【日本】アスクル、再生可能エネルギー100%「RE100」加盟。日本企業では3社目。EV100加盟も

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 通販大手アスクルは11月29日、事業活動において使用する電力を100%再生可能エネルギーにすることを目指す国際イニシアチブ「RE100」に加盟したと発表した。同時に、事業運営に関係する車両を電気自動車に転換する国際イニシアチブ「EV100」にも加盟した。RE100加盟は、日本企業として3社目。EV100加盟は、日本企業としてイオンモールに続き2社目。RE100とEV100の双方加盟は国内初。RE100とEV100は、双方とも国際環境NGOのThe Climate Group(TCG)が運営している。 【参考】【エネルギー】RE100と現在の加盟企業 〜再生可能エネルギー100%を目指す企業経営〜  アスクルは、RE100では、中間目標として2025年までに本社および物流センターでの再生エネルギー利用率100%を設定。これが実現すると全体の再生可能エネルギー比率は80%となる。さらに最終的に2030年までに、子会社を含めたグループ全体での再生エネルギー利用率を100%にする。  EV100では、2030年までに物流子企業ASKUL LOGISTの保有またはリース配送車両を100%EV化する。  アスクルは、2016年に「2030年CO2ゼロチャレンジ」を宣言。原料メーカーから同社までの上流サプライチェーン、同社から顧客までの下流サプライチェーンの双方で、二酸化炭素排出量をゼロにすると表明した。配送面では、2015年より子会社エコ配が東名阪中心部で自転車配送を開始している。今後は電力消費量の多い物流センターでの再生可能エネルギー比率向上と配送車両の二酸化炭素排出量削減が大きな課題となる。 【参照ページ】“2030年CO2ゼロチャレンジ”実現へ向けさらなる企業間連携を促進

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【アメリカ】UPS、牧場由来の再生可能天然ガス年間3,800万リットルの購入発表。CO2削減

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 米運輸大手UPSは11月20日、エネルギー分野プライベート・エクイティEnvironmental Energy Capital完全子会社のBig Ox Energyから、再生可能天然ガス(RNG)を2024年まで年間1,000万ガロン(約3,785万l)購入すると発表した。同分野への一企業の投資額としては過去最大。再生可能天然ガスとは、化石燃料ではなく、農場、廃棄物処理場、牧場等から出るバイオメタンガスのこと。  USPは今年初めにも、AMP Energyから今後5年間毎年150万ガロン(約570万l)の再生可能天然ガスを購入することでも合意。こちらのガスは、米インディアナ州のFair Oaks牧場の牛から出るガスを活用する。   UPSは再生可能天然ガスを用いることで、ディーゼル燃料を使用している現状と比べ、ライフサイクル全体で90%二酸化炭素排出量を削減できると試算している。同社は同社車両40%以上を2025年までにガソリンやディーゼル以外の燃料で走らせることを目標に掲げている。同社はすでにガス自動車5,200万台を走らせており、2016年には車両燃料の天然ガス消費量は6,100万ガロン。そのうち再生可能天然ガスの量は460万ガロン。2017年には再生可能天然ガスの量を1,400万ガロンにまで高める。すでに9,000万米ドル(約10兆円)を投じて、圧縮天然ガスステーション6ヶ所、圧縮天然ガストラクター390台、液化天然ガス車両250台を建設・購入する投資計画も発表している。 【参照ページ】UPS Agreement for 10 Million Gallon Equivalents a Year with Big Ox Energy is its Largest Commitment to Date

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【国際】世界カカオ財団と企業21社、コートジボワールとガーナの熱帯雨林保護・再生で協働

