【国際】H&MとILO、途上国サプライヤーの労働慣行改善で連携深化。ベトナム、インドネシア等

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 アパレル世界大手スウェーデンH&Mは1月24日、サプライチェーンの労働慣行改善で国際労働機関(ILO)と新たなパートナーシップを締結した。H&Mは2001年からILOと提携しているが、今回プロジェクト対象地域を拡大する。  H&MがすでにILOとの連携を実施してきた地域は、カンボジアとバングラデシュで、H&Mのサプライヤーの賃金、労働の質、生産性、労働者のスキルマネジメント等に取り組んできた。今回の取組拡大では、H&Mは、ILOと国際金融公社(IFC)が展開する「Better Work Programme」と協働し、カンボジア、バングラデシュだけでなく、ハイチ、インドネシア、ヨルダン、ニカラグア、ベトナムも対象地域に加える。「Better Work Programme」は、合計1,600工場、220万人の労働者をターゲットにしている。  H&MとILOは、労働慣行改善のためには、政府、労働組合、財界団体との協働が必要との認識でも一致。共同して働きかけも実施する。 【参照ページ】ILO and H&M Group expand partnership

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【日本】2018年ブラック企業大賞は三菱電機。WEB投票賞は財務省、特別賞は日立製作所

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 ブラック企業大賞企画委員会は12月23日、三菱電機を「ブラック企業大賞2018」に選出した。ウェブ投票による「WEB投票賞」は財務省、「特別賞」は日立製作所・日立プラントサービス、「有給ちゃんと取らせま賞」はジャパンビバレッジ東京だった。ブラック企業大賞の発表は今年で7年目。  ブラック企業大賞企画委員会は、弁護士、労働組合団体、ジャーナリスト、NGO等11人で構成。パワハラ、セクハラ、残業代未払い、長時間労働、派遣差別、偽装請等の観点を基に「ブラック企業大賞」を選出している。  ブラック企業大賞には、ジャパンビジネスラボ、ジャパンビバレッジ東京、日立製作所・日立プラントサービス、モンテローザ、ゴンチャロフ製菓、財務省、スルガ銀行、野村不動産、三菱電機の9社・1官庁がノミネートされており、最終審査の結果、三菱電機が大賞となった。  三菱電機の受賞理由は、2014年から2017年の間に男性SE社員5人が長時間労働が原因で精神障害や脳疾患を発症。労災認定されていた。2人は過労自死した。同委員会は、「同社は再発防止できず、4年間に2人もの過労自死を出したことは極めて重大であり、短期間に長時間労働を原因とした労災が5件も認定されたことも異常な状況」とコメントしている。  WEB投票賞を受賞した財務省は、事務次官がテレビ朝日の女性記者に対して、取材中に性的な言動を繰り返していたことが報道された事件で、顧問弁護士による調査で事務次官によるセクシュアルハラスメント(セクハラ)があったと判断していた。しかし事務次官側はセクハラを否定し、麻生太郎財務大臣も「セクハラ罪という罪はない」と発言したことを取り上げた。  特別賞を受賞した日立製作所は、2013年に入社した20代社員が、日立プラントサービスに在籍出向中、長時間労働頻発による精神疾患が労災認定。さらに所長から「いらない」「着工まで不要」「めざわりだから帰れ」「仕事辞めてしまえ」などの暴言を受け続けていたという。また、日立製作所では数百名のフィリピン人技能実習生を不正に働かせたとして、法務省が技能実習適正化法違反の疑いで同社を調査していることも受賞理由となった。 【参照ページ】第7回ブラック企業大賞2018 ノミネート企業発表!

