private 【フランス】Sherpa、「環境・人権デューデリジェンス法」遵守ガイダンス発行。大企業の法的義務対応

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 仏NGOのSherpaは2月12日、フランスの大企業に対しサプライチェーンの環境・人権デューデリジェンスを義務化した2017年2月制定の「デューデリジェンス法(law on the duty of vigilance)」の遵守に向けたガイダンスを発行した。同法は、フランスで5000人以上または世界で10,000人以上のグループ企業親会社に対し適用。英国現代奴隷法に環境デューデリジェンスが追加されたものと解釈できる。  Sherpaが2018年に、80社以上の対象企業の開示状況をチェックしたところ、多くの企業では非常に簡素な記述しかされておらず、同法が求める重要性を反映していないものになっていた。同法は、 (more…)

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【イギリス】電力・水道大手32社CEO、ダイバーシティ&インクルージョン宣言発表。深刻化する人員不足に対応

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 英エネルギー・電力・水道大手32社のCEOは2月11日、業界の雇用環境改善のための宣言「Inclusion Commitment」を発表した。ダイバーシティ&インクルージョン、スキル向上、働く魅力向上等、複数のテーマで業界の改善に乗り出す。  今回の宣言に参加したのは、シーメンス、ヴェオリア、ナショナル・グリッド、エーオン(E.ON)等のCEO。エネルギー・電力・水道大手は、「Energy & Utilities Skills Partnership」を形成し、業界労働者が保有するスキルを登録し、向上のための研修機会を提供する制度等を運営している。同業界は、慢性的な人員不足に苦しんでおり、雇用環境を改善し労働者を確保しなければならない状態に追い込まれている。現在の業界全体の労働者数は56万6,000人だが、人員不足を補うためには2027年までには追加で22万1,000人を採用しなければならない。  同他団体は2017年に、雇用環境改善戦略「Energy and Utilities Workforce Renewal and Skills Strategy: 2020」を発表。優先順位の高い分野として、「働く場としての魅力向上」「自社及びサプライチェーン労働者へのスキル投資」「ターゲット化されたアクションの実践」の3つを掲げ、英国以外の移民労働者の確保も盛り込んだ。また、現在の業界労働者の83%が男性と国平均の53%よりはるかに高く、女性、非白人、障害者、24歳以下の若者の雇用を促進するための、労働環境改革が喫緊の課題となっている。 【参照ページ】Leading energy & utilities CEOs launch a sector inclusion commitment 【宣言】Inclusion Commitment 【戦略】Energy and Utilities Workforce Renewal and Skills Strategy: 2020

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【ブラジル】ダノンとネスレ関連会社、販売代理店の人権侵害で当局から責任追及。ブラックリスト入りか

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 ブラジル労働雇用省は2月6日、仏ダノンと、スイス・ネスレとニュージーランド・フォンテラの冷凍食品製造合弁会社Dairy Partners Americas(DPA)Brasilを、現代奴隷に関与している個人や法人を公表する「ブラックリスト(Lista Suja)」に追加する可能性があると発表した。販売代理店の訪問営業マンが販売先の貧困層28人を借金漬けにしていた2018年10月の人権侵害事件で、ダノンとネスレの商品を販売していたことから商品主の共謀責任が問われている。  今回の事件は、セアラー州の貧困地域から連れてこられた販売代理店の訪問営業マンが、賞味期限切れ間近のヨーグルトをサンパウロ州サルト市で値引き販売し、購入していた28人を借金漬けにしていたというもの。ダノンとDPA Brazilは直接的な関与はないが、訪問営業マンが販売していたヨーグルトの70%がダノンまたはネスレのものだったことから、販売サプライチェーンの監督責任が追及されている。残り30%は、小規模メーカーのものだが、まだ労働監督当局は企業名を明らかにしていない。  ブラジル労働雇用省の「ブラックリスト」は、法律ではなく労働雇用省令によって2004年に運用を開始。現在、約210の個人及び法人がリスト入りしている。リスト入りすると、政府系金融機関からの融資や政府系機関からの助成金等が受けられなくなる。  ダノン・ブラジルは、今回の発表に対し、訪問営業マンとは直接関係はないと責任を否定。共謀者と見られていることに対し反対する姿勢を示した。同社は、労働雇用省ともパートナーシップを結び、労働ベストプラクティスを普及させつつ、自社製品を販売する約1万社の複雑なサプライチェーンの中で反奴隷労働に努めてきたと主張している。  DPA Brazilも同様に、責任を否定。事件発覚後、問題となった販売代理店との関係を終了し、小規模販売代理店の状況を検証するための外部監査人を採用する最終段階にあるとし、同社の奴隷労働反対に対する積極姿勢を訴えた。  メーカーが、幅広い販売サプライチェーンでの行為にも責任を求められるような状況になってきている。