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 カカオ産業のサステナビリティ向上を目指す世界カカオ財団(WCF)は11月16日、気候変動枠組み条約ボン会議(COP23)の場で、新たなイニシアチブ「Frameworks for Action」の設立を発表した。世界のカカオの3分の2を生産するコートジボワールとガーナでカカオ栽培による熱帯雨林伐採を食い止め、国立公園を守る。熱帯雨林を保護することで大気中の二酸化炭素を固定化するにもつながり気候変動緩和にも貢献できる。  過去10年で、コートジボワールでは約210万ha(青森県と秋田県の足した面積)、ガーナでは82万ha(兵庫県の面積)の熱帯雨林が消失。その結果、コートジボワールではかつて国土の25%が熱帯雨林だったが、現在は4%未満にまで激減している。コートジボワールとガーナの熱帯雨林消失のうち4分の1がカカオ生産によるとものとみられている。カカオ生産により熱帯雨林破壊が進む背景には、現地のカカオ生産農家の間で、熱帯雨林を焼き払った土地でカカオを栽培したほうが実りが良いと信じられているという事情がある。 【参考】【西アフリカ】カカオ栽培により熱帯雨林が大規模消失。メーカー・流通企業の課題多い(2017年10月1日)  このままのペースで熱帯雨林破壊が進めばカカオ生産は持続可能でなくなってしまう。すると現地のカカオ農家の所得や雇用にも大きなダメージを与えることになる。そのため、熱帯雨林破壊を伴わない持続可能なカカオ栽培が、カカオを原料とするチョコレート産業を中心に大きな経営課題になっている。  今回のイニシアチブに参加するのは、チョコレート世界大手米マース、米モンデリーズ・インターナショナル、米ハーシー、米ギタード、米Blommer Chocolate Company、スイスのネスレ、スイスのバリーカレボー、ベルギーのゴディバ、伊フェレロ、仏Cemoi、デンマークのToms International、日本の明治、ニュージーランドのWhittaker's、カナダのCococo Chocolatiers、食品商社世界大手米ゼネラル・ミルズ、米カーギル・カカオ&チョコレート、シンガポールのオーラム・カカオ、スイスECOM Group、農業大手仏Touton、英小売大手セインズベリー、スイス育苗大手Tree Globalの21社。参加企業で世界のカカオ流通の80%以上を占める規模。  コートジボワールとガーナの両政府も、熱帯雨林地域の土地利用状況地図の更新やカカオ農家や地域社会の経済状況把握等、森林保護管理制度の向上をすでに開始している。今回のイニシアチブは、企業がカカオ流通の認証・モニタリング制度や衛星画像解析等を導入し、サプライチェーンの透明性を上げることで、政府の取組を後押しする。さらに政府と協働し、国レベルの透明性向上フレームワークなどの構築も支援していく。企業アクションの検討では、現地の農家やコミュニティと十分に対話していく方針も確認された。同時に企業はフレームワークに沿う具体的アクションの結果と進捗状況を毎年開示していくことでも合意した。  今回のフレームワークでは、「森林保護と再生」「持続可能なカカオ生産と農家の生活基盤整備」「コミュニティ・エンゲージメントと社会的インクルージョン」の3つを主なテーマとして掲げている。 森林保護と再生:国立公園や国立保護区の保護、都市部の緑地化、特にカカオ農家の侵入によって荒らされた森林保護区の再生 持続可能なカカオ生産と農家の生活基盤整備:持続可能なカカオ生産の集約化と生産性・農家の収入を増加させるための生産の多角化 コミュニティ・エンゲージメントと社会的インクルージョン:コミュニティ全体を巻き込み農家に社会的なセーフテティネットを提供 【参照ページ】Two-thirds of Global Cocoa Supply Agree on Actions to Eliminate Deforestation and Restore Forest Areas

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【国際】Urgewald、世界石炭関連約800社のデータベースを公開。投資家・銀行が主な利用者

