【国際】国連、SDGs達成に向けビッグデータ活用を推進。世界共通データハブ構築等

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 国連の諸機関が、国連持続可能な開発目標(SDGs)実現に向けたビッグデータ活用を模索している。2017年秋頃から、国連内外の関係者のトレーニングや、データハブ構築等のイニシアチブを開始した。  トレーニングは、イタリア・トリノに本部を置く国連システム・スタッフ・カレッジ(UNSSC)が、米シンクタンク型NGOのData-Pop Allianceと連携し実施している。。Data-Pop Allianceは、米ハーバード大学人道支援イニシアチブ、米MIT Media Lab、英ODI(海外開発研究所)が共同発足したシンクタンクで、ビッグデータを用いた調査、キャパシティ・ビルディング、コミュニティ・エンゲージメントを開発している。同トレーニングは、国連諸機関のスタッフや国外外の開発関係者のデータ・リテラシー向上が目的。学習プラットフォーム「Big Data & Sustainable Development Open Learning Hub」を通じ、2017年11月から2018年9月半ばにかけ計8回のオンラインコースを提供する。第1回のテーマは「ビッグデータに関するガバナンス、透明性、政治」で、今後は「気候変動」「シチズンデータとモバイルデータ」「ジェンダー平等」「パブリックヘルス」「緊急支援」「データ収集とそのギャップ、機会」「データによるストーリーテリングとビジュアル化」をカバーしていく。オンラインコースは、プラットフォーム上に登録を済ませた人なら誰でも受講できる。  2018年からは、オンラインコースに加え、対面トレーニング「Leveraging Big Data for Sustainable Development」を提供。3日から4日間をかけ、フランス語では3月上旬にセネガルのダカール、英語では3月下旬にタイのバンコクで研修を行う。米ヒューレット財団が、政府や企業の専門スタッフに対し受講費用を免除するフェロープログラムを用意する。  ビッグデータ活用の2つ目は、国連統計部とGISソフトウェア会社ESRIが進めるSDGsデータハブの構築。データハブは、各国政府の統計当局と連携しSDGsの状況と地理情報を可視化するグローバルレベルの公開データベース。同コンセプトは、2017年11月に開催された第5回グローバル地理空間情報マネジメントに関するハイレベル・フォーラムでも賛同された。  ビッグデータ活用の3つ目は、ビッグデータ利用におけるプライバシー保護。Data-Pop AllianceのEmmanuel Letouzé氏とDavid Sangokoya氏は、英ボーダフォン社会・コミュニケーション研究所と協働で、12の行動計画「How to use Big Data」を発表。データの暗号化や、法的なアクセス許可を要するデータセンターでのデータの分散保管等を提唱している。 【参照ページ】UN Launches Initiatives to Unleash Big Data for Sustainable Development

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【国際】携帯通信業界団体GSMA、人道支援にビッグデータを活用するイニシアチブ発表。NTTドコモとKDDIも参加

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 国際的な携帯通信事業者業界団体GSMAは2月27日、感染症や自然災害など災害発生時に携帯通信事業者が保有するビッグデータを活用し人道支援に役立てるイニシアチブ 「Big Data for Social Good」を開始することを発表した。災害時に人々の動きを追跡することで、公共の保健機関が感染症の拡大を防止することや、救援物資を的確に送付に役立てる。  GSMAには世界300社が加盟しているが、今回のイニシアチブは16社が率先して進める。初期から参画するのは、日本のNTTドコモ、KDDIの他、独ドイツテレコム、英ボーダフォン、仏Orange、スペイン・テレフォニカ、ノルウェー・テレノール、ノルウェー・テリア、ルクセンブルクMillicom、セルビアMTS、香港ハチソン、韓国KT、韓国SKテレコム、トルコTurkcell、クウェート・ザイン、インドのバーティ・エアテルの16社で、サービス提供者は100ヶ国で20億人に達する。  まずは、初回トライアルとして、感染症拡大の監視、予報、管理強化を目的とした取組を、6月からバーティ・エアテルがインドで、テレフォニカがブラジルで、テレノールがバングラデシュ、ミャンマー、タイで開始する。将来的には、更に入院者数、死亡者数や気象情報などの第三者機関のデータを照合することで現地政府や国際人道機関が適切に支援物資を送れるようにすることも視野に入れている。さらに、個人情報保護の観点からデータ活用に関する行動規範も制定していく。  GSMAは昨年9月に、国連持続可能な開発目標(SDGs)が掲げる17目標に対して貢献していくアプローチを発表。今回のイニシアチブも、目標1「貧困」、目標3「健康と福祉」、目標9「インフラ開発」、目標10「不平等の是正」、目標11「持続的な都市及び居住」、目標13「気候変動対策」、目標17「グローバルパートナーシップ」プラスの影響を与えるとしている。 今回のイニシアチブは、国連財団が支援パートナーとなり、 Global Partnership for. Sustainable Development DataとDigital Impact Alliance(DIAL)も協力する。 【参照ページ】GSMA launches Big Data for Social Good

