【アメリカ】米国主要企業のCO2削減目標、原単位と総量での目標設定企業が同数。WWFら調査

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 国際環境NGOの世界自然保護基金(WWF)は4月25日、ESG投資会社米カルバート・インベストメント、国際NGOのCDP、国際NGOのセリーズと共同し、米国大手企業の気候変動対応状況に関する調査報告書「Power Forward 3.0: How the largest US companies are capturing business value while addressing climate change」を発表した。調査の対象となったのはフォーチュン500企業。 報告書での主要な内容 気候変動や再生可能エネルギー目標を設定している企業の割合は、前回2014年時から5%上昇し48%となった CDPに回答した190社の二酸化炭素排出量削減量は、2016年だけで石炭火力発電所45ヶ所を1年間停止した量に相当 フォーチュン500の中でも、売上規模が大きい上位企業ほど気候変動目標を設定している。設定率は上位100企業で63% 前回に比べ、下位100社の設定率が25%から44%に大きく改善 再生可能エネルギー100%での事業運営目標や科学的根拠に基づく目標設定を行う企業が増加 業種別では、消費財、電力、素材などが設定率が高く、エネルギー、金融、ヘルスケアでは低かった 再生可能エネルギー割合目標を設定している企業は51社 二酸化炭素排出量削減では原単位設定企業が124社に対し、総量削減設定企業も124社 【参照ページ】Power Forward 3.0: How the largest US companies are capturing business value while addressing climate change 【報告書】Power Forward 3.0: How the largest US companies are capturing business value while addressing climate change

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【アメリカ】米国トヨタ、水素燃料電池大型トレーラー実証実験を今夏からロサンゼルスで実施

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 トヨタ自動車の米国統括法人トヨタ・モーター・ノース・アメリカ(TMNA)は4月19日、今夏から米ロサンゼルス港で、水素燃料電池を搭載した大型トレーラー実証実験「Project Portal」を開始すると発表した。カリフォルニア州大気資源委員会(CARB)とカリフォルニア州エネルギー委員会(CEC)も協力する。  大型車両は、ロサンゼルス港における年間排出量の中でもかなりの割合を占めている。ロサンゼルス港では、2005年から「Air Action Plan」を展開し、ロングビーチ港からロサンゼルスエリア間での二酸化炭素や有害物質の排出量を大幅に削減してきた実績がある。水素燃料電池トレーラーの実用化が進めば、同地域の大気汚染物質の排出削減がさらに可能となる。トヨタ自動車は、幅広い産業にわたって適用可能なゼロ・エミッションを目指す燃料電池技術の普及を試みており、日本でも燃料電池バスの実証実験を実施している。  実験に使用される車両は、同社の燃料電池自動車「ミライ」2台分の発電力に加え、12kWhのバッテリーと670馬力のエンジンを搭載。一度の水素補充で約320kmの走行が可能。水素燃料電池車両に必要な水素ステーションの設置では、CECが整備に向けた投資を積極的に実施している。カリフォルニア州は温室効果ガス排出量の削減に向け、積極的に化石燃料への依存を減らす取り組みをしており、水素燃料電池車は目標達成に重要な役割を果たすと期待されている。 【参照ページ】Toyota Opens a Portal to the Future of Zero Emission Trucking

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【フランス】ロレアル、2016年度サステナビリティ報告書発表。CO2排出削減を前倒しで達成