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 国際環境NGO独Urgewaldは11月8日、ボンで開催された気候変動枠組み条約ボン会議(COP23)で、一般炭関連企業770社以上の統計データベース「Global Coal Exit List」(GCEL)を発表した。石炭探査、採炭、石炭貿易、輸送、石炭火力発電、石炭製造まで幅広い企業が対象に含まれている。従来の石炭データベースは約100社のみを対象にしたものが一般的だが、Urgewaldは今回のデータベースにより、機関投資家や銀行が広範囲に石炭リスクを把握できるようになるとしている。  GCELは、企業の年間石炭生産量、売上に占める石炭ビジネスの割合、石炭火力発電設備容量と発電に占める石炭割合等、主要な統計を提供している。また、石炭採掘の増産を計画している225社と、新たに石炭火力発電所を計画している282社も特定している。日本企業は22社が掲載。東京電力や関西電力、電源開発(Jパワー)等の大手電力会社、石炭資源開発、大阪ガス、新日鐵住金、JFEホールディングス、神戸製鋼所、三菱商事、住友商事、丸紅、三井松島産業、宇部興産等のデータが表示されている。  仏保険大手アクサや独GLS Bankは、GCELの活用に前向きなコメントを発表している。 【参考サイト】Climate Summit in Bonn: Publication of the database "Global Coal Exit List"

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【アメリカ】サウスウエスト航空、パイロット・CAが全員女性のフライトを同社初実現

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 米航空大手サウスウエスト航空は10月20日、カリフォルニア州セント・ルイスーロサンゼルス間で、機長、副操縦士を務める女性パイロット2名、女性フライトアテンダント4名による同社初の「女性のみのフライト」を実現した。このボーイング737MAX8機からは、出発後直後にパイロットと客室乗務員による写真がツイートで発信。女性のみのフライトを支援するメッセージも集まった。  サウスウエスト航空は米国で3番目、世界では7番目に大きな航空会社であり、約49,000人を雇用している。このような大手航空会社でも、女性だけのパイロットによる飛行が極めて稀だという。英紙インディペンデントは昨年来、女性パイロットに関するトピックを数回取り上げている。交通機関の中でも、特に航空機のパイロットに関してはジェンダー格差が激しいことに注目している。  英国では、男性パイロットが女性パイロットを16対1で大きく上回っており、英トムソン航空では33対1となっている。同紙よると、今年1月の時点で、英国の乗客が頻繁に利用するブリティッシュ・エアウェイズや、格安航空会社のイージージェット(easyJet)、モナーク航空、ライアンエアーでは、いずれも女性のパイロットがわずか6%だった。また、英国発着の300便のうち2人のパイロットがともに女性だったのはたった1便で、男女1人ずつが17便、残りの282便は男性だけだったという。  このような状況を改善する方策として、英国航空最大手イージージェットのCarolyn McCall CEOは、同社における新規パイロット訓練生の女性比率を2020年までに女性とする目標を掲げた。この目標を達成するため、毎年50人のパイロット訓練生を育成していく。同氏によると、女性パイロットは数が少ないだけでなく、その後機長に昇格できる人は極めて少ないとのこと。現在は世界中で女性の機長はわずか450人で、その内62人が同社で働いている。  女性機長が少ない理由は何か。その理由についてMcCall氏は、男女双方の乗客の中には女性パイロットによる操縦に対して違和感を覚える、落ち着かないと語る人がいることを挙げている。この課題に対しては、男性同様の厳格な試験をパスし男性と同じ資格を所持している女性パイロットが、いかに優秀かを示し偏見を払拭していくしかないと述べている。  また、インディペンデント紙は、英民間航空局が定める規定には、女性だけに適用される項目があることも取り上げた。例えばイージージェットでは、女性乗客は妊娠35週まで搭乗できるのに対して、女性パイロットは26週までとされ、27週目以降は出産後体調が完全に回復するまでパイロット資格が保留されるという。妊娠を特別視されることで、パイロットというキャリアを追求するのを躊躇してしまうことに繋がるのではないかという意見だが、これには安全面からの異論もあるかもしれない。  日本国内の航空会社でも、2015年時点でパイロット全体約5,000人のうち女性は約50人。英国の6%よりさらに低い1%に留まる。さらの女性機長はわずか5人で、世界中の女性機長450人のうち1%強を占めるのみ。 【参照ページ】Southwest Airlines Cerebrates First All-Female Flight Crew 【参照ページ】All-Female Fright Crews:On the Flight Deck, Male Pilots still Outnumber Female16 to 1 【参照ページ】Male Pilots Outnumber Females by 16 to 1 on UK Airlines 【参照ページ】パイロットや整備士の世界で生きるオンナたち