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private 【国際】CDP、2019年版サプライチェーン報告書を公表。日本は15社が優秀企業に選定

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 国際的な気候変動情報開示推進NGOのCDPは2月6日、サプライチェーンプログラムの今年度報告書「サプライチェーン報告書2019」を公表した。CDPの報告書は、従来からのCDPプログラムである「気候変動」「ウォーター(水)」「フォレスト(森林)」の3つを、サプライチェーンという観点で改善していくために開始されたもの。今回の報告書は、英シンクタンクのカーボン・トラストもデータ整理で協力した。  CDPサプライチェーンプログラムの会員企業数は現在115社で、購買力総計は約3.3兆米ドル(約360兆円)。プログラムそのものを牽引するリーディング・パートナー企業は、バンク・オブ・アメリカ、バークレイズ、デル、インペリアル・ブランズ、ジュニパーネットワークス、ケロッグ、レゴ、ロレアル、マイクロソフト、ノバルティス、NRGエナジー、フィリップモリス、Signify(旧フィリップスライティング)、フィリップス、ターゲット、ヴァージン・マネー、ウォルマート、ウェルズ・ファーゴ、米共通役務庁の19社・機関。通常の企業会員では、日本企業からも味の素、ブリヂストン、富士通、本田技研工業、花王、三菱自動車、日産自動車、大成建設、トヨタ自動車が入っている。日本たばこ産業子会社のJTインターナショナルが参加している。  会員企業は、サプライヤーに対して、気候変動や水などの環境リスクの開示を求めており、気候変動対策に強いサプライチェーンを構築することを目指している。会員企業と会員企業に指名されたサプライヤーは、毎年CDPに対して気候変動やウォーター、フォレストの質問票に回答をし、情報を開示することが求められる。今回気候変動に関する調査票が送付されたサプライヤー企業数は全部で11,692社。そのうち、5,545社が回答を寄せた(回答率47%)。同様に、ウォーターに関する調査票が送付されたサプライヤー数は3,804社。そのうち回答を寄せた企業数は1,709社(回答率45%)。フォレストに関する調査票送付はは519社、回答を寄せたのは305社(回答率59%)。今年は、ウォーターとフォレストで回答率が大幅に上がった。 【参考】【国際】CDP、2018年版サプライチェーン報告書を公表。優良企業として日本企業10社入賞(2018年1月31日)  今回の報告書では、気候変動質問票に回答を寄せた企業5,545社による二酸化炭素排出量(スコープ1と2)の合計は、72億6,800万tに達し、米国とカナダの合計量を上回る。これでも回答企業の25%はスコープ1のデータと、42%はスコープ2のデータを開示しておらず、実際にはもっと増えることになる。排出削減量の合計は6億3,300万tとなり、コスト削減効果は193億米ドル(約2.1兆円)となった。しかし排出削減量は、排出量のわずか6%にすぎず、23%の企業は絶対排出量が前年を上回っていた。  報告書では、昨年に引き続き3回目の優良企業「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー・ボード」の選定と発表も行われた。この選定は、 (more…)

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【ブラジル】国際環境NGOのEDF、木材、大豆、牛肉のトラッキングシステム比較結果発表。熱帯雨林破壊防止

