【国際】国連グローバルコンパクト、Local SDG Pioneersプログラムを開始

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 国連グローバルコンパクトは2月18日、SDGs(持続可能な開発目標)の実現に向けた複数年にわたる計画「Local Network SDG Action Plan(地域ネットワークSDG行動計画)」を公表した。同計画は、80以上におよぶ国連グローバルコンパクトのローカルネットワークをSDGs実現に向けた戦略の立案から実行までを支援するものだ。  計画の中心となるのが、世界中で企業によるSDGsの実現に向けた行動を促す「Pioneers」と呼ばれるプログラムだ。同プログラムは、持続可能な開発に貢献しながらビジネスを成功させることができるということを示した地域のビジネスリーダーやチェンジメーカーを選定し、讃えるというものだ。Local SDG Pioneersに選定された人物は2016年の国連グローバルコンパクト・リーダーズサミットにおいて表彰される予定となっている。  このグローバルキャンペーンは新たなSDGに関わる事業機会に向けて行動を起こしている個人を特定するために、地域における最高の事業リーダーとチェンジメーカーという2つの選定基準を設けており、国連グローバルコンパクトの参加団体もしくはPRME(責任ある経営教育原則)加盟校と関わりがある人物であれば誰でも立候補可能とのことだ。  Pioneersの決定にあたっては、公的機関、民間、非営利の各セクターから選出されたPioneersの選定委員会が一連の基準に基づいて投票を実施し、ビジネスリーダー、チェンジメーカーのそれぞれのカテゴリで5人のファイナリストを選出する。その中で最多の投票を獲得したPioneerがリーダーズサミットで表彰され、さらに取り組みを深化させるために国連グローバルコンパクトとの1年間の協働プログラムに取り組む。  国連グローバルコンパクトのエグゼクティブ・ディレクターを務めるLise Kingo氏は「我々の新たなLocal SDG Pioneersキャンペーンは、グローバルのゴールをローカルのビジネスに落とし込むことを目指している。SDGsの実現に向けて歩み始める際、国連グローバルコンパクトは先頭に立ってこれらのゴールの持続可能なビジネスイノベーションに向けたドライバーへの転換している」と語った。 SDGsで掲げられた目標はいずれも地球規模の大きな目標ばかりだが、その実現のためには世界各地の地域のビジネスリーダーやチェンジメーカーらの地道な取り組みやイノベーションが不可欠だ。どの地域でどんな活動を展開している人々がPioneersに選出されるのか、今後の展開が楽しみだ。 【参照リリース】UN Global Compact Launches “Pioneers” Programme as Part of SDG Roll Out Strategy 【参考サイト】Local SDG Pioneers 【団体サイト】UN Global Compact (※写真提供:lornet / Shutterstock.com)

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【国際】国連グローバルコンパクトら、Global Opportunity Report 2016を公表

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 国連グローバルコンパクトおよびDNV GL、北欧のシンクタンク、Monday Morning Global Instituteは1月26日、2016年版のGlobal Opportunity Reportを公表した。同報告書は、世界が直面している社会的課題やリスクを特定したうえで、それらをどのように機会へと転換することができるかについて示したものだ。  今年の報告書では5分野のリスクに対し、それらのリスクを機会に変える15の方策がまとめられている。データは世界中の5,567人の産業界・政府・社会的リーダーに対する調査(全回答者の83%に該当)に加え、8カ国から200人以上の専門家による知見を集積したものだ。報告書で挙げられている最も切迫したリスク、およびそれに対応した機会は下記の通りだ。 ・リスク:若い世代の活躍の場が少ない(42%) ・機会:デジタル労働市場の活用、技術・技能面での格差是正、未来起業家の育成 ・リスク:輸送により加速する二酸化炭素排出(21%) ・機会:柔軟な移動システム、クラウド型輸送システム、輸送量の少ない都市 ・リスク:生命を救う医薬品への耐性(15%) ・機会:精密な治療、抗生物質を使用しない食品、抗生物質分野の新たなビジネスモデル創出 ・リスク:食糧危機(14%) ・機会:農業へのスマート技術の導入、食品廃棄の削減、新たな食習慣 ・リスク:海洋生物多様性の喪失(8%) ・機会:海洋関連経済の再生、製品ライフサイクルのループを閉じる、海洋へのスマート技術導入  世界のリーダーらが最も切迫したリスクと考えているのは若年層の雇用に関する課題で、それを機会に変換するためにはデジタル分野での活躍に可能性を見いだし、技術・技能のギャップを埋めるべきだと考えていることが分かった。また、未来志向型の起業家育成も重視されている。  また、産業界のリーダーらは社会リスクに対処する鍵を握るのはテクノロジーと経済だという信念を持ちつつも、政府に対してもさらなる努力を求めており、昨年国連で採択されたSDGsは大きなビジネスポテンシャルを秘めていると考えていることも分かった。  Monday Morning Global InstituteのCEO兼創設者であるErik Rasmussen氏は、「我々は昨日までの方法で今日の問題を解決することができない。仕事の消滅、ロボットの出現などによる若者の失業などの複雑な課題に対処するために、新たな機会は喫緊に必要とされている」と語る。  同報告書からは、世界中のリーダーらが同じメッセージを発していることが分かる。それは、世界には気候変動から食糧危機、若年失業にいたるまで多くの社会的リスクが存在しており、それらの多くが喫緊の対処を必要としている一方で、それらは同時に最大のビジネスチャンスともなるということだ。喫緊のリスクをどのように機会に変えることができるのか、業界や規模を問わず全ての企業が考えるべきときが来ている。 【レポートダウンロード】2016 Global Opportunity Report 【参照リリース】New report reveals: Business a key activist in turning global risks into opportunities 【団体サイト】UN Global Compact 【団体サイト】Monday Morning Global Institute 【企業サイト】DNV GL