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【国際】ILO、アジア太平洋地域の労働慣行環境は今後不安定化と警鐘。特に南アジア

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 国際労働機関(ILO)は11月16日、アジア太平洋地域の労働慣行改善状況をまとめた報告書「Asia-Pacific Employment and Social Outlook(APESO)2018」を発行。2017年に失業率は4.1%と低く抑えられているものの、約半数は「Vulnerable(不安定)」な雇用状態にあると警鐘を鳴らした。  2017年のアジア太平洋地域の労働者数は19億人。世界全体の労働者の60%を占める。性別別では男性12億人と女性7億人。しかし、労働者の約3分の2以上は、「インフォーマルセクター」と呼ばれる国の管理や統計が及ばない働き方をしており、非常に不安定な雇用環境にある。アジア太平洋地域の「Vulnerable」雇用者の比率は48.6%と高く。とりわけ南アジア地域で非常に高い。 (出所)ILO  ILOは、アジア太平洋地域の雇用環境がさらに今後、今以上に不安定になる要素として、保護貿易主義の拡大、人口高齢化、テクノロジー進化による中流社会雇用の消失、気候変動等による自然環境悪化を挙げた。雇用市場の安定化に向けたルール整備が必要と提言した。 【参照ページ】Persistent decent work deficits in Asia-Pacific cast a shadow on the region’s growth, says ILO

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【マレーシア・インドネシア】公正労働協会FLAとCGF、パーム油農園での強制労働撲滅を強化

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 公正労働協会(FLA)は11月6日、マレーシアとインドネシアでのパーム油生産での強制労働の実態を調査した報告書「Assessing Forced Labor Risks in the Palm Oil Sector in Indonesia and Malaysia」を発表した。食品・消費財大手や小売大手が加盟する国際的な業界団体コンシューマー・グッズ・フォーラム(CGF)がFLAに報告書を作成を依頼していた。FLAは、業界全体として強制労働撲滅で協働する必要があると訴えた。  パーム油生産に関しては、森林破壊等の環境破壊に対する懸念が2000年代前半から強まっているが、最近では強制労働や労働慣行に関する懸念の声が大きくなっている。CGFは、強制労働問題に対処するための原則「Priority Industry Principles」として、「全ての労働者に移動の自由がある」「労働者は就職のための費用を支払わない」「労働者は借金を負わされたり強制労働させられない」の3つを掲げている。とりわけ、3原則を広げる強化ポイントとしてパーム油業界は位置づけられており、CGFのパーム油ワーキンググループはFLAに実態調査を依頼した。  今回の調査からわかったことは、インドネシア及びマレーシアでは、強制労働を示す兆候が確認できたというもの。例えば、脅迫による強制労働、暴力や不明瞭な労働条件、雇用主に依存させる行為、政府や警察からの保護の欠如、借金漬け、高額の採用費負担、サービス残業等が見られた。特に、パームヤシの収穫及び面倒を見える労働者は高いリスクを負っており、農薬や肥料への曝露による健康リスクも確認された。  同時に同報告書は、企業が採るべき対策も記述。両国政府への働きかけ、ステークホルダーとの対話、業界内やサプライチェーンとの情報共有、既存のアセスメント手法の改良、既存の認証スキームや業界基準の改良、CGF加盟企業の強いコミットメントを求めた。それを受け、CGFも同報告書の中でアクションプランを発表。協働して強制労働撲滅に向け動き出す姿勢を見せた。 【参照ページ】THE CONSUMER GOODS FORUM AND FAIR LABOR ASSOCIATION CALL FOR GREATER COLLABORATION TO TACKLE FORCED LABOR IN THE PALM OIL INDUSTRY 【報告書】Assessing Forced Labor Risks in the Palm Oil Sector in Indonesia and Malaysia

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【国際】NGOのClean Clothes Campaign、H&Mの委託先工場で過酷労働の実態報告。改善要求

