【アメリカ】カリフォルニア州、上場企業に女性取締役選任を義務化。州法成立

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 米カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事は9月30日、同州に本社を置く上場企業に対し、2019年末までに女性取締役の選任を義務化する州法案に署名、同州法「SB826」が成立した。取締役会に1人以上の女性を選任することを義務化された。  同州法は、取締役が5人以上の企業は2人以上の女性取締役を、6人以上の企業は女性取締役を3人以上選任することも義務化しており、この内容は2021年末までに対応しなければならない。アルファベットやフェイスブックは現在2名の女性取締役がいるが、取締役は6人以上のため2021年までに3人目を選任しなければならない。また同州に本社を置く上場企業の25%は、女性取締役がゼロ。  同州法案は、8月29日に41対26で州下院を通過。8月30日に23対9で州上院を通過していた。カリフォルニア州商工会議所は、同法案が連邦と州の憲法に違反すると反発していた。ブランチ知事も法的問題があると言及していたが、最終的に署名した。 【法律】SB-826 Corporations: boards of directors

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【イギリス】政府、コーポレートガバナンス強化。フェニックシング行為関与の取締役に罰則規定

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 英ビジネス・エネルギー・産業戦略省の破産サービス部門「Insolvency Service」は8月26日、コーポレートガバナンスに関し、取締役適格性に関する新たな規制を導入すると発表した。従業員給与や年金負債の支払を避けるため企業を一度倒産・解散させ、別途同一の企業を新設する行為「フェニックシング(Phoenixing)」に関与する取締役には高額罰金を科し、同時に取締役への就任を禁止すると発表した。  フェニックシング行為は、別名「バンピング(Bumping)」とも呼ばれる。今回の措置は、労働者の権利を保護するため、労働者の賃金や福利厚生をないがしろにし、強欲に自らの利益だけを追求する取締役に対する罰則規定を導入する。フェニックシングに関与しているとみなされた取締役は、捜査対象となり、白黒判定される。英国では、建設大手カリリオンが2018年1月に経営破綻し、清算されたが、国会調査によりフェニックシング行為とみなされていた。  今回、同省は同時に、年間の配当設定について株主決議を実施しているかをチェックするとも発表。運用会社業界団体Investment Associationがチェックを担当する。  さらに、財務上回復の見込みがある企業の立て直しについて、雇用を保護するため企業に立て直しの猶予を与える。具体的には、企業のリストラクチャリングや追加出資先探しに関する時間的猶予を延長し、経営危機に陥った企業が小規模サプライヤーや労働者が未払負債の支払いを完遂できるよう事業継続を認める。  またコーポレートガバナンスでは、取締役に法的義務に関する研修の導入、取締役に対する外部評価についても今秋から検討していくと表明した。 【参照ページ】New crackdown on reckless directors

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【国際】Ceres、取締役会ガバナンスとサステナビリティパフォーマンスの分析結果公表

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 米ESG投資分野アドボカシーNGOのCeresは5月14日、Forbes Global 2000採用企業のうち475社のガバナンスとサステナビリティ・パフォーマンスを分析したレポートを発表した。分析データはVigeoEirisを活用。分析手法は、ロジスティクス回帰のオッズ比分析を用いた。  同レポートでは、まず取締役会でサステナビリティを扱っている状況のデータを収集。サステナビリティを扱う専門の取締役委員会を設けてており、定期的に報告を受けている企業が13%、定期的に報告を受けてはいないものの専門の取締役委員会を設けている企業が26%、専門の取締役委員会はないが定期的に報告を受けている企業が23%、いずれも実施していない企業が38%あった。Ceresは、取締役会でサステナビリティを監督する大企業は多いが、実際に取締役会の責務を定めている企業は依然少ないと評価した。  取締役の専門性に関しては、取締役の中にサステナビリティに詳しい人がいる企業は17%と少なく、残り83%はスキルを持ち合わせた取締役がいなかった。  取締役の報酬面では、サステナビリティ目標と連動する報酬設計をしており達成状況も開示している企業はわずか6%。開示はしていないがサステナビリティ目標と連動する報酬設計をしている企業が26%。残り68%は、連動する報酬制度を設けていなかった。  またロジスティクス回帰の結果から、上記のガバナンスが進んでいる企業ほどサステナビリティへのコミットをしており、また逆もまた然りだということがわかった。Ceresは、好循環が生まれていると分析した。 【参照ページ】SYSTEMS RULE: How Board Governance Can Drive Sustainability Performance