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国連グローバル・コンパクト(UNGC)

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 国連グローバル・コンパクト(UNGC)とは、1999年の世界経済フォーラム(ダボス会議)にて当時の国連事務総長コフィ・アナン氏が提唱した持続可能な成長を実現るための世界的な枠組みのことです。  国連グローバル・コンパクトは、人権の保護、不当な労働の排除、環境への取り組み、腐敗防止の4つの分野10の原則を掲げています。 原則1:企業は、国際的に宣⾔されている⼈権の保護を⽀持、尊重すべきである 原則2:企業は、⾃らが⼈権侵害に加担しないよう確保すべきである 原則3:企業は、結社の⾃由と団体交渉の実効的な承認を⽀持すべきである 原則4:企業は、あらゆる形態の強制労働の撤廃を⽀持すべきである 原則5:企業は、児童労働の実効的な廃⽌を⽀持すべきである 原則6:企業は、雇⽤と職業における差別の撤廃を⽀持すべきである 原則7:企業は、環境上の課題に対する予防原則的アプローチを⽀持すべきである 原則8:企業は、環境に関するより⼤きな責任を率先して引き受けるべきである 原則9:企業は、環境に優しい技術の開発と普及を奨励すべきである 原則10:企業は、強要と贈収賄を含むあらゆる形態の腐敗の防⽌に取り組むべきである  国連グローバル・コンパクトはの10原則の遵守に賛同する企業は、国連グローバル・コンパクトに署名を行うことができます。2015年7月時点では世界約160ヶ国、1万3000を超える団体から署名が集まっています。民間企業による持続可能な取り組みの世界的フォーラムを開催する等、国連機関と民間企業の連携を図る場となっています。  日本においては、2003年にグローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)が発足し、2011年に法人化されました。2015年8月時点で205企業・団体が加盟しており、国内での取り組みとして東日本大震災復興支援活動をはじめ、年度ごとに環境経営やSRIなどの分科会を開催しています。 参考サイト UN Global Compact グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン

