【中国】FTSE Russell、中国グリーンボンド対象のインデックス新設。オフショア人民元建て

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 インデックス開発世界大手英FTSE Russellは1月17日、中国のグリーンボンドを対象とした新たなインデックス・シリーズ「FTSE Chinese(Onshore CNY)Green Bond Index」を発表した。オフショア中国人民元建てのグリーンボンドラベルの付いた国債、公債、社債を対象とし、現在の構成銘柄は発行銘柄の約75%をカバーしている。  FTSE Russellは、中国債券を対象としてはインデックスを2011年に初めて設定。その後、中国でグリーンボンド市場が急成長し、世界第2位の発行額となったこと等を背景に、今回グリーンボンド・インデックスの設定を実施した。同社は、中国インデックス開発に近年力を入れている。  債券のバリュエーションは、トムソン・ロイターのファイナンシャル&リスク部門「Refinitiv」のデータを用いる。 【参照ページ】FTSE Russell launches Chinese Green Bond Index Series

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private 【国際】世界銀行とGPIF、債券分野でのESG投資に関するレポート発表

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 世界銀行グループは11月7日、債券分野でのESG投資のあり方を検討したレポート「債券投資への環境・社会・ガバナンス(ESG)要素の統合」を発表した。このレポートは、世界銀行グループと年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)とのパートナーシップの成果。 【参考】【国際】世界銀行とGPIF、ESG債券投資に関する共同分析レポート発表(2018年4月23日)  今回のレポートでは、債券分野でのESG投資は、グリーンボンドに限定された特別な債券投資手法という段階から、一般的な債券投資プロセスに組み込まれるものへと進化してきていると指摘。さらに、投資意思決定プロセスを重視するスタイルから (more…)

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【国際】世界銀行、ブロックチェーンを活用した債券発行発表。分散型台帳で債権管理

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 世界銀行グループの国際復興開発銀行(IBRD)は8月9日、ブロックチェーン技術を活用した債券を発行すると発表した。実現すると世界初。アレンジャーはオーストラリア・コモンウェルス銀行。豪ドル建てのカンガルー債となる。  今回発行の特徴は、債券の発行と管理をブロックチェーンを用いた分散型台帳で実施することにある。ブロックチェーンには、イーサリアムをプライベートブロックチェーンとして用い、世界銀行グループとオーストラリア・コモンウェルス銀行で共同運営する。発行債券の愛称は「bond-i」。両者は、「ブロックチェーンは数多くの債券市場仲介手続きを簡素化できる。資金調達と債券取引のシンプル化、業務効率の改善、規制監督の強化が可能となる」と狙いを語る。  世界銀行グループは2017年から大々的にブロックチェーンの活用研究を開始するため「ブロックチェーン研究所(Blockchain Lab)」を設立。今回早くもその成果が出てきた。 【参照ページ】World Bank Mandates Commonwealth Bank of Australia for World’s First Blockchain Bond

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【アメリカ】ブラックロック、アクティブ投資型のESG新興国債券投資信託を4本設定

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 投資運用世界大手米ブラックロックは最近、アクティブ投資型のESG新興国債券投資信託を4本設定した。同社はパッシブ型投資で世界的に有名だが、ESG投資の隆盛前にアクティブ投資型ファンドにも力を入れてきている。  今回設定したファンドは、いずれも新興国債券が対象。国債と地方債を対象とした「BGF ESG Emerging Markets Bond fund」。社債を対象とした「BGF ESG Emerging Markets Corporate Bond fund」。国債、地方債、社債いずれも対象とする「BGF ESG Emerging Markets Blended Bond fund」。国債、地方債、社債いずれも対象とし現地通貨建ての「BGF ESG Emerging Markets Local Currency Bond fund」。  これらファンドは全て、ブラックロックとJPモルガンが2018年4月にリリースしたESG債券インデックスをベンチマークとするアクティブ投資型ファンド。現在、ブラックロックは、社内のファンドマネジャー向けに各債券のサステナビリティ情報分析ツールを開発中。  ファンドはオープンエンド型のルクセンブルク籍SICAV。

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【国際】米JPモルガン、世界初の新興国債券ESGインデックス「JESG」リリース

