【国際】ワールド・ダイヤモンド・カウンシル、キンバリー・プロセスの人権強化で合意

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 ダイヤモンド業界の国際組織「ワールド・ダイヤモンド・カウンシル(WDC)」は10月25日、第14回年次総会を開催し、ダイヤモンド採掘の人権侵害関与を防止する「キンバリー・プロセス」と「WDC保証制度(SoW)」の改革を全会一致で採択した。人権デューデリジェンス等を強化する。  ワールド・ダイヤモンド・カウンシルは、2000年設立。世界各国のダイヤモンド採掘業者、製造業者、取引所等38社が加盟している。  今回の採択では、「WDC保証制度(SoW)ガイドライン」のサプライチェーン・マネジメントと自主規制行為に関する内容を改正する決議案を採択した。「キンバリー・プロセス認証スキーム(KPCS)」を補強するため、人権、腐敗防止、反マネーロンダリング(AML)に普遍的に適用される最新の概念を導入する。その中には、経済協力開発機構(OCED)の「責任ある企業行動に関するOECDデューデリジェンス・ガイダンス(OECD Due Diligence Guidance for Responsible Business Conduct)」も含まれる。今後、改正されたガイドラインを導入するための加盟企業用のツールキットを今後、WDCの戦略計画委員会が開発する。  また加盟企業は、「紛争ダイヤモンド」の概念を、人間の安全保障や環境分野にまで拡大することを再確認した。他にも、キンバリー・プロセスに常設事務局を設置することや、ピアレビュー・メカニズムを強化することも確認。この2点については、来月のキンバリー・プロセス年次総会(KP Plenary)で採決する。 【参照ページ】World Diamond Council Concludes Annual General Meeting Reaching Consensus on Key Areas of Reform

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【国際】人権団体Ethical Trading Initiative、各国現代奴隷法対応の報告フレームワーク・ツール発表

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 英人権イニシアチブEthical Trading Initiative(ETI)は10月29日、英国現代奴隷法で求められる報告義務を対象とし、的確な報告を実施するためのフレームワーク・ツールをリリースした。英国現代奴隷法に焦点を当てたフレームワーク発表は世界初という。また、オランダやオーストラリア等の現代奴隷法にも対応したものとなっている。  ETIには企業、労働組合、NGOが自主加盟している。加盟企業には、GAP、H&M、インディテックス、バーバリー・グループ、C&A、マークス&スペンサー、テスコ、アズダ、モリソンズ、スーパードラ(Superdry)、Li&Fung(利豊)等、英国以外の企業も多数参加している。業界団体では、労働組合会議(TUC)、国際労働組合総連合(ITUC)、国際運輸労連(ITF)等が参加。NGOでは、オックスファム、フェアトレード財団、セーブ・ザ・チルドレン、Anti-Slavery International等がある。  今回発表したフレームワークでは、「体制、ビジネス、サプライチェーン」「奴隷及びヒューマントラフィッキング関連ポリシー」「リスク特定及びリスクの予防とマネジメント」「サプライチェーン上の奴隷及びヒューマントラフィッキングのデューデリジェンス・プロセス」「奴隷及びヒューマントラフィッキングに関与していないことの効果的な確証」「研修、キャパシティ・ビルディング」の6つの観点でまとめている。各観点について、ポイントを2スライドずつにまとめた。 【参照ページ】Modern slavery statements evaluation framework

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【マレーシア・インドネシア】公正労働協会FLAとCGF、パーム油農園での強制労働撲滅を強化