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【日本】日本海事協会、バラスト水管理条約発効に伴い、関連規則を改定

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 日本海事協会(ClassNK)は9月8日、同日発効した「船舶のバラスト水及び沈殿物の制御及び管理のための国際条約(バラスト水管理条約:BWM条約)」に基づき、「バラスト水管理設備規則及び同検査要領」を制定し、関連の「登録規則及び同細則」等を一部改正したと発表した。  バラスト水管理条約は、国際海事機関(IMO)で2004年2月に採択され、発効要件として批准30ヶ国以上、商船トン35%以上と定められたが、条約が定めるバラスト水管理システム(BWMS)の開発が進まず批准国がしばらく集まらなかった。2016年9月8日にフィンランドが批准し、2017年9月8日に発効することが確定した。発効時の批准国数は61。商船トンは68.46%。 【参考】【国際】国際海事機関(IMO)締約国、バラスト水管理スケジュールや硫黄規制強化日程で合意(2017年7月27日)  バラスト水管理条約は、船舶のバラスト水により海洋環境に影響を及ぼす水生生物の越境移動を防止するための条約。バラスト水排出基準を満たすバラスト水処理装置の段階的な搭載、バラスト水管理計画書の作成・承認、及びバラスト水記録簿の適切な保持・管理等が規定されている。同条約では、船舶はバラスト水処理装置によりバラスト水に含まれる生態系に有害な水生生物や病原体を殺滅することが義務化される。そのため、バラスト水交換基準として「D-1基準」、バラスト水排水基準として「D-2基準」が定められている。  今回制定された「バラスト水管理設備規則及び同検査要領」では、バラスト水管理条約の要件に加え、国際船級協会連合(IACS)の統一規則、最新の国内法の内容についても導入されている。 【参照ページ】バラスト水管理条約発効に伴う技術規則の制定及び改正について 【条約】バラスト水管理条約

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【オランダ】スキポール空港やロッテルダム空港、2018年から100%再生可能エネルギーで事業運営

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 オランダの主要国際空港ロイヤル・スキポール空港を運営するロイヤル・スキポール・グループは8月15日、2018年1月1日以降、事業運営に必要な電力を全て再生可能エネルギーで調達すると発表した。再生可能エネルギー大手Enecoがオランダ国内に開発中の風力発電所から電力を調達する契約を締結した。  ロイヤル・スキポール・グループの株主構成は、オランダ財務省が69.77%、アムステルダム市が20.03%、ロッテルダム市が2.2%、パリの主要空港を運営するADPグループが8%。ロイヤル・スキポール・グループとADPグループは、資本提携で相互に株式8.0%を保有している。ロイヤル・スキポール・グループは、ロイヤル・スキポール空港、ロッテルダム空港、レリスタット空港の株式100%を保有。また、アイントホーフェン空港の株式51%、豪ブリスベン空港の株式19%を保有している。同グループの年間の電力使用量は200GWhで、6万世帯分の電力に匹敵する。  Enecoが開発中の風力発電所は、オランダ中部のフィアーネン風力発電が2018年1月に運転開始予定で、ロイヤル・スキポール・グループに電力を供給する。また2020年1月からは複数の風力発電所が運転を開始予定。ロイヤル・スキポール・グループは、新規の風力発電所から電力を購入することで、再生可能エネルギーの発電力増加に貢献する。 【参照ページ】Royal Schiphol Group fully powered by Dutch wind farms from 2018

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【日本】ヤマト運輸、東京都と共同で隅田川水上バスでの客貨混載実証実験を実施