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 金融世界大手米JPモルガンは4月18日、世界初の新興国債券ESGインデックス「JP Morgan ESG index(JESG)」をリリースした。インデックス開発では米運用大手ブラックロックも協力した。インデックスの運用は、JPモルガンが単独で行う。  JESGは、JPモルガンの既存の債券インデックス「EMBIグローバル」「GBI-EMグローバル・ダイバーシファイド」「CEMBIブロード」の3つに対し、発行体のESG要素を考慮してウエイトを調整したもの。倫理的に違反する発行体は除外される。グリーンボンドはオーバーウエイトされる。

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【日本】GPIF、世界銀行グループとESG投資の共同研究で提携。第1弾はESG債券投資分野

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 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)と世界銀行グループは10月11日、様々なアセットクラスでのESG投資を促進し、サステナブル投資分野への資金量を増加させるためのパートナーシップを締結したと発表した。第1弾として、債券分野のESG投資で、ベンチマーク、ガイドライン、格付手法、公表の枠組み、報告の雛形、リスク分析など、実務的な課題に関する共同研究を行う。国債も対象とする。  世界銀行グループのジム・ヨン・キム総裁は、今回のパートナーシップ締結について、「GPIFとともに、アセットオーナーと運用機関にとっての投資機会の見方を変革する野心的なイニシアチブに乗り出します。私たちは、民間セクターからの貢献を増やすことなくして、国連持続可能な開発目標(SDGs)を達成し、高まる世界の切望に応えることはできません。私たちの経験からは、優れたESG基準が優れた投資となることがわかっています。そして、40兆米ドル以上もの資金の運用難が続き、投資家がより良いリターンを求めている今は、これまでにない絶好の機会です。GPIFはサステナブル投資における世界的リーダーの一つ。ともに全ての人々のために機能するグローバル市場システムの構築を支援していきます。」とコメントした。  GPIFの髙橋則広理事長も、「今回の共同研究は、グリーンボンドやソーシャルボンドに限らず、一般的な国債や社債も含めた幅広い債券を対象に、ESGを考慮することによる投資機会、制約、解決策などを分析する先駆的な試みです。また、GPIFは、他の年金基金や投資先企業と意見を交換するフォーラムを開催するとともに、ファイナンス分野の若手研究者を表彰するアワードを実施しており、世界銀行グループと行う今回の研究についても、その成果を他の機関投資家や研究機関などと共有するオープン・リサーチ・プラットフォームとしたいと願っております。」とコメントした。 【参照ページ】World Bank Group and GPIF Join Forces to Mobilize Capital Markets for Sustainable Investments 【参照ページ】持続可能な投資の促進に向けたGPIFと世界銀行グループの提携について

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【国際】世界銀行、パンデミック緊急ファシリティ(PEF)用に債券とデリバティブで資金調達