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2015/08/31 辞書

【国際】国連と企業の協働に関する改訂ガイドラインが公表

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 国連事務総長のBan Ki-moon氏は8月21日、国連と企業の協働に関する改訂版ガイドライン "Guidelines on a Principle-based Approach to the Cooperation between the United Nations and the Business Sector(国連と民間セクターの協働に向けた原則主義に基づくガイドライン)"を公表した。ガイドライン改訂にあたっては国連グローバルコンパクトがUN Private Sector Focal Points と共に取りまとめを主導した。  同ガイドラインはポスト2015年開発アジェンダの実現に向けて国連と企業が協働する上で重要となるフレームワークを提示するもので、民間セクターに対し、さらなる透明性の向上やインクルージョンの推進などを呼びかけている。  また、同ガイドラインは国連グローバルコンパクトを目標達成に向けた主要な原則として位置づけており、加えてUN Guiding Principles on Human Rights and Business(ビジネスと人権に関する国連フレームワーク)、Children’s Rights and Business Principles(子どもの権利とビジネス原則)、Women's Empowerment Principles(女性のエンパワーメント原則)も参照している。  さらに今回の改訂版では「透明性」と「ステークホルダーに対する説明責任」についても明記されており、国連と企業のパートナーシップに基づく活動に関する全て情報を公開するべきだと記載されている。また、両者のパートナーシップは人々の関心に対応できる適切な仕組みを特定し、確立する必要があり、全ての協力活動が適用可能な社会・環境政策やメカニズムと整合性のあるものにすべきだと指摘している。  今月、国連加盟193か国は2030年に向けた次の15年の「持続可能な開発目標(SDGs)」について合意した。(※参考記事「【国際】国連加盟国、持続可能な発展に向けた2030年までの新開発目標に合意 」)その中には貧困や飢餓の撲滅、格差解消、男女平等、再生可能エネルギーの推進、気候変動対策など17の目標が掲げられているが、そのいずれの目標を達成する上でも国連と民間セクターによる協働は欠かせない。今回のガイドラインはそのための基礎となる原則主義のフレームワークを提示しており、企業が国連とのパートナーシップを成功させる上での指針となる。 【レポートダウンロード】Guidelines on Cooperation between the United Nations and the Business Sector 【参照リリース】UN Secretary-General Issues Improved Guidelines for UN-Business Cooperation, Calls for Greater Inclusion and Transparency 【団体サイト】UN Global Compact (※写真提供:Osugi / Shutterstock.com)

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【中国】国連グローバルコンパクトが気候変動サミットを開催、中国大手10社らがコミットメントを発表

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 国連グローバルコンパクトの中国ネットワークは7月23日、北京で"2015 China Summit on Caring for Climate"を開催した。今年で3度目となる同サミットには政府関係者や中国大手企業の経営者、投資家などが一堂に集結し、炭素価格や水・グリーンテクノロジー、グリーンファイナンス、低炭素技術など、気候変動に立ち向かうために中国企業や地元政府、その他のステークホルダーがとるべきアクションについて広範に話し合われた。  同サミットはUNFFFC(国連気候変動枠組み条約)事務局、UNEP(国連環境計画)、国連グローバルコンパクトが主導している気候変動対策イニシアチブ、"Caring for Climate"の関連イベントだ。”Caring for Climate”には現在約400社の企業が参画しており、そのうちの約半数が発展途上や新興市場に拠点を置く企業となっている。  サミットの中では、既に風力や太陽光発電など再生可能エネルギー分野における世界最大の投資国家となっている中国を牽引する企業10社が、それぞれ自社の気候変動対策に向けた新たな取り組みを発表した。中国の鉄鋼大手、宝鋼集団(バオスチール・グループ)は、家の建築を車の製造と同様のスタイルにし、環境に配慮した建設や鉄骨造の推進を通じて建設プロセス全体におけるCO2排出量を20%削減するといったアイデアを発表した。  また、中国の商業銀行ビッグ4の一行、中国工商銀行はグリーン・クレジットという概念を様々な融資サービスに統合する取り組みを発表したほか、中国石油最大手の中国石油加工(シノペック)は2025年までにエネルギー効率を100%向上させる(CO2排出8100万トン分の削減、9億4千万本の植林に相当)というキャンペーンを紹介した。  その他にも、中国最大の送電会社、国家電網(ステート・グリッド・コーポレーション)は超高電圧やスマートグリッド、クリーンエネルギーの統合を進めるとともに「グローバル・エネルギーのインターネット」を推進する取り組みを、製紙大手のAPPは年間8万トンの石炭利用と3000万トンの炭素排出を削減する合計2億キロワット時規模のプラント8つを建設する歴史的な大規模太陽光発電プロジェクトについて、中国エネルギー・化学大手の中国中化集団(シノケム)は泉州における世界最先端の精錬廃棄物処理技術への230億元(約4620億円)の投資について、それぞれ発表した。さらに、上記以外にもオートデスク・ソフトウェア中国、海南航空、中国海洋石油総公司(CNOOC)がそれぞれ自社の気候変動対策に向けたコミットメントを示した。  世界電気自動車協会の初代代表で、中国の技術分野における最高機関、中国工程院の教授でもあるC.C. Chan氏は「電気自動車の急速な発展により、中国はこの分野において世界のリーダーとなれるかもしれない」と語った。  2011年の設立された国連グローバルコンパクト中国ネットワークには現在約300社の中国企業が加盟しており、中国における環境・サステナビリティを主導している。今回のサミットでは、世界でもますます影響力を高めつつある中国のトップ企業の多くが、続々と気候変動対策やサステナビリティを事業戦略の核に据えた取り組みを進めていることが改めて強調された。  世界的な気候変動目標達成のためには、世界最大のCO2排出国でもあり、かつ世界最大の再生可能エネルギー投資国でもある中国のリーダーシップ発揮が欠かせない。その鍵を握る中国大手企業らの取り組みには世界中から注目が集まっている。 【参考サイト】Caring for Climate 【参考サイト】2015 China Summit on Caring for Climate 【参照リリース】Top ten Chinese business responses to air quality, climate change, named at ‘Caring for Climate’ summit in Beijing 【団体サイト】UN Global Compact

