private 【国際】紛争鉱物RMI、ブロックチェーン用いた鉱物サプライチェーン管理ガイドライン公表

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 電子機器業界サステナビリティ推進機関RBA(責任ある企業同盟、旧EICC)の紛争鉱物フリー推進イニシアチブ「責任ある鉱物イニシアチブ(RMI、旧CFSI)」は12月12日、鉱物サプライチェーン管理にブロックチェーン技術を用いる際の自主ガイドラインを発表した。昨今、鉱物サプライチェーン管理にブロックチェーンを活用するプロジェクトが世界で複数立ち上がっており、今回のガイドラインは推奨される基本的要件を提示した。  ブロックチェーン・ガイドライン策定は (more…)

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【日本】ブリヂストン、グローバルサステナブル調達ポリシー制定。12言語で発表

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 ブリヂストンは2月6日、世界全グループを対象とする原材料、サービスの調達ポリシー「グローバルサステナブル調達ポリシー」を策定した。これまでは複数の調達ガイドラインに分かれていたが、今回体系的に一つのポリシーとしてまとめた。さらに、2050年の環境長期目標「100%サステナブルマテリアル化」の達成に向けた内容となっている。ポリシーは日本語より先に12言語で公表された。  同ポリシーは、「透明性」「コンプライアンス」「QCD」「持続可能な調達活動」の4項目に焦点を当てた。透明性では、サプライヤーへの必須要件として、原材料調達元の特定努力義務、同社からの情報開示要請への回答義務を定めた。コンプライアンスでは、サプライヤーに対し、競争法遵守、コンプライアンス方針等の制定、上流サプライヤーのコンプライアンス徹底を義務として定めた。また、持続可能な調達活動のため、サプライヤー対し環境マネジメントシステムの整備を義務化。さらに、今後の重要分野として、環境分野では、森林伐採ネットゼロ、泥炭地開発の禁止、生物多様性考慮、水マネジメント、資源保全と廃棄物削減、エネルギー消費と二酸化炭素排出量の削減、化学物質の管理の7つを挙げた。社会分野では、児童労働、強制労働、土地所有権、労働環境、公正で平等な処遇の5つを挙げた。 【参照ページ】「持続可能な調達」の更なる推進を目指し、新たな調達ポリシーを策定 【方針】Global Sustainable Procurement Policy

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【アメリカ】サプライチェーン管理の新技術開発目指すベンチャーキャピタル「Working Capital」設立

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 社会インパクト推進団体オミダイア・グループ傘下の人権関連財団Humanity Unitedは1月30日、サプライチェーンの透明性向上のためのアーリーステージ・ベンチャーキャピタルファンド「Working Capital」を設立した。オミダイア・グループはebay創業者ピエール・オミダイア氏が設立。新ファンドは、ブロックチェーンや機械学習、AI、デジタル・アイデンティティ、IoT等の最新技術を用いたサプライチェーン・トラッキング、労働者エンゲージメント、調達プラットフォーム、リスク評価、採用ツール等のシステム開発を支援する。  同ファンドには、ウォルマート財団、C&A財団、Stardust Equity、オープン・ソサエティ財団、レイ・アンド・ダグマー・ドルビー・ファミリー財団、ウォルト・ディズニー・カンパニーといった財団や大企業、インパクト投資会社が合計1,950万ポンド(約30億円)出資。英国際開発省も250万ポンド(約4億円)資金拠出し、シード・ステージやプレ・インベストメント・ステージの企業を支援する。  同ファンドはすでに投資を開始ししており、ブロックチェーン活用の商品トラッキングシステム開発Provenanceと、労働者リスクのリアルタイム監督・管理ソフトウェア提供Ululaに出資した。 【参照ページ】HUMANITY UNITED LAUNCHES WORKING CAPITAL, AN EARLY STAGE VENTURE FUND TO INVEST IN ETHICAL SUPPLY CHAIN INNOVATIONS 【機関サイト】Working Capital

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【国際】ブロックチェーンを用いたサプライチェーン管理実証実験開始。大手企業6社とベンチャー4社参加

