【イギリス】環境監査委員会、アパレル小売16社の環境・社会調査結果発表。「現ビジネスモデルは持続不可能」

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 英下院環境監査委員会(EAC)は1月31日、アパレル小売大手16社を対象に調査した環境及び労働観点でのサステナビリティ対応状況に関する暫定結果を発表。バーバリー、マークス&スペンサー、テスコ、プライマーク等が「Engaged(取り組んでいる)」と高い評価を受けた一方、アマゾンUK、JDスポーツ、スポーツダイレクト等は「Less Engaged(あまり取り組んでいない)」と低い評価を下された。  EACは、英国のアパレル業界を持続可能なものとするため、大手企業に調査票を送付し、回答結果を公表している。今年は16社が対象となった。評価は、環境や労働分野の国際または英国のイニシアチブへの加盟状況や取組状況を基に行われる。環境観点では、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)、Sustainable Apparel Coalition(SAC)、マイクロファイバー・イニシアチブ、Make Fashion Circular等が、労働観点では、Sedex、Ethical Trading Initiative(ETI)等が用いられている。ベター・コットン・イニシアチブ(BCI)、有害化学物質排出ゼログループZDHC、英国のSustainable Clothing Action Planについても聞かれた。  16社の評価は、 Engaged(取り組んでいる) バーバリー マークス&スペンサー テスコ プライマーク ASOS Moderately Engaged(まあまあ取り組んでいる) アズダ Arcadia Next Debenhams Less Engaged(あまり取り組んでいない) アマゾンUK JDスポーツ スポーツダイレクト カートジェイガー Boohoo Missguided TJX Europe    EACは、今回の結果を受け、「英国ファッション業界の現在のビジネスモデルは持続不可能」と明言し、小売事業者に対応の改善を促した。 【参照ページ】UK fashion retailers failing to commit to reduce environmental impact

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【タイ】政府、ILO漁業労働条約に加入。アジアで初。NGOは政府の監督強化を要請

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 タイ政府は1月30日、国際労働機関(ILO)漁業労働条約(第188号)の批准書交換式を行い、正式に同条約に加入した。同条約は、漁業労働者の労働安全衛生、医療ケア、休日、労働契約書、社会保障等に関する義務を規定している。同条約を批准したのはアジア諸国ではタイが初。  同条約は、2007年6月14日に採択され、2017年11月16日に発効。他には、フランス、ノルウェー、エストニア、リトアニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、アルゼンチン、南アフリカ、モロッコ、コンゴ、アンゴラが加入。英国、セネガル、ナミビアも批准を済ませ、各々今後1年以内に発効する。日本は未批准。  タイは、近年、漁業労働者の人権違反が指摘されており、今回ついに政府が同条約を批准。状況の改善が期待されている。ILOのガイ・ライダー事務局長は、他のアジア諸国にも加入してほしいと呼びかけた。 【参考】【EU】欧州委、タイのIUU漁業対策を評価し輸入「イエローカード」解除。時期尚早との批判も(2019年1月11日)  タイの状況改善は不十分と批判してきた環境NGOのEnvironmental Justice Foundationは、タイでの対策は不十分との見方を示した。同NGOは、これまでの実地調査において、船員が休日を取得していないのに取得したと申告させられているケースや、船員の銀行キャッシュカード等を船主が保管しているケースがあると指摘。タイ政府が十分な監督に乗り出していないことも不十分としている。また、船長の親族に限り船員労働を16歳以上に容認していることに対しては、夜間労働を禁止していることは評価しつつも、労働搾取のリスクがあるとして、下限年齢を引き上げるよう提言した。 【参照ページ】Thailand ratifies Work in Fishing Convention 【条約】2007年の漁業労働条約(第188号) 【参照ページ】THAILAND IS FIRST ASIAN COUNTRY TO RATIFY INTERNATIONAL STANDARDS FOR WORK IN FISHING

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【日本】RAN等、東京2020五輪組織委員会の木材調達基準改定内容を批判。複数の欠陥を指摘