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【イギリス】食のサステナビリティを実現する鍵はデータテクノロジーと消費者意識。WRAP調査

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 持続可能な資源活用を推進する英国のNGO、WRAPは、11月5日、英国の食料システムが抱える課題と可能性についてまとめた報告書、"Food Futures: from business as usual to business unusual"を公表した。今後10年間でリスクが想定される生産から販売、消費に至るまでの一連の食料システムにおける15のトピックを取り上げて、課題を解決するための新たなアプローチを提言し、産業界や政府による取り組みを促している。  人口増加や新興国の経済成長に伴う世界的な食糧需要の高まりを受けて、従来型の食料システムは持続可能性が期待できなくなっている。そこで、同報告書では現在の食料システムが抱えるリスクを特定した上で、将来それらの課題を解決しうるテクノロジーなどについて論じている。  同報告書で特定されているリスクや機会の一部は業界全体に影響するものだ。今後の課題としては、食料レジリエンスに対する気候変動リスク、食料廃棄の削減、食に関連する健康障害への対処など、環境・社会に深く関わる課題が提起されている。  一方で、これらの課題を解決しうる新たな機会として、サプライチェーンの協働やデジタル技術の早急な活用などが挙げられている。同報告書は、将来の食料システムを形作るトレンドとして、大量のデータを活用したテクノロジーや公衆衛生と環境サステナビリティのアジェンダ一元化を挙げている。  WRAPによると、次の10年間で農業は"Controlled Traffic Farming(CTF)"など精密なアグリテクノロジーの活用による変化が起きると予測されており、水、エネルギー、肥料を必要な箇所にだけ使用することによる土地の有効活用、生産の効率化、栄養素の増加、機械の削減に伴い最大75%のコスト節約等が可能となるという。  また、サプライチェーンにとってもデータテクノロジーを活用するメリットは大きく、生産工程や輸送時のインテリジェント温度制御、製品の高品質化とCO2削減、新鮮さの維持と製品寿命の延長などが実現できるとしている。  そして、同報告書では食料リスクを乗り越える上でテクノロジーだけでなく消費者の役割の重要性も強調しており、消費者が健康的で持続可能な食品に対する需要が変化を後押しするとしている。  最近では農業にビッグデータを活用する新たな取り組みなども進んでおり、テクノロジーの進化により農業のあり方は今後大きく変化することが予想される(参考記事:【アメリカ】ビッグデータ解析で農業のサステナビリティ向上に取り組むIBM)。一方で、WRAPの調査にあるように、我々一人一人が食に対して何を求め、どのようなライフスタイルを選択していくかという消費者からの働きかけも重要だ。食の安全性や原材料の透明性への要求、廃棄削減への協力など、消費者が購買行動を通じて発揮できる影響力も大きい。  人口増加や気候変動などにより世界的な食料リスクが顕在化する中、生産から消費にいたるまで食料システムに関わる全ての人に行動が求められている。 【レポートダウンロード】Food Futures: from business as usual to business unusual 【参照リリース】A healthier diet is needed for the planet and consumers 【団体サイト】WRAP

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【アメリカ】AT&TとIBMら、IoTを活用して水のサステナビリティを向上