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【国際】国連グローバルコンパクトと国際貿易センター、小規模農家のサステナビリティ向上に向けて協力

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 国連グローバルコンパクトと国際貿易センター(以下、ITC)は3月9日、小規模農家の環境、社会に配慮した持続可能な農業慣行と競争力向上、グローバルな食糧安全保障の実現に向けて協力すると発表した。  同日ニューヨークで行われた会合の中で、ITCの事務局長を務めるArancha Gonzalez氏と国連グローバルコンパクトの事務局長を務めるGeorg Kell氏は、小規模農家や農業セクターの中小事業者に対して国連グローバルコンパクトの掲げるFood and Agriculture Business Principles(FAB原則)の普及に向けて、ITCが運営するStandards Map toolとTrade for Sustainable Development(T4SD)platformを活用することで合意した。  ITCのStandards Mapは、農業セクターに関わる150以上のサステナビリティ基準や行動規範に関する包括的で比較可能な情報を提供しており、生産者や輸出業者、政策立案者、バイヤーらに対してより持続可能な生産と取引慣行を促している。  FABは2014年9月に公表された食料と農業に関する原則で、企業が農業生産における環境フットプリントの削減、農家コミュニティにおけるディセント・ワークの創造を実現しつつ、増加する世界人口と食糧問題にどのように対処するべきかについて定めたものだ。具体的には環境への責任、農家、労働者、消費者の権利の尊重、土地と資源の権利の尊重、新しい技術への投資、小規模農家・中小企業のキャパシティ開発を原則としている。企業が国連や政府、市民社会や他のステークホルダーと協働するためのフレームワークとして、FABの原則は食料と農業のサステナビリティ向上を目指す既存のイニシアチブを補完している。  今回の発表にあたり、国連グローバルコンパクトのGeorg Kell氏は「ITCは小規模農家の国際競争力向上において重要な役割を担っている。ITCのStandards Map上でFAB原則を広めるためにITCと協働できることを嬉しく思う。持続可能な農業の促進により、中小の農業事業者が貧困の終焉、栄養向上や食料保障の実現に貢献できるようになる」と語った。  世界の農業・食糧のサステナビリティ向上には、地域社会で実際に農業を営む中小規模の農家や事業者による持続可能な農業・事業慣行が欠かせない。今回の提携により国連グローバルコンパクトのFAB原則の更なる普及が期待される。 【団体サイト】UN Global Compact 【団体サイト】International Trade Centre 【参考サイト】Food and Agriculture Business Principles 【参考サイト】Standards Map tool / Trade for Sustainable Development(T4SD)platform

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【国際】世界各国の証券取引所、国際女性デーに合わせてジェンダー平等を呼びかけ