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 世界銀行グループの国際復興開発銀行(IBRD)は6月28日、2016年5月に発表した「パンデミック緊急ファシリティ(PEF:Pandemic Emergency Financing Facility)」に資金提供するための機関債を3億2,000万米ドル(約360億円)発行した。  パンデミック緊急ファシリティ(PEF)は、発展途上国でのパンデミック(致死性の高い感染症の世界的大流行)の発生時に対策のため資金拠出を行う制度。世界銀行の発表によると、パンデミックの流行によって、世界全体で年間約5,700億米ドル(世界GDPの0.7%に相当)の損失が発生している。パンデミックには、エボラ熱、MERS、ジカ熱などが該当し、国際社会での大きな不安材料となっている。  パンデミック対策には、発生初期時に伝染拡大を食い止めるためことが重要だが、発展途上国には対策のための資金が不足しており、これまで初期対応ができてこなかった。例えば、西アフリカでエボラ熱が2014年半ばに発生した際に、初期に1億米ドルを資金提供できていれば拡大を抑えることができたが、実際の資金発動が3ヶ月遅れ感染者が10倍にも膨らんでしまった。このエボラ危機で、犠牲者は1万1,300人以上、損失は少なくとも100億米ドル。対応や復興に要した援助金は総額70億米ドル以上にもなった。パンデミック緊急ファシリティは、パンデミック発生時の初期対応能力を上げるため、国際社会として発展途上国政府やNGOに資金拠出できるようにした。  パンデミック緊急ファシリティ(PEF)は、パンデミック発生時に資金給付する保険枠と、保険発動条件を満たさない未知のウイルスによるパンデミック発生時に発動できる現金拠出枠の2つが柱。保険制度では、インフルエンザ・パンデミック・ウィルスA型、SARSやMERS等コロナウィルス科、エボラ出血熱やマールブルグ熱等フィロウイルス科、ラッサ熱、リフトバレー熱、クリミア・コンゴ出血熱等の人獣共通感染症をカバーし、2017年7月7日から制度運用が開始される。補償額は4.25億米ドル(約470億円)。一方、現金拠出枠は、日本政府が5,000万米ドル、ドイツ政府が5,000万ユーロを提供し、2018年から制度運用が開始される。PEFは、低開発国(世界銀行グループである国際開発協会の融資適格国)77ヶ国であればどこでも利用できる。また、パンデミック対策支援NGOも利用できる。  パンデミック緊急ファシリティ(PEF)運営のための金融商品開発では、AIR Worldwideが開発したパンデミックリスクモデルに基づき、スイス再保険とミュンヘン再保険の協力の下、世界銀行財務局が保険制度用の債券とデリバティブ商品を開発した。保険販売のストラクチャリングはスイス再保険の証券子会社スイス・リー・キャピタルマーケッツとミュンヘン再保険が、ブックランナーはスイス・リー・キャピタルマーケッツが、共同運営者はミュンヘン再保険とMMC Securities傘下のGC Securitiesが務めている。また、デリバティブ商品の共同アレンジャーは、スイス・リー・キャピタルマーケッツ、ミュンヘン再保険、GC Securitiesの3社が務めている。  パンデミック緊急ファシリティ(PEF)の運営は、運営委員会(Steering Body)によって統括される。同ファシリティ発足の舞台となった2016年仙台でのG7財務大臣・中央銀行総裁会議の主催国である日本とドイツを含む国で構成。世界保健機関(WHO)と世界銀行グループは投票権なしのメンバーとして運営委員会に参加する。  今回発行された機関債はクラスAとクラスBの2種類。クラスAは、インフルエンザとコロナウィルスのみを対象とし、金利が「6ヶ月米国LIBOR+6.50%」。発行額は2億2,500万米ドル。クラスBは、インフルエンザ、コロナフィルスの他、ラッサ熱、リフトバレー熱、クリミア・コンゴ出血熱を対象とし、金利が「6ヶ月米国LIBOR+11.10%」。発行額は9,500万米ドル。クラスA、クラスBともに、償還日は2020年7月15日(12ヶ月間の延長可能)で、パンデミックが発生した場合には元本返済されない場合もある。  クラスAの購入者は、キャットボンド投資家(61.7%)、運用会社(20.6%)、年金基金(14.4%)、慈善財団(3.3%)。地域別構成割合は、欧州(71.8%)、米国(27.9%)、日本(0.2%)、バミューダ(0.1%)。クラスBの購入者は、キャットボンド投資家(35.3%)、運用会社(16.3%)、年金基金(42.1%)、慈善財団(6.3%)。地域別構成割合は、欧州(82.9%)、米国(15.0%)、日本(0.0%)、バミューダ(2.1%)。  一方、デリバティブ商品は、日本の東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険、損害保険ジャパン日本興亜の3社も購入。WHOの公表データに基づき死者数、死者の増加スピード、罹患国数等が予め定めた条件に達した際に、予め設定した補償金をIBRDに支払う。 【参照ページ】World Bank Launches First-Ever Pandemic Bonds to Support $500 Million Pandemic Emergency Financing Facility 【制度】PEF

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【国際】PRI、格付会社と機関投資家の信用リスク評価とESGの関係を分析したレポート発表