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 近年では世界各地で水問題が深刻化している。干ばつによる水不足や水インフラの劣化など課題は山積しているが、一方で世界の都市の多くでは水道関連の設備投資は限られており、問題が未解決のまま横たわっているのが現状だ。  この水にまつわるサステナビリティ課題を解決するべく、米通信大手のAT&T、IBM、そして米インフラ大手のMueller Water Products(MWP)が、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)技術を活用した革新的な水管理ソリューションを開発した。同技術は導入も簡単で、都市の水管理、水漏れ防止に活用できるという。既に米アトランタ、ロサンゼルス、ラスベガスの3都市で試験運用を実施したとのことだ。    同技術は、AT&TのLTE無線ネットワークとMWPのエコセンターと音響技術を活用して都市水道の水圧や温度、水漏れをモニタリングし、従来は難しいとされていた水道管の水漏れ防止や排水システムの状態を把握するものだ。また、IBM水管理センターは自社が保有する水に関する全データを提供している。  AT&Tの副社長を務めるMIke Troiano氏は「従来の水道管からの水漏れは年間約152万リットル分にも及ぶ。世界中の都市が水不足に直面しているが、悲劇のシナリオを現実としないためにも問題を皆で認識する必要がある。我々はコミュニティにおける水供給システムをより目に見えるようにすることで、未来のよりよい水管理を実現していく」と語る。  ラスベガスでは、同地域の水供給を一手に担うLas Vegas Valley Water District(以下、LVVWD)がこの技術を導入した。LVVWDは年間100万人以上の住民に加え、ラスベガスを訪れる4000万人もの観光客に水を供給している。同社は6400キロ以上もの水道と約342億リットル分の貯水システムを有しており、AT&Tらが開発した新技術は水道管の管理や水の無駄削減に活用される。  LVVWDでエンジニアリングプロジェクトマネジャーを務めるCharles Scott氏は「この新しい水漏れ点検技術を使えば、地下で起こる小さな水漏れも発見可能になる。大規模な水漏れを未然に防ぐ意味でも非常に有意義だ。この技術は水漏れリスクを減らし、我々はパイプのメンテナンスに集中することができるようになる」と語った。  今回の革新的なソリューションの開発にあたっては、水管理に加えてサプライチェーン管理や保険、スマートシティなどに向けたIoT技術も開発しているAT&T、ビッグデータ管理のIBM、そして水インフラのMWPの3社がそれぞれの強みを結集した。同社らの取り組みは最先端のテクノロジーを活用した優れたサステナビリティイノベーション事例だと言える。 【参照リリース】AT&T Helps Cities Save Water with New Technology 【企業サイト】AT&T / IBM / Mueller Water Products

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【国際】GRI、ステークホルダーごとのサステナビリティデータ活用方法を公表