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 国際アパレル労働NGOの蘭Clean Clothes Campaignは9月26日、スウェーデン・アパレル大手H&Mの委託先生産工場で、生活賃金(living wage)に達していない労働慣行が発生していると非難する報告書を公表した。H&Mは2018年までに生活賃金達成を実現すると宣言しているが、現状は程遠い状況だという。  Clean Clothes Campaignは今回、米NGOのInternational Labor Rights Forum、独NGOのWeMove.EUの支援を受け、2018年3月から6月までH&M主要サプライヤーを中心に現地での労働者ヒアリングを実施。結果、インドとトルコの委託工場では生活賃金の3分の1、カンボジアでは2分の1、ブルガリアの「ゴールドサプライヤー」では生活賃金の10%にしか満たない賃金で労働者が働いていたことわかったとしている。  報告書によると、超過時間労働の慣行も見られた。ブルガリア、トルコ、カンボジア、インドの6工場のうち3工場で法定超過時間労働制限を超える労働や休日出勤が実施されていた。ブルガリアの労働者は生活賃金を得るためには超過労働はやむを得ないと語ったという。  過剰労働と家事重労働により、女性工員の健康状態悪化も懸念され、報告書は、インドでは3分の1の女性工員が、カンボジアでは聞き取り調査をした人のうち3分の2が職場で気絶した経験。ブルガリアでも職場気絶は日常茶飯事だという。  Clean Clothes Campaignは、H&Mに改善を求めるキャンペーン「Turn Around, H&M!」を展開しており、今回改めてH&Mに委託先工場での労働環境改善を訴えた。 【参照ページ】Workers reveal poverty wages and labour law violations in H&M's supply chain

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【アメリカ】グーグル、男女の能力差を主張した従業員を解雇。ダイバーシティ行動綱領違反

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 検索世界最大手米グーグルは8月7日、業務上の男女の能力差を主張する文書を発信した同社ソフトウェアエンジニアのジェームズ・ダモア氏を解雇した。米メディアが一斉に報じた。同社は、解雇理由について「ジェンダーに対する固定観念が、尽きることがないため」と説明している。  今回の事案の発端は、ダモア氏が今年7月、社内でのダイバーシティ講習に参加した後、講習で伝えられた内容が「あれはしてはいけない」「これはしてはいけない」というような自由な発言を封じる内容であったことに反発。社内のメーリングリスト上に、同僚に向け「Google’s Ideological Echo Chamber」と題するメモを発信したことから始まった。  文書は全10ページ。ダモア氏はその上で、男女の能力差について、「女性はアイデアより感情や美学に基づく行動をとりやすい」「女性はモノより人に強い関心をいだきやすい」「女性よりも男性の方がコーディングを好む」「男性はよりステータス志向だ」「Googlegeist(グーグル社内従業員調査)によると女性の方が不安障害にかかりやすく、ストレスの高い仕事には就いている女性社員は少ない」と分析。率直にこれらの問題をオープンに議論し、ダイバーシティの問題を倫理の視点ではなく、費用と便益の視点から捉え直し、様々な偏見に対処していくべきだと提案していた。  この文書をメールで受け取った多くの他の同僚は、ダモア氏の見解に対して反発。ダモア氏は、その後、文書を改訂し、冒頭で、「私はダイバーシティやインクルージョンに価値を抱いており、極端な性差別主義者ではないし、偏見を持つことも支持しない」と書き加えたが、社内での論争は収束せず、文書が社外に流出。8月5日から米メディアに周知されていく。  ダニエル・ブラウン・ダイバーシティ担当副社長は、ダモア氏の文書に対し、「ジェンダーについて間違った仮説を提示している」と伝える文書を全社員に送付。スンダー・ピチャイCEOも「行動綱領に反し、性別に関する有害な固定観念を推進することによって、職場における一線を超えた」と社員向けのメールで伝え、ダモア氏の解雇の正当性を主張している。  ダモア氏は、今回の解雇を不服とし、米政府の労使関係解決機関である全米労働関係委員会(NLRB)に係争を持ち込んだ。さらに、不当解雇として同社に対し裁判所に訴える姿勢も見せている。  グーグルは、以前から社員のダイバーシティについてメディアから追及されており、米国労働省からも男女間賃金格差があるとの主張を受け、訴訟の真っただ中にある。例えば、DiversityIncの調査によると、グーグルの管理職女性比率は25%、技術職に限れば20%にすぎない。また、人種についても、53%が白人、29%がアジア、3%が2以上のルーツを持つ人、3%がヒスパニック、そして黒人は1%、また、白人が管理職に占める割合は70%の一方で、黒人やヒスパニックは管理職に2%足らずだと指摘されている。グーグルの親会社であるアルファベットの取締役会においても、15名中女性は4名のみ。同社は、男女の報酬格差の有無を調査することもコストがかかりすぎると拒否しているという。  米国では、男女差別の問題は非常にセンシティブな問題になってきている。大企業も、男女の賃金格差の疑いで訴訟を抱えているところが少なくない。一方、グーグル社内にも、ダモア氏の男女の能力・性格の違いを内心では同意する人も少なくないと言われている。各社には、社内と社外の双方に対して堂々と主張できるダイバーシティやインクルージョンに対する強いスタンスが、ますます求められるようになってきている。 【参照ページ】Google Engineer’s Anti-Diversity Memo Displays Company’s Misogynist Culture 【文書】Google’s Ideological Echo Chamber