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 英ケンブリッジ大学のサステナビリティ・リーダーシップ研究所(CISL)は12月12日、パリで開催された気候変動サミット(One Planet Summet)の場で、ブロックチェーン技術を用いたサプライチェーン管理の実証実験プロジェクトを行うと発表した。期間は1年。同プロジェクトには、世界金融大手英バークレイズ、英スタンダードチャータード、仏BNPパリバと、英小売セインズベリー、消費財世界大手英ユニリーバ、紙パルプ世界大手南アフリカSappiの6社が参加する他、ブロックチェーン技術を用いたシステム開発をスタートアップ企業4社が担当する。  企業がサプライチェーンのサステナビリティを強化する動きが出ている中、サプライチェーンのトレーサビリティや途中のデータ改竄リスクが大きな課題となっている。そのソリューションとして、データ改竄ができないブロックチェーン技術に大きな注目が集まっている。今年8月には、IBMが中心となったブロックチェーンを活用した食品サプライチェーン構築プロジェクトも発足。ウォルマート、ユニリーバ、ネスレ等が参加している。  ブロックチェーン技術を用いたサプライチェーン管理プラットフォームを開発したのはスタートアップ4社。ProvenanceとHalotradeの2社が、サプライチェーン情報を決済用に開発されたデータ体系に変換させる部分を開発した。一方Landmappはモバイル技術を活用し土地所有権をドキュメント化する部分を開発した。そしてFOCAFET Foundationはオープンソースデータの全体管理基準を開発した。ブロックチェーンではイーサリウムを用いた。  実証実験では、このプラットフォームを用いて、マラウィの茶農家1万人が生産された茶葉がユニリーバに供給され、さらにセインズベリーの店頭に並ぶまでのサプライチェーンをトラッキングする。同時に紅茶商品に用いられるSappi製の紙パッケージに関するデータも同時に管理する。実証実験では、技術面だけでなく、システムの経済合理性もチェックしていく。  一方、参加銀行は、ブロックチェーン技術を用いたサプライチェーンによりサステナビリティが担保された小規模農家に対し、高条件融資や信用付与を提供していく。これにより、農家は農業生産性を向上させるための投資が行えるようになる。  ケンブリッジ大学のCISLは、「Banking Environment Initiative(BEI)」がフィンテックを用いたサステナビリティ向上を図る「フィンテック・タスクフォース」を設立しており、今回の実証事件が具体的な第1号案件。実証実験には、参加企業と英国国際開発省(DFID)から合計60万ポンド(約8,000万円)が拠出された。 【参照ページ】Blue chips and startups launch new fintech pilot for more sustainable supply chains at the One Planet Summit

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【スウェーデン】ESG投資推進GESと60の機関投資家、チョコレート産業に児童労働撲滅要請

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 スウェーデンのESG投資推進企業GESは10月3日、チョコレートのサプライチェーンにおける児童労働撲滅に関するレポート「Combatting child labor -Investor expectations and corporate good practice」を発表した。同レポートは一般公開された上、チョコレート製造企業や業界のステークホルダーにも送付された。GESは1992年に設立され、今年で25周年を迎える。  同レポートは、2001年に「ハーキン・エンゲル議定書」が制定されて以降、業界での改善努力が認められるものの、西アフリカのコートジボワールやガーナのカカオ農園では依然として200万人以上の児童労働者がいると指摘している。ハーキン・エンゲル議定書は、米トム・ハーキン上院議員とエリオット・エンゲル下院議員が、奴隷として他国から連れてこられた児童がカカオ農園で強制的に働かされているという報道をきっかけにとりまとめた6つのアクションプラン。その中で両議員は2005年までのカカオ産業界が最悪な形態の児童労働と訣別する業界基準を策定することを求め、米国で法制化しようとしたが、下院での可決のあと、産業界が猛反発。廃案になりそうになったことで、市民社会からのボイコット運動などがあり、最終的にチョコレート産業界が自主的に署名をする替わりに、法制化をも送ることで合意された。  2010年にチョコレート産業界は「ハーキン・エンゲル議定書」を再確認し、2020年までに最悪の形態の児童労働を70%削減することをコミット。その後、フェアトレード認証、レインフォレスト・アライアンス認証、UTZ認証等が普及し、チョコレート産業界も様々な活動を展開している。2001年のときは徹底的に抵抗したチョコレート産業も、今は自ら進んで対策を進めるまでに状況は変わった。しかしまだまだ撲滅には程遠い現状なのは事実。  今回GESは同時に、投資家を巻き込んだ共同声明もまとめた。共同声明では、国際労働機関(ILO)が定義する児童労働を発見された場合には、投資家は企業に対して速やかに対策措置を講じることを期待すると言及。そのため、2020年までにガーナとコートジボワールの大半で児童労働を発見、改善する具体策について発表することと、2020年以降には両国の全ての地域で改善を実施することを計画することを要請した。また両国の農家の所得改善を実現し、インパクトを報告することも要請した。共同署名に署名したのは、スウェーデン公的年金AP1、AP2、AP3、AP4、スウェーデン教会、KLP、Mirova Responsible Investing、ストアブランド・アセット・マネジメント、ストラスクライド年金基金、モントリオール大学寄付基金、Walden Asset Management等60機関。  またGESと共同署名した機関投資家は、チョコレート世界大手7社についての現状を4点満点でまとめた。 (出所)GES (2017) COMBATTING CHILD LABOUR IN COCOA 【参照ページ】New report – Combatting child labour in cocoa 【レポート】COMBATTING CHILD LABOUR IN COCOA 【共同声明】INVESTOR STATEMENT IN SUPPORT OF THE REPORT