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 サステナビリティ報告に関する国際ガイドラインのGRIと国際NGOのオックスファム・オランダは6月9日、多様なステークホルダーごとのサステナビリティデータの活用状況についてまとめた報告書"Informing decisions, driving change"を公表した。同報告書では、市民団体、投資家・情報ベンダー、企業、政府・規制機関、メディアという各ステークホルダーがサステナビリティデータをどのように活用し、どのように成果を上げているかについて成功事例と共にまとめられている。  GRIは、現在世界の大手企業の間でサステナビリティ報告が普及したことでサステナビリティに関するデータは年々莫大に増加しているものの、各ステークホルダーはそれらのデータを十分に活用しきれていないと指摘している。特に喫緊のサステナビリティ課題を多く抱える開発途上国においては、サステナビリティ報告の過程で得られるデータを最大限に活用することで多くの恩恵を受けることができるとしている。  報告書の中でまとめられている各ステークホルダーの主なデータ活用状況は下記の通りだ。 市民団体  企業らにプレッシャーを与える市民団体らは特に開発途上国において重要な役割を果たしており、市民団体はサステナビリティデータを活用することで自身のビジョン達成に向けたより効率的な活動が可能になる。市民団体は具体的なデータを提示することで企業のアカウンタビリティとパフォーマンス改善を促し、問題を広く一般の人々に訴えかけることも可能になる。また、ひいては自身の活動成果の測定にも役立てることができる。 投資家・情報ベンダー  投資家および投資家に情報を提供するベンダー、格付機関などにとってもサステナビリティデータは重要な役割を果たしている。比較可能な形で収集されたデータは、ベンチマークの提供により企業間のパフォーマンス改善に向けた競争を促し、投資家に対してはよりサステナブルな投資意思決定を助け、よりサステナブルな会社に光をあてることを可能にしている。 企業  企業は自社および他社のサステナビリティデータの両方を、サプライヤーの選定からKPIの設定に至るまで組織内・外の意思決定に役立てることができるとしている。また、組織内部へのメリットとしては、企業の経営陣に対してデータを提示することで、サステナビリティパフォーマンスを改善するよう働きかけることができる。 政府・規制機関  政策立案者らは政策や方針策定の際にますますサステナビリティ要因を考慮するようになってきている。政府や規制機関らは、自身のサステナビリティパフォーマンスデータを示すことで管理区域の企業に対して事例を提供することができる。また、サステナビリティデータを活用することで管理区域の進捗状況をモニタリングし、パフォーマンスを改善することができる。 メディア  メディアは健全な民主主義の実現と持続可能な発展において大きな役割を担っており、メディアがサステナビリティに関する課題を良い方向に持っていくためには、信頼できるデータにアクセスできる必要がある。また、メディアはデータを用いて問題を世間の明るみに出したり、第三者としてパフォーマンスランキングを公表したりすることもできる。  また、GRIはそれぞれのステークホルダーが抱える課題についても提示している。政府や規制機関に対しては、ガイドラインをベースとしつつも様々な開示オプションを用意するなど報告者の助けとなる方針策定や中小企業の支援、データの報告組織に対してはデータの正確性や信頼性の確保とコンテクストの配慮、そしてデータの利用者に対してはコンテクストへ注意を払うことと客観的な視点を意識するようにアドバイスしている。また、GRI自身に対しては、テクノロジーを活用したデータへのコンテクスト付与と、キャパシティ向上を課題として挙げている。  現在世界が抱えるサステナビリティ課題を解決に導くためには、各ステークホルダーがサステナビリティデータを最大限に活用し、自身の活動や意思決定に役立てることが必要不可欠だ。サステナビリティ報告のデジタル化も進み、より膨大なデータが蓄積され続けている現代では、このビッグデータをどうポジティブインパクトの創出に活用できるかが明暗を分けることになりそうだ。同報告書ではステークホルダーごとの成功事例も数多く掲載されているので、興味がある方はぜひ確認して頂きたい。 【レポートダウンロード】Informing decisions, driving change 【参照リリース】The Role Of Data in a Sustainable Future 【団体サイト】GRI 【団体サイト】Oxfam Novib

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【国際】GRI、次世代のサステナビリティ報告を形作る新戦略を公表

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 サステナビリティ報告に関する国際ガイドラインのGRIは6月9日、サステナビリティ報告を次世代の形へと進化させるために、今後5年間で同団体の活動範囲を拡大していく計画を明らかにした。GRIは新計画の中で戦略的な優先分野として下記4つの領域を挙げており、持続可能な経済の実現に向けて企業の意思決定を支援していくとしている。 Enabling Smart Policy(優れた方針を可能に) More Reporters and Better Reporting(報告の量と質の向上) Moving Beyond Reports(報告のその先へ) Innovation & Collaboration(イノベーションと協働)  GRIは、企業らが気候変動や人権、腐敗といった喫緊のサステナビリティ課題に適切に対処できるよう、優れたサステナビリティ方針の策定を支援すること(Enabling Smart Policy)、そしてサステナビリティ報告の取り組みの拡大および質の向上(More Reporters and Better Reporting)を重点戦略領域として挙げている。  さらに、GRIは現在のサステナビリティ報告自体も価値あるアウトプットであるとしつつも、サステナビリティ報告のプロセスから得られる価値はそれよりはるかに大きいと認識しており、意思決定者らがより高品質で信頼性の高い情報へアクセスできる環境づくりを目指すとのことだ(Moving Beyond Reports)。  そしてそれを実現するための戦略としてGRIが挙げているのが、4つ目のイノベーションと協働(Innovation & Collaboration)だ。GRIは既にサステナビリティ分野においてイノベーションを生むための土台として他社にもオープンに開かれているとしたうえで、次のフェーズの取り組みとしてテクノロジー企業との協働によるビッグデータを活用したリアルタイム報告などのイノベーションを挙げている。  GRIは今や世界90ヶ国以上で活用される国際ガイドラインとして世界中の企業や政府、国際機関らに対して多大な影響力を持っている。そのGRIが、最新のテクノロジーなども活用しながらどのように次世代のサステナビリティ報告を形作っていくのか、今後のさらなる発展に注目が集まる。 【レポートダウンロード】GRI: Empowering Sustainable Decisions 【参照リリース】GRI UNVEILS NEW STRATEGY TO EMPOWER SUSTAINABLE DECISION MAKING 【団体サイト】Global Reporting Initiative