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 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は1月18日、「持続可能性に配慮した木材の調達基準(木材調達基準)」を改定し、「持続可能性に配慮した調達コード(第3版)」を発行した。2019年3月1日以降の調達案件に適用される。しかし、既に契約済みのものを含め、2019年2月28日までに発注手続きが開始された案件には、同改定を遡及適用しない。  今回の変更点は2つ。1つ目は、森林減少に由来する木材の使用抑制の観点から、森林の農地等への転換に由来する木材でないことを追加。2つ目は、製造事業者等に係る情報を収集し、持続可能性に関するリスクをさらに低減するための追加的な対応を推奨した。  これに対し、国際環境NGOのレインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)等は1月30日、改定された基準では東京五輪のサプライチェーンで繰り返し確認されている熱帯林破壊や人権侵害に関係した木材利用を止めることができないとし、遺憾の意を表した。「このままでは、有意義なデューデリジェンスをすることなく、問題のある企業からのリスクの高い木材をサプライヤー企業が利用し続けることが可能となり、2020年東京五輪は『苦いレガシー』を日本に残してしまう」と強い懸念を示した。RANは、2018年11月にも、同組織委員会が示した基準改定案について欠陥を指摘し、提言していた。 【参考】【日本】RAN、東京2020五輪組織員会の木材調達基準改定案が不十分と批判。「抜け穴」指摘(2018年11月29日)  RANともに、改定コードを批判したのは、国際環境NGO FoE Japan、熱帯林行動ネットワーク(JATAN)、ブルーノマンサー基金、ウータン・森と生活を考える会、国際NGO EIA(環境調査エージェンシー)、サラワク・ダヤック・イバン協会(SADIA)、Tukインドネシア(トゥック)、Walhi 北マルク支部(ワルヒ:インドネシア環境フォーラム)、サラワク・キャンペーン委員会(SCC)。  同NGOらは、今回の批判について2つの理由を説明した。まず、「改定基準では森林の農地等への転換など他の用途のために皆伐された木材に由来する製品、いわゆる「転換材」を明確に排除しており、サプライヤー企業に対して供給する木材を伐採地の森林まで追跡し、基準に合致しない木材を生産する企業からの調達リスクを評価し、軽減することが推奨されています。こうした追加は改善に見えますが、既存の基準を普通に解釈すれば、すでに転換材の調達は除外されている」と改善効果は期待できないことを挙げた。またサプライヤー企業のデューデリジェンスに関する規定は推奨レベルにとどまっている。  次に、改定基準には以下のような問題が残っているとし、「持続可能性や権利に関する規定を満たしていない合板の利用を可能としている重大な『抜け穴』が維持されていること」「問題のある木材を避けるために不可欠な有意義なデューデリジェンスを義務にしていないこと」「サプライヤーに対して、木材伐採によって影響を受ける地域住民から『自由意思による事前の十分な情報に基づく同意(FPIC)』を得ることを要求していない」「認証材のサプライチェーン内に持続不可能な木材が含まれる明確な証拠があったとしても、追加的なデューデリジェンスをすることなく認証材については全て持続可能であると想定していること」の4つの不備を挙げた。  他にも、東京五輪自らが目指していたPDCAサイクルが実施せれていないことも問題とした。  これらをもとに、RAN等は、同組織委員会に以下の3つを要求した。 これまで調達された全ての熱帯材について、どのように持続可能性や合法性が確保されたのかについて詳細な評価の情報開示を即座に行うべき 伐採地までの完全な追跡可能性を確立していない場合や、木材調達基準の合法性、持続可能性、権利に関する5つの基準とFPIC取得について第三者監査で確認されていない場合、大会施設の建設に熱帯地域や他の高リスク地域からの木材製品の利用を全て停止すべき 特にリスクの高い木材について、東京五輪のサプライチェーン全体を通じての合法性と持続可能性の確保において、改定された調達基準がどのような効果があるのか詳細な説明を公表し、木材伐採によって影響を受ける地域住民が利用可能な言語で全ての情報公開を実施すべき 【参照ページ】持続可能性に配慮した調達コードの改定について 【参照ページ】NGO共同声明:2020東京五輪の木材調達基準改定は不十分(2019/1/30)

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private 【台湾】経済部、2019年再エネ固定買取価格決定。洋上風力は原案から引き下げ幅を縮小