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 国連責任投資原則(RPI)は7月5日、ESG要素が信用リスクに与える影響を分析したレポート「Shifting perceptions: ESG, credit risk and ratings」を発表した。PRIは昨年、ESG要素が信用リスクに与える影響を透明にしていく共同声明「Statement of ESG in Credit Ratings」を発表。格付会社と機関投資家の双方が、どのようにESG要素を考慮しているのかの調査を開始し、今回のレポートと発表に至った。  共同声明には、PRI署名機関である格付会社も参加。格付世界大手であるムーディーズ、S&Pグローバル・レーティングの他、中国の格付け会社である東方金誠国際信用評估(Golden Credit Rating International)、大公国際資信評估(Dagong Global Credit Ratings Group)、中誠信国際信用評估(China Chengxin International Credit Rating)、ブラジルのLiberum Ratings、フランスのBeyond Ratings、ドイツのScope Ratings、マレーシアのRAM Ratingsの9社が、PRIに情報提供を行った。  同じく欧米を中心とした機関投資家大手も、共同声明に加わり、債券投資における信用リスク評価においてESG要素をどのように考慮しているかの情報提供を行った。参加した企業は、カリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)、チューリッヒ保険、AVIVA Investors、アリアンツ、ナティクシス、Mirova、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント、HSBCグローバル・アセット・マネジメント、BNPパリバ・インベストメント・パートナーズ、カルバート、ERAFP、日興アセットマネジメント、T&Dアセットマネジメント等。  PRI署名機関の中で、債券投資の際にESGを考慮している機関投資家が大半。とりわけ投資手法の中に仕組み的に組み込んでいると答えた機関投資家の割合が70%から80%にまで達していることがわかった。しかしPRIは、信用リスク評価においてESGが一貫して考慮されていないと指摘。特に、機関投資家が運用会社を介さず行う直接債券投資では、改善の余地が大きいとの見方を示した。 (出所)PRI  同レポートでは、S&Pグローバル・レーティングの事例も紹介。環境・気候変動リスクはすでに企業信用リスク評価の中に織り込まれてきており、2015年に環境・気候変動リスクが格付において考慮されたものの中で、34%は格付ダウン、14%格付アップをもたらしたという。環境・気候変動リスクが信用リスクに反映される度合いは業種によって異なり、資源エネルギーや電力関連の企業格付に比較的影響が大きいことが伺える。しかしPRIは、全体傾向として債券投資におけるESG投資は株式投資におけるESG投資に比べ大きく遅れていると総括し、信用リスクの中に反映され始めてはいるものの、まだESGリスクの考慮が甘いと指摘した。格付会社側も、どのようにESGリスクを格付に反映させているかについては、より透明性や情報開示を進めていくことが重要だろうとの課題感を示した。また同レポートは、格付会社の国債格付では、まだESGリスクの反映が進んでいないことも匂わせた。  格付会社と機関投資家の間では、信用リスクを見立てる期間に関する考え方が異なることもわかった。格付会社は、比較的短期に信用リスクを検討し、一般的なものとし、ハイイールド債では2年以下、投資適格債では約5年、国債では10年の信用リスクを算出しようとするのに対し、機関投資家はより長期での信用リスクを検討していた。また、重大なESGリスクの評価対象でも、格付会社は倒産リスクのみを考慮するのに対し、機関投資家は投資リスク全体を視野に入れていた。  PRIはレポートの中で、格付会社と機関投資家の間のズレを相互のコミュニケーションの中で解消していくことを提言した。 【参照ページ】PRI publishes new report on ESG factors in credit risk analysis 【レポート】Shifting perceptions: ESG, credit risk and ratings 【共同声明】Statement of ESG in Credit Ratings

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【ヨーロッパ】欧州評議会開発銀行、同行初のソーシャルインクルージョンボンドを発行

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 欧州評議会開発銀行(CEB)は4月3日、同行初のソーシャル・インクルージョン・ボンドを発行した。発行額は5億ユーロで、償還期間は7年。利率は0.125%。格付は、ムーディーズがAa1、S&PがAA+、FitchがAA+。共同主幹事は、フランスのクレディ・アグリコル、ドイツのDZ銀行、米国のゴールドマン・サックス・インターナショナル、オランダのラボバンク。ソーシャル・インクルージョン・ボンド発行に当たってのセカンドオピニオンはESG評価期間大手オランダのサステナリティクス(Sustainalytics)。  欧州評議会開発銀行は、難民問題や人口増加問題に対処するために1956年に欧州評議会が設立した国際開発銀行。本部はフランス・パリ。欧州評議会は、欧州の人権、民主主義、法の支配などを推進するため第二次世界大戦後の1949年に設立された国際機関。欧州評議会には、EU諸国の他、ロシア、トルコ、ウクライナ、モルドバ、アゼルバイジャン、アルメニア、ジョージアなども加盟している。  ソーシャル・インクルージョン・ボンドとは、使途を社会的課題を解決する目的に限定する債券。使途を環境目的に限定するグリーンボンドは比較的浸透しつつあるが、今日国際機関系の開発銀行を中心にソーシャルインクルージョンボンド、ソーシャルボンド、SDGsボンドなど新たな債券を発行。新しい債権商品が誕生しつつある。CEBのソーシャル・インクルージョン・ボンドは、社会的弱者への住宅支援、教育、職業訓練、雇用創出、中小規模事業者支援の分野での融資事業の資金源とする。発行にあたっては、国際資本市場協会(ICMA)の2016年版ソーシャル・ボンド・ガイドラインに準拠した。  今回の発行の債券の購入者は、地域別にフランス29%、ドイツ20%、オランダ17%、その他欧州・中東・アフリカ20%、アジア9%。購入者属性別では、運用会社30%、銀行25%、中央銀行関連24%、年金基金・保険21%。500億ユーロの債券発行に対し、900億ユーロの購入需要があった。 【参照ページ】CEB issues first social inclusion bond