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【日本】ファーストリテイリング、主要取引先工場リストを公開。サステナビリティポリシーも制定

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 アパレル世界大手ファーストリテイリングは2月28日、同社ホームページ上で主要取引先146工場の名称及び住所を公開するとともに、事業活動の中でサステナビリティを重視していくためのポリシーを制定したことを発表した。取引先工場リストの公開は、リーバイ・ストラウスが2005年に先陣を切って実施して以降、すでに多くのアパレル世界大手企業が行っている。今回、ファーストリテイリングもそれに倣った。  ファーストリテイリングは、今回の発表の背景について、「環境への負荷増大や貧困、難民問題、人種差別、テロ、地域紛争などへの懸念が地球規模で拡大するなか、グローバルに事業を展開する企業が果たすべき責任とはなにか。『世界を良い方向に変えていく』ためには、世界的な視野に立ち、自社とそのサプライチェーン全体を通じてサステナビリティ(持続可能性)の実現に向けた取組みが不可欠であると考えます。」としている。公開した取引先工場リストの国別数は、中国88、ベトナム28、インドネシア13、バングラデシュ8、カンボジア4、日本3、タイ2。  これまで取引先上場を公表している企業には、リーバイ・ストラウス、GAP、アディダス、プーマ、ナイキ、ニューバランス、H&M、パタゴニア、コロンビア、ディズニーなどアパレルメーカー、VF Corpの他、小売大手のターゲット米国、ターゲット・オーストラリア、KMARTオーストラリア、ドイツのC&A、英マークス・アンド・スペンサー、ティンバーランドやノースフェースなどがある。リーバイ・ストラウスやGAPは全取引先のリストを公開しているが、ファーストリテイリングは、同社の取引先の中のうち主要縫製工場146社に限定し公開した。146社のみとした理由についてはホームページ上では説明はなされていない。 【参考】リーバイ・ストラウス Manuel Baigorri氏「持続可能なサプライチェーンとビジネスの統合」(2016年2月12日) 【参考】GAP、サプライヤーリストを公表。人権保護や環境保全を推進(2016年9月27日)  また、ファーストリテイリングが制定したサステナビリティ・ポリシーは、「サプライチェーン」「商品」「店舗・コミュニティ」「従業員」の4つに分かれている。例えば、サプライチェーンでは、「温室効果ガスの排出削減」「化学物質管理」「水資源の管理」「廃棄物削減」「人権」「労働環境モニタリング」の4つの領域で取り組んでいくとした。商品では「原材料」「動物愛護」「商品の品質と安全性」3つのテーマを、従業員では、「機会均等と多様性の推進」「従業員教育と育成」労働量の適正化など「従業員の健康と安心・安全な職場環境」を挙げた。また、店舗運営では、省エネや省資源を実現する設備設計や従業員教育を行うとともに、発展途上国等でのソーシャルビジネス、災害支援にも力を入れる。  サステナビリティー・ポリシーの制定では、海外大手がポリシー制定とともに時期を定めた定量目標を設定しているが、今回ファーストリテイリングは手量目標については、「2018年までにグループ全体で毛皮(リアルファー)の使用を止める」と発表するに留まった。今後は、同社がポリシーを制定した各分野それぞれについて具体的な目標を設定していくことが重要となる。  サプライヤーリストの公開は、競合企業に対して同社の取引先向上を公表してしまうデメリットと引き換えに、NGO等が取引先向上での不正行為や環境違反を発覚してくれることで事業リスクを低減させるという長期的なメリットがある。そのため、今後ファーストリテイリングの工場には、人権や環境分野のNGOの目が及びやすくなる。これらNGOと連携しながら、長期的に取引先工場の社会、環境への取組をいかに改善していくかもカギとなる。 【参照ページ】ファーストリテイリンググループ サステナビリティポリシーとユニクロ主要取引先工場リストの公開について