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 フランス化粧品大手ロレアルは4月20日、2016年度サステナビリティレポート「2016 Progress Report」を発表した。ロレアルは2013年から、2020年に向けたサステナビリティ・コミットメント「Sharing Beauty With All~美のすべてを、共に次世代へ~」を設定。(1)イノベーションにおける持続的発展、(2)生産における持続的発展、(3)持続可能な暮らし、(4)従業員・サプライヤー・コミュニティにおける持続的発展の4分野に取り組んでいる。  ロレアルは、自社施設での二酸化炭素排出量を2020年までに2005年度比で60%削減という目標を定めているが、2015年時点で56%減を達成。そして2016年で67%削減を実現し、早々と中期目標を達成した。2016年に製品販売数は29%増加しており、その中で絶対量を追加で11%削減した意義は大きい。またグループ全体で15施設でカーボン・ニュートラル(二酸化炭素の純排出量がゼロ)を達成した。CDPの企業評価でも、「気候変動」「ウォーター」「フォレスト」の全てでAリスト入りを果たした。3分野でAリスト入りを果たした企業は、世界で同社とユニリーバの2社のみ。 ロレアルの主な2020年目標と2016年の達成状況 テーマ 2020年目標 2016年達成状況 2015年達成状況 自社施設での二酸化炭素排出量削減(2005年比) 60% 67% 56% 製品輸送での二酸化炭素排出量削減(2011年比) 20% 20% - 水使用量削減(2005年比) 60% 48% 45% 廃棄物削減(2005年比) 60% 35% 31% 埋立廃棄物量(2005年比) 0% 0.2% 2.2% 環境・社会に資する製品割合 100% 90.0% 66.6% 製品ごとの進捗状況の消費者への開示割合 100% 46.0% 34.4% 環境・社会基準に基づく主要サプライヤー選定 100% 83% 51% 主要サプライヤーの環境・社会自主監査実施率 100% 83% 74% 主要サプライヤーの「連帯調達プログラム」参加率 20% 4% 4% 従業員の医療保険加入率 100% 88% 86.6% 従業員の労災以外事故時の家計支援率 100% 85% 78.4% 従業員の最低年1回の研修実施率 100% 77% 72.6% 貧困社会の市民に雇用機会提供 100,000人 67,533人 60,600人   【参考ページ】L’Oréal redoubles its efforts to achieve ambitious sustainability targets 【報告書】2016 Progress Report

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【アメリカ】アップル「2017年環境進捗報告書」発表。製品生産100%リサイクル利用の長期方針発表

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 米アップルは4月10日、2016年度のの環境改善進捗状況をまとめた「環境責任:2017年度進捗報告書(Environmental Responsibility 2017 Progress Report)」を発表した。アップルは、この報告書の中で、製品生産を再利用部品やリサイクル素材のみで実現していく長期目標を示した。  報告書では、「気候変動」「資源」「製品の安全性」「協働」の4テーマを挙げ、これまでの進捗状況を定量的に発表している。 気候変動 世界中の自社施設で消費する電力に占める再生可能エネルギーの割合は96% バリューチェーンを含めた同社の二酸化炭素排出量は2015年の3億8,400万tから2016年は2億9,500万tに大幅削減 製品当たりの二酸化炭素排出量は2015年の114.1kgから2016年は97kgに大幅削減 バリューチェーンを含めた同社の二酸化炭素排出量のうち77%を占める生産工程で、サプライヤー34施設のエネルギー監査を実施 サプライヤー計19施設でエネルギー・トレーニング・プログラムを実施 2020年までに再生可能エネルギー発電所4GW以上が完成見込み 2018年までに再生可能エネルギー100%を実現するサプライヤーが7社 伯恩光学-Biel Crystal:ガラス 可成科技-キャッチャー・テクノロジー:筐体 仁宝電脳工業-コンパル・エレクトロニクス:アルミニウム筐体 イビデン:集積回路基盤 藍思科技-Lens Technology:ガラス ソルベイスペシャルティポリマーズ:アンテナバンド 欣旺達電子-Sunwoda Electoronics:バッテリー アップル関連サービスのデータサーバは100%再生可能エネルギーで運営 製品使用時のエネルギー消費量を2009年の24.2kWhから、2015年に8.4kWh、2016年に7kWhに削減 資源 将来、全ての製品を再利用部品またはリサイクル素材で生産する方向性を発表 そのため44物質の環境・社会・供給リスク評価を実施 2016年9月に再利用のための製品分解戦略レポートを発表 2013年からのClean Water Program実施で、サプライヤーの水使用量を303億リットル削減 パッケージ用紙の再生紙率62%、サステナビリティ基準を満たす新紙率38% 製品の安全性 Clean Production Actionの「GreenScreen® for Safer Chemicals」などを参照し、法令より高い安全性基準を設定 同社が委託している完成品組立18工場全てで同社の安全性基準を達成 2016年には63の部品工場の査定を実施。2017年には50の部品工場で査定実施予定 協働 再生可能エネルギー100%事業運営を目指すRE100に加盟 有害物質フリー環境を目指すスウェーデンNGOのChemSecに参加 アルミニウムのサステナビリティ推進NGOのAluminum Stewardship Initiative(ASI)に加盟 ティム・クックCEOが中国・清華大学の諮問委員会理事に就任。同校の責任イノベーションに資金提供 世界自然保護基金(WWF)のApps for Earth活動に資金提供  また、同社は、3月27日にも、サプライヤーに対してする責任活動の進捗状況をまとめた「Supplier Responsibility 2017 Progress Report」を発表している。アップルは、サプライヤーに対しても環境・社会分野で改善を要求していることで非常に有名。2016年だけで、705ヶ所のサプライヤー工場の査定を実施した。 高水準工場の割合が59%増加、低水準工場の割合が31%減少 高水準工場(90点以上):332 中水準工場(60点ー89点):349 低水準工場(59点以下):24 週60時間、週1日休日以上の労働時間基準遵守率が98% 中国の最終組立工場での「UL Zero Waste to Landfill」認証取得100% Corporate Information Transparency Index(CITI)で世界初の3年連続80点以上 同社の省エネプログラムに参加する工場数が3倍に増加 サプライヤーの労働者に対する違反調査で22,000人から回答 米紛争鉱物ルールで定められている金、スズ、タングステン、タンタル(3TG)に加え、コバルトも加えた全精錬・精製業者を公表 2015年に3TGで外部監査100%を達成。2016年にはコバルトを含め100%達成 3TGとコバルトで、外部監査基準を上回る独自リスク評価「Risk Readiness Assessment(RRA)」を開始 【報告書】Environmental Responsibility 2017 Progress Report 【報告書】Supplier Responsibility 2017 Progress Report

