【国際】国際官民連携ネットワークP4G、11プロジェクト選定。環境ビジネスとSDGs推進

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 環境ビジネス分野の国際官民連携ネットワークPartnering for Green Growth and the Global Goals 2030(P4G)は8月22日、2018年度のスタートアップ・パートナーシップとして11のプロジェクトを発表した。今回は80ヶ国から450の応募があり、その中から11プロジェクトが選定された。選定されたプロジェクトは、各々10万米ドル(約1,100万円)が付与された。  P4Gは2017年9月に国連本部で発足したネットワーク。発展途上国の食品・農業、水、エネルギー、都市、サーキュラーエコノミーの5分野でのパートナーシップを支援している。現在、同ネットワークに加盟しているのは、チリ、デンマーク、エチオピア、ケニア、韓国、メキシコ、ベトナム、コロンビアの各政府と、世界経済フォーラム(WEF)、世界資源研究所(WRI)、C40、State of Green、Global Green Growth Initiative。 選定プロジェクト 食品・農業(SDGゴール2) Sustainable Food Platform:DanChurchAid、Arla Foods Ingredients、GAIN Nordicの3団体による社会的弱者の食糧安全保障の市場メカニズムでの解決策開発 Food Loss and Waste Action Partnership:Food and Land Use Coalitionによる食品廃棄物削減での企業戦略支援 Towards Large-Scale Digital Decision Support Systems for Farmers:CGIAR Platform for Big Data in Agriculture、Digital Impact Alliance、Viamoの3団体によるマラウィでの農家向け肥料情報提供システム開発 水(SDGゴール6) Business Humanitarian Partnership:Danish Refugee Council(DRC)とGrundfosによるウガンダ難民キャンプでの太陽光発電を用いた飲料水供給ビジネス開発 Partnership for Blended Finance on Water: ASSISTとGrundfosによるベトナムでの水ビジネス向け投資モデル開発 エネルギー(SDGゴール7) Energise Africa:EthexとLendahandによるアフリカでの小口電力量り売り事業に対する英国個人インパクト投資家の投資促進モデル開発 サーキュラーエコノミー(SDGゴール12) Circular Economy Retrofitting of Chinese Industrial Parks:中国サーキュラーエコノミー協会、カーボントラスト、安徽六安経済開発区管理委員会、Overseas Development Institute(ODI)の4団体による中国でのサーキュラーエコノミーモデル開発 Global Distributors Collective:Practical Action、BoP Innovation Centre、Hystraの3団体による貧困層向け商品開発 Partnership for a New Plastics Economy in Kenya:Kenya Private Sector Alliance(KEPSA)、South African PET Recycling Company、Retail Traders Association of Kenya(RETRAK)、BESIC Group、Discovery Brandsによるケニアでのリサイクル利用プラスチックの利用促進 Vietnam Materials Marketplace:Pathway21 Materials Marketplaceによるベトナムでの廃棄物B2B向けEコマースの開発 Food Delivery Companies for SDG 12:Forum for the Futureとfoodpandaによるアジアでの使い捨てプラスチック使用削減プロトコルの開発 【参照ページ】Introducing the 2018 P4G Start-Up Partnerships

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【カリブ海】地域諸国とヴァージン・グループ、気候変動対応に向けスタートアップ支援プログラム始動

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 ドミニカ国のルーズベルト・スカーリット首相、グレナダのキース・ミッチェル首相、セントルシアのアレン・シャスネ首相、ヴァージン・グループのリチャード・ブランソン会長の4者は8月10日、カリブ海諸国の気候変動対応と経済成長を両立させるスタートアップ・アクセラレーター・プログラム「Caribbean Climate-Smart Accelerator」を発足した。同プログラムは、2017年に仏マクロン大統領が主催した気候変動サミットで構想が誕生していた。  同プログラムでは、「防災準備や災害からの復旧、レジリエンスの向上」「低炭素社会の実現と発展への投資」「気候変動対応と経済成長の両立を妨げる要素の克服」の3つを対象領域として定めた。今後、これらの分野にチャレンジするスタートアップ企業を支援していく。すでに、カリブ海諸国の首脳12人と、大企業、金融機関、財団などが支援を表明している。 【参照ページ】Launching The Caribbean Climate-Smart Accelerator 【機関サイト】Caribbean Climate-Smart Accelerator

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【アメリカ】シリコンバレー「働きがいのある会社」ランキング発表。全50社がランクイン