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private 【レポーティング】サステナビリティ(CSR)報告ガイドラインを主導するグローバル機関

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(図)サステナビリティ報告ガイドライン カオスマップ。Sustainable Japan作成。 複雑化するサステナビリティ(CSR)ガイドライン  サステナビリティ報告やCSR報告を担当する方々からよく受ける質問があります。「一体、どのガイドラインを参照すれば良いのか」。実はこの種類の問いは非常に回答に窮します。もちろん、有名なガイドラインはあります。例えばGRI、サステナビリティ報告についての包括的なガイドラインと言っても過言ではなく、先進国・新興国問わず世界中で参照されています。しかしながら、当サイトSustainable Japanでは日々GRI以外の多の多くのガイドラインについてもご紹介をしています。ISOが定めたISO26001、温室効果ガス算出方法で有名なガイドラインのCDP、紛争鉱物報告ガイドラインを制定しているcfsi、財務情報と非財務情報の統合を試みる<IR>などなど。これらのガイドラインを全体として公式に統括する機関は今のところ存在していません。それぞれの機関はお互いに連携をしつつも、独立した動きを見せ発展してきています。こうした体系的に整理されずにルールやガイドラインが増殖していく動きは、中央政府の省庁が一元的にルールを管理する傾向の強い日本にはあまり馴染みのない状態です。整理されないルール増殖というのは悲観すべきなのかもしれませんが、それだけ今サステナビリティ報告や非財務情報報告の領域は急速に発展してきていることの証左でもあります。産業革命やIT革命の際に数多の技術が一度に勃興してきたように、サステナビリティや企業情報開示の分野も今まさに革命期にあると言うことができるでしょう。正直、この領域の専門家でない限り、全ての動きに日々目を向けていくのは非現実的です。ですので、今回は、いまこうしてますます複雑化していくサステナビリティ報告ガイドラインの状況を俯瞰的にまとめてお伝えしていきます。 GRI 〜サステナビリティ報告ガイドラインの中心的存在〜  GRIとは (more…)

