長30日に制限する措置もとっている。  ヒューマン・ライツ・ウォッチは今回の報告書作成にあたり、現地で移民労働者または元移民労働者248人にヒアリングを実施。タイ政府の漁船検査や取締は徹底されていない事実を暴き出した。  今回の報告書は、EUの欧州議会でも報告された。 【参照ページ】Thailand: Forced Labor, Trafficking Persist in Fishing Fleets 【参照ページ】EU acts on illegal fishing: Yellow card issued to Thailand while South Korea & Philippines are cleared

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【国際】トムソン・ロイター財団、2017年奴隷撲滅賞で4社表彰。アディダス、インテル、C&A等

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 トムソン・ロイター財団は11月15日、サプライチェーン上の強制労働撲滅を世界的にリードした企業を表彰する賞「Stop Slavery Award」の2017年受賞企業を発表した。同表彰制度は昨年第1回が行われ、今年は2回目。  今年の受賞企業は、アディダス、C&A、英Co-op、インテルの4社。とりわけアディダスは「傑出賞(Outstanding Achiever)」も受賞した。また、警備人材派遣FSI Worldwideが進めた公正で倫理的な採用に対し賞状を授与した。  同賞の選考プロセスは、まず、トムソン・ロイター財団が大手弁護士事務所ベーカー&マッケンジー法律事務所と共同で開発した質問票に応えた企業のみを選考対象となる。質問表には記載されている内容は、企業のコミットメント、報告、パフォーマンス管理、エンゲージメント、リスクアセスメント、調査、改善等。回答した内容は第三者機関であるUplift Worldwideが各項目を1から10までの10段階で評価し、受賞候補企業を選出する。次に、受賞候補企業は、外部審査員により審議され、最終的に受賞企業が選出される。  アディダスは、強制労働撲滅に向けた透明性、調達基準、実践度合いが高く評価された。C&AとCo-opも英国現代奴隷法等の法規制基準より高い基準で事業を運営していることが評価された。またインテルは強制労働の撲滅に向け自社のIT分析力や人工知能(AI)を活用したイニシアチブを展開していることが評価された。 【参照ページ】adidas, Co-op, Intel and C&A win Stop Slavery Award

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【国際】2016年の現代奴隷4,000万人、児童労働1.5億人。ILO統計発表。減少速度が低下と警鐘

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 国際労働機関(ILO)と国際人権NGOのWalk Free Foundation(WEF)は9月19日、世界全体の2016年の現代奴隷の数が4,000万人だったと発表した。またILOは同日、同年の5歳から17歳までの児童労働の数を1億5,200万人と発表した。  現代奴隷の防止に向けては、ILOが中心となって国際的なアライアンス「Alliance 8.7」が2016年9月21日に発足している。国連持続可能な開発目標(SDGs)の目標8のターゲット7には現代奴隷を2025年までに撲滅することが掲げられており、「8.7」という名称が付けられた。この中で現代奴隷の定義は、強制労働と強制結婚の双方を合わせたもの。強制労働には、ヒューマントラフィッキングや家庭内や企業による強制労働、性産業での強制動労、軍、刑務所での労働搾取など政府が関与している(State-imposed forced labour)の3つに分けられる。  今回の発表の統計では、現代奴隷4,000万人のうち、強制労働2,500万人、強制結婚1,500万人。強制労働の数は2,500万人。そのうち1,600万人が家庭内労働、建設、農業等で従事。約500万人は性産業に従事、約400万人は軍、刑務所での労働搾取など政府が関与している。また、全体のうち女性が2,900万人と全体の71%を占め、ほとんどが性産業に強制労働として従事させられている。また、児童も1,000万人と全体の約25%を占めた。18歳未満で強制結婚をさせられた児童の数は570万人。そのうち44%は15歳未満で強制結婚させられていた。  ILOの国際条約上の定義では、児童労働には、放課後や休日に家業を手伝うことや日常的なお手伝いは含まれない。そうではなく、大人と同じような勤務状態にある児童が世界で1億5,200万人いる。そのうち8,800万人が少年、6,400万人が少女。この数は、世界全体の児童の約10%を占める。業種別では、農業が70.9%と最多。17.1%がサービス産業、11.9%が工業分野。一方、地域別では、アフリカに7,210万人、アジア太平洋に6,200万人、北米・南米に1,070万人、欧州・中央アジアに550万人、中東に120万人。児童労働の中でも、5歳から14歳と低年齢の児童のうち3分の1は学校に通えていない。また、5歳から14歳のうち38%、15歳から17歳のうち43%は、危険有害労働(hazardous work)に従事している。 (出所)ILO「Global Estimates of Child Labour 2012-2016」  それでも児童労働は2012年から比べると、実数、割合ともに減少してきている。児童労働従事数は2012年の1億6,800万人から2016年には1億5,200万人に減少。世界の児童全体に占める割合も10.6%から9.6%に減少した。危険有害労働従事数も2012年の8,500万人から7,300万人に減少している。しかし、2008年から2012年までの4年間に比べ減少スピードが3分の1にまで落ちてきており、ILOは大きな危機感を抱いている。  ILOが実施している現代奴隷の集計作業は、各国関係者へのインタビューや国際機関等が保有しているデータ等100以上のデータソースから統計的に推計値を算出。別の国連機関である国際移住機関(IOM)も協力した。 【参照ページ】40 million in modern slavery and 152 million in child labour around the world