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【国際】CDP、2017年版サプライチェーン報告書を公表。優秀サプライヤーとして日本企業7社入賞

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 機関投資家らによる国際イニシアチブで企業に気候変動の情報開示を求めるNGOのCDPは1月23日、サプライチェーンプログラムの今年度報告書「サプライチェーン報告書2017」を公表した。CDPの報告書は、従来からのCDPプログラムである「気候変動」「水」「森林」の3つを、サプライチェーンという観点で改善していくために開始されたもの。今回の報告書は、サステナビリティネットワーク団体のBSRおよび英国政府が設立した独立系企業カーボン・トラスト社と共同して作成された。  CDPサプライチェーンプログラムの会員企業数は現在89社で、購買力総計は2.7兆米ドル(約300兆円)。プログラムそのものを牽引するリーディング・パートナー企業は、バンク・オブ・アメリカ、デル、ゴールドマン・サックス・グループ、ウォルマート、コカ・コーラ、ペプシコ、フィリップス、マイクロソフト、ロレアル、レゴ、日本のJTインターナショナル、インペリアル・ブランズなど15社。通常の企業会員では、日本企業からもブリヂストン、花王、日産自動車、日東電工、大成建設、トヨタ自動車が入っている。  会員企業は、サプライヤーに対して、気候変動や水などの環境リスクの開示を求めており、気候変動対策に強いサプライチェーンを構築することを目指している。会員企業と会員企業に指名されたサプライヤーは、毎年CDPに対して気候変動や水、森林の質問票に回答をし、情報を開示することが求められる。今回気候変動に関する調査票が送付されたサプライヤー企業数は全部で8,180社。そのうち、4,366社が回答を寄せた。そのうち981社は中小企業。また回答企業の地域別数は、米国が36%、欧州が27%、日本が9%、ブラジルが7%、中国が6%、その他15%。同様に、水に関する調査票に回答を寄せた企業数は1,260社。サプライヤー・プログラムでは、森林に対する分析はまだ行われていない。  今回の報告書では、気候変動質問票に回答を寄せた企業4,366社による二酸化炭素排出削減量の合計は、4億3,400万トンに達し、フランス全土で2014年に排出された排出量を超える。排出削減によるコスト削減効果は124億米ドル(約14兆円)で昨年から2倍以上になったが、それでも依然削減目標を立てている企業は回答企業の47%に留まり、さらに昨年目標の削減量を情報開示している企業は34%しかなかった。その上、気候変動への対応がコスト削減や新たな事業開発からの売上増に繋がるとしたサプライヤー企業は全体の約25%しかいなかった。  また、サプライヤーに2次サプライヤーに対して気候変動や水関連のデータ開示を要請することを求めた大手企業数は20%増加したが、実際に2次サプライヤーに気候変動への取り組みを行ったサプライヤーはそのうちの20%、水関連では16%に過ぎなかった。取り組みへの障壁となっているのは、調達企業自身が二酸化炭素の測定や管理の経験が浅く2次サプライヤーを後押しする力が弱いことや、支援プログラムの管理コスト、調達基準や規制による強制力がないことが挙げられている。2次サプライヤーに情報開示を働きかけたケースでも、47%の2次サプライヤーが関連情報を開示せず、透明度の欠落という深刻な問題に直面していることも明らかとなった。  今回の報告書では、CDPとして初めての試みとなる「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー・ボード」の選定と発表も行われた。この選定は、今回回答を寄せたサプライヤーのうち評価対象となった約3,300社から、それら企業のサプライヤーに対する働きかけを評価する「サプライヤー・エンゲージメント格付」で高得点を獲得した企業。今年は29社が選ばれた。選定された企業には、バンク・オブ・アメリカ、ネスレ、GM、フィリップス、HP、ゼネラル・ミルズ、BTグループ、KPMGなどグローバル企業の他、日本企業からもブリヂストン、川崎汽船、小松製作所、ソニー、パナソニック、東芝、横浜ゴムの7社が入った。  気候変動への取組が求められる中、企業にはサプライチェーンによる排出量(スコープ3)の把握や削減対策の必要性が増してきている。今回の報告書でも、サプライチェーンからの排出量(スコープ3)は、企業の直接的な排出量(スコープ1+スコープ2)に比べ平均にして4倍と高いと述べられている。日本の大手企業では、自社のスコープ1対策は十分に根付いてきているが、スコープ2、さらにスコープ3の削減に向けた電力会社やサプライヤーに向けたエンゲージメントはまだまだこれからだ。 【参照ページ】Press release: Suppliers report 434 million tonnes of emissions reductions as big buyers flex purchasing muscle 【報告書】CDP Supply Chain Report 2017 【選定】Supplier Engagement Leader Board