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2015/04/28 体系的に学ぶ

【国際】労働の男女不平等により貧困国の女性が被っている損失は年間9兆USドル

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貧困国の女性は労働面における男女不平等により毎年9兆USドル相当の損失を被っており、その金額は英国、フランス、ドイツのGDPの合計よりも多い。そんな衝撃的な調査結果を国際開発機関のActionAidが明らかにした。この甚大な不均衡は、主に男女間の賃金格差と雇用格差によって引き起こされている。 ActionAidは1月23日にダボス会議の中で公表した調査結果"Close the Gap!"の中で、女性の労働力搾取にスポットライトを当てるよう呼びかけた。ActonAidによれば、女性は増えた収入を食料や健康、子供の教育に投資する傾向にあるため、この男女間の不均衡を是正することは、女性自身の生活の改善はもちろん、コミュニティ全体の支援にもつながるという。 開発途上国において労働における大きな男女間格差が生まれる主な原因は二つある。 開発途上国においては、女性は衣料品の製造や露天商、家政婦など最も賃金が低く搾取的な仕事に就いている 女性は多くの時間を子育てや病人、老人の介護に費やしており、男性と同等の雇用機会を得ることができない。またそれらの仕事の多くは軽視されており、全く給料を払われてはいない。世界銀行によると、女性はこういった無償労働に男性の10倍以上の時間を費やしている。また、貧困国においては薪集めや水汲み、政府が提供できない基本的なヘルスケア・教育サービスなどに時間を費やす必要があり、さらに女性の負担を重くしている。 ActionAidの政策室長を務めるLucia Fry氏は「貧困国の女性の労働力を金額換算すると毎年9兆USドルという多大な金額になる。これらの女性は家事という無償の重い負担を背負いながら、低賃金で不安定な雇用形態のもとで社会の最下層に属している」と現状を訴えた。 ActionAidは、貧困に苦しむ女性たちが自身と家族の生活を改善できる余地はまだ豊富にあるとしている。女性の経済的不平等に対する損失は金銭面にとどまらず、彼女たちの人生の選択に大きな影響を及ぼし、暴力や差別、搾取に対する脆弱性につながっているとして、政府や企業、国際機関などに対し、家族の世話から工場内の長時間重労働にいたるまで女性の仕事全てに価値を認めるように呼びかけている。 LuFry氏は「これは非常に大きな課題であり、一夜で解決できることではない。しかし世界中の何百万もの貧しい女性の生活を改善していくために我々ができることはたくさんある」としたうえで、「女性達の犠牲の上に利益を積み上げることを止めなければならない。そして、我々は国際的に合意された人権と労働に関する基準にこだわり、差別的な法律や慣行をやめ、家族に優しい政策やあらゆる階層の女性の声を反映することを政府や企業に求める必要がある」と語った。 ActionAidが指摘している通り、女性の賃金向上は女性の生活と地位向上だけではなく、教育への再投資などを通じてコミュニティ全体の富の創出にもつながる。特に貧困国において事業を展開している企業は、いかにこの男女間の格差を解消するインクルーシブなビジネスモデルを作り上げ、事業とコミュニティ双方のサステナビリティを実現することができるかが鍵を握ると言える。 【リリース原文】Gender inequality costs women in poor countries $9 trillion, ActionAid says 【団体サイト】ActionAid

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【中国】建設現場の実体験施設で安全意識が大きく向上

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中国政府が北京に建造した1500平米もある大型施設「中国建設安全トレーニング体験基地」が人気を博している。2014年3月の営業開始以来、中国の運輸業界団体である海航グループやチャイナモバイルなど大企業のCSR責任者が基地を訪れ、実体験トレーニングを受けてきた。 安全トレーニング体験基地の目玉は、建設現場における危険を自ら実体験できるシミュレーション装置だ。ヘルメットをかぶり実際に落下物をぶつける、マンホールに落ちる、移動式ハシゴが倒れる、感電するなど、24の体験設備がある。中国建設工程社によると、高所からの落下、落下物衝突、感電、機械事故、穴への陥落、火傷が中国における六大事故要因となっており、センターはこれらの事故を防ぐことを目的としている。現在、中国での建設作業員は農民出身者が主体となっており、安全意識の欠如が課題となっていた。例えば、ヘルメットの実体験では、ヘルメットをかぶった後に本人に知らせることなく突然落下物を実際に落とし、ヘルメットがいかに大切であるかを身をもって体験させる。体験後には作業員は自ら正しくヘルメットをかぶるようになるという。 実体験による事故予防の効果は絶大で、体験後に作業員の事故予防規定違反率は50%減少したという。基地は毎日200〜300名の受入が可能、今年度だけで作業員1万人の訓練を実施する予定だという。同基地では、より多くの作業員が実体験トレーニングを受けられるようにするため、特別車内で実体験トレーニングを行う移動型実験施設の研究をすでに始めており、近い将来完成する見通しだ。

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