【アメリカ】カルスターズ、民営刑務所CoreCivicとGEO Groupのダイベストメント決定。不適切運営

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 カリフォルニア州教職員退職年金基金(CalSTRS)理事会は11月7日、民営刑務所運営の上場企業2社CoreCivicとGEO Groupからの投資引揚げ(ダイベストメント)を決定した。保有株式売却は6ヶ月以内に完了させる。  民営刑務所運営企業からのダイベストメントの発端は、2018年5月にトランプ政権が入国書類なしで米国境を越えた親子を別々に刑務所に収容する「ゼロ寛容政策」を発令したことにある。カルスターズは、同政策を非人道的政策と位置づけ、CoreCivicとGEO Groupに対するエンゲージメント強化した。その後6月20日、トランプ政権は、国内外からの非難を受け同政策を撤回したが、カルスターズはエンゲージメントの中で、同2社の事業運営に不適切な点があることを発見。今回の決定に至った。  カルスターズは11月6日時点で、2社の株式と債券を合計12,142,211米ドル(約14億円)保有しているが、全て売却する。   【参照ページ】CalSTRS to Divest from Private Prisons

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【ヨーロッパ】英国国教会年金とAP7、欧州大手55社の気候変動ロビー活動を分析。対応変更促す

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 英国国教会年金理事会とスウェーデン公的年金基金AP7は10月28日、欧州大手55社の気候変動ロビー活動をチェックする新たなイニシアチブを発足した。すでに有力機関投資家も複数、イニシアチブへの参加を表明した。  今回のイニシアチブは、パリ協定が求める2℃または1.5℃目標に反するロビー活動を行う企業に対応変更を促すもの。参加した機関投資家らは、気候変動に逆行する態度を行う企業は「規制リスク」「システミック経済リスク」「レピューテーション・法務リスク」の3点で好ましくないという。同イニシアチブは、英NGOのInfluential Mapが55社を分析し、(1)気候変動ポリシー、ロビー活動の熱心度、企業規模による影響力の3点を基にした気候ポリシー・フットプリントと(2)標榜しているポリシーと実際のロビー活動内容の差の2つの観点で、対応が悪い企業を炙り出した。  気候ポリシー・フットプリントが悪い企業は、BASF、バイエル、リオ・ティント、アルセロール・ミタル、BP、RWE。また自動車業界も芳しくなかった。また、ポリシーと活動の差が大きい企業は、ロイヤル・ダッチ・シェル、BP、シーメンス。一方、評価が高かった企業は、ユニリーバ、SSE、イベルドローラ、ナショナル・グリッド、ネスレ。評価が低かかった企業にはエンゲージメントにより対応変更を迫る。  今回のイニシアチブに参加した機関投資家は、スウェーデン公的年金基金AP2、ERAFP(フランス公務員退職年金基金)、BNPパリバ・アセット・マネジメント、APGアセット・マネジメント、リーガル&ゼネラル・インベストメント・マネジメント、NNインベストメント・パートナーズ、Robeco、ハーミーズEOSが、ハーミーズ・インベストメント・マネジメント、Kempen Capital Management、Länsförsäkringar、MP Pension、Nykredit Asset Management、Öhman、Rathbones Greenbank、RPMI Railpen、Skandia。合計の運用資産総額は約2兆米ドル(約230兆円)。 【参照ページ】Pension funds challenge major European emitters on climate lobbying 【参照ページ】Climate lobbying analysis for investors on European corporations

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private 【ノルウェー】公的年金運用NBIM、投資先企業の取締役構成及びコミットメントで要求方針公表

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 ノルウェー公的年金基金GPFGの運用を担うノルウェー銀行投資マネジメント部門(NBIM)は10月26日、投資先企業のコーポレートガバナンス強化に関する方針メモを公表した。GPFGは約110兆円を運用する世界有数のアセットオーナー。今回発表したメモを、今後、投資先企業の議決権行使等に反映させていく。  今回のメモは、「取締役の業界専門性」「取締役のコミットメント」「取締役会議長とCEOの分離」の3つで構成。取締役の業界専門性では (more…)

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private 【オランダ】中央銀行、金融機関への気候変動ストレステスト実施。大規模財務損失発生と算出

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 オランダ中央銀行のオランダ銀行(DNB)は10月8日、オランダ国内にある銀行、保険会社、年金基金を対象とした気候変動ストレステストの結果を発表した。気候変動は、金融機関の財務状況に影響を与える懸念が高まっており、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)も金融機関にシステミックリスクを調査するよう求めている。オランダ銀行は、今回のストレステストの結果として、気候変動によるエネルギー転換がもたらす財務影響を大きいが、金融機関が早めに考慮に入れた経営を行うことで管理可能だと結論づけた。  今回のストレステストの対象となったのは、同国内の銀行、保険会社、年金基金。運用資産は、銀行が9,700億ユーロ(約126兆円)、保険会社が2,190億ユーロ(約28兆円)、年金基金が1兆670億ユーロ(約138兆円)で、合計2兆2,560億ユーロ(約293兆円)。中央銀行は、すでに各アセットオーナーの投資運用ポートフォリオの個別構成銘柄まで把握しており、今回、株式と債券、融資について各セクターへのエクスポージャーを全て分析した。  オランダ銀行が、今回ストリステストに用いたシナリオは全部で4つ。まず、 (more…)