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 米調査機関Great Place to Work Instituteは4月26日、米フォーチュン誌上で、シリコンバレーを含むサンフランシスコ都市圏の「働きがいのある会社(Great Place to Work)」ランキングを発表した。「働きがいのある会社」ランキングは、1998年に米国で始まり、日本でも2007年からランキングが発表されている。今回は、ITスタートアップ企業が林立するサンフランシスコ都市圏に限定したランキングが発表された。  「働きがいのある会社」ランキングは、自主的に参加した企業がランキングの対象となる。企業はこのランキングに参加することで、各項目に関する診断結果を受けることでき、自社での評価や外部企業の比較を行うことができるため、年々参加する企業が増えている。このランキングを、人材採用時の訴求ポイントとして活用する企業も多い。The 25 Best Small and Medium-Size Workplaces in the Bay Area今回のランキングは、従業員1,000人以上の大企業の部と、それ以外の中小企業の部で、25社ずつ選出された。 大企業の部 上位10社 キンプトンホテルズ&レストラングループ(ホテル・飲食) クーリー(法律事務所) イントゥイット(IT) セールスフォース(IT) オリック・ヘリントン&サトクリフ(法律事務所) ワークデイ(IT) スウィンアートン(建設) マリオット・インターナショナル(ホテル) MOD Pizza(飲食) Indeed(IT) 中小企業の部 上位10社 GoFundMe(IT) National MI(金融) Netskope(IT) Asana(IT) Prometheus Real Estate Group(不動産) Point B(コンサルティング) Atlassian(IT) Stellar Solutions(航空宇宙エンジニアリング) OneLogin(IT) Xactly(IT) 【参照ページ】The 25 Best Small and Medium-Size Workplaces in the Bay Area

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【アメリカ】シリコンバレー・スタートアップ企業、サステナビリティ取組の課題多い。CSE調査

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 CSR関連研修・コンサルティングサービス提供の米Center for Sustainability and Excellence(CSE)は11月17日、シリコンバレー企業100社のサステナビリティ実施状況を調査したレポート「Sustainability Trends in Silicon Valley」を発表した。これまでもシリコンバレーのスタートアップや有名企業がサステナビリティを推進しているかどうかを論じるレポートは存在していたが、CSEのレポートはシリコンバレーに拠点を置く企業がどのようにサステナビリティに取り組んでいるかを体系的に調査した点が特徴。  CSEは中小企業から、従業員千人から10万人以上の巨大企業まで100社について調査を実施。Adobe、AMD、Apple、Cisco、Dolby、eBay、Facebook、FICO、Google、Intel、Intuit、PayPal、Oracle、SunPower、Tesla、Twitter、Zyngaなどの有名企業も含まれている。対象企業はIT業界だけではなく、自動車、ヘルスケア、金融、通信、再生エネルギー、エンターテイメント業界も含まれ、各企業のサステナビリティへの取組概要や、それらが他企業、業界のロールモデルになり得るかについてまとめられている。  レポートでは企業ごとの調査結果を踏まえた上で、特に重点的な取組がなれている分野や、サステナビリティ分野の専門家を積極的に雇用している企業の特徴などについて分析した。調査によれば、対象企業の61%がサステナビリティの専門家を配置しているが、その割合は大企業に高い。一方で活動報告の面では大幅な改善余地があり、29%の企業しかサステナビリティ報告書を発行していない。多くの企業は取組内容について抽象的で耳当たりのよい表現だけをホームページ上に記載しているという。  CSEはサステナビリティの分野を、コミュニティ、環境、従業員、倫理、サプライチェーンとフィランソロピーの5つに分類。対象企業のうち5分野全てで取組の実施が確認されたのは、Adobe、オラクル、シスコ、グーグル、HP、eBay、セールスフォースなど21社に留まった。レポートで発表されたランキングでは、 Adobe アプライド・マテリアルズ シスコ eBay グーグル HP インテル インテル・セキュリティ Intuit  先進的な取組が多いアップルについては、5分野のうち、環境、倫理、サプライチェーンでは高い評価ではあったが、コミュニティ、従業員の分野での取組が実施されていないと判断され、評価が伸びなかった。その他にも、資金力がない中小企業の大半は、5分野のうち1から2分野での取組しか実施していないという判断となった。  また、95%の企業が倫理的な企業ガバナンスを実践していると認識しているもわかった。シリコンバレー企業の企業倫理については、消費者や市民の間でも懐疑的な見方が多く、企業自身の認識と世間の認識に大きなギャップがあることもレポートの中で指摘された。 【参考ページ】CSE Announces Surprising Findings for Corporate Sustainability In Silicon Valley