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【国際】2025年のサステナビリティ報告はリアルタイム情報開示へ。GRIが予測

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 サステナビリティ報告に関する国際ガイドラインのGRIは5月29日、今から10年後となる2025年のサステナビリティ報告のトレンドについてまとめたリサーチペーパー、"Sustainability and Reporting Trends in 2025 –Preparing for the Future"を公表した。  GRIの分析によると、将来は新たなデータ技術の進歩により報告の透明性は大幅に向上し、報告は完全にデジタル化され、年次報告の代わりにリアルタイムでの情報開示が求められるようになるとしている。  ペーパーでは、ステークホルダーらはこれまで以上にデータにアクセスできるようになることで、企業らは気候変動や人権といった課題に関するコミュニケーションをリアルタイムで意思決定プロセスに整合させていく必要が出てくるとしている。これは、ステークホルダーらがより力を持ち、企業のガバナンスや企業戦略により深く関わるようになることを意味する。  同ペーパー内で挙げられている2025年の主なトレンドは下記の通りだ。 企業はこれまで以上に説明責任が求められるようになる 企業の意思決定者はサステナビリティへの考慮がより深く求められるようになる テクノロジーの発達により、企業とステークホルダーはよりデータにアクセス、照合、分析することができるようになる テクノロジーの発達により、企業の事業運営、報告における統合性は大きく高まる まだ規制などがない課題などに対処する際は、倫理的価値基準やレピュテーション、リスク管理が意思決定を左右する 事業とインパクトとの相関関係を明らかにする新たな指標が生まれる 規制への対応と自主的なプロセスの双方から報告が実践される サステナビリティデータはデジタルになる  GRIで最高経営責任者を務めるMichael Meehan氏は「サステナビリティパフォーマンスの測定や報告活動はこの10年で劇的に増えたが、まだ十分ではない。大きく進歩はしたものの、我々は市場がより良いビジネスやポリシーを構築できるようにする必要がある。GRIのグローバルコミュニティとともに、我々は先頭に立ってサステナビリティ報告の次のフェーズを模索している」と付け加えた。  ビッグデータをはじめとするテクノロジーの活用により、サステナビリティ報告の形も今後大きく変化していくことが予想される。リアルタイムによる情報開示により透明性が向上するという見方がある一方で、リアルタイム性が長期ではなく短期重視の意思決定を助長しかねないといった懸念もある。テクノロジーの発達により企業とステークホルダーの関係性やコミュニケーションの形が変わっていく中で、どのような報告があるべき姿なのか、企業自身も自主的に考えていく必要がある。 【レポートダウンロード】Sustainability and Reporting Trends in 2025 –Preparing for the Future 【参照リリース】GRI predicts dynamic results oriented real-time reporting by 2025 【団体サイト】GRI

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【アメリカ】ビッグデータ分析によりリアルタイムでESG情報を提供するツールが登場