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private 【日本】GPIF、投資先企業に気候変動対応求める国際機関投資家イニシアチブ「Climate Action 100+」加盟

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 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は10月9日、投資先企業に気候変動への対応を求める国際機関投資家イニシアチブ「Climate Action 100+」に加盟したと発表した。同イニシアチブには現在、機関投資家279機関、運用資産総額合計31兆米ドル(約3,500兆円)が加盟している。  Climate Action 100+の企業への要求事項は主に3つ。まず (more…)

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【アメリカ】カルパース、現職理事長が理事選で落選。ESG反対派ペレス氏が当選

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 米カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)は10月4日、理事選挙結果を発表し、官公庁代表ポストは現職で現在カルパース理事長を務めるプリヤ・マサー氏が落選。コロナ警察局長と警察官協会会長を務めるジェイソン・ペレス氏が当選した。  カルパースの最高意思決定機関である理事会は、13人の理事で構成。そのうち6人は選挙で選ばれ、政府代表、官公庁代表、学校代表、退職者代表が各一人ずつ、残り2人は横断的に選出される。任期4年。3人は政府機関からの指名で、州知事が2人、州議会が1人指名する。残り4人は、州政府高官が自動的に就任し、州財務長官、州会計長官、州人事長官と、州人事委員会代表者が選ばれている。各理事は、非常勤で理事職を兼務。マサー氏は、交通機関BARTで勤務している。  今回の選挙は、官公庁代表の理事選挙。8月31日から10月1日まで投票が行われ、ペレス氏が56.78%、マサー氏が43.22%の得票率だった。ペレス氏は、ESG投資懐疑派。選挙キャンペーン中も、対抗馬であったマサー現理事長のESG投資政策を批判していた。マサー氏は、選挙キャンペーンや利益相反に関する違反行為で複数回罰金処分を受けており、その点が有権者から忌避されたと見られる。有権者がESG投資に対してどのように反応したかは定かではない。  政府代表と学校代表のポストは、対抗馬が出ず現職が再選した。 【参照ページ】Perez Wins CalPERS Board Seat

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private 【日本】GPIF、環境型ESG株式インデックス選定発表。二酸化炭素排出量を考慮。運用額1.2兆円

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 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は9月25日、日本株と外国株の環境型ESG投資インデックスを選定したと発表した。採用されたのは、日本株は「S&P/JPXカーボン・エフィシェント指数」、外国株は「S&Pグローバル大中型株カーボン・エフィシェント指数(除く日本)」。両インデックスとも、インデックス開発世界大手米S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが開発したインデックスで、二酸化炭素排出量の気候変動対応にフォーカスしている。 【参考】【日本】GPIF、日本株ESGインデックスを3つ選定。ESG総合型で2つ、社会テーマで1つ(2017年7月3日) 【参考】【日本】GPIF、環境テーマ型ESGインデックス募集を改めて開始。日本株、外国株双方での運用目指す(2017年11月5日)  今回の選定に際し、GPIFの高橋則広理事長理事長は、「様々な企業に炭素効率性の向上や情報開示に取り組んでいただく一つのきっかけになれば幸い」「従来のESG指数では評価対象となっていなかった比較的規模の小さい上場企業にも採用の機会が開かれて」いると表明。気候変動リスクへの対応を重視したと語った。  S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスのカーボン・エフィシェント指数の特長は (more…)

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【アメリカ】ニューヨーク市年金基金、低炭素投資運用額を2021年までに4500億円に倍増。気候変動対策

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 米ニューヨーク市のビル・デブラシオ市長、スコット・ストリンガー財務長官、ニューヨーク市年金基金の理事らは9月13日、ニューヨーク市年金基金の低炭素投資分野での運用額を現在の20億米ドル(役2,250億円)から、2021年までに40億米ドル(約4,500億円)にまで倍増させる新たな目標を発表した。同基金の現在の運用資産総額は1,950億米ドル(約22兆円)で全体の約2%に相当する。  今回の目標は株式だけでなく全アセットクラスで達成する数値。再生可能エネルギー、省エネ等の気候変動対策分野への投資となる。同市は2017年12月、化石燃料資産保有企業からのダイベストメント(投資引揚げ)方針も発表している。 【参考】【アメリカ】ニューヨーク市財務長官、市管理の年金基金に化石燃料ダイベストメントを数週間以内に提案(2017年12月26日) 【参考】【アメリカ】ニューヨーク市、化石燃料ダイベストメント戦略策定の具体的プロセス開始(2018年4月28日)  ニューヨーク市が管理している年金基金には、ニューヨーク市職員退職年金基金(NYCERS)、ニューヨーク市教職員退職年金基金、ニューヨーク市教育委員会退職年金基金(BERS)、ニューヨーク市消防士退職年金基金、ニューヨーク市警察官退職年金基金の5つ。個別の投資判断は、各年金基金の理事が決定する仕組みとなっている。 【参照ページ】Mayor and Comptroller Announce Pension Fund Goal To Invest $4 Billion In Climate Change Solutions By 2021