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 女性の差別撤廃と地位向上を訴える目的で国連が制定した国際女性デー(International Women's Day)に合わせ、世界中の証券取引所がUN Women、国連グローバルコンパクト、Sustainable Stock Exchanges(SSE:持続可能な証券取引所イニシアチブ)らの呼びかけに答える形でジェンダー平等と女性の職場、市場、社会における地位向上の実現を目指して取引所の鐘を鳴らした。  3月9日のニューヨークのナスダック市場では、第4回世界女性会議、北京宣言からの20周年と国際女性デーを記念し、UN Womenと国連グローバルコンパクトによる共同イニシアチブ、「女性のエンパワーメント原則(以下、WEPs)」の関係者らが見守る中、デロイトLLPの次期CEO、Cathy Engelbert氏が取引開始の鐘を鳴らし、大きな盛り上がりを見せた。  Engelvert氏は、「国際女性デーのためにナスダックでのオープニングを行うことは大変な名誉なことだ。デロイトはWEPsの7項目の開発に貢献しただけではなく、自社にその原則を取り込み、世界中でジェンダー平等を推進する努力をしている」と語った。  この世界同時イベントにはボンベイ証券取引所、イスタンブール証券取引所、エジプト証券取引所、NASDAQ、ナイジェリア証券取引所、OMXストックホルム、ワルシャワ証券取引所が参加したほか、UN Womenおよび国連グローバルコンパクトの地域支部の支援のもとでその他の証券取引所でもジェンダー平等を推進するイベントが開催された。  国連グローバルコンパクトのエグゼクティブ・ディレクターを務めるGeorg Kell氏は「ボンベイからニューヨークまで、ジェンダー平等のために鐘が鳴っている。WEPsおよびSSEの両方の主催者として、国連グローバルコンパクトは証券取引所、企業、投資家、政府と国連がジェンダー平等のために一丸となって協力することが必要だと考えている。政治、経済、生活のあらゆるレベルにおいて女性の完全かつ効果的な参画を実現するためには、全てのステークホルダーのより深いコミットメントが必要だ」と語った。  また、PRIのマネージングディレクターを務めるFiona Reynolds氏は「ジェンダーの平等は経営陣のダイバーシティから教育機会の平等にいたるまで、全ての人々に関わる問題だ。我々は多くの努力を続けてきたが、まだまだ先は長い。PRIは、全ての市場関係者がジェンダー平等の実現に向けて自身の取り組みを前に進めるよう呼びかけた証券取引所、企業代表者、国連関係者らによるリーダーシップを歓迎する」と述べた。  SSEなどを通じてサステナビリティ投資の推進においてリーダーシップを発揮している世界の証券取引所が、ジェンダー平等の実現においても積極的にイニシアチブをとり、企業に対して働きかけを行っている。この世界の大きな潮流の中で、未だ女性の役員・管理職比率が先進国で最低レベルにある日本は今後どのように対応していくのか、日本企業には具体的な行動が問われている。 【団体サイト】UN Women 【団体サイト】UN Global Compact 【団体サイト】Sustainable Stock Exchange Initiative 【団体サイト】Women's Empowerment Principles

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【国際】産業界、サステナビリティ課題に関わる機会の創出に自信