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 台湾経済部は1月30日、2019年の再生可能エネルギー固定買取価格を決定した。洋上風力発電の固定買取価格は、2018年11月の原案発表時には大幅に低下するとしていたが、今回引き下げ幅が縮小され、緩やかな引き下げに修正された。 【参考】【台湾】GWEC、台湾政府の洋上風力FIT価格大幅に引下げに反発。産業損なうと再考要求(2018年12月20日)  洋上風力の買取価格は、1kWh当たり5.8498台湾ドル(約20.8円)から (more…)

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【EU】欧州議会とEU理事会、5物質の発がん性指定で暫定合意。職場での曝露量規制。カドミウム等

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 欧州議会と加盟国閣僚級のEU理事会は1月29日、職場の労働安全衛生を向上させるため、5つの発がん性物質を。がん原性物質及び変異原性物質指令(CMD)のリストに追加することで暫定合意した。欧州委員会は、2018月4月5日に同5物質のリスト禁止を提案していた。リスト入りすると、曝露量に制限がかけられる。  今回、リストに追加された物質は、 カドミウム及びその無機化合物 ベリリウム及びベリリウムの無機化合物 ヒ酸及びその塩並びに無機ヒ酸化合物 ホルムアルデヒド 4,4'-メチレン‐ビス(2-クロロアニリン)(略称:MOCA)  EUでは、労災死の53%が、がんによるもの。そのため、発がん性物質への曝露を制限するため、2004年にがん原性物質及び変異原性物質指令(CMD)を制定し、必要に応じてリストに追加され、現在は21物質が登録されている。EUは、今回5物質が加わると、EU労働者100万人以上の労働環境が改善され、労災が22,000件減少できると試算している。  今後、EU理事会の常駐代表委員会(コレペール:COREPER)で審議され、承認されれば欧州議会総会で最終採決する。   【参照ページ】Protecting workers against cancer-causing chemicals: Commissioner Thyssen welcomes third agreement between EU institutions

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【日本】R&I、TCFDに賛同。信用格付会社では世界3社目、国内では初

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 格付投資情報センター(R&I)は1月29日、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に賛同したと発表した。信用格付会社の賛同は、ムーディーズ、S&Pグローバル・レーティングに次いで3社目。国内では初。R&Iは、他にも、国連責任投資原則(PRI)の「信用格付ESG声明(Statement on ESG in Credit Ratings)」にも署名している。  同社は、ESG分析強化の取組を目下進めており、信用分析の中に環境視点も織り込み始めている。それについて、金融庁やTCFD事務局からも、同社の取組とTCFDのコンセプトが合致していると後押しもあり、今回TCFDに賛同した。ESG情報の開示・分析・評価が欧米主導で進む中、日本の経済界では日本企業のESGが正しく認識されていないのではないかと捉える向きもある。R&Iの石渡明氏は、Sustainable Japanに対し、日本の信用格付大手として、世界にも発信していきたいという意気込みも語った。 【参照ページ】TCFD提言への賛同表明について

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【日本】環境省、地域経済循環分析自動作成ツールを改定。経済波及効果分析ツールも提供開始

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 環境省は1月29日、地方公共団体等の環境施策立案を支援するため開発した、地域の経済循環構造を把握する地域経済循環分析を自動で行うツール「地域経済循環分析自動作成ツール」を改定した。夜間人口一人当たり所得、CO2排出量の分析結果を出力できるようになった。また同時に、施策の経済波及効果をシミュレーションできるツール「経済波及効果分析ツール」の提供も開始した。  環境省は、施策のインパクト測定を支援するため、同ツールを2017年7月に公開。特に最近、国連持続可能な開発目標(SDGs)や「Society5.0」の観点からも、「地域循環共生圏」の創造が希求されるようになっている。地域経済循環分析は、市町村毎の「産業連関表」と「地域経済計算」を中心とした複合的な分析により、「生産」「分配」「支出」の三面から地域内の資金の流れを俯瞰的に把握するとともに、産業の実態(主力産業・生産波及効果)、地域外との関係性(移輸入・移輸出)等を可視化する分析手法を用いている。  「地域経済循環分析自動作成ツール」は、市町村毎について、地域版GDP統計、産業毎の取引構造、貿易・サービス収支、エネルギー代金収支、エネルギー生産性等の分析結果を自動出力できる。加えて、今回の改定により、夜間人口一人当たり所得、CO2排出量の分析結果が出力できるようになった。  「経済波及効果分析ツール」は、市町村毎に、新規事業の地域経済への波及効果に関する分析結果を自動出力できる。現時点で扱える新規事業は、「太陽光発電(売電)」「風力発電(売電)」「木質バイオマス発電(売電)」「太陽光発電(自家消費)」「空き屋対策」「中心市街地活性化」「高効率ボイラー等の設備投資」の7つ。 【参照ページ】地域経済循環分析ツールの改定について