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【アメリカ】UNEP FI、PRI等、企業年金基金向けにESG投資とエリサ法の関係を整理。レポート発行

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 国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)、国連責任投資原則(PRI)、米Generation Foundationは9月6日、米企業年金基金向けに、ESG投資とエリサ法(従業員退職所得保障法)との関係を整理したレポート「Untangling stakeholders for broader impact: ERISA plans and ESG incorporation」を発行した。米国でのフィデューシャリー・デューティーの考え方を示した。  UNEP FI、PRI、Generation Foundationの3者は2015年、世界のフィデューシャリー・デューティーの考え方を整理したレポート「Fiduciary Duty in the 21st Century 」を発行。2016年1月からは、国別のロードマップを作成する3年間のプロジェクトを開始し、2016年10月には米国のロードマップを発行。その後も、米国での政策動向や提言に関するレポートを数多く発表してきた。  米国では、エリサ法が企業年金基金に対するルールを定めている。米国の企業年金基金も日本と同様、確定給付型(DB)から確定拠出型(DC)への移行が進展。ESG投資の観点では、DC型年金基金は、年金管理者に真当な運用オプションやストラクチャー整備を貫徹するインセンティブに欠けるという課題を抱えている。2018年4月に労働省(DOL)が「Field Assistance Bulletin No. 2018-01」を発行。ESG投資を実施する企業年金基金に対し、財務リターンを減らすことがないように慎重に判断するよう要求した。また、2018年5月には米政府監査院(GAO)は労働省に対し、ESG投資オプションを、適格デフォルト投資選択肢(QDIA)として用意することが年金管理者の責任として認められるかの明確化、及び労働省に対し年金管理者がESG投資を促進することをサポートするためきちんとした情報発表を行うことを要請した。  前述の内容については、現在も米国では様々な議論がなされているが、今回のレポートは、政策ではなく、企業年金基金の実際のステークホルダー・エンゲージメントに焦点を当てた。エリサ法は、考慮すべきステークホルダーとして、「年金制度スポンサー」「コンサルタント」「運用会社」「独立アドバイス提供者」「年金加入者」の5つを挙げているが、それぞれについてESG観点でのステークホルダー・エンゲージメントのあり方をまとめた。 【参照ページ】UNTANGLING STAKEHOLDERS FOR BROADER IMPACT: ERISA PLANS AND ESG INCORPORATION

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【ノルウェー】公的年金運用NBIM、世界中の企業の取締役会に海洋サステナビリティへの取組を要請

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 ノルウェー公的年金基金GPFGの運用を担うノルウェー銀行投資マネジメント部門(NBIM)は9月5日、世界中の企業の取締役会に対し、海や海洋資源の保全を要請する声明を発表した。特に事業モデルが海洋資源に依存する海運、漁業、養殖業、小売業、プラスチック関連企業、農業に対し、自社やバリューチェーン全体でのアクションを呼びかけた。  GPFGは、運用資産約100兆円の世界有数のアセットオーナー。幅広く世界中の企業に投資しているため、海洋保護への関心が非常に高い。NBIMは、海洋資源に関わる企業は基本的に負のインパクトを与える立場にあるため、環境への配慮が欠かせないとした。また、海洋の持続可能な活用に向け規制当局や消費者の意識が高まる動きは、企業にとってリスクと機会の双方の側面をもたらすと強調した。その上で、海洋が劣化することは、企業が長期的にリターンを上げる力を損なうとし、海洋サステナビリティに向け企業がアクションを行うことは、運用資産の長期的保護につながるとの見方を示した。  またGPFGは、気候変動、海洋酸性化、海洋温暖化により、海洋生態系に与える影響の包括的な理解は困難であり、国際的な規制も整備されていない中で、企業がとるべき率先的な取組として4つの観点を示し、さらに観点毎に詳細な要請内容をまとめた。 経営戦略に海洋サステナビリティの観点を統合 リスクマネジメントに重大な海洋関連リスクの観点を統合 マテリアリティの情報開示と指標及び目標に関係した報告 海洋関連のガバナンスで責任と透明性のある実践 【参照ページ】EXPECTATIONS ON OCEAN SUSTAINABILITY

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