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 米環境NGO環境防衛基金(EDF)は1月31日、ブラジル熱帯雨林産の原材料トラッキングシステムの比較レポートを発表した。熱帯での森林破壊を防止するために、企業は原材料トラッキングシステムを活用し始めている。今回はブラジルでの木材、大豆、牛肉のトラッキング用に使われているシステムについて、カバー範囲や内容、コストを比較し、優れている点や改善点を提示した。  評価対象となったツールは、全般ツールでは「Program to Calculate Deforestation in the Amazon」「PRODES Cerrado」「Real Time System for Detection of Deforestation」「System for Monitoring Forest Degradation in the Brazilian Amazon」「Deforestation Alert System」「TerraClass」「Cerrado」「MapBiomas」。畜牛では「AgroTools」「Safe Trace」「Brazilian System of Identification and Certification of Cattle Origin」「Terras Apps Solutions」「Radio-frequency Identification tags」「BovControl」「Animal Transport Guide」「Audsat」。  大豆では、「Soy Moratorium Monitoring System」「AgroIdeal」が、木材では「National System for the Control of the Origin of Forest Products」「System for Monitoring Timber Harvesting」「BVRio Due Diligence and Risk Assessment System」が評価対象となった。  また、森林破壊モニタリングツールの「Global Forest Watch Commodities」「FORest Monitoring for Action」「Trase」「Global Forest Watch Pro」「The Sustainability Consortium Commodity Mapping Tool」も比較した。 【レポート】A Comparison of Supply Chain Tracking Tools for Tropical Forest Commodities in Brazil

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【イギリス】環境監査委員会、アパレル小売16社の環境・社会調査結果発表。「現ビジネスモデルは持続不可能」

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 英下院環境監査委員会(EAC)は1月31日、アパレル小売大手16社を対象に調査した環境及び労働観点でのサステナビリティ対応状況に関する暫定結果を発表。バーバリー、マークス&スペンサー、テスコ、プライマーク等が「Engaged(取り組んでいる)」と高い評価を受けた一方、アマゾンUK、JDスポーツ、スポーツダイレクト等は「Less Engaged(あまり取り組んでいない)」と低い評価を下された。  EACは、英国のアパレル業界を持続可能なものとするため、大手企業に調査票を送付し、回答結果を公表している。今年は16社が対象となった。評価は、環境や労働分野の国際または英国のイニシアチブへの加盟状況や取組状況を基に行われる。環境観点では、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)、Sustainable Apparel Coalition(SAC)、マイクロファイバー・イニシアチブ、Make Fashion Circular等が、労働観点では、Sedex、Ethical Trading Initiative(ETI)等が用いられている。ベター・コットン・イニシアチブ(BCI)、有害化学物質排出ゼログループZDHC、英国のSustainable Clothing Action Planについても聞かれた。  16社の評価は、 Engaged(取り組んでいる) バーバリー マークス&スペンサー テスコ プライマーク ASOS Moderately Engaged(まあまあ取り組んでいる) アズダ Arcadia Next Debenhams Less Engaged(あまり取り組んでいない) アマゾンUK JDスポーツ スポーツダイレクト カートジェイガー Boohoo Missguided TJX Europe    EACは、今回の結果を受け、「英国ファッション業界の現在のビジネスモデルは持続不可能」と明言し、小売事業者に対応の改善を促した。 【参照ページ】UK fashion retailers failing to commit to reduce environmental impact

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【日本】農水省、2019年度のバターの輸入枠を前年度比54%拡大。酪農家の廃業傾向続く

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 農林水産省は1月30日、「乳製品需給等情報交換会議」を開催。相次ぐ酪農家の廃業でバターの原料となる生乳生産量の減少傾向が続いていることを背景に、バター及び脱脂粉乳の安定供給を確保するため、バターと脱脂粉乳の輸入枠を各々2万tとすることを決定した。バターは前年度比54%増、脱脂粉乳は26%減。  日本でのバター輸入に関しては、政府による厳格な統制が入っており、農林水産省が設定する輸入枠が大きくモノを言う。生乳(牛乳)は、遠心分離するとバターと脱脂粉乳になる。反対に生乳と脱脂粉乳を混ぜると加工乳が作れるので、政府は生乳の価格下落を防止し国内酪農家を保護するため、バターと脱脂粉乳の輸入をコントロールしている(生乳は保存性が低いためそもそも輸入されていない)。具体的には、農林水産省所管の独立行政法人農畜産業振興機構が、輸入事業者が輸入したバターと脱脂粉乳を全量買い取り、一定価格で乳製品事業者に販売する価格統制を行っている。また2017年度からは、年度毎に輸入枠も設定しはじめた。独立行政法人農畜産業振興機構を通さない輸入も法的には可能だが、莫大な関税が課されるため、事実上不可能。  農林水産省は、輸入枠を大幅に拡大することで、バター不足を回避したい考え。将来見通しについては、現在政府が進める乳用の雌牛の出生頭数が計画通りに増えれば、国産バターや脱脂粉乳の生産についても増加基調となるが、廃業等で出生頭数が伸び悩めば、輸入依存が高まる。 【参照ページ】平成31年度のバター及び脱脂粉乳の輸入枠数量について 【資料】乳製品需給等情報交換会議について 【参照ページ】バターの輸入枠 50%超増へ 酪農家廃業相次ぎ生乳不足が背景