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【イギリス】取締役会の人種ダイバーシティ求めるパーカー・レビュー、2021年目標達成まで課題多い

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 取締役会の人種ダイバーシティを高めるよう要望する英国政府報告書「パーカー・レビュー」が2016年11月2日に発表されてから、間もなく1年が経過する。パーカー・レビューは、英資源大手アングロ・アメリカン会長のジョン・パーカー卿率いるパーカー委員会が、英ビジネス・エネルギー・産業戦略省からの委託を受けてまとめた提言報告書。英国の代表的株式インデックス「FTSE100」採用100社に対しては2021年までに、同「FTSE250」採用250社に対しては2024までに、一人以上の非白人取締役を任命することを求めている。さらに、「FTSE100」と「FTSE250」採用企業双方に向け、取締役空席時には取締役会指名委員会とエグゼクティブ・サーチファームに対し、有力な非白人取締役候補者を推薦するよう要求することを求めている。英国では、取締役会の性別ダイバーシティだけでなく、人種ダイバーシティが要求される時代に突入している。  英国での取締役会のダイバーシティを求める動きは、2011年に当時のスタンダード・チャータード銀行CEOのマービン・デービス卿が「デービス・レビュー」を発表し、「FTSE100」採用企業100社に対し、2015年までに取締役会の女性構成比率を25%以上にする目標を掲げたことに端を発する。英国政府が発する「レビュー」には法的拘束力はないが、レビューの提言に基づき政府がアクションを起こすのが慣行となっている。それにより、FTSE100企業の女性取締役比率は2011年には12.5%だったが、2015年7月には26.1%に倍増。取締役会に女性取締役がいないFTSE100企業数は、2011年の21社から2015年7月にはゼロとなった。こうして、デービス・レビューが掲げた目標は見事に達成された。 【参考】【イギリス】FTSE100の女性取締役比率は23.5%。目標達成に向けて順調に推移(2015年4月16日)  女性取締役比率が急増した背景には、「デービス・レビュー」の提言内容により、政府以外も含めた各アクターの自主的協力がある。まず英国政府は、同レビューの提言に基づき、会社法を改正。2013年10月から取締役会、上級管理職、企業全体のそれぞれの女性比率の情報開示が義務化された。そして英国のコーポレートガバナンス・コードを策定する財務報告評議会(FRC)も、同レビューの提言に基づき、コーポレートガバナンス・コードを改訂。性別を含む取締役会のダイバーシティに関する方針、取締役会指名委員会の指名プロセス、測定可能な目標、進捗状況をアニュアルレポートに記載すべきと規定された。さらに、サーチファーム80社以上が、同レビューの提言に基づき、共同で行動規範を策定。女性取締役の紹介実績や取り組みを評価する枠組みを自主的に整備した。日本で女性取締役数を増やす取り組みとしては、女性弁護士や女性公認会計士を取締役に任命する動きが多いが、英国では2011年に任命された女性取締役のうち、約6割がNGOでのマネジメント経験、約3割が教育機関での経験というバックグランドを持ち、異分野での経験が評価された。  一方、取締役会の人種ダイバーシティを求める動きは、2014年に当時ビジネス・イノベーション・技能大臣だったヴィンス・ケーブル卿が始めたキャンペーンが発端。その時点での英国市民の非白人比率は14%だったのに対し、FTSE100企業取締役会の非白人比率は5%。非白人取締役がゼロのFTSE100企業が69社と半数を大きく超えていた。ケーブル大臣は、「2020キャンペーン」を立ち上げ、2020年までに一人以上の非白人取締役を任命することを呼びかけた。  このキャンペーンでは、推進者として、アングロ・アメリカン会長のジョン・パーカー卿、トレバー・フィリップス元英政府平等人権委員会委員長、コメディアンのレニー・ヘンリー氏の3名が任命された。そして、パーカー卿は2014年に冒頭のパーカー委員会を発足し、昨年の「パーカー・レビュー」発表へとつながっていく。しかし、多様性への取り組みは進展していない。現時点のFTSE100企業の非白人取締役数は8%に留まっており、依然として51社には非白人取締役が一人もいない。ビジネス・エネルギー・産業戦略省のマルゴット・ジェームズ副大臣は、企業に対し自主ガイドラインの制定を促しつつ、毎年進捗状況をチェックする方針も示した。  英国企業団体の英国産業連盟(CBI)のニール・カーベリーで雇用技能政策部長も、パーカー・レビューの提言について、現実的な目標であり、企業はこれを期に取り組むべきだと前向きな考えを示している。 【参照ページ】The ethnic diversity of UK boards: launch of the Parker review 【報告書】パーカー・レビュー 【参考ページ】Top firms given four years to appoint ethnic minority directors 【参考ページ】Lack of diversity on boardrooms increasing despite Westminster push