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【日本】リコー、2050年までにCO2排出量ゼロの目標設定。日本企業初RE100加盟

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 リコーは4月21日、新たな中期経営計画のスタートにあたり、中長期的な環境目標を設定したことを発表した。リコーは、2000年代の日本の環境経営を牽引してきた企業の1つ。同社の桜井正光元会長は、脱炭素経営を推進する日本企業の連合体「日本気候リーダーズ・パートナーシップ(Japan-CLP)」の顧問を務め、産業界全体での脱炭素に向けた取組を推進している。  今回リコーが発表した環境目標は、温暖化防止と省資源の2つが柱。温暖化防止では、まず2030年までに、自社(スコープ1)と購入電力・熱(スコープ2)の分野で二酸化炭素排出量を2015年比で30%削減する。同時に、上下流のサプライチェーン(スコープ3)での排出量も同年比15%削減する。サプライチェーンでは、主に原材料・部材調達、製品利用、物流での排出量削減に力を入れる。  さらに2050年までに、バリューチェーン全体の二酸化炭素排出量をゼロとする目標も掲げた。自社(スコープ1)と購入電力・熱(スコープ2)の分野では、再生可能エネルギーなどの推進以外にも、社会的に容認されているグリーン電力証書やカーボン・オフセット、排出権取引などの制度を通じて、「ネットゼロ(純排出量ゼロ)」にしていく。また、スコープ3では、取引企業と協力しながら「ネットゼロ」を実現していく。  これと並行し、同社は、再生可能エネルギー100%での事業運営を目指す国際イニシアチブ「RE100」に加盟したことも発表した。日本企業の中でRE100に参加したのは同社が初。このイニシアチブの中で、同社は、2030年までに再生可能エネルギー割合を30%以上に、2050年までには100%にすることを宣言した。  一方、省資源では、2030年までに製品生産でのリサイクル素材割合を50%にし、さらに2050年までには93%をリサイクル素材で生産できるようにする。  同社は、今年4月1日に山下良則・取締役副社長執行役員が、代表取締役社長執行役員に就任し、新体制がスタート。環境目標の発表に先駆け、4月12日には、第19次中期経営計画を発表した。2008年以降、売上、営業利益ともに低迷してきた同社は、中期経営計画の中で、コスト構造改革を実施しながら利益率重視経営を推進するとともに、カメラ事業など不採算事業の見直しなど事業再編を実施していく。 【参照ページ】リコー、経営戦略に基づき重要社会課題と新たな環境目標を設定 【経営計画】第19次中期経営計画