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【日本】RAN等、東京2020五輪組織委員会の木材調達基準改定内容を批判。複数の欠陥を指摘

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 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は1月18日、「持続可能性に配慮した木材の調達基準(木材調達基準)」を改定し、「持続可能性に配慮した調達コード(第3版)」を発行した。2019年3月1日以降の調達案件に適用される。しかし、既に契約済みのものを含め、2019年2月28日までに発注手続きが開始された案件には、同改定を遡及適用しない。  今回の変更点は2つ。1つ目は、森林減少に由来する木材の使用抑制の観点から、森林の農地等への転換に由来する木材でないことを追加。2つ目は、製造事業者等に係る情報を収集し、持続可能性に関するリスクをさらに低減するための追加的な対応を推奨した。  これに対し、国際環境NGOのレインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)等は1月30日、改定された基準では東京五輪のサプライチェーンで繰り返し確認されている熱帯林破壊や人権侵害に関係した木材利用を止めることができないとし、遺憾の意を表した。「このままでは、有意義なデューデリジェンスをすることなく、問題のある企業からのリスクの高い木材をサプライヤー企業が利用し続けることが可能となり、2020年東京五輪は『苦いレガシー』を日本に残してしまう」と強い懸念を示した。RANは、2018年11月にも、同組織委員会が示した基準改定案について欠陥を指摘し、提言していた。 【参考】【日本】RAN、東京2020五輪組織員会の木材調達基準改定案が不十分と批判。「抜け穴」指摘(2018年11月29日)  RANともに、改定コードを批判したのは、国際環境NGO FoE Japan、熱帯林行動ネットワーク(JATAN)、ブルーノマンサー基金、ウータン・森と生活を考える会、国際NGO EIA(環境調査エージェンシー)、サラワク・ダヤック・イバン協会(SADIA)、Tukインドネシア(トゥック)、Walhi 北マルク支部(ワルヒ:インドネシア環境フォーラム)、サラワク・キャンペーン委員会(SCC)。  同NGOらは、今回の批判について2つの理由を説明した。まず、「改定基準では森林の農地等への転換など他の用途のために皆伐された木材に由来する製品、いわゆる「転換材」を明確に排除しており、サプライヤー企業に対して供給する木材を伐採地の森林まで追跡し、基準に合致しない木材を生産する企業からの調達リスクを評価し、軽減することが推奨されています。こうした追加は改善に見えますが、既存の基準を普通に解釈すれば、すでに転換材の調達は除外されている」と改善効果は期待できないことを挙げた。またサプライヤー企業のデューデリジェンスに関する規定は推奨レベルにとどまっている。  次に、改定基準には以下のような問題が残っているとし、「持続可能性や権利に関する規定を満たしていない合板の利用を可能としている重大な『抜け穴』が維持されていること」「問題のある木材を避けるために不可欠な有意義なデューデリジェンスを義務にしていないこと」「サプライヤーに対して、木材伐採によって影響を受ける地域住民から『自由意思による事前の十分な情報に基づく同意(FPIC)』を得ることを要求していない」「認証材のサプライチェーン内に持続不可能な木材が含まれる明確な証拠があったとしても、追加的なデューデリジェンスをすることなく認証材については全て持続可能であると想定していること」の4つの不備を挙げた。  他にも、東京五輪自らが目指していたPDCAサイクルが実施せれていないことも問題とした。  これらをもとに、RAN等は、同組織委員会に以下の3つを要求した。 これまで調達された全ての熱帯材について、どのように持続可能性や合法性が確保されたのかについて詳細な評価の情報開示を即座に行うべき 伐採地までの完全な追跡可能性を確立していない場合や、木材調達基準の合法性、持続可能性、権利に関する5つの基準とFPIC取得について第三者監査で確認されていない場合、大会施設の建設に熱帯地域や他の高リスク地域からの木材製品の利用を全て停止すべき 特にリスクの高い木材について、東京五輪のサプライチェーン全体を通じての合法性と持続可能性の確保において、改定された調達基準がどのような効果があるのか詳細な説明を公表し、木材伐採によって影響を受ける地域住民が利用可能な言語で全ての情報公開を実施すべき 【参照ページ】持続可能性に配慮した調達コードの改定について 【参照ページ】NGO共同声明:2020東京五輪の木材調達基準改定は不十分(2019/1/30)

