【中南米】米州開発銀行、2014年はサステナビリティ事業に44億米ドルを投資

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 米州開発銀行(以下、IDB)は2014年、気候変動緩和・適応策の推進、再生可能エネルギー、環境サステナビリティ関連事業への投資額が前年比15億増となる44億ドルに到達したと発表した。  IDBが4月2日に公表した年次サステナビリティ報告書によると、IDBの上記投資額は同行の年間貸出金額の3分の1に相当し、同行が掲げていた25%という目標を上回ったとのことだ。同報告書は2014年の同行のサステナビリティ目標の進捗状況や、IDB加盟国で進行中のサステナビリティ事業についての概況が記載されており、ペルーにおける新たな水力発電事業、ブラジルにおける都市緑化事業の事例などが掲載されている。  また、同報告書はIDBの新たな持続可能なインフラ戦略およびビジョンについての詳細についても触れている。IDBは、インフラを単なる固定資産から人々のために計画、開発、整備されたサービスへと移行するという戦略を掲げており、実際に2014年はIDBの貸出の約38%を占めており、持続可能なインフラ投資がIDBの主要テーマとなっている。  IDBの総裁を務めるLuis Alberto Moreno氏は、「サステナビリティは我々の業務の中核を成すものだ。なぜなら、我々は中南米地域の未来に対する責任があり、我々の携わっている事業はサステナビリティによってよりよくなるからだ。サステナビリティは人々の生活を向上させ地域の競争優位性を確かなものにしてくれる」と語った。  IDBはこれまで様々なサステナビリティ事業の拡大に注力してきた。2014年には14都市がIDBのEmerging and Sustainable Citiesプログラムに加入した。同プログラムは、都市部のサステナビリティ向上に向けて各都市の資金調達と行動計画の構築を支援するものだ。また、2年目に入ったIDBのBiodiversity and Ecosystem Servicesプログラムは、生物多様性や生態系サービスを観光、エネルギー、農業に統合する10つの新事業に対して融資を提供している。  気候変動や都市化など、多くのサステナビリティ課題を抱える新興国が多い中南米地域において、IDBが果たしている役割は大きい。今後も融資を通じて多くの資金がサステナビリティ関連事業に投資されることを期待したい。 【参照リリース】IDB Invests $4.4 billion in Environmental Sustainability and Climate Change 【企業サイト】Inter-American Development Bank

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【中南米】ラテンアメリカ、消費者の73%が「代替輸送燃料により多く支払ってもよい」

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World Energy Council(世界エネルギー会議、以下WEC)が10月22日に公表した代替輸送燃料に関するレポート“Alternative Transport Fuels: consumer attitudes in the Latin America and Caribbean region”によると、ラテンアメリカ・カリブ海地域の消費者は、従来の輸送燃料よりも温室効果ガス排出量の少ない代替輸送燃料の利用に対してより多くを支払ってもよいと考えていることが分かった。 調査結果によると、回答者の73%がバイオ燃料、水素、液化石油ガス(LPG)、圧縮天然ガス(CNG)など温室効果ガス排出の削減が期待できる代替輸送燃料に対して毎月より多くのコストを支払ってもよいと回答したとのことだ。また、回答者の69%が、従来型燃料から代替輸送燃料への移行は十分な速さで進んでいないと考えていることも分かった。 更に同レポートは、ラテンアメリカ・カリブ海地域の消費者は、エネルギーが水利用や食糧生産にもたらす影響について他地域の消費者よりもよく理解していることも明らかにしている。エネルギー・水・食糧の連鎖についてよく理解していると答えた回答者の割合は、グローバル平均の44%対し、同地域では63%と20%近く高くなっている。 しかし、消費者の83%が代替燃料の存在を認知している一方で、自身の行動や意思決定をどのように変えるべきかについての実践的な理解については不足している点も併せて指摘されており。回答者の53%は、自身の所有している車両が代替輸送燃料に対応しているかを知らなかったとのことだ。 Codensa社のCEO兼WECでラテンアメリカ・カリブ海地域担当副代表を務めるJosé Antonio Vargas Lleras氏は「ラテンアメリカ・カリブ海地域は、その成長願望を満たすためにはエネルギー課題に立ち向かう必要がある。この地域は資源が豊富で、革新的な新しい技術を持っている。例えば、電気自動車は今後この地域でますます重要な役割を担うことになるだろう。今回の調査で同地域の人々が我々のエネルギーの未来をより持続可能にする意識と意志の両方を持っていることが分かった。これは、今後政府や企業の意思決定に影響を与えるだろう」と語った。 同調査は2500以上の回答者を含むグローバル調査の一環であり、完全な結果は来年にリリースされる予定とのことだ。なお、調査対象の中には、アルゼンチン、ブラジル、コロンビア、ペルー、ウルグアイ、トリニダード・トバゴが含まれている。 経済成長が進んでいる中南米・カリブ地域ではよりエネルギーや水などの問題が顕在化しつつあり、消費者の間でサステナビリティに対する意識は高まりを見せている。 【レポートダウンロード】Alternative Transport Fuels: consumer attitudes in the Latin America and Caribbean region 【団体サイト】World Energy Council