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 公正労働協会(FLA)は11月6日、マレーシアとインドネシアでのパーム油生産での強制労働の実態を調査した報告書「Assessing Forced Labor Risks in the Palm Oil Sector in Indonesia and Malaysia」を発表した。食品・消費財大手や小売大手が加盟する国際的な業界団体コンシューマー・グッズ・フォーラム(CGF)がFLAに報告書を作成を依頼していた。FLAは、業界全体として強制労働撲滅で協働する必要があると訴えた。  パーム油生産に関しては、森林破壊等の環境破壊に対する懸念が2000年代前半から強まっているが、最近では強制労働や労働慣行に関する懸念の声が大きくなっている。CGFは、強制労働問題に対処するための原則「Priority Industry Principles」として、「全ての労働者に移動の自由がある」「労働者は就職のための費用を支払わない」「労働者は借金を負わされたり強制労働させられない」の3つを掲げている。とりわけ、3原則を広げる強化ポイントとしてパーム油業界は位置づけられており、CGFのパーム油ワーキンググループはFLAに実態調査を依頼した。  今回の調査からわかったことは、インドネシア及びマレーシアでは、強制労働を示す兆候が確認できたというもの。例えば、脅迫による強制労働、暴力や不明瞭な労働条件、雇用主に依存させる行為、政府や警察からの保護の欠如、借金漬け、高額の採用費負担、サービス残業等が見られた。特に、パームヤシの収穫及び面倒を見える労働者は高いリスクを負っており、農薬や肥料への曝露による健康リスクも確認された。  同時に同報告書は、企業が採るべき対策も記述。両国政府への働きかけ、ステークホルダーとの対話、業界内やサプライチェーンとの情報共有、既存のアセスメント手法の改良、既存の認証スキームや業界基準の改良、CGF加盟企業の強いコミットメントを求めた。それを受け、CGFも同報告書の中でアクションプランを発表。協働して強制労働撲滅に向け動き出す姿勢を見せた。 【参照ページ】THE CONSUMER GOODS FORUM AND FAIR LABOR ASSOCIATION CALL FOR GREATER COLLABORATION TO TACKLE FORCED LABOR IN THE PALM OIL INDUSTRY 【報告書】Assessing Forced Labor Risks in the Palm Oil Sector in Indonesia and Malaysia

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【国際】RBA(旧EICC)、サプライチェーンでの労働改善で新イニシアチブ発足。労働者から直接声収集

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 電子機器業界サステナビリティ推進機関RBA(責任ある企業同盟、旧EICC)は11月12日、製造業での労働慣行改善に向けた新たなイニシアチブ「Worker Well-Being」を発足したと発表した。2019年はアジアでの製造業サプライチェーンを主なターゲットとし、その後は対象地域を拡大する計画。  Worker Well-Beingイニシアチブの主な内容は、 業界全体での包括的な製造業労働者調査の実施 労働者への健康認知向上教育 労働者健康プログラムの国を超えたベストプラクティス収集 労働マネジメント研修及びツールの強化 労働者に影響を与える重大な課題について外部専門家やステークホルダーとの協議  今回のイニシアチブは、製造業に関わる労働者の健康及びウェルビーイングの改善に向けて、まず課題が多いと言われるアジア地域からの現状把握から開始。労働者から直接声を収集し、改善ポイントを探る。そして、個別企業の対応では難しい問題も含め、業界全体での改善に乗り出す。最終的には、現状を把握するデータ収集体制を確立し、長期的なポジティブインパクトを生み出す状態を目指す。 【参照ページ】Responsible Business Alliance Initiative Launched to Advance Worker Well-Being

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【イギリス】紅茶大手テトリー、全茶葉サプライヤーリスト公表。劣悪労働や人権侵害を撲滅

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 紅茶販売世界大手英テトリーは11月2日、サプライチェーンの透明化のため、茶葉調達サプライヤーの全社名リストを公表した。テトリーは1837年創業の英国老舗紅茶メーカーで、2000年にインドのタタ・グループの飲料部門Tata Global Beveragesに買収された。  テトリーは、茶葉の多くをインドから調達しており、今回公表されたリストでもインドのサプライヤー141社が掲載されている。他には、ケニア、タンザニア、スリランカ、マラウィ、ウガンダ、ルワンダ、ジンバブエ、エチオピア、インドネシア、ベトナム、中国、アルゼンチンのサプライヤーが載っており合計227社にのぼる。  インド等の茶葉農園では、劣悪な労働環境や人権侵害が横行していると指摘されている。英シェフィールド大学の調査によると、認証茶葉であっても茶葉農園で労働者虐待等が見られるという。  Tata Global Beveragesは、今回の公表の狙いについて、「全サプライヤーに倫理基準を満たし、厳格な倫理規定を遵守させるため」と表明。「奴隷労働やヒューマントラフィッキングがサプライチェーンを通して行われていないことを確実なものにする」と語った。同社は来年、新たなサプライヤー倫理規定を発表する予定。  英国の紅茶メーカーの中で、全サプライヤーリストを公表するのは今回が3社目。「Yorkshire Tea」ブランドを保有するBettys & Taylors Groupと、トワイニングがすでに公表に踏み切っている。 【リスト】Tetley Supplier List