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【UAE・カタール】人権BHRRC、ホテル大手17社の移民労働者人権対応評価。フォーシーズンズ、ヒルトン等

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 国際人権NGOビジネスと人権リソースセンター(BHRRC)は1月、アラブ首長国連邦(UAE)・ドバイとカタールのホテル業界を対象とした人権対状況調査報告書を発表した。2020年にはドバイ国際博覧会が、2022年にはカタールで2022FIFAワールドカップが開催されるが、湾岸諸国の都市部では、南アジアの移民労働者に対する人権侵害が常態化している。今回、BHRRCは、人権侵害の震源地の一つであるホテルチェーン大手17社を対象に質問票を送付した。  17社のうち回答したのは、フォーシーズンズホテル、ヒルトン、ハイアット、インターコンチネンタル・ホテル・グループ(IHG)、マリオット、ラディソン、ウィットブレッドの7社。回答しかなかったアコーホテルズ、Deutsche Hospitality(旧シュタイゲンベルガー・ホテルズ)、ジュメイラ・グループ、ケンピンスキー、ミレニアム&コプトーン・ホテルズ、マイナー・インターナショナル、シャングリ・ラ・ホテルズ&リゾーツ、Rotana、Indian Hotels Company、ウィンダム・ホテルズ&リゾーツの10社についても、公開情報や移民労働者ヒアリングを通じて、評価を行った。  移民労働者からのヒアリングでは、採用費負担、移動の自由の制限、残業手当未払いの3つが主要な問題となっていることがわかった。このうち採用非負担及び移動の自由の制限は、国際的に「強制労働」と認識されている。BHRRCの分析では、フォーシーズンズホテル、ヒルトン、マリオット、ラディソンの4社は開示レベルが最も高く、ベストプラクティスな取組と評価できるとした。  個別には、17社のうちヒルトンだけが、UAEとカタールのホテルオーナーに対し、人権観点でのデューデリジェンスを実施していた。また、サプライヤーに対し、労働者のパスポートを雇用主側が保管することを禁止しているのはフォーシーズンズホテルだけだった。ラディソンは、UAEで労働者側の意思で契約が終了できる制度を整備しており、ラディソンとヒルトンは結社の自由に制限があるUAEとカタールのホテルオーナーに対し代替策を講じるよう求めていた。  17社のうち、サプライチェーン労働基準を公表しているのは12社。サプライヤーに対する基準コンプライアンスの手法までも公表しているのは、フォーシーズンズホテル、ヒルトン、ラディソンの3社だった。 【参照ページ】Press Release: Hotel chains in Qatar and UAE ‘failing’ to protect migrant workers ahead of World Expo and World Cup 【レポート】Inhospitable: How hotels in Qatar & the UAE are failing migrant workers 【参照ページ】Inhospitable: How hotels in Qatar & the UAE are failing migrant workers

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【国際】H&MとILO、途上国サプライヤーの労働慣行改善で連携深化。ベトナム、インドネシア等

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 アパレル世界大手スウェーデンH&Mは1月24日、サプライチェーンの労働慣行改善で国際労働機関(ILO)と新たなパートナーシップを締結した。H&Mは2001年からILOと提携しているが、今回プロジェクト対象地域を拡大する。  H&MがすでにILOとの連携を実施してきた地域は、カンボジアとバングラデシュで、H&Mのサプライヤーの賃金、労働の質、生産性、労働者のスキルマネジメント等に取り組んできた。今回の取組拡大では、H&Mは、ILOと国際金融公社(IFC)が展開する「Better Work Programme」と協働し、カンボジア、バングラデシュだけでなく、ハイチ、インドネシア、ヨルダン、ニカラグア、ベトナムも対象地域に加える。「Better Work Programme」は、合計1,600工場、220万人の労働者をターゲットにしている。  H&MとILOは、労働慣行改善のためには、政府、労働組合、財界団体との協働が必要との認識でも一致。共同して働きかけも実施する。 【参照ページ】ILO and H&M Group expand partnership

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