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【インドネシア】紙パルプ世界大手APP、CSR評価機関EcoVadisから「ゴールド」を取得

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 紙パルプ世界大手アジア・パルプ・アンド・ペーパー・グループ(APP)は、CSRサプライチェーン認定機関EcoVadisから最高ランク「ゴールド」の評価を取得したと発表した。同社は、紙パルプ業界のサプライヤー部門の中で世界上位4%以内に入るという高い評価を受けた。  APPは、インドネシアの大財閥グループの一つ、シナール・マス・グループ(中国名:金光公司集団)のグループ企業。シナール・マス・グループは、福建省泉州出身華人系インドネシア人エカ・チプタ・ウィジャヤ(黃亦聰)氏が1970年にインドネシアで創業。同社は、紙パルプ、パームオイルやココナッツオイルなどの食用油、金融、保険、不動産など多角的事業を展開している。シナール・マス・グループの中核会社は1972年に設立されたアジア・パルプ・アンド・ペーパー・グループで、現在はインドネシアと中国の工場で生産、紙パルプの分野では世界的に大きなシェアを持っている。日本では、1997年に販売会社としてエイピーピー・ジャパン(APPJ)が設立され、今では印刷用紙、情報用紙、板紙、コピー用紙の領域で日本でのシェアも高い。AAPJは2016年4月にインドネシア企業として初めて日本経済団体連合会(経団連)に入会した。  今回の評価を行ったEcoVadisは、世界110ヵ国、150業種に及ぶサプライヤー企業の環境的・社会的慣行を改善することを目的に設立され、グローバル企業を中心に依頼を受け、サプライヤーのCSR評価を代行実施している。EcoVadisから調査対象として指名された企業は、EcoVadisのシステムにオンライン登録をし、求められた質問項目への回答、関連書類の提出などをすることが要求される。調査項目は環境、社会、倫理、サプライチェーンなど広範に渡り大きく21項目あるが、最終的に調査される内容は業界や国によって異なる。EcoVadisは提出された書類と質問項目への回答をもとに独自評価を行い、ゴールド、シルバー、ブロンズ、評価なしの4段階で評価される。  APPは今回、環境パフォーマンス部門では紙パルプ業界対象企業中上位5%以内、公正な事業活動とサプライチェーン部門では同上位15%以内に入るという高い評価を得た。同社はこれまでも環境保全に向けた取組を実施してきており、環境パフォーマンスの向上や生物多様性の保全、地域コミュニティの権利の保護をさらに向上させるため、2012年6月には「持続可能性ロードマップ ビジョン2020」を、2013年2月には「森林保護方針(Forest Conservation Policy(FCP)」を制定するなど、自然林伐採ゼロの誓約のもとに、自社の植林木による製品づくりを徹底しているという。さらに2014年9月には、国連気候変動サミットの「森林に関するニューヨーク宣言」に製紙会社としては唯一署名を実施。2015年12月には、インドネシアの森林保護・再生支援を目的とした「ベランターラ基金」の立ち上げも行っている。  APPは、今回の「ゴールド評価」について、「持続可能性ロードマップ ビジョン2020」で掲げた持続可能な原料調達、温室効果ガスの削減、生物多様性の保全、地域の活性化、並びに「森林保護方針」の成果が評価された結果だと伝えている。 【参照ページ】EcoVadis社によるサステナビリティ調査において「ゴールド」評価を取得 【参照ページ】EcoVadis 評価 - よく寄せられる質問