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世界の産業界は水不足や化石燃料依存といったサステナビリティ課題を新たなビジネス機会に変える強い自信を持っており、特にその傾向は新興国市場の製造業、金融業界で強い。 これは、DNV GL、国連グローバルコンパクト、北欧最大のイノベーションシンクタンクMonday Morning Global Instituteが共同で1月20日に公表したレポート、”Global Opportunity Report”の中で明らかにされた傾向の一つだ。 同レポートは21か国、6,000名以上の公共・民間セクターのリーダーに対する調査を基に、8か国、200名以上の専門家らの知見を総合して作成されたもので、レポート内では公共セクター、民間セクターの関心や社会や産業界に与える潜在的なインパクトに基づき、今世界が直面している5つのサステナビリティリスクとそれに対応する15の機会を特定している。 世界のサステナビリティ課題やリスクをどのように機会として捉えることができるかを示すのが狙いで、国連グローバルコンパクトはこの取り組みを通じて世界中のステークホルダーがサステナビリティに関連する機会やソリューションを探すことができるオープンなイノベーションプラットフォームを提供するとしている。レポート内に記載されているリスク及び機会は下記の通り。 リスク1:異常気象 今後数十年の間に異常気象の発生頻度はより増える可能性があり、特に人口集中エリアにおける影響が危惧されている。異常気象リスクに対する機会は下記の通り。 機会1:早期警告・予測サービス 機会2:レジリエンス投資 機会3:コスト効率の高い適応策 高精度な気象予測サービスや異常気象に強いレジリエントな建築への投資などが、人々の命を守ると主に大きなビジネスチャンスにもつながると期待されている。 リスク2:水不足 水不足は健康や社会の安定を脅かすだけではなく、食糧やエネルギーへの危機にもつながる。水不足リスクに対する機会は下記の通り。 機会1:水効率の高い農業 機会2:淡水の製造 機会3:優れた水規制 水を多く使用する農業分野では、最新のテクノロジーにより水利用を抑えつつ収穫量を増やす新たな手法が期待されているほか、淡水化・浄水化技術の発展、水の節約と投資を促す優れた規制も大きな機会となる。 リスク3:持続不可能な都市化 現在世界では毎日20万人が都市へと流入しており、人口密集コスト、汚染、不衛生などが将来の大きな危機となる可能性がある。都市化リスクに対する機会は下記の通り。 機会1:コンパクトで環境に配慮された都市 機会2:地方部の成長を促すイニシアチブ 機会3:スマートシティ 都市をコンパクトかつグリーンにすることでインフラコストを削減するとともに都市の魅力を高めること、また雇用機会の増加など地方部の成長を促進することで人口分散を図ること、ビッグデータやリアルタイム分析など最新テクノロジーを活用して都市の利便性を高めることなどが機会として挙げられる。 リスク4:非感染性の疾患 循環器系の疾患、がん、肥満、慢性の肺疾患などは人々の生活だけではなく経済の成長を阻害する要因ともなる。非感染性の疾患リスクに対する機会は下記の通り。 機会1:モバイル技術の活用 機会2:健康を促進する新たな金融メカニズム 機会3:日々の健康志向 モバイル技術を活用した良質なヘルスケアサービス・システムへのアクセシビリティ向上、社会福祉政策の推進や子供を対象とした健康イニシアチブへの民間投資などを促す新たな金融メカニズムの創出、健康的な食品の選択や十分な運動など日常生活における健康志向などが新たな機会として挙げられる。 リスク5:化石燃料依存 化石燃料への過度な依存が、温室効果ガス削減の努力だけではなく、公共セクターや民間セクターによる代替エネルギー技術の導入も抑制する。化石燃料リスクに対する機会は下記の通り。 機会1:規制に基づくエネルギー移行 機会2:エネルギー自立 機会3:グリーン消費者行動 規制によるイニシアチブがよりクリーンで効率的なエネルギー生成を促すとともに、新たなイノベーションに向けたインセンティブともなる。また、オフグリッドやマイクログリッドを通じたエネルギー自立、より環境や気候変動に配慮した生活を望む消費者の増加などが新たな機会として挙げられる。 同レポートの公表を受けて、エグゼクティブ・ディレクターを務めるGeorg Kell氏は「世界の企業は気候変動などのリスクに尻込みすることはなく、それらの課題に関連する機会を捉えることのポジティブな利益をますます認識するようになってきている。このレポートは、民間セクターが新興経済の最先端で持続可能な発展に向けて決定的に重要な役割を担うというターニングポイントに来ていることを示している」と語る。 また、同レポートではサステナビリティリスクと機会に対する捉え方の傾向として下記5つを挙げている。 水のイノベーションを最大の機会として認識 グリーンな消費者行動に対する期待 民間セクターは公共セクターよりも楽観的 製造業と金融業が最も自信を持っている 中国が最初、ヨーロッパが最後 水のイノベーションを最大の機会として認識 産業界のリーダーらは特に水不足への対応とグリーンな消費者行動に対して最も大きな機会を見出していることが分かったが、とりわけ水効率の高い農業に対する期待が高く、回答者の37%がこの機会は社会に大きな利益をもたらし、かつ自国にはその大きな余地があると考えていることが分かった。 DNV GLのCEOを務めるHenrik O. Madsen氏は「この調査が示す最も明確なシグナルの1つは、水不足の解決に対する自信だ。水不足は何百万もの人々に影響を与える非常に重大な問題であり、水のための争いが健康や成長、将来の繁栄にとっての大きな障害だと見なされている。今回の調査結果は、全ての人々が持続可能な形で水や衛生設備を利用できるようにするという国際的な目標に我々は到達することができるという楽観的な気持ちにさせてくれる」と語った。 グリーンな消費者行動に対する期待 また、化石燃料依存からの脱却に関わる機会についても前向きな見方が多く、もっとも期待されている機会としては、自宅における再生可能エネルギー利用の拡大、再生可能エネルギーを利用して作られた製品の積極的な選択など、より環境に配慮した消費行動への変化が挙げられている。 民間セクターは公共セクターよりも楽観的 さらに、公共セクターは主に規制面からの貢献が期待されているものの、サステナビリティ課題を機会と捉えて社会にポジティブなインパクトを生み出すことや、それを実現する能力については民間セクターよりも悲観的であることも分かった。 この結果に対し、Monday Morning Global Instituteの創設者、Erik Rasmussen氏は「この調査結果は我々を励ますと同時に不安にもさせている。持続可能なビジネス機会の追求への強い関心は民間セクターで非常に強い。しかし、公共セクターは同様には考えてはいないようで、これは残念なことだ。政府はサステナビリティと事業の両方を支援する法規制の策定により重要な役割を演じることができる。産業界と政府はビジョンとイニシアチブを共有し、対応しなければならない」と語っている。 一方で、同レポートはこの傾向が徐々に変わり始めている兆しについても触れている。レポートによれば、アジア、サブサハラアフリカ、南アフリカ地域の新興国における30歳以下の産業界のリーダーらは、規制によるエネルギー移行、や水規制などを最も大きな機会だと捉えていることが分かったという。 製造業と金融業が最も自信を持っている 新興国経済においてはサステナビリティ課題に紐づく市場機会の追求に積極的で、特に製造業、中でも中国は、課題を解決し、利益を生み出すことに対して強い自信を持っていることが分かった。 中国が最初、ヨーロッパが最後 地域別に見ると、中国は将来の見通しについて最も楽観的で、48%がサステナビリティを機会とすることに強い自信を見せている。また、中国に次いでインド(44%)、南アメリカ(37%)となっており、一方でヨーロッパは悲観的な傾向が強く、自信があると回答した割合は23%しかなかった。 今回のレポートからも分かる通り、現在世界が直面している様々なサステナビリティ課題は危機であると同時に、市場において新たな価値を生み出す大きな機会でもある。こうした機会に対して、中国やインドなど新興市場が特に積極的な姿勢を見せていることは心強い。また、業界別に見ると、一次資源と密接に関わる事業を展開している製造業と、世界の資産の投資先を決める上で重要な役割を果たしている金融業という、2つの多大な影響力を持つ業界が特に自信を持っていることも良い兆しだと言える。 それぞれのリスクや機会、国ごとの傾向などについて更に詳しく知りたい方はぜひ下記のレポートを見て頂きたい。 【レポートダウンロード】Global Opportunity Report 【団体サイト】Global Opportunity Network 【団体サイト】UN Global Compact 【企業サイト】DNV GL