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【アメリカ】ウェルズ・ファーゴ、クリーンテック・スタートアップ企業に1,000万米ドルを支援

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 米金融大手のウェルズ・ファーゴは4月9日、同社が運営するイノベーションインキュベータープログラムに参加するクリーンテック・スタートアップ企業4社を選出したと発表した。同プログラムは今後5年間で総額1000万米ドルの資金を投じて革新的な環境技術を持つスタートアップ企業の事業化を支援するもので、資金はウェルズ・ファーゴ財団、および米国立再生可能エネルギー研究所(以下、NREL)が提供している。この種の社会貢献プログラムは金融業界としては初の試みだ。  3回あるセレクションのファーストラウンドとなった今回は、20以上の投資企業らや大学、研究機関が推薦した80社以上のクリーンテック・スタートアップ企業の中から4社が選出された。選出された4社に対しては1社につき最大で25万ドルの融資およびさらなる技術開発に向けたコンサルティングが提供される予定で、起業家らはNRELの世界最高峰の設備を利用した研究および試験的運用の支援、ウェルズ・ファーゴが抱える金融・技術の専門家からアドバイスを受けられる。 今回のプログラムへの参加が決まった4社は下記の通りだ。 Energy Storage Systems:自然に豊富にある鉄の採用によりコストを最小限に抑える電池の開発 LiquidCool Solutions:大規模データセンターにおける省エネ冷却技術の開発 SmarterShade:大幅な省エネ、プライバシー強化、眩しさ軽減機能を備えた「スマートグラス」の開発 WattStick Systems:手間のかかる電気設備を省略する電力系技術の開発  同プログラムは、環境問題に取り組むNPOや大学に対して1億ドルを提供するというウェルズ・ファーゴの「2020 Environmental Commitment」プログラムの一環として昨年10月に開始されたもので、建物のエネルギー使用を削減するためのスケーラビリティある省エネ技術の開発支援と商業化の促進を目的としている。米国エネルギー省によれば、ビル関連のエネルギー消費量は米国全体の4割を占めており、約4130億ドルに達しているという。  ウェルズ・ファーゴの環境推進室最高責任者を務めるMary Wenzel氏は「高まりつつある気候変動への懸念に対処するために、クリーンテクノロジーを開発する革新的な企業に投資し支援しなければならない。NREL、インキュベーターコミュニティーと手を組み、持続可能なソリューションを提供するベンチャー企業を支援できることを誇りに思っている」と語った。  省エネ技術や再生可能エネルギーなどのクリーンテクノロジーは、気候変動の解決策としてだけではなく、投資という観点からも注目を集めている。今回選出されたスタートアップ企業4社の中から世界を変えるテクノロジーや製品が生まれることを期待したい。 【参照リリース】Wells Fargo Selects Clean Technology Startups for Innovation Incubator 【企業サイト】Wells Fargo (※写真提供:Northfoto / Shutterstock.com)

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【アメリカ】スタートアップ企業が食品業界の常識を覆す持続可能なプロテインを開発