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【アメリカ】Freeport-McMoRan社のコミュニティ投資戦略

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銅・金の生産量ともに世界最大級を誇る米国の非鉄金属大手、Freeport-McMoRan社は7月22日、最新版サステナビリティ・レポート”2013 Working Toward Sustainable Development Report”と共に、同社のコミュニティ投資戦略の概要を発表した。同社のコミュニティ投資戦略は、鉱山の閉鎖後もコミュニティを維持するための地域におけるキャパシティ・ビルディングを中心に据えており、インフラ開発や教育プロジェクト、女性起業家の支援など様々なプロジェクトを展開している。同社が発表した主な取り組みは下記の通りだ。 インドネシアにおけるインフラ開発支援 PT Freeport Indonesia (以下PTFI社)は、インドネシアの高原地帯にある Amungme(先住民族)の居住地域におけるコミュニティのインフラ開発プロジェクト“Tiga Desa Project”を継続し、2013年は420万ドルを投資した。2000年のプロジェクト開始以降、PTFI社は住宅や橋、滑走路、道路など様々な公共インフラを建設され、2013年には建設中のものも含めてマイクロ水力発電、学校、寮、その他のコミュニティ支援施設が整備された。PTFI社はプロジェクトの開始以来、合計4,060万ドルを投資している。 コンゴ民主共和国における教育支援 コンゴ民主共和国の教育環境改善に対する投資の一部として、Tenke Fungurume Mining社(以下、TFM社)は6つの小学校、合計約3,000人の生徒の教育を支援している。2年目にはTFM社がFungurumeとTenkeに住む4,200人以上の子ども達向けに屋内・屋外活動や教育映画、コンピューターの授業など夏の活動を企画した。また、同社はBunkeyaにあるInstitut Technique de Garenganze の本館や4教室、多目的ワークショップ、トイレなどを建設した。この施設の完成により、当地域でさらに高度な教育を受けられるようになり、地域労働者のスキル向上が見込まれる。 ペルーにおける女性起業家支援 ペルー・アレキパ付近にあるFreeport-McMoRan社のCerro Verde事業は多数のインフラ基盤やサービスの改善に継続投資している。2013年には、21人の女性起業家達が、米国アリゾナにあるThunderbird School of Global Managementとの提携による女性向け事業創出プログラム、DreamBuilderを修了し、Arequipa地域での起業に必要な知識とスキルを学んだ。このプログラムを修了した起業家たちは収入や家庭の生活の質が向上したと報告されている。 世界的な人口増加や都市化の進行により天然資源への需要が高まる一方で、同社のような資源メジャーは常にコミュニティの環境破壊や先住民問題に対する批判リスクにさらされている。需要増とサステナビリティをバランスさせ、どのように持続可能な資源開発を実現していくのか、資源メジャーにとって優れたコミュニティ投資戦略の重要性はますます高まってきている。 下記ページおよびレポートにもFreeport-McMoRan社のコミュニティ投資における取り組みがグラフなどを用いて分かりやすくまとめられているので、興味がある方は見て頂きたい。 【企業サイト】Freeport-McMoRan Community Investment 【参考サイト】2013 Working Toward Sustainable Development Report

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【中南米】米州開発銀行、ラテンアメリカ・カリブ海地域のBOP層向け住宅ビジネスに関するレポートを公表