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【イギリス】小売アズダ、大豆調達で2020年までに森林破壊ゼロを宣言。以降はサプライヤーにも拡大

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 英小売大手アズダは10月29日、2020年までに大豆の調達を森林破壊を伴わない調達に転換すると発表した。同社はすでに、パーム油ではRSPO認証のもののみを調達しており、カカオ及び森林でも森林破壊を伴わない調達に切り替えつつある。今回さらに大豆でも同様の取組を行う。  アズダは、米ウォルマートのグループ会社。ウォルマートは、2020年までに原材料調達での森林破壊ゼロを標榜していおり、また森林破壊を2020年までに半減、2030年までにゼロにする「ニューヨーク森林宣言」にも署名している。  大豆生産は、農地開拓のため森林破壊を引き起こしやすい。今回アズダは具体的な取組として、サプライヤーと協働して高リスク国での大豆サプライチェーンを分析し、2020年までに認証大豆制度を導入する。米国等の低リスク国では、適切な農法に関するコンプライアンスを徹底する。2020年以降は、プロテイン調達元に対しても、2025年までに100%認証大豆に切り替えることを義務化する。また、加工食品の大豆でもサステナビリティ調達を実施する方策を検討する。 【参照ページ】Our plan to get to 100% sustainable soya

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【アメリカ】ネスプレッソ、スターバックス等、プエルトリコのコーヒー産業復興で連携

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 米ヒスパニック系NGOのHispanic Federationは10月24日、プエルトリコでのコーヒー開発イニシアチブを発表した。5年間をかけ、危機に瀕したコーヒー産業を復興する。ネスプレッソ、スターバックス、ロックフェラー財団、TechnoServe、World Coffee Researchも参画する。  今回のイニシアチブに対し、Hispanic Federationとネスプレッソが100万米ドル(約1.1億円)ずつ拠出。ロックフェラー財団も50万米ドル(約5,500万円)、スターバックス財団も47万米ドル(約5,300万円)拠出する。加えてスターバックスは、高品質で気候変動耐性のあるコーヒー種200万個を寄付する。TechnoServeが現地でのイニシアチブを実行し、小規模コーヒー農家への支援を行う。  プエルトリコは米国の準州。2017年のコーヒー産業は約1億米ドル(約110億円)程度の規模だったが、約80%のコーヒーの木が巨大ハリケーンのイルマとマリアにより大きな被害を受けた。この機を反対にチャンスに活かそうと、コーヒー産業の改革を実施する。具体的には、コーヒー品種の多様化と品質向上、土壌栄養向上、気候変動にも強い農法を小規模農家に伝授、市場へのアクセス強化を図る。 【参照ページ】Hispanic Federation Launches Coffee Development Initiative in Puerto Rico with $1 Million Lead Commitment

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【アメリカ】連邦控訴裁、ネスレとカーギルのアフリカでの児童奴隷控訴を受理。13年以上の長期裁判