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 今や「ハイテク」という言葉は携帯電話やコンピューターだけに使われるものではなくなった。多くの産業において、最前線にとどまるためには革新的なテクノロジーが必要不可欠となっている。それが特に顕著なのが食品産業だ。今や食品業界は増加しつづける世界人口の需要を満たすための画期的なイノベーションのニュースで溢れており、投資家らも食品業界や農業の常識を変える破壊的なテクノロジーに群がっている。  "Advance Protein Powder"(以下、APP)という栄養価の高い海洋由来のプロテインパウダーもそれらの注目すべきイノベーションの1つだ。APPを開発したのはカリフォルニア州のベイエリアに拠点を置くスタートアップ企業のアドバンス・インターナショナル(以下、AI)社で、同社は世界で初めて持続可能な魚類から100%天然由来で無味無臭のタンパク質を製造する技術を開発し特許を取得した。  以前から魚類タンパク質は乳清や大豆よりも優れたタンパク質であることは分かっていたが、その強い味と匂いがネックとなり、これまで飼料や食品用には使用されてこなかった。しかし、それらの課題を克服したAPPは、Non-GMO(遺伝子組み換え食品ではない)でコレステロールフリーの製品として肉やヘルスケア製品を代替し、ヘルス・フィットネス業界に多大な影響をもたらす可能性を秘めている。  AI社のCEOを務めるMazi Ghorbani氏は「AIは、食品業界の多くの大企業が実現できなかった、応用性があり大量生産可能な破壊的なテクノロジーを開発した。革新的な製薬のプロセスと食品業界のより経済的な製造手法を利用することで、国際的に適用可能でカーボン・フットプリントも抑制できる製造プロセスを生み出した。また、豊富に生息する魚類や一般的に廃棄される魚類の一部を活用することでほぼ廃棄物ゼロを実現している」と語った。  プロテインパウダーの市場規模は全世界で250億米ドルを超えているが、シリコンバレーのベンチャーキャピタリストらは現在のプロテイン市場で供給されている製品は未だ不完全であることを理解している。Fernandez-Cornejoが2012年に実施した研究によれば、米国で生産される大豆の約93%が遺伝子組み換えとなっている。また、家畜の飼料に含まれている殺虫剤や除草剤については触れられないように、それらの飼料を食べた家畜からできた乳清製品には人工成長ホルモンや抗生物質が含まれている。それでも未だに、動物性タンパク質は人体に必要なアミノ酸が多く含まれている完璧なタンパク質だと考えられているのだ。  それに対してAIは、植物性タンパク質よりも多くのアミノ酸を含み、動物性タンパク質よりも健康かつ安全で、従来の欠点であった匂いや味も克服した魚類タンパク質のAPPこそが巨大な食品サプリメント市場をひっくり返すものだと信じている。  今後AIは先進国向けのプロテイン販売していく一方で、人道支援の一環としてUSAIDやUNICEFが栄養失調の慢性化地域で支給している小分けした1日分のタンパク質製品にもAPPを展開していく予定だ。  APPを開発したAI社のように、米国ではサステナビリティ・イノベーションが多くのスタートアップ企業にとっての主たる事業テーマとなりつつある。大企業にはできない革新的なテクノロジーによってどのように世界のサステナビリティ課題に対処していくのか、今後もサステナビリティ分野のスタートアップ企業からは目が離せない。 【企業サイト】Advance International Inc.

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【アメリカ】商品ラベルは消費者が貼る時代に。商品の透明性を上げるアプリ、OpenLabel

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「この商品は本当に安全だろうか?」店頭で手に取った商品のラベルを見ながら、ふとそんなことを考えたことがある方は多いのではないだろうか? そんな消費者の疑問を解決してくれる革新的なアプリを開発している会社が米国にある。それが米国サンフランシスコに拠点を置くOpenlabelだ。同社のソリューションはとてもシンプルで、「ラベルはその商品のことを良く知っている消費者が貼ればいい」というもの。 OpenLabelは、ユーザーが商品に自身の商品に対する想いや懸念、評価などのレビューを追加することができるクラウドソーシングを活用したアプリだ。 通常、店頭に並ぶ商品のラベルには製造企業からの一方的な情報しか掲載されておらず、その多くは商品をよりよく見せるためのものになっている。しかし既に多くの消費者はそれらの情報が必ずしも信頼できるものではないことを知っており、本当のことを知りたがっている。ユーザーからのレビューを集めて商品の透明性を向上させ、商品購入時に消費者がより賢い選択ができるようにサポートするのがこのアプリの役割なのだ。 製造側がつけたラベルではなく、消費者ひとりひとりが自分の知識や経験に基づいて作成したラベルをどんどんと商品に張り重ねていくイメージだ。OpenLabelを活用すれば、その商品は環境に配慮されているか、原材料は何か、製造工場では人権が守られているか、商品の製造企業はどのように社会に貢献しているかなど、ユーザーが投稿した様々なラベルをもとにその商品の本当の姿をその場で確認することができる。 OpenLabelの使い方は簡単で、気になる商品を手に取ったらラベルのバーコードをスキャンするだけで、その商品に対して他のユーザーが投稿したコメントを読むことができる。また、自分の評価を投稿したい場合には、”I’d buy(買いたい)”、”I’d avoid(買いたくない)”を選択し、次にカテゴリを選択してからその理由を書くだけだ。投稿したい情報のカテゴリもEnvironment、Health & Safety、Politics、Qualityなど予め整理されており、とても利用しやすくなっている。 また、同アプリでは商品へのラベリング機能だけではなく、ユーザーが最良の購入意思決定をするためのサポートエコシステムがあり、ユーザーはニュースフィード機能を通して自身が信頼している企業や個人をフォローすることができるようになっている。 現在OpenLabelは14,000ブランド、計約2000万件の商品をカバーしており、既に130,000以上のユーザーからのラベルが集まっている。アプリはiPhone、Androidの両方で利用可能だ。 OpenLabelのようなサービスが増えるにつれ、もはや企業が消費者に対して隠しごとをするのはとても難しくなってきている。消費者が知りたいのは企業の「よい取り組み」ではなく「本当のこと」なのだ。「透明性」というキーワードにどこまで本気で向き合えるかが、次の10年を代表するブランドになれるかなれないかの境目となりそうだ。 【企業サイト】OpenLabel