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【国際】UNGCとEY、持続可能なサプライチェーンの現状分析レポートを発表

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 国連グローバル・コンパクト(UNGC)とコンサルティング世界大手アーンスト・アンド・ヤング(EY)は8月9日、持続可能なサプライチェーンに向け世界の現状をまとめた報告書「State of Sustainable Supply Chains」を発表した。報告書は、グローバル大手企業70社のサプライチェーン、調達、サステナビリティ担当役員に対するインタビューを中心にまとめられた。インタビューを行った企業は、フォード、ダイムラー、グラクソ・スミスクライン、GAP、シーメンス、モンサントなど。日本企業の三菱商事、キッコーマン、富士ゼロックス、JXエネルギーもインタビューに参加した。  UNGCとEYは、世界的に国連持続可能な開発目標(SDGs)が注目される中、サプライチェーンが大きな鍵を握るとし、世界中の企業関係者に向け今回の報告書を作成した。報告書ではサプライチェーンへの取り組みの現状として、6つの特徴をまとめた。 1. インタビュー企業は全て、手法は違えど、持続可能なサプライチェーンに向けた投資を行っている  労働者の健康・安全衛生、労働争議、地政学上の紛争、原材料希少化、環境起因の病気などの課題や、紛争鉱物や現代奴隷に関する新たな法律が制定されたことにより、顧客、消費者、投資家、従業員、地元住民が引き起こすサプライチェーンリスクの認識が高まっている。 2. 単なるリスク管理から差別化や共有価値の創造に進化している  持続可能なサプライチェーンに向けて取り組む主な動機は、操業リスク、財務リスク、規制リスク、レピュテーションリスクへの対処。しかし、サプライチェーン対応は、単なる法令コンプライアンスの次元を超えて、ステークホルダーとの共通価値の創造や、市場での差別化、イノベーション、顧客との長期的な関係構築、資本アクセスの向上といった段階に発展してきている。 3. 持続可能なサプライチェーンは第一に調達部門が責任を有し、他部門もサポートしている  サプライヤー選定、モニタリング、インセンティブ付けの業務において、調達最低要求基準、KPI、サプライヤー評価基準の3つは統合されてきており、資材調達部門によってマネジメントされるようになってきている。先進的な企業では、サステナビリティを、研究開発、製品設計、法務、リスク管理、財務など各部門の業務に組み込まれており、多くの場合、経営陣が強力にサポートしている。 4. 先進企業はサプライヤーに対し単なるコンプライアンスを超え事業機会を獲得する行動に出ている  企業は、サプライヤーコンプライアンスのために最低限度基準を監査、モニタリングするという段階を超え、サプライヤーと相互に利益をもたらす関係構築へと移行している。例えば、改善に向けたアドバイスの提供、企業単体や業界団体を通じたトレーニングや能力開発の実施、良い評価を得たサプライヤーへのインセンティブ設定などを実施している。経営陣たちは、サプライヤーや委託先企業をビジネスの延長として捉え、共有目標に向かって協働している。 5. 企業はテクノロジーや協働を通じてサプライチェーンへの影響を拡大している  多くの企業は、サプライチェーン上の透明性確保が最大の課題であると捉えている。これは、企業は製品やサービスに使われている主な原材料についても責任を有するというステークホルダーの期待が反映されている。透明性確保には主に2つの方法があり、一つは、データ収集や調達元に対する情報請求を可能とするテクノロジーを用いること。もう一つは、UNGC10原則やGRI、CDPなどを受入れている企業から調達することだ。 6. 同業他社や評価機関、NGOとの協働は企業がサプライチェーンにおいて持続可能性を実現するために必要不可欠である  特定の業界、地域、課題や商品に焦点を当ててマルチステークホルダーアプローチを採り協働することは、過去数年で普及してきている。背景には、ステークホルダーと協働することは、少ない費用で大きな影響力を生み、ナレッジ交換を容易にし、信用を獲得するのに奇すると企業が認識してきていることがある。  今回の研究では、持続可能なサプライチェーンにおいてお手本となるような実践例がいくつか発表されているのみならず、企業の将来をより確かなものにするために有用な情報が沢山盛り込まれている。とりわけ、サプライチェーンを強化する上で、基礎レベル、発展レベル、完成形レベル、成熟レベル、率先レベルといった段階ごとのモデル化が必要であるとした点は非常に興味深い。 【参照ページ】UN GLOBAL COMPACT & EY LAUNCH GLOBAL STATE OF SUSTAINABLE SUPPLY CHAINS REPORT  【報告書】State of Sustainable Supply Chains