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 米サンフランシスコの第9巡回連邦控訴裁判所は10月23日、マリ人の元児童奴隷3人がネスレ米国法人と米カーギルを訴えた裁判の控訴を受理した。同裁判は、もともとは2005年7月14日に起こした集団訴訟が発端で、13年以上たった今も裁判が続いている。  同裁判の原告は、マリ人の元カカオ農園児童奴隷3人と人権NGOGlobal Exchange。被告は、当初はネスレ米国法人、カーギル、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)の3社だったが、2016年にADMは被告から外れている。元児童奴隷3人は、誘拐され、コートジボワールのカカオ農園で毎日12時間から14時間強制労働を強いられ、勤務時間外は施錠された部屋に監禁された上、虐待を受けたと主張している。同農園は、ネスレ米国法人、カーギル、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)のカカオ調達元企業であり、原告側は3社の責任を求めて訴えていた。  原告側の訴訟理由は、外国人不法行為請求権法(ACTA)、拷問被害者保護法、米国合衆国憲法、カリフォルニア州違反。一方、米最高裁判所は2013年、「Kiobel対シェル」裁判で、海外での人権侵害案件では米国との連関性を示さなければならないと判断しており、今回の裁判でも長年、この点が争点となっている。  2005年7月に起こしたカリフォルニア州連邦地方裁判所での一審は2010年9月、米国との連関性が認められないとして原告敗訴の判断を下した。原告側は控訴。連邦控訴裁判所は2013年12月控訴を受理。2014年9月に、奴隷は普遍的に禁止されており、企業便益のために活用することは認められないと一審判決を破棄、原告勝訴の判断を下した。被告側は連邦最高裁判所に上告。連邦最高裁判所は2016年2月、控訴審判決を破棄し、原告側が敗訴した。  その後、原告側は2016年7月、カカオ農家にコスト削減を要求するとともに、カカオ農家を資金及び技術面で支援する決定をネスレ米国法人とカーギルの米国本社で行ったとする証拠を持ち、再度訴訟を開始。2017年3月、連邦地方裁判所は米国との連関性は認められないと棄却。原告側は控訴。そして今回、米サンフランシスコの第9巡回連邦控訴裁判所は判事の全会一致で受理を認めた。裁判所は、ACTAが要求する米国との連関性があると判断した。  ネスレは今回、同社は児童労働問題に対する明確なポリシーをすでに掲げており、世界的にも取り組んでいると主張。今回の訴訟は、児童労働問題への対処に真摯な企業を標的にしていると控訴裁判所の決定を批判した。カーギルはノーコメント。

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【国際】アパレル業界123社、サプライチェーン上で強制労働撲滅にコミット。AAFAとFLA策定

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 世界アパレル業界123社は10月22日、サプライチェーン上での責任ある雇用に関する宣言「AAFA/FLA Apparel & Footwear Industry Commitment to Responsible Recruitment」に署名した。同宣言は、アメリカン・アパレル・フットウェア協会(AAFA)と米国ワシントン州に本部を置く公正労働協会(FLA)が策定した。  署名企業は、サプライチェーン上において、「労働者負担の雇用手数料なし」「パスポートの自己保有と移動の自由の確保」「採用前に基本的な労働条件の通知」をすることにコミットする。とりわけ前者2項目への違反は国際的に強制労働とみなされる。署名企業は自社だけでなくサプライヤーやその先のサプライヤーに対しても3項目を貫徹していく。  今回署名した企業は、NIKE、アディダス、リーバイ・ストラウス、アンダーアーマー、アバクロンビー&フィッチ、アメリカン・イーグル・アウトフィッターズ、LLビーン、ニューバランス、リーボック、VFコーポレーション、ノードストローム、パタゴニア、カトマンドゥ、ラルフローレン等。日本企業では、アシックス、ワコールも署名した。 【参照ページ】123 APPAREL AND FOOTWEAR COMPANIES SIGN NEW "AAFA/FLA APPAREL & FOOTWEAR INDUSTRY COMMITMENT TO RESPONSIBLE RECRUITMENT"

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【国際】フェアトレード推進国際組織、2017年の認証製品の世界販売額が8%増加し1兆円に

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 フェアトレード推進国際組織フェアトレード(FLO)インターナショナルは10月17日、2017年のフェアトレード認証製品の世界全体販売額を発表した。2016年から約8%増加し85億万ユーロ(約1兆円)となった。また生産農家は、生産改善のため商品売上に加えて1億7,800万ユーロ(約227億円)受け取った。  フェアトレード認証団体が、2017年を通して商品を買い付けた農家は世界75ヶ国160万人。生産農家の1年間の所得向上では、カカオでは57%増を記録。砂糖でも30%、コーヒー豆で15%、バナナでも11%の所得向上が見られた。流通サイドでは、150ヶ国で3万品目のフェアトレード認証背品が生まれている。フェオトレード認証製品の販売額が高い国は、順に、英国、ドイツ、米国。一方、その他の国でも年10%以上成長している国も複数ある。  現在も、東アフリカで地域の農業協同組合とともにカカオ農家の所得向上、またバナナや花のプランテーション労働者については生活賃金の確保を目指してた活動を展開している。 【参照ページ】Fairtrade sees 8%* sales growth in 2017, exceeding €8 billion for first time

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