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【アメリカ】米中経済・安全保障問題検討委員会、中国の強制労働関与製品輸出を問題視

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 米連邦議会に設置されている米中経済・安全保障問題検討委員会(U.S.-China Economic and Security Review Commission, USCC)は8月8日、中国で強制労働に関与している商品が米国に輸入されていることを示す報告書「U.S. Exposure to Forced Labor Exports from China」を発表した。同委員会は2000年に設置され、米中間の経済・安全保障情勢を調査・モニタリングする機関。上院と下院双方の共和党、民主党の代表で構成されている。  同報告書は、米中貿易合意や米国法に反し、中国で強制労働に関与して生産された製品が米国市場に輸出されていると指摘。2015年に米国で制定された貿易円滑化・貿易執行法(TFTEA)により米国市場への流入を防止する措置は強化されたが、依然として国境で流入を防止することは難しいという見解を示した。また、中国政府は防止に向けた取組に非協力的だと批判した。 【参照ページ】U.S. EXPOSURE TO FORCED LABOR EXPORTS FROM CHINA 【報告書】U.S. Exposure to Forced Labor Exports from China

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【国際】EICC、強制労働撲滅のための「責任ある労働イニシアチブ」設立。幅広い業界に加盟呼びかけ

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 電子業界のサステナビリティ向上イニシアチブEICC(電子業界行動規範)は6月26日、強制労働との訣別を目指す「Responsible Labor Initative(責任ある労働イニシアチブ)」を設立した。  EICCは、最新版の行動憲章「EICC行動規範5.1」の中でも、強制労働を禁止する内容を盛り込んでおり、EICCとして強制労働に焦点を当てた活動をするのは今回が初めてではない。しかし、今回の「責任ある労働イニシアチブ」は、電子業界のサプライチェーン全体での強制労働撲滅を実現するため、幅広い業界からの加盟を呼びかけ協働アクションを起こしていくのが狙い。そのため、同イニシアチブは、EICCの既存のスタンダードやデューデリジェンスを基にしつつも、よりアクション面に重視を置いている。  同イニシアチブの加盟企業には、強制労働に関連したリスクアセスメント、自己点検・自主監査、チェックリスト、能力開発(キャパシティ・ビルディング)、広報・アドボカシーなどの様々なツールやサービスが受けられる。またEICC自身に加盟せず、同イニシアチブのみに加盟することも可能。  国際労働機関(ILO)によると、強制労働を強いられている人は、世界全体で約2,100万人もいる。 【参照ページ】Responsible Labor Initiative Launches to Promote Rights of Workers Vulnerable to Forced Labor 【イニシアチブ】Responsible Labor Initative

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【国際】人身取引を規制するILO条約が11月9日発効。英国を含む9ヶ国が批准済み

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 2014年6月に国際労働機関(ILO)総会で採択された「1930年の強制労働条約(第29号)の2014年の議定書」が11月9日発効した。この議定書は、1930年に採択された強制労働条約(第29号) が人身取引などの現代の問題に対応できるようにするため、同条約の改正を行うもの。発効までに批准を完了した国は、ニジェール、ノルウェー、英国、モーリタニア、マリ、フランス、チェコ、パナマ、アルゼンチンの9ヶ国。  今回発効した議定書は、強制労働の防止、被害者保護、物的・身体的損傷に対する補償などの救済を得る機会を提供する義務を政府に課すなど、政府の責任を強化している。とりわけ、移民労働者を不正かつ詐欺的な職業紹介行為から保護する措置を講じることを政府に求めるなど、人身取引(ヒューマン・トラフィッキング)と闘う内容を盛り込んでいる。  ILOは一般的な国際機関とは異なる運営を行っている。通常国際機関は一国が一票を持ち投票を行うが、労働問題を取り扱うILOでは政府、労働者代表、使用者代表がそれぞれ1票を持ち、3者が独立して投票を行う制度が採られている。2014年6月に同議定書が採択された際、日本は政労使ともに賛成票を投じているが、まだ批准には至っていない。一方、現代奴隷法を定めている英国は批准済みだ。  ILOは、国際使用者団体(IOE)と国際労働組合連合(ITUC)とともに、2018年までに50ヶ国以上が批准するよう「50 for Freedom」というキャンペーンを展開している。 【参照ページ】Landmark Forced Labour Protocol enters into force 【参照ページ】現代の形態の強制労働に取り組む新たな議定書を総会で採択