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【アメリカ】ウォルマート、商品納入企業にCO2削減を要望する「Project Gigaton」始動

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 米小売大手ウォルマートは4月19日、同社と商品を納入するサプライヤーに対して二酸化炭素排出量削減を要望する新たなプロジェクト「Project Gigaton」を発表した。同社は、全米の小売業界の中でもいち早く科学的根拠に基づく二酸化炭素排出量の削減目標を設定した企業。今回、同社自身だけではなく商品納入企業にも二酸化炭素排出量削減を求めていく方針を掲げたことで、バリューチェーン全体での削減に乗り出す。  同社はすでに、スコープ1(自社が直接排出する二酸化炭素排出量)とスコープ2(調達した電気・熱の生成で間接的に排出する二酸化炭素排出量)を2025年までに18%削減することを定めている。これに加え、今回の「Project Gigaton」では、スコープ3(スコープ2以外の間接排出量)に着目し、バリューチェーン全体(川上・川下双方のサプライチェーン)を通じて、2030年までに2015年比で1Gtの二酸化炭素排出量を削減する。商品生産、原材料生産、製品利用の全てが対象となる。  同プロジェクトでは、商品納入企業向けの二酸化炭素排出量削減への取組活動として、「排出」「エネルギー」「廃棄物」「パッケージ」「農業」「森林破壊」「製品利用」の7つのテーマを設定。商品納入企業に対してそれぞれの取組の自発的参加を促している。参加を表明する企業は、新設されたウェブサイト「Walmart Sustainability Hub」から参加申請ができる。  ウォルマートは、商品納入企業の参加を促すため、二酸化炭素排出量削減のための事例を紹介していく。また、商品納入企業支援活動を展開するため、世界自然保護基金(WWF)や環境保護基金(Environmental Defense Fund)などの環境NGOとも協働する。  食品や消費財メーカーにとって、全米で圧倒的な小売力を持つウォルマートに商品を置いてもらえるかは売上確保の生命線となる。今回のプロジェクト発表で、ウォルマートは、プロジェクトへの参加と商品購買の関係については何も述べていないが、当然影響があると考えるのが自然だろう。同社が商品納入企業に対して二酸化炭素排出量削減を要望し始めたことは、多くのメーカーや原材料メーカーにとって大きなインパクトとなりそうだ。 【参照ページ】Walmart Launches Project Gigaton to Reduce Emissions in Company’s Supply Chain

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【アメリカ】トランプ大統領のパリ協定離脱政策。政権内やエネルギー業界から残留を求める声も