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private 【日本】金融庁、有価証券報告書の記載事項に関するルールを改正し即日施行。ガバナンスやリスク開示を強化

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 金融庁は1月31日、有価証券報告書等の記載事項について、「企業内容等の開示に関する内閣府令」を改正し、即日施行した。金融庁は11月2日に改正案を公表し、12月3日までパブリックコメントを募集。今回、集まった意見を踏まえ、改正内容を最終決定した。一部は、2019年3月31日以降に終了する会計年度の有価証券報告書から、それ以外も2020年3月31日以降に終了する会計年度の有価証券報告書から、適用される。 【参考】【日本】金融庁、有価証券報告書の記載事項について改正案公表。ガバナンスやリスク開示を強化(2018年11月7日)  今回の改正内容は6つ。具体的には (more…)

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【EU】欧州委、偽情報に関する行動規範の対応状況発表。フェイスブック、グーグル、ツイッター、Mozilla

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 欧州委員会は1月29日、IT企業に遵守を求めていた「偽情報に関する行動規範(Code of Practice on Disinformation)」に関し、企業から提出された第1回報告書の状況を発表した。偽アカウント対策や偽情報発信サイトの蓋然性を落とす対策では一定の成果が見られたが、政治広告の透明性の観点では改善道半ばとした。  今回の報告書は、2018年末までの企業対応をまとめたもの。EUは、「偽情報」を、「虚偽または誤解を招くと検証されうる情報のうち、経済的利益のために作成、表示、頒布されたもの、あるいは一般大衆を意図的に欺く上に公益を損なうもの」と定義しており、意図された偽情報という側面を強調している。「偽情報に関する行動規範」は、2018年4月に策定され、政治広告等のスポンサードコンテンツ、アルゴリズムの第三者検証、多様な意見へのアクセス強化、偽アカウント対策、偽情報の監督推進等の内容を含んでいる。  今回は、フェイスブック、グーグル、ツイッター、Mozillaの4社・団体が、同行動規範に基づく対応状況を報告した。それに対し欧州委員会は、各社について評価できる点と改善点を示した。 【参照ページ】Code of Practice against disinformation: Commission calls on signatories to intensify their efforts

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【EU】欧州議会とEU理事会、Eコマース商品不具合時の域内共通対応義務化で暫定合意

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 欧州議会と加盟国閣僚級のEU理事会は1月29日、デジタル単一市場(DSM)戦略推進のため、Eコマース規制を強化することで暫定行為に達した。商品不具合が会った場合の対応について、EU域内で差別がない状態にすることを義務化する。  デジタル単一市場戦略は、欧州委員会が2015年5月6日に発表。Eコマースの簡便化に関する統一ルールを定めることで、消費者と企業がEU全域でデジタル関連商品やオンラインサービスに安心かつ効率的にアクセスできるようにするとともに、個人情報保護やサイバーセキュリティ等の共通ルールを適用することなどを定めた。2018年12月には、ユーザーがEU域内の他国のeコマースサイトから商品を販売することが制約される「ジオブロッキング(Geo-blocking)」の問題について、不当なブロックを禁止するEU指令が施行された。  今回の暫定合意では、デジタルコンテンツや楽曲をeコマースサイトから購入した場合、不具合があった際の補償についてEU域内での差別をなくす。また、EU域内の他国からの販売者に配慮するため、不具合品について補償する期間を延ばす。また、商品不具合があった場合に、返金やディスカウント等の対応についてEU域内で区別する対応を禁止し、同じように扱うことを義務化する。  今後、欧州議会とEU理事会でのEU指令立法手続きに入る。 【参照ページ】Cross-border e-commerce: Commission welcomes agreement on proposal to facilitate sales of goods and supply of digital content and services in the EU

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