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【アメリカ】カルフォルニアの水関連スタートアップ、空気から飲料水を作る技術を開発

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ロサンゼルスに拠点を置く水関連テクノロジーのスタートアップ企業Skywell LLCが、空気からきれいな水を作り出すという画期的な新技術「エア・ウォーター」を搭載した給水器を発表した。今後、史上最悪レベルの干ばつが続く南カルフォルニア地域の企業や施設に一連の製品を展開していく。 今回Skywellが発表した給水器モデルは3種類ある。「Skywell 5T」にはインタラクティブなタッチパネルが装備されており、水温や貯水量などをユーザーが確認できるようになっている。また、同モデルは業界で最も高温・低温の水が給水できるとのことだ。そして、大容量型の「Skywell 100P」および「Skywell 100N」はそれぞれ飲料水および非飲料水用として設計されている。2015年以降は南カリフォルニア地域外の国内市場にも家庭およびオフィス用の「エア・ ウォーター」技術を展開していく予定だ。 Skywellの「エア・ウォーター」技術は、給水器の周囲から本体へ空気を吸気し、自然の水循環に近いプロセスを利用して水を生成する仕組みとなっている。具体的には、本体に吸収された水分が多層フィルターを通じて強度に濾過され、同時に貯水タンクから給水までの間に紫外線処理およびオゾン処理を行われる。また、同製品は標準コンセント一つで稼働可能で、自由自在に配置できるように四輪も備えつけられている。 Skywellの創業者らは、世界およびカリフォルニア地域で起こっている水危機をきっかけに、人々の飲料水に対する考え方を変えることを自分達の使命として「エア・ウォーター」の最先端技術開発に取り組んできた。同社は環境に優しくかつ健康的な水を従来の飲料用水源(使い捨てプラスチック容器や大型容器での輸送による水供給)に代わるものとして提供し、消費者のウォーター・フットプリントを減らすことを目指している。 Skywell の共同創業者兼CEOのRon Dorfman氏は「Skywellの技術および製品デザインは、飲料水市場および我々が直面している水問題に大きな転換をもたらしている。世界保健機関(WHO)によれば、2025年には世界人口の半分が安全な飲料水にアクセスできなくなるという。しかし、Skywellの技術があれば、人々は配管工事をしたりペットボトルを使用したりしなくても、他の給水方法と同等もしくはそれ以下の費用で自分の飲料水を作ることができるようになる」と語る。 また、CEOのDorfman氏と共にSkywellを創業したJonathan Carson氏および Kurtzman氏は以前にロサンゼルスを基盤にテクノロジー企業(Kurtzman Carson Consultants)を設立し、その成功によりロサンゼルスのErnst & Young Entrepreneur of the Year賞を受賞した実績も持つ。 Skywellの共同創立者Jonathan Carson氏は「Skywellの創業にあたり、我々はこの技術をまず初めに南カリフォルニアを中心に展開しようと考えた。その理由は、この地域は水不足および水質が喫緊の課題となっており、将来それはさらに深刻化すると考えたからだ。Skywellに対して我々の地域だけではなく国や世界全体が興味と強い関心を抱いてくれたことに我々は興奮している。地域、国、そして世界レベルで重要課題でありつづけるであろう水問題に対して、Skywellの技術をそのソリューションとして共有できることを楽しみにしている」と語った。 Skywell社のように、最近は世界が直面するサステナビリティ課題を自らのテクノロジーで解決しようというスタートアップ企業の活躍も目立つようになってきた。同社の技術および製品はウェブサイトで詳しく公開されているので、興味がある方はぜひ下記も見て頂きたい。 【企業サイト】Skywell