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【イギリス】テスコ、PBチョコレート商品全てでレインフォレスト・アライアンス取得発表

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 英国小売最大手テスコは7月15日、プライベートブランドのチョコレート商品全てを、2018年までに「レインフォレスト・アライアンス認証」を取得すると発表した。また、ケーキ、ビスケット、デザート、穀物など他のプライベートブランド商品に使用されるココアの調達でも、同日までに同等の調達を実現していく。  レインフォレスト・アライアンスは、米国米国ニューヨークに本部を置くNPO。熱帯雨林の保護のために1987年に設立され、2001年に森林伐採や環境破壊の要因となる乱開発に歯止めをかける取り組みとして、「レインフォレスト・アライアンス認証」を立ち上げた。レインフォレスト・アライアンスは、世界地域の環境保護団体が個別に展開していた認証制度の統一を図るため、サステイブル・アグリカルチャー・ネットワーク(SAN)という組織を立ち上げ、現在は、SANが中心となって「レインフォレスト・アライアンス認証」の運営を管理している。この認証は、SANに加盟するパートナー組織が認証機関となっており、現在世界約40ヶ国、約100万ヶ所の農園に認証が付与されている。認証農園や認証農園からの農作物を使った製品には、レインフォレスト・アライアンスのトレードマークであるカエルのマークが付けられている。  レインフォレスト・アライアンス認証で監査される項目は、森林資源の保護だけでなく、土壌保全や遺伝子組換え作物利用の禁止など環境配慮に関する広範囲な内容を含む。また、地域住民の経済発展や労働環境に関する社会的項目も多く盛り込まれている。認証対象となっている農作物は、カカオ以外にも、コーヒー、紅茶、野菜、果物や花等100品目以上。レインフォレスト・アライアンス認証は、世界で広く普及している農作物および林業認証の一つで、すでに世界のカカオ生産の13%以上、コーヒー生産の20%以上がこの認証を得ている。また、世界のバナナ貿易の15%、茶貿易の14%、コーヒー貿易の5.2%は同認証を取得した製品となっている。.  テスコは、今回レインフォレスト・アライアンス認証を実施することで、ココア栽培コミュニティを支え、農家収入を向上し、土壌、野生動物の保護に貢献することを目指す。テスコは、サプライヤーとの関係向上や透明性の確保のため、チョコレート以外にも魚、芋、乳製品など幅広い製品分野で、サステナビリティ調達を進めるプログラムを開始している。 【参照ページ】Tesco to source Rainforest Alliance Certified™ cocoa for all of its own label chocolate in the UK 【企業サイト】Tesco 【機関サイト】レインフォレスト・アライアンス 【機関サイト】SAN

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