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【国際】食品、建設、アパレル企業は奴隷労働との関連性強い。RepRisk特別報告書

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 ESGリスクコンサルティング世界大手のRepRisk(本社はスイス・チューリヒ)は4月20日、イギリスの「現代奴隷法」制定1周年を機に、強制労働に関する報告書「RepRisk Special Report : Forced Labor」を発表した。「奴隷労働」とも呼ばれるこの労働慣行について、違法な実態として問題となるケースが多いのは、国別ではタイ、ブラジル、米国、カタール、中国。業界別では飲食料、消費財、建設・建築資材、ハードウェア機器、小売業だという内容をまとめた。とりわけ、移民労働者、先住民、水産漁業、パームオイル、密猟などの分野で強制労働が多いという。  今回の報告書では、経済界やNGOに対してあらためて強制労働の実態を伝えるとともに対応を検討するよう促している。2014年に国際労働機関(ILO)の調査によると、世界中すべての地域で合計で2,100万人の強制労働者がおり、その約半数が移民労働者。約90%は企業の経済活動によって搾取され、強制労働を通して違法に得た収益は年間1,500億米ドルに相当するという。収益の3分の1はアジア・太平洋地域で生まれているが、およそ同額がEUを含む先進国の経済活動とも関連しているという。  RepRiskは報告書の中で、強制労働に間接的にも関連している企業名を具体的に上げ、強い対応を求めている。食品・衣料品分野では、ウォルマート(米国)、カーギル(米国)、ネスレ(スイス)、ハーシー(米国)、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(米国)と米国企業が多く、サステナビリティ領域で著名なウォルマートやネスレもさらなる対応が必要であることが明らかにされた。衣料品分野のトップ5は、ウォルマート(米国)、GAP(米国)、ZARAを運営するインディテックス(スペイン)、ZARA International(スペイン)、H&M(スウェーデン)と、衣料品生産量そのものが多い世界大手が名を連ねた。建設分野では、国際サッカー連盟(スイス)、MRVエンゲンハリア(ブラジル)、BK Gulf(アラブ首長国連邦)、現代建設(韓国)、ヴァンシ(フランス)が挙げられた。  これらの企業が直面している事態の正しい理解のため、今回の報告書では事例の詳細報告が共有された。例えば、食料・飲料業界では、タイの水産業には、カンボジアやミャンマーからの移民労働者として毎年数千人が仕事を求めて来ており、サプライチェーン全体で人身売買・強制労働を基にした売上は年間80億米ドル(約8,600億円)に達するという。移民労働者は、ブローカーを通して仕事を斡旋され、船長の下で奴隷のように働かされており、拷問、レイプ、暴行、奴隷状態、人身売買そして殺人までが多発していることも報告された。  これに関連した内容としては、AP通信社は2015年3月、インドネシア・ベンジナ島で659人の船員が奴隷状態にあるとして国際移住機関(IOM)に保護されたと報じた。タイ人が419人、ミャンマー人が202人、カンボジア人が38人だったという。雇用していたのはプサカ・ベンジナ・リゾーシーズ(Pusaka Benjina Resources)社で、インドネシアで獲れた魚介類はタイに持ち込んでいた。事件の数ヵ月後に同社は業務停止処分、関係者は実刑判決を受けた。その時点でIMOは、4,000人ほどの人身売買・強制労働の犠牲者がベンジナ島付近で拘束されていると推察していた。同年8月には1,000人以上の船員がパプア・ニューギニアの海岸でタイの漁船から解放されるという事件もあった。中には10年以上にわたって拘束されていた人もいたという。その他、国際NGOのグリーンピースも、インドネシアのアラフラ海で合計189隻のタイのトロール船が約5,000人の奴隷船員を酷使していたことを報じている。  RepRiskの報告書では、これらタイの水産漁業における強制労働の現状について、小売業者にも責任の一端があると分析した。最も関与が深い企業としては、アルディ(スイス)、ミグロス(スイス)、ウールワース(オーストラリア・ニュージーランド)、ウォルマート(米国)等を挙げている。世界最大級の食料・飲料企業であるネスレも、タイに所在する自社の水産関連サプライヤーの従業員が奴隷状態を余儀なくされていたことを認めた。  また、RepRiskは同報告書の中で、強制労働分野での有力NGOのトップ5として、ヒューマン・ライツ・ウォッチ、International Labor Rights Forum、China Labor Watch、アムネスティ・インターナショナル、Institute for Global Labor and Human Rightsを挙げた。  英国で2015年10月29日に施行された「現代奴隷法(Modern Slavery Act 2015)」は、英国内に本部を置く企業に対し、企業およびサプライチェーンによる奴隷的な労働や人身売買に関する監視の方法を年ごとに報告するように要請している。企業報告は取締役会で承認し、経営トップが署名しなければならず、ホームページ上での掲載が定められている。 【報告書】RepRisk Special Report : Forced Labor 【機関サイト】RepRisk

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