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【国際】IFC、世界初のカーボンクレジット・クーポン付森林債を約165億円発行

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 世界銀行グループの国際金融公社(IFC)は10月31日、利払い(クーポン)を現金とカーボンクレジットのどちらかまたはその組み合わせで受け取ることを選択できる森林債(Forest Bonds)」を発行した。カーボンクレジットでの利払いを選択できる債券としては世界初。発行額は1億5,200万米ドル(約165億円)。償還期間は5年。債券格付はAAA。金利1.546%または同等のカーボンクレジット。森林債は一般的にはグリーンボンドの一種だが、IFCは今回調達資金の使途を発展途上国での民間セクター育成や森林保全など幅広く想定しており「グリーン」には限定しないため、グリーンボンドとは位置づけてはいない。  発行された債券は、カリフォルニア州教職員退職年金基金(CalSTRS)、グリーン投資ファンドのTreehouse Investments、米国大学教職員退職年金/保険基金(TIAA)、オーストラリア保険大手QBE等、世界大手の機関投資家が購入した。同債券はロンドン証券取引所に上場予定。  世界では今日、毎年コスタリカの面積と同等の550万ヘクタールもの熱帯雨林が消失していると言われており、IFCは気候変動対策とそれに貢献する森林保全分野への投資を活性化させる取組を加速中だ。IFCは、過去10年間で発展途上国での森林保全に130億米ドル(約1.4兆円)の投資をしてきているものの、同分野には今後10年間でさらに750億米ドル(約8.2兆円)から3,000億米ドル(約32兆円)の投資が必要だと見積もっている。そのためIFCは、今後2020年までに130億米ドル(約1.4兆円)の民間資金を同分野に呼び込んでいくことをコミットしている。とりわけ注力しているのがグリーンボンドの発行で、IFCの発行累計額はすでに56億米ドル(約6,100億円)に上る。  カーボンクレジットで利払いを行うためのスキームはとてもユニークで、今回新たに開発された。まずIFCは利払いのためのクーボンクレジットを超タウするため、2008年より国連開発計画(UNDP)、国連環境計画(UNEP)、国連食糧農業機関(FAO)が共同で実施している「UN-REDD」プログラムのスキームを活用し、ケニア南部の「カシガウ回廊REDD+プロジェクト」から発行されるカーボンクレジットを購入する。「カシガウ回廊REDD+プロジェクト」は、2010年に民間企業が主導して開始されて30年間のプロジェクトで、ケニア北部の私有林、コミュニティ農場やコミュニティ信託地からなる約20万ヘクタールをプロジェクトエリアとしている。2011年からはREDD+由来の世界初のカーボンクレジットが発行されたことで話題を呼んだ。カーボンクレジット利払いを受けた投資家は、このクレジットを通じて自社の温室効果ガス排出量を相殺することもでき、また排出権取引市場で売却・現金化することもできる。  一方、現金利払いを選択した投資家に対しては、IFCは「カシガウ回廊REDD+プロジェクト」から購入したカーボンクレジットを資源採掘世界大手BHPビリトンが買い取ることで現金化し、投資家に現金を支払う。すなわち、BHPビリトンがこの債権スキームのオフテイカー(引き取り手)の役割を果たす。  今回のユニークな債券スキームは、IFCとBHPビリトン、国際環境NGOのConservation Internationalが共同で開発。Conservation Internationalが、プロジェクトのREDD+適格基準に関するアドバイスを行う。また、バンクオブアメリカ・メリルリンチ、BNPパリバ、JPモルガンが募集代理人を務めた。また、経理、支払等の受託会社はシティバンクが務める。 【参照ページ】IFC Issues Innovative $152 Million Bond to Protect Forests and Deepen Carbon-Credit Markets

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