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【カナダ】バイオ燃料のGreen Planet Bio-FuelsがBコーポレーションの認証を取得

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バイオ燃料を製造するスタートアップ企業、カナダのGreen Planet Bio-Fuel社は、“B Corporation"の認証を受けたことを発表した。同社はレストラン、ホテル、食品加工会社などカナダのオンタリオ州で1000以上の顧客を持ち、料理で使われた使用済み食用油を収集しリサイクルして、バイオ燃料を製造している。同社は現在、使用済み食用油のリサイクルを手がける企業としてはカナダで唯一。有害物質を除去した上でリサイクルする高い技術に定評がある。同社がB Corporationの認定を切望した理由について、Steve Hyman社長は、同社を取り巻くステークホルダーに対して、社会及び環境にコミットメントする姿勢を示すことができるためと語る。バイオ燃料という分野に進出した同社にとって、ステークホルダーは同社のサステナビリティに対する関心が高い。B Corporationの認証はサステナビリティの分野で名を挙げている、Bullfrog Power、Ben and Jerry’s Ice Cream、Now Magazineなどがすでに取得。すでに高いブランディング力を持つB Corporationを取得することは、ステークホルダー・エンゲージメントにとって大きくプラスに作用する。【企業サイト】Green Planet Bio-Fuel

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【TED】サステナビリティにゲーミフィケーションを掛け合わせたスイスのスタートアップのアイデアとは?