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【国際】持続可能な企業がするべき5つのこと

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国連グローバルコンパクトは1月19日、持続可能な未来を実現するために企業が取り組むべきサステナビリティ活動の指針についてまとめたレポート“Guide to Corporate Sustainability: Shaping a Sustainable Future”を公表した。同レポートは企業のサステナビリティ活動において重要となる5つのポイントに焦点を当て、それぞれの要素が重要な理由や推進の方法、国連グローバルコンパクトの支援内容についてまとめたものだ。 国連グローバルコンパクトは、企業のサステナビリティ活動は自社の長期的な成功および市場の社会全体に対する価値提供を実現する上で必要不可欠だとしており、企業は国際的な原則に沿った責任ある事業運営と、自社を取り巻く社会を支援する行動をとる必要があるとしている。更に、サステナビリティを企業のDNAに深く浸透させるためには、企業は最大限のコミットメントを示し、自身の努力を毎年報告し、自社のコミュニティへの貢献することが求められるとしている。 レポート内で言及されている、持続可能な企業がするべき5つのポイントは下記の通り。 Principled Business(道義的なビジネス) Strengthening Society(社会の強化) Leadership Commitment(リーダーのコミットメント) Reporting Progress(進捗の報告) Local Action(地域における取り組み) 1. Principled Business(道義的なビジネス) いかなる企業にとってもサステナビリティは誠実な経営、つまり人権、労働、環境、腐敗防止の分野における基本的な責任を果たすことから始まる。グローバルコンパクトの掲げる10原則は企業の社会的責任に向けた共通言語と、規模や複雑性、地域に関わらず全ての企業を導くための枠組みを提供している。 2. Strengthening Society(社会の強化) 持続可能な企業は組織の壁を越えて自社を取り巻く社会を支えるための行動を取る。貧困、紛争、未就学労働、資源不足といった問題は事業の成功と存続に関わる戦略上の課題でもある。事業活動や投資、世界の隅々まで広がるサプライチェーンを通じ、企業は自社を取りまく社会状況が悪化してしまうと自身も繁栄できないことを分かっている。 3. Leadership Commitment(リーダーのコミットメント) 企業経営者は組織全体に対してサステナビリティは重要だという強い意志を示す必要がある。国連グローバルコンパクトへの参画には企業トップの公的なコミットメントと役員陣からの支持が求められる。また、リーダーシップとは、課題に対する経営陣の当事者意識、政策への適応、行政との連携、従業員教育とモチベーション向上、サプライチェーンの持続可能性向上、そして自社の活動および成果の報告といった重要な分野において主体的な行動を起こすことを意味する。 4. Reporting Progress(進捗の報告) 主な説明責任の手段として、国連グローバルコンパクトの加盟企業は一般的にサステナビリティ報告書やアニュアルレポートの一部に含まれている年次報告書Communication on Progress(COP)の作成が義務づけられており、国連グローバルコンパクトのWebサイトでは、28,000以上のCOPが閲覧可能となっている。 5. Local Action(地域における取り組み) 企業は国家や地域社会からの様々な期待を背負っており、企業が直面している課題の種類や支援する方法も多岐に渡っている。企業が草の根レベルでサステナビリティを実践するため、国連グローバルコンパクトのローカルネットワークは85ヶ国以上で研修やネットワーキング、パートナーシップ、アドボカシーなどを通じて企業を支援している。 現在国連グローバルコンパクトには160ヶ国にまたがる8,000以上の企業と約4,000の組織が参画しており、社会全体のサステナビリティ向上に向けて取り組んでいる。既に加盟している企業もそうでない企業も改めて上記5つのポイントを自社の事業活動と照らし合わせてみることで現状の課題が見えてくるはずだ。レポートの詳細を読みたい方は下記から。 【レポートダウンロード】Guide to Corporate Sustainability: Shaping a Sustainable Future 【団体サイト】UN Global Compact