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 企業のサステナビリティ・ESGデータに関する需要が高まりを見せる中、米国サンフランシスコに本拠を置くTruValue Labs社は先月、Insight360という画期的なオンライン分析プラットフォームを発表した。同ツールにより、投資家は企業のサステナビリティ、ESGに関するビッグデータをリアルタイムで入手可能になる。  Insight360は、自然言語処理(NLP)および機械学習を使用したコグニティブ・コンピューティング(コンピュータ自ら学習し、考え、瞬時に膨大な情報源から大量のデータを統合し分析するシステム)プラットフォームだ。ビッグデータとトレンドを機械的に分析することで、Insight360はESGパフォーマンスを定量化し、企業にとって有益なパターンを発見することを可能にしている。  Insight360は従来のサステナビリティデータプロバイダーとは異なり、効率的に膨大な量のリアルタイムデータを処理し、関連性のあるコンテンツだけを抜き出すことが可能だ。リアルタイムでサステナビリティトレンドを分析することにより、投資家はより賢明かつ迅速な意思決定を下すことができるようになる。    Sinclair Capital のJonh Lukomnik氏は「TrueValueのリアルタイムデータ分析は、全く新しい視点からの企業評価を可能にし、トレンドを即時に可視化することでリスクと機会の両方を同時に見極めることができる」と語る。  また、TruValue LabsのCEOを務めるHendrik Bartel氏は「Insight360は、かつてはアクセスできなかった情報へのアクセスを可能にした。これらのデータは非常に貴重であり、ESG統合の真の価値を理解するアセットマネジャーにとって非常に有利な情報になるだろう」と語る。今後、TruValue社はInsight360に興味を持ち、賛同してくれる投資家らに独占的にアクセス権を提供する予定とのことだ。  なお、TruValue Labsは6月3日、米国のサステナビリティ会計基準、SASBとデータ提供パートナー契約を締結したと発表している。SASBのリサーチャーらはInsight360を活用し、80以上の業界に渡る企業に影響を与えるサステナビリティ要因の特定に活用するという。  ESGデータの分析、提供にビッグデータや機械学習といった最新のテクノロジーが活用されることで、投資家の企業とのコミュニケーションの形は年に一度の報告書による情報開示といった従来の方法から大きく変わっていきそうだ。 【参照リリース】Access to Real-Time ESG Data by Insight360 Now Available to Investment Professionals 【参考サイト】Insight360 【企業サイト】TruValue

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【アメリカ】JPモルガン、公益のためにビッグデータを活用するシンクタンクを設立

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 米金融大手のJPモルガン・チェース(以下、JPモルガン)は5月21日、自社のビッグデータを公益のために分析、活用するためのグローバルシンクタンク、JPモルガン・チェース・インスティチュートをワシントンDCに設立したと発表した。同シンクタンクはJPモルガンの保有する膨大なデータを活用し、グローバルな経済課題に対応していく上で必要となる知見を提供していくことを目的としている。  設立のタイミングに合わせ、JPモルガンが所有するデータを用いて米国人の月間・年間収入及び消費習慣の推移を分析したレポート"Weathering Volatility: Big Data on the Financial Ups and Downs of U.S. Individuals"が同シンクタンクから発行された。  新たに設立されたJPモルガン・チェース・インスティチュートの代表を務めるのはDiana Farrell氏だ。同氏はこれまでマッキンゼー・グローバル・インスティテュート、マッキンゼー政府センターといったマッキンゼーの研究部門の理事や米大統領の経済政策担当副次官補を務めた経歴を持つ人物だ。  JPモルガンの代表取締役を勤めるJamie Dimon氏は「変わりつつあるグローバル経済を理解し適切に対応するためには、リアルタイムのデータと実態調査が必要不可欠だ。我々が直面し続ける経済問題の解決に向けて、行政、民間企業や非営利セクターのリーダーがよりよい決断をしていけるよう、当社が持つデータを駆使して支援するためのシンクタンクを設立した」と語った。  JPモルガン・チェース・インスティチュートはJPモルガンの持つ多岐にわたる膨大なデータを活用して公益につなげることを目標としており、今後はグローバル経済が抱える様々な課題について分析していく。今後予定されている研究テーマとしては個人の金融行動、中小企業セクター、グローバルな貿易と資本の流れなどが挙げられている。また、同シンクタンクは著名な思想家を集めて自社の研究成果を共有・分析し、さらなる経済成長に向けた政策提案にもつなげていくという。  かつてない規模の膨大なデータを基に個人の金融行動について分析した初めてのレポートに対しては各有識者からも高い評価が集まっている。関心のある方は下記よりダウンロード可能。 【レポートダウンロード】Weathering Volatility: Big Data on the Financial Ups and Downs of U.S. Individuals 【参照リリース】JPMorgan Chase Launches Global Think Tank Dedicated to Delivering Data-Rich Analyses and Expert Insights for the Public Good 【団体サイト】JPMorgan Chase Institute (※写真提供:pcruciatti / Shutterstock.com)