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IDB(Inter-American Development Bank:米州開発銀行)は6月25日、ラテンアメリカ・カリブ海(Latin America and the Caribbean、以下LAC)地域に住むBOP(Base of the Pyramid)層の住宅課題を解決する様々な新しいビジネスモデルについて分析した研究報告書「Many Paths to a Home: Emerging Business Models for Latin America and the Caribbean’s Base of the Pyramid」を発表した。 LAC地域では、約40%の家庭が過密住宅、修復不可能な住宅、表札や水、下水道設備、電気など生活に十分な設備がない住宅に住んでいる。今回の報告書ではコロンビア、メキシコ、ニカラグア、パラグアイ、ペルーに見られる11の企業や組織のビジネスモデル研究を通じて、これらの地域におけるBOP層向け住宅市場の包括的な特徴をまとめている。報告書の主なポイントは下記の通り。 BOP層は毎年最高で56.7億ドルを住宅に投資しており、BOP層の高い購買力を裏付けている 特に都市郊外における低所得者層及び不法居住者の継続的な増加は、BOP層が彼らの住居を改善する能力と意思を持っていることを示している BOP住宅市場の不均質性は、カスタマイズされた商品やアプローチを必要としている インクリメンタル・ハウジング(資金やニーズに応じ、数年をかけて徐々に段階的に住宅を建設していく方法)は現在のところBOP層が住宅を建てる際に主流となっており、このアプローチは様々な異なる環境に適応可能で、BOP層の多数を占める融資を受けられないような人々でも入手可能なものとなっている また、報告書の中ではBOP層の個別ニーズに合った入手可能な住宅ソリューションの提供においては民間セクターがとても重要な役割を担いうるとしたうえで、新築住宅とインクリメンタル・ハウジング双方のタイプの住宅ソリューション、ビジネスモデル事例が紹介されている。 具体的には、LAC地域でBOP層向け住宅ソリューションを提供している建設会社、建築資材サプライヤー、住宅セクターにおけるNGO、金融機関などの様々な企業、組織のビジネスモデル分析を通じてBOP層向けビジネスの成功要因が特定されており、低賃金、不安定な収入といったBOP層の生活要因を考慮した小口の担保・融資の仕組み、政府による住宅補助金、インクリメンタル型の住宅ソリューションモデルなどが挙げられている。 また、報告書内で示されているビジネスモデル事例はいずれもBOP層の住宅課題解決につながっているだけではなく、同時に十分なリターンをもたらしている点も重要なポイントだ。 Opportunities for the Majorityのマネジャーを務めるLuiz Ros氏は、「今回の報告書では様々な市場の状況に対応して開発された異なるビジネスモデルに共通する成功要因を詳細に分析しており、LAC地域におけるBOP住宅市場について関心を持っている政策立案者、民間セクター、金融機関にとってはとても役に立つツールとなるだろう。」と語る。 Opportunities for the Majorityとは、市場ニーズに基づく持続可能なビジネスモデルの促進とファイナンスを目的としてIDBが2007に設立した組織で、企業や地元政府、コミュニティなどが一緒になってLAC地域のBOP層に対する品質の高い商品・サービスの開発・提供を進めている。 報告書は各事例のビジネスモデルとそのポイントが非常に分かりやすくまとめられているので、興味がある方はぜひ見てみてほしい。レポートは下記からダウンロード可能。 【レポートダウンロード】Many Paths to a Home: Emerging Business Models for Latin America and the Caribbean’s Base of the Pyramid 【企業サイト】Inter-American Development Bank 【参考サイト】Opportunities for the Majority

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【アメリカ】2013 EthicMark Awardsが発表、大賞はペルーの工科大とフィリップス社

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アメリカ・コロラド州にてワールドビジネスアカデミー主催「第24回SRIパートナーズ会議」が10月28日に行われ、2013 EthicMark Awardsが発表された。公共の利益と正当な営業利益を両立する斬新な実地広告を目的とする賞では、非営利部門でペルー・リマの工科大学、営利部門でフィリップス社が今年度の受賞者となった。 出所:Draftfcb 工科大は、広告代理店と連携し、沿岸の多湿荒地に看板を製作。空気から水をつくる技術を用いた看板は、環境的関心の高いエンジニア学生の雇用促進を狙ったもの。1日に飲料水100リットルを生成するという。フィリップス社は、ビデオ作品の“アフリカのフィリップ・ライトセンター”で受賞。小さなサッカー場ほどの大きさのセンターにソーラーLEDを採用し、スポーツ、医療クリニック、教育、社会的なイベント、および商取引などさまざまな活動のために使用するというものだ。バッテリーは4〜5年に一度変えるだけで済むという。 リマ工科大学が受賞した水製造看板は、すでにペルー国内の砂漠地帯で実用化されている。砂漠地帯では飲料水の確保が難しく、ポータブルタイプで簡単に水製造が可能なこの装置は、設置コストも少ないため普及が容易。そのため、すでに市民の飲料水基地として親しまれている。以前、日本には井戸があった。井戸は地下水を組み上げて飲料水として用いるが、今回の看板は空気中の水分を集めて飲料水化する。井戸よりも可能性の高い新たな「井戸」に期待したい。 【EthicMark® Awards紹介サイト】EthicMark® Awards(リンク先はワールドビジネスアカデミー公式サイト内)

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2013/11/15 最新ニュース
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