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【アメリカ】サステナビリティ実現の鍵は「協働」と「経営層の関与」

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経営層の96%がサステナビリティ課題の解決には協働が必要であり、86%が企業のサステナビリティ活動においては経営陣が大きな役割を担うべきだと考えている。そんな興味深い調査結果が明らかになった。 ボストンコンサルティンググループ(以下、BCG)および国連グローバルコンパクトは1月13日、MIT Sloan Management Review(以下、MIT SMR)上で、企業のサステナビリティ活動においては競合企業やサプライヤー、政府、NGOなど他のステークホルダーとの協働および経営層が果たす役割が極めて重要だとする調査レポート”Joining Forces: Collaboration and Leadership for Sustainability”を公表した。 同レポートは113ヶ国、3795名以上の企業経営者・管理職層らを対象とする調査に基づくものだ。レポートによれば、サステナビリティ関連のパートナーシップに参画している企業の経営層の61%が、サステナビリティ活動の成功において「協働」は非常に効果的だという認識を示している。一方で、協働は未だ一般的な取り組みとはなっておらず、調査回答者の90%が協働の重要性を認識しているものの、実際に自社が積極的に他のステークホルダーと協働していると回答した割合は47%しかなかった。 MIT SMRの編集責任者で同レポートの共著者でもあるDavid Kiron氏は「協働は未だに一般的ではないものの、協働を実践している企業においては、変革に向けた戦略的な結果がもたらされているケースがますます増えてきている」と語った。また、「報告されている協働の半分以上が、事業を展開している市場の根本的な変化を目指しており、それ故にサステナビリティ活動は断片的なプロジェクトではなく、サプライヤーや顧客から政府、学術機関まで企業全体のエコシステムを巻き込んだものになってきている」と付け加えた。 また、同レポートでは協働に関する企業の経験曲線も示されている。現在1~3のサステナビリティ活動を協働している組織の中で、協働プロジェクトはとても上手く行っていると回答した割合は43%だったのに対し、50以上の協働を経験した組織は95%が上手く行っていると回答したという。 さらに、サステナビリティ活動を成功させるための鍵として経営陣が関与する重要性も指摘されている。回答者の86%が経営層は企業のサステナビリティ活動において大きな役割を担うべきだと考えているにも関わらず、実際に自社のサステナビリティ課題に対して経営層が適度にまたはそれ以上に積極的に関わっていると回答した回答者の割合は42%しかいなかった。 この差異は実際の活動パフォーマンスにも影響を与えており、経営層がサステナビリティに積極的に関わっていると認識されている企業においては、回答者の67%が協働は大きな成功をもたらしたと評価している一方で、そうではない企業の場合、協働が良い結果をもたらした、と回答した割合は半分以下だった。 国連グローバルコンパクトのエグゼクティブディレクターで同レポートの共著者でもあるGeorg Kell氏は「企業活動や投資活動が地球の隅々まで行き渡ったことで、企業はより複雑な不確実性やESGリスクに直面するようになってきている。汚職、気候変動、差別といった課題の多くは一つの組織による取り組みだけで対処することはできず、これまでにはない形で複数の企業が協働して取り組むことが決定的に重要となる。企業らは、共同で声を上げ、リスクや資源を共有することで、企業と社会の双方に利益をもたらす、変革力のある解決策を提供できるようになることに気づき始めている」と総括した。 自社のサステナビリティ活動で成果を上げるためには、協働の価値に対する経営層の理解を深め、いかに他のステークホルダーと有機的な連携を築くことができるかが鍵を握ると言える。レポートの詳細は下記から確認可能。 【レポートダウンロード】Joining Forces: Collaboration and Leadership for Sustainability 【企業サイト】Boston Consulting Group 【団体サイト】United Nations Global Compact 【企業サイト】MIT Sloan Management Review

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