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今回ご紹介するのは、ゲーミフィケーションの手法を取り入れたユニークなオンラインサステナビリティプログラムを開発しているスイスのスタートアップ、WeActの共同創業者の一人、Christian Kaufmann氏によるプレゼンテーション。同氏はスイスのローザンヌ大学で経営戦略を学んだ後、クレディ・スイス、アップル、マッキンゼーを経てWeActに参画しており、同社では事業開発と営業を担当している。「オンライン」×「サステナビリティ」×「ゲーミフィケーション」という切り口から世界を変えるためのプログラムを開発している同社のアイデアは、まさに"Idea worth spreading(広める価値があるアイデア)"というTEDの趣旨そのものだ。2050年には人口が90億人を超えると推計されており、かつて途上国と言われた国々も急激な経済成長により大きく生活水準を向上させている現在において、いくら需要が増えようとも地球の資源に限りがあることを考えれば、サステナビリティは非常に重要な概念であり、我々は現在の生活スタイルや消費行動をよりサステナブルな形へと変える必要があるという考えに誰も異論はないだろう。しかし、誰もがサステナビリティは非常に重要な概念だと分かっていながら、実際には知識と行動の間に大きなギャップがあるのもまた事実だ。同氏によれば、人が変化を拒むのには心理的な要因があり、人々の習慣を変えるためには、下記5つのステップが必要だという。レベル1:Sharing Information(情報を得る)レベル2:Building Understanding(状況を理解する)レベル3:Identfying Implications((自分への)影響を明確にする)レベル4:Gaining Commitment(変わることをコミットメントする)レベル5:Altering Behavior(実際の行動を変える)まずは情報を得たうえで状況を正しく理解しようと努め、さらにそれが自分にとってどのような意味を持つのかを認識し、変化したいという思いからコミットメントし、実際に行動を変えていくというプロセスだ。このプロセスを経て初めて人は行動習慣を変えることができる。しかし、実際にはレベル2とレベル5の間には大きなギャップが存在している。そのギャップを埋めるために同氏が取り入れたのが、Gamification(ゲーミフィケーション)という手法だ。ゲーミフィケーションという言葉はインターネットやゲーム業界の方以外にはあまり馴染みがないかもしれないが、同氏の説明を借りれば、"Gamification:game elements in non game contexts(ゲームの要素をゲーム以外の環境に取り入れること)"を指す。ゲームには人々を楽しませ、夢中にさせ、達成感をもたらす力があるが、そのゲームが持つ力をサステナビリティ活動に取り入れることで目標を達成しようというのが同氏の提案だ。サステナビリティの実現にゲーミフィケーションを用いた事例として同氏が紹介しているのが、"Bottle Bank Arcade"というプロジェクトだ。これはゲーミフィケーションのアイデアとして有名な事例の一つだが、ゴミを分別するという面倒な作業にゲーム性を持たせ、ボトルをタイミングに合わせて指定された穴へ投げ入れることでポイントが稼げるという仕掛けを用意することで、人々に楽しみながらゴミの分別をさせているゴミ箱だ。 同氏は、ゲーミフィケーションのためのメカニズムとして、「ポイント」、「レベル」、そしてそれらを他者と比較し、競争し、モチベーションが喚起されるように「見える」状態にしておくこと、という3つのポイントを挙げている。これらの要素を取り込んで生まれたのが、WeActというプロジェクトだ。WeActは、2010年に当時ETH(スイス連邦工科大学)でワークショップに参加していたPrisca Muller氏、Majka Baur氏という2人の女子学生が主体となって始まった。このワークショップのゴールは、キャンパスのエコロジカルフットプリントを減らすための新たな方法を見つけるというものだった。通常であれば工科大学ならではの技術的な解決法を考えるところだが、彼女たちは違った。彼女たちは、キャンパスのエコロジカルフットプリントを減らすためには人々の日常生活に小さな変化を起こす必要があり、そのために彼らをどう動機づけるかが重要だと考えていた。そして、動機づけのために彼女達が必要だと考えたのは下記3つの要素だ。一人ではなく、グループで取り組むべき退屈な取り組みではだめで、楽しめるものにするべきできる限り多くの人に参加してもらうそして彼女たちは、2を実現するためにゲーミフィケーションを用い、3を実現するためにオンラインプラットフォームを活用してプロジェクトを実施することにした。これが、WeActの始まりだ。同プログラムでは、参加者の学生たちはチームを組み、自転車を利用する、リサイクルに取り組む、電気を消す、ローカルフードを購入する、ベジタリアンのランチを楽しむ、といった日々の簡単な行動でポイントを稼げるようにした。そして、稼いだポイントはオンラインプラットフォーム上で誰もが見ることができ、チーム内や他チームと比較することができるようになっている。このゲームに、参加者は夢中になって多くの時間を費やした。中にはゲームに勝つために3週間もベジタリアンの生活を続けた5人の男子チームや、ポイントを稼ぐために自転車を購入したチームもあったという。こうして、学生たちはいつのまにか新しいサステナブルな生活習慣を身につけることに成功した。ETHでは数年間で5回プログラムを実施し、合計で1200人以上の学生がこのプログラムに参加した。同氏によれば、この取り組みのもっとも良かった点は、強制されたものではなく、参加者は自主的に参加した点だという。プロジェクトは他大学にも広められ、ケンブリッジ大学では190人の生徒が参加したという。そして同氏はこのWeActの取り組みを更に拡大し、持続可能なものにするために、Prisca氏やMajka氏らとともに同プロジェクトに100%コミットメントすることを決め、新たなビジネスモデルを作り上げ、企業へのアプローチを開始した。企業のサステナビリティを支援し、従業員のモチベーション、サステナビリティに対するエンゲージメントを高めるために同プログラムの提供を始めたという。そして、同プレゼンの前日には新たに会社を組織したとのことで、同社は非営利と営利のハイブリッドな体制となっており、非営利プログラムの資金を生むための営利事業を展開していくという。今後は企業だけではなく地方自治体や一般人も対象としていくとのことだ。個人も企業も同様に、サステナビリティの重要性は強く認識していながらも、いざ実際に日々の活動にサステナブルな要素を取り入れていくのはなかなか難しいものだ。その知識と行動のギャップを埋めるための手法としてゲーミフィケーションを用い、デジタルネイティブ世代ならではの価値観でオンラインプラットフォームという新たなソリューションを作り出したChristian氏らの取り組みは非常にユニークで、今後の成長がとても楽しみだ。同氏がプレゼンの最後に引用しているアメリカの歴史家、ハワード・ジンの"Small acts, when multiplied by millions of people, can transform the world.(たとえ小さな行動でも、それがたくさん集まれば、世界は変えられる。)"という言葉の通り、サステナビリティは最終的には一人ひとりの行動の変化なくしては実現できない。そしてそれを実行するもっとも優れた方法は楽しめる方法でやることだという同氏の提案は、サステナビリティ活動そのものにサステナビリティがないという、よく起こりがちな問題を解決しうる、非常に本質的なアイデアだ。WeActは、サステナビリティへの取り組みを"Have to do(しなければいけないこと)"から"Want to do(したいこと)"へと変える力を持っている。【企業サイト】WeAct

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2014/04/02 事例を見る
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