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 トランプ政権内で、パリ協定からの離脱派と残留派との間で意見対立が起きている。また、トランプ大統領が大統領選挙期間中に「パリ協定からの離脱」政策を表明したことで、同政策への支持を行うと見られていた石油業界からも、パリ協定への残留の声が出ている。4月18日のブルームバーグが報じた。  ブルームバーグによると、トランプ政権内で、パリ協定離脱派は、スコット・プルイット環境保護庁(EPA)長官とスティーブン・バノン首席戦略官・大統領上級顧問。プルイット長官は、環境懐疑派として環境保護庁長官に就任した肝入りの気候変動否定論者。また、バノン首席戦略官は、保守系ニュースサイト「ブライトバート・ニュース・ネットワーク」を運営し、大統領選挙中からトランプ大統領の保守系政策立案の立役者となった人物。しかし、バノン氏は最近、トランプ大統領が何としても実現したかった「オバマケア(前オバマ政権時代に創設された国民健康保険制度)」の廃止において、共和党内でのとりまとめを混乱させた張本人だと目されており、トランプ大統領から距離を置かれていると言われている。4月5日にトランプ大統領が米国家安全保障会議(NSC)を再編した際にも、バノン氏はメンバーから外されており、役割の低下が指摘されている。  一方のパリ協定残留派は、大統領の娘であるイヴァンカ・トランプ氏と、夫のジャレッド・クシュナー大統領上級顧問、そして石油・ガス世界大手エクソンモービル前会長兼CEOのレックス・ティラーソン国務長官。ブルームバーグによると、ティラーソン国務長官は、ホワイトハウスのエネルギー・環境問題のアドバイザーであるジョージ・バンク氏に書簡を送り、パリ協定への残留を繰り返し訴えているという。エクソンモービルは、石油だけでなく天然ガス開発にも注力しており、気候変動対策のため石油・石炭から天然ガスへエネルギーシフトしつつある世界情勢を背景に、パリ協定を支持している。同様に、他の世界大手BPの広報担当者も「当初からパリ協定を歓迎し、引き続き支持し続けて行く」と表明。ロイヤル・ダッチ・シェルの広報担当者も「気候変動に取り組みつつ、世界が必要とするエネルギーを提供する事は可能だ」と述べ、パリ協定を「強く支持している」と語っている。 【参考】【アメリカ】一部の大手石炭採掘企業、トランプ政権にパリ協定への残留を要請(2017年4月18日)  もちろん、石油・天然ガス業界が一斉にパリ協定を支持しているわけではない。米国国内での石油採掘がメインの独立系石油会社は、パリ協定への反対の意向。だが、業界内での意見がまとまらず、アメリカ石油協会(API)はパリ協定に対して正式な立場を表明できずにいるとブルームバーグは報じている。  トランプ大統領の支持が厚いと言われるイヴァンカ・トランプ氏。また、共和党の中でも、主流派と保守派の間で必ずしもパリ協定離脱の方針でまとまっているわけではない。政権内での綱引きが続いている。 【参考ページ】Exxon and Shell Join Ivanka Trump to Defend Paris Climate Accord

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【日本】環境省、二国間クレジット制度を利用したREDD+プロジェクト補助事業の公募開始

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 環境省は4月17日、日本の二酸化炭素排出量削減のために、二国間クレジット制度(JCM)を通じて、海外での森林保全プロジェクト(REDD+)に参加する事業「二国間クレジット制度を利用したREDD+プロジェクト補助事業」の公募を開始した。募集期間は4月17日から5月19日まで。日本法人と外国法人等で構成され海外でのREDD+プロジェクトを推進する企業であれば応募が可能。  JCM制度とは、発展途上国で二酸化炭素排出量の削減に資する技術、製品、システム、サービス、インフラ等を提供・整備することで、実現した排出削減量を、日本の国としての二酸化炭素排出量削減として換算できる制度。同時に、JCMに参加した企業も、地球温暖化対策推進法(温対法)で定められた排出量報告制度においてJCMで認められたクレジットを控除できる。クレジットとして認められるには、日本と実施国の双方の政府で構成する合同委員会にプロジェクト内容を報告し、第三者機関(TPEs)の審査をクリアしなければならない。現在日本政府がJCMの相手国としているのは、モンゴル、バングラデシュ、エチオピア、ケニア、モルディブ、ベトナム、ラオス、インドネシア、コスタリカ、パラオ、カンボジア、メキシコ、サウジアラビア、チリ、ミャンマー、タイ、フィリピンの17か国。  また、今回の補助事業の対象となっているREDD+とは、2013年の国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第19回締約国会議(COP19)で基本的な枠組みが決定された仕組み。発展途上国で森林減少・劣化の抑制や持続可能な森林経営を実現するプロジェクト。プロジェクトを実施した国及び企業等の機関は、プロジェクトで実現できた二酸化炭素排出削減量または吸収増大量を、自身の貢献分として換算することができる。  今回公募の補助事業に採用されると、最大で8,000万円の助成金が受けられる。助成金の対象となるのは、事業実施のための詳細設計、モニタリング危機の購入、クレジット発行手続き、事業実施国でのプロジェクト推進広報、技術移転・訓練などに要した人件費と業務経費(委託費含む)。  【参照ページ】平成29年度「二国間クレジット制度を利用したREDD+プロジェクト補助事業」の公募について