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【アメリカ】カルパースとCalSTRS、取締役候補人材データベース(3D)の新プロバイダーを発表

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 カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)とカリフォルニア州教職員退職年金基金(CalSTRS)は10月24日、両基金が2011年に開発した「Diverse Director DataSource(通称3D)」システムの新たなプロバイダーが決定したことを発表した。これまでは、金融指数開発世界大手MSCIのESG調査機関MSCI ESG Researchを通して3Dデータの閲覧が可能であったが、今後は取締役の指名、報酬、株主エンゲージメント等の情報サービスを手掛けるEquilar社のシステム「Equilar Diversity Network」を通じて提供される。  3Dは取締役候補者を検索するための人材データベース。開発した両基金は、経営ガバナンス向上にとって取締役会のダイバーシティ確保が重要であると考え、このデータベースを共同開発。株主や様々なステーくホルダーに対してのオープンサービスとして活用されてきた。3Dの運営は、2012年からはガバナンス・コンサルティング企業のGMI Ratingsが担うこととなり、GMI RatingsがMSCIに買収された後は、MSCIがプロバイダーとして運用を担ってきた。今年6月MSCIは同社の既存サービスと適合しないとして両機関に対して別のプロバイダーを探すよう通達していた。現在3Dには800名以上の人材データが登録されている。  取締役会のダイバーシティについては、米国証券取引委員会(SEC)が、両基金が提出した企業に取締役会のダイバーシティ状況の開示を求める請願書を検討している。両基金は2015年3月に複数の機関投資家とともにこの請願書を提出しており、企業の取締役候補者の性別、人種、民族、能力、経験、企業の使命と長期戦略に叶った特質などを評価できる情報を株主に開示するよう求めている。 CalPERSは、Carolyn Maloney下院議員の提出法案「Gender Diversity in Corporate Leadership Act of 2016」を強力に支持しており、投資先企業へのエンゲージメントや規制当局へのエンゲージメントを通じ、今後も複数のアプローチを取ながら取締役会のダイバーシティを推進していく予定。CalPERSは今年4月、上級管理職や取締役のジェンダーダイバーシティを重視している米国大型株銘柄で構成するSSGA Gender Diversity Indexに2億5,000万米ドルを投資することを決めるなど、投資運用としても取締役会のダイバーシティを重視する姿勢を見せている。 【参照ページ】Diverse Director DataSource Joins the Equilar Diversity Network 【機関サイト】CalPERS 【機関サイト】CalSTRS 【システム】Equilar Diversity Network   

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【アメリカ】アメリカ経済へのヒスパニックの影響力はどのくらい?

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アメリカでヒスパニック系支援で大きな影響力を持つ団体Hispanic Association on Corporate Responsibility(HACR)は、「2013年のコーポレート・ガバナンス研究(Corporate Governance Study)」と題してレポートを発表した。その中で、過去20年の間、『フォーチュン500』企業において、ヒスパニックの役員はほとんど増加していないということを明らかにした。 Fortune500の5,511の役員ポストのうちラテン系が占めるのは僅か37 Fortune500でヒスパニック系役員の占める割合はわずか3% Fortune500のうちの350社にはヒスパニック系の役員がいない Fortune500のうちヒスパック系のCEOはわずか10人 Fortune500で2人以上のヒスパニック役員がいる会社は4% ダイバーシティ(多様性)の議論には、性別、LGBT、民族など幅広いテーマがある。ダイバーシティと企業価値向上との因果関係については企業価値を向上させるという説、企業価値を低下させるという説、企業価値とは無関係という説などが以前アカデミックな世界でも飛び交っている。HACRは、人口比率に対して役員に占めるヒスパックに系の割合が少なすぎると主張しているが、その背景には教育、機会など幅広い要因が考えられる。HACRの主張を、割合が少ないことに対する不満とだけみず、役員が少なすぎるという結果をもたらしている社会構造への問題提起と捉えれば、納得がいく。 【協会サイト】Hispanic Association on Corporate Responsibility

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2014/01/24 最新ニュース
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