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【国際】2020年のレピュテーション・マネジメントを形作る10のトレンド

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 ソーシャルメディアの普及などに伴い消費者と企業の関係が変わりつつある中、全ての企業にとってレピュテーション・マネジメントの重要性はますます高まりつつある。そして、それはビッグデータをはじめとするテクノロジーの進化により今後5年間で更に大きく形を変えていきそうだ。企業のレピュテーション・マネジメントのコンサルティングを手がけるReputation Institute社(以下、RI社)は5月21日、2020年のレピュテーション・マネジメントを形作る10のトレンドを公表した。  RI社は企業のリスクやサステナビリティ項目を分析、レピュテーション・マネジメントを支援するコンサルティング企業で、同社が毎年公表している企業のレピュテーションに関するグローバル・ランキング、The Global RepTrak® 100は世界中の企業が注目するランキングとして有名だ。  今回レポート作成に携わったのはRI社の共同創業者兼取締役副会長を務めるCees Van Riel氏とエラスムス大学の研究者、Marijke Baumann氏で、世界中の企業のCCO(最高コミュニケーション責任者)や役員、コミュニケーション担当者らに対して調査を実施した。調査の結果、両氏は今から5年後となる2020年のレピュテーション・マネジメントを形作る10のトレンドを下記の通り明らかにした。 まず自身について知り、それにこだわり続けること ビッグデータ革命が重要性を増す レピュテーション・マネジメントは長期的な取り組みとなる CCOが2020年のレピュテーション・マネジメントを主導する 従業員が自社のレピュテーション・アンバサダーとなる レピュテーション・マネジメントは企業価値を高める ステークホルダーの数は増え、その影響力も増す 個々に合わせたメッセージングが当たり前になる 業界全体のレピュテーションが、個々の企業により密接に影響するようになる 社会との関連性が企業や製品、サービスを際立たせる  調査結果の公表にあたり、Cees Van Riel氏は「レピュテーション・マネジメントは、企業の実態と、人々が認識しているその企業に対するイメージとの間にあるギャップを軽減する取り組みのことを指す。2020年に向けて、企業は10のトレンドについて理解していく必要がある。例えばビッグデータは企業がレピュテーション・マネジメントの手法に対して非常に大きな影響力を与えるため、コミュニケーション部門はビッグデータから利益を得るための専門スタッフも必要となるだろう」と語った。  ビッグデータの普及により自社をめぐるデータや情報の量が莫大に増加することは、機会とリスクの双方をもたらすことを意味している。自社の事業を巡る透明性が高まり、批判にさらされるリスクが高まる一方で、データに基づく管理・対策を行うこともできるようになるのだ。  Cees Van Riel氏は「2020年には優れたレピュテーションを有することが今まで以上に重要となる。特に優秀な人材の獲得を巡る競争は、企業は最高の人材を惹きつけるためにはより優れたレピュテーションを有する必要があることを意味する。また同時に、企業は自身の社会との関連性を明確に示すことも求められるだろう。」と付け加えた。  消費者からの評判が企業業績にもたらす影響がますます大きくなりつつある今だからこそ、企業は今後これらのトレンドをしっかりと認識し、体現していけるかが重要となる。レポートの詳細は下記からダウンロード可能。 【レポートダウンロード】Reputation 2020 - Ten Trends Driving Reputation Management 【参照リリース】Reputation Institute Identifies Top Ten Trends Driving Reputation Management in 2020 【団体サイト】Reputation Institute

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