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【ヨーロッパ】欧州電気事業連合会、2020年以降の石炭火力発電所建設停止を表明

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 欧州電気事業連合会(EURELECTRIC)は4月5日、低炭素社会に実現に向け、再生可能エネルギーへのエネルギー転換を進めていく姿勢を明らかにした。欧州電気事業連合会は、欧州の電力事業者が集う業界団体で、現在約3,500社が加盟している。今回の決定は、3月23日に開催された欧州電気事業連合会理事会で承認された。  理事会で承認された決議では、世界経済の長期的なサステナビリティを確保するには、パリ協定で合意された脱炭素社会の達成が不可欠との見方を提示。実現に向け、欧州電気事業連合会の加盟企業は、2050年までに欧州での電力供給をカーボン・ニュートラル(純二酸化炭素排出量をゼロにすること)にコミットするとともに、電力価格の低下と安定供給を実現することを確保することを謳った。また、熱、冷却、交通機関の分野の電化を進める方向性も定めており、エネルギー源の電化をした上で電力エネルギーのカーボン・ニュートラルを実現するという野心的な内容となっている。  さらに欧州電気事業連合会の声明では、2020年以降、いかなる石炭火力発電所も建設しない意向も表明(但し、ポーランドとギリシアの電力事業者はこの表明には不参加)。2050年までにのカーボン・ニュートラル実現に向け投資を積極化することも誓った。  電力市場改革では、二酸化炭素排出権取引市場など市場メカニズム型の制度が最も費用効率が良いとし、低炭素技術開発分野への投資が加速されるようEUの取引市場(EU ETS)と欧州電力市場の双方を改善する必要性を訴えた。 【参照ページ】A Statement by EURELECTRIC 【参照ページ】European electricity sector gears up for the energy transition

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【国際】カリフォルニアとスコットランド政府、CO2の80%削減で合意。Under2MOU推進も

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 米カリフォルニア州ジェリー・ブラウン知事と英スコットランド自治政府ニコラ・スタージョン首相は4月3日、気候変動対策の分野で連携し、それぞれの州および自治政府において2050年までに二酸化炭素排出量を80%削減する目標を掲げた共同文書に署名した。両政府は、地方自治政府に対し2050年までに二酸化炭素排出量を1990年比80%から95%の削減を求める国際イニシアチブ「Under2MOU」にも署名しており、このイニシアチブでも協働していくことを発表した。  今回両政府が発表した共同文書では、「Under2MOU」に署名している他の地方自治政府を支援し、二酸化炭素排出量削減と再生可能エネルギー拡大を実現するためのアイデアを共有していく。他の地方自治政府への専門家派遣も実施する。同様に、長期的な脱炭素計画の立案でも、「Under2MOU」の署名政府を支援する。2018年以降には、気候変動分野の国際会議等の場において、各国の地方政府を啓蒙していく活動も共同で展開する。  「Under2MOU」は、2015年9月に、世界12地方政府が発足。背景には、野心的な気候変動対策目標を掲げる地方政府が連携し、各国の中央政府にも対策強化を呼びかけていきたい思惑がある。すでに167地方政府が署名。署名している地方政府には、米国のカリフォルニア州、マサチューセッツ州、ニューヨーク州、ニューヨーク市、サンフランシスコ市など、カナダのブリティッシュ・コロンビア州、オンタリオ州、ケベック州など、英国のスコットランド自治政府、ウェールズ自治政府など、オーストラリアの南オーストラリア州、ビクトリア州など、アジア地域でも中国の北京市、四川省、浙江省、江蘇省など、インドのテランガーナ州がある。日本からは岐阜県のみ署名している。また、英国、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ルクセンブルク、チェコ、パナマ、ペルー、コスタリカの中央政府も活動に賛同している。 【参照ページ】Climate change: memorandum of understanding with the Government of California 【共同文書】Letter of Cooperation 【機関サイト】Under2MOU

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