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 ヤマト運輸は8月3日、東京都、公益財団法人東京都公園協会と共同で、隅田川の水上バスを活用した「客貨混載」の実証実験を実施すると発表した。隅田川の水上バスは、東京都が所有する防災船で、平常時には東京都公園協会が東京水辺ラインとして旅客運航している。客貨混載(きゃくかこんさい)とは、人と貨物を同じ車両で一緒に運ぶことで、二酸化炭素排出量の削減や流通の効率化を図る取組のこと。 【参考】【物流】ヤマト運輸が展開する「客貨混載」。温室効果ガス削減と地域貢献の二大効果(2016年11月4日)  今回の実証実験では、浅草(二天門)、墨田区吾妻橋、両国、明石町・聖路加ガーデン前の各船着場間を実施ルートとし、東京に来た観光客の荷物を水上バスで輸送し、観光している間に荷物を目的地まで配送することを想定する。これにより、ヤマト運輸は、手ぶら観光サービスの拡充や、二酸化炭素排出量の削減、交通渋滞緩和などを目指す。一方東京都は、災害時に帰宅困難者だけではなく医療器材や救援物資の輸送も円滑に行うことを目指す。そのため、実証実験を通じて、定期運航中の水上バスで模擬貨物を輸送し、搬入・搬出における所要時間や人員、船内での安全性確保のための人員配置、旅客輸送への影響等を確認していく。実施期間は、今年8月10日から8月31日まで。

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【国際】国際海事機関(IMO)締約国、バラスト水管理スケジュールや硫黄規制強化日程で合意

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 海運分野の国連機関、国際海事機関(IMO)は7月11日、今年7月3日から5日まで開催された海洋環境保護委員会(MEPC)第71回会合の内容を公表した。今回の会合では、バラスト水管理スケジュールの明確化、二酸化炭素排出量の規制検討、窒素化合物(NOx)排出強化海域の追加してい、特別敏感海域の追加指定、0.5%硫黄規制の導入スケジュール採択等、重要事項が多数決定された。 バラスト水管理スケジュール  外来種生物の侵入を防止するための船舶バラスト水規制管理条約(BWM条約)が今年9月8日発効することに併せ、条約で規定されたルールを明確にするためのスケジュールを定めた条約改正案の討議が行われた。BWM条約はすでに61カ国が批准、世界の商船トンの68.46%が同条約の管理下に入ることになる。同条約が発効すると、船舶はバラスト水管理に関する新たな規制を遵守する義務が発生する。まず、条約国の全ての船舶はバラスト管理計画を立て、バラスト水記録帳に記録を残さなければならなくなる。また、条約国の全ての船舶は、いわゆる「D-1基準」または「D-2基準」を満たすバラスト水管理義務が課せられる。  D-1基準は、経過措置として用意され、遠洋でのバラスト水交換という手法を採り量にして95%以上を交換することを定めている。一方D-2基準は、同条約の最終ゴールであるバラスト水管理システムの導入に関する内容で、生物や細菌の含有が許容される数量基準を定めている。今回会合での議題では、D-2基準の適用が義務化されるスケジュールを盛り込んだ条約改正案について話し合われた。条約改正案では、条約発効日後の新規建造船舶では、運用開始日までにD-2基準を満たすバラスト水管理システムの搭載を義務付けている。一方、条約発効日前の現存船舶に対しては、条約発効後の最初の国際油汚染防止(IOPP)証書の更新検査日によって対応が分かれ、2019年7月8日以降に第1回更新検査日を迎える場合は第1回更新検査日までに、2017年7月8日から2019月7月7日までに第1回更新検査日を迎える場合は、その次の第2回更新検査日までにバラスト水管理システムの搭載が義務付けられる。国際油汚染防止(IOPP)証書の取得が義務付けられていない船舶も2024年9月8日より前の事務局が定める日までに対応が義務付けられる。これらスケジュールについては今回の会合で合意に達した。また、このスケジュールを正式に盛り込む条約改正案は、条約発効日以降に回覧され、来年4月に開催予定の第72回会合での採択を目指す。 船舶用燃料油の硫黄含有量規制  IMOは、2005年5月に船舶用燃料油の硫黄含有量規制を定め、度々基準値を厳格化してきており、現在は3.5%規制が適用されている。今回、目下検討中であった0.5%規制の導入時期を2020年1月1日とすることで大筋合意に至った。この実現に向け、2018年後半に国際ワーキンググループ会合を開催する。 汚染防止  新たに北海とバルト海を「排出規制海域(ECA)」に指定し、窒素化合物(Nox)の規制値が強化することが決まった。両海域のECA指定は2021年1月1日に発効する。 二酸化炭素排出量削減  IMOは、前回の第70回会合で二酸化炭素排出量削減ロードマップを採択しており、2018年までに具体的な削減戦略を立案することになっている。今回の会合では、事前に開催されたワーキンググループでの討議を踏まえ、戦略文書に盛り込むべき内容について確認がなされた。今年10月に2回目の、来年4月には3回目のワーキンググループが開催され、来年4月18日までに戦略文書案がまとめられる。 北極海域での重油使用  重油の使用と運搬のリスク削減のための手法開発プログラムの中で、北極海域での重油使用についても討議していくことが決まった。さらに、次回の72回会合で北極海域での重油使用がアジェンダとして取り扱われることも決めった。 特別敏感海域の追加指定  フィリピンの南西部にあるパラワン島付近に指定されたトゥバタハ岩礁海中公園を新たにIMOでの特別敏感海域(PSSA)に指定することが決まった。特別敏感海域に指定されると、特別な環境保護措置である「関連保護措置(APM)」が取られる。 【参照ページ】International Maritime Organization moves ahead with oceans and climate change agenda

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【アメリカ】UPS、2025年までにガソリン・ディーゼル燃料割合を60%に引き下げる目標発表

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 米貨物運送大手UPSは6月27日、同社の2016年サステナビリティ報告書「Corporate Sustainability Report」を発表。今後、代替燃料や最新技術を搭載した自動車の利用、再生可能エネルギーの利用を増やす目標を掲げた。  UPSは、SBT(科学的根拠に基づく目標設定)イニシアチブで認められれている手法に基づき、2025年までに二酸化炭素排出量を12%削減することを決定した。同社は、SBTイニシアチブには目標認定を申請していないが、同種の手法を用いることで自発的にSBTの方針に沿う目標設定を行った。  その他、再生可能エネルギー由来の使用電気量を2016年の0.2%から2025年までに25%に引き上げる。また、代替燃料車やEV等次世代自動車の新規購入車割合を2016年の16%から2020年までに25%に引き上げる。陸上輸送用燃料も、ガソリン及びディーゼル以外の燃料割合を、2016年の19.6%から2025年までに40%に引き上げる。  UPSは現在、代替燃料車やEV等次世代自動車を8,300台稼働させている。これらには、電気自動車(EV)、ハイブリッド車(FV)、蓄圧式ハイブリッド車、CNG車(圧縮天然ガス車)、LNG車(液化天然ガス車)、LPガス車、低燃費車が含まれる。さらに、クリーンディーゼル等二酸化炭素排出量の少ない燃料利用も拡大させている。eコマースの拡大により配達量が増加する中、今後は同社施設内での太陽光発電、施設外での風力発電や天然ガス等のエネルギー利用を増やしていく。  UPSは2009年以来、代替燃料車やEV等次世代自動車へ約7億5,000万米ドル投資してきた。2016年に使用した代替燃料、低炭素燃料は合計9,700万ガロンで、最近でも8つの自社施設に1,800万米ドルを投じて自社施設内に太陽光発電システムを設置した。UPSは“Rolling Laboratory”というコンセプトのもと、配達地域に最適な集配車両を選んでおり、自動車だけでなく時には自転車も利用する。  また、UPSは、環境への取組だけでなくコミュニティや従業員への取組目標もサステナビリティ報告書の中で示した。2020年までに従業員による総ボランティア時間を2,000万時間に引揚げ、2020年に1億2,700万米ドルを寄付、UPS財団を通じた人権保護・コミュニティの安全確保のためのプログラム実施を掲げた。 【参考サイト】UPS Commits To More Alternative Vehicles, Fuel And Renewable Power By 2025

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