【アメリカ】Cause(大義)とPurpose(目的)の違いは何か?

Facebook Twitter Google+

近年では特定の商品・サービスの購入を売上の一部の寄付などを通じて環境保護や社会貢献活動などの”Cause”(社会的大義)と結びつけることで拡販を実現しようとする「コーズ・マーケティング(コーズ・リレーテッド・マーケティング)」が徐々に一般的になってきているが、一方でその手法の限界について指摘する声なども挙がっている。 実際には"Cause"は価格面のハンディキャップを覆すほどのフックにはならないという声や、安易なコーズ・マーケティング設計によるグリーン・ウォッシュへの懸念などである。 このコーズ・マーケティングに関する考察として、米国サンフランシスコに拠点を置くクリエイティブエージェンシー、SchoolのCEOを務める Max Lenderman氏が、ブランドのマーケティングを支援する代理店の立場からCampaign USに”Cause vs. purpose: What's the difference?”と題して非常に興味深い記事を寄稿している。 同氏が記事内で紹介しているCone Communication社が2013年に行った調査” 2013 Cone Communications/Echo Global CSR Study”によれば、今日の消費者の93%はCauseに関連した商品を購入する意思があり、65%は過去一年以内に実際にCauseに関連する商品を購入したことがあるという。 Lenderman氏は、企業のマーケティング担当者や広告代理店はCauseを大きな販売機会だとみなしており、実際に同氏も含む多く人々が、自分の関心のあるCauseのためなら多少多くを支払ってもよいと考えていると説明している。 一方で、同氏がCauseに対峙する概念として紹介しているのが”Purpose”(目的)だ。同氏は、最近の消費者の動向には明白な変化が見受けられ、人々はCauseよりPurposeに対してより敏感に反応するようになってきていると指摘している。 ”Purpose”とは一体何なのだろうか?Purposeの概念はCauseの概念との比較で考えると分かりやすい。Lenderman氏によれば、Causeは多くの場合何らかの社会問題に対する(反対の意味を込めた)キャンペーンなのに対して、Purposeは将来作りたい世界、望ましい状況など何らかを支持するものである傾向があるという。 例えば、多くのブランドはCauseとして環境汚染に反対している一方で、Seventh Generation社(米国の一般消費財メーカー)は「人々がより自然で化学物質のない生活を送れるように手助けすること」をPurposeにしている。また、大手小売企業らがSierra Club(米国の自然保護団体)の森林破壊の撲滅に向けた取り組みを支援している一方で、Patagonia社はそもそも「豊かな自然を守る」ことを自社のミッションとしている。 このように、Causeは特定の社会的課題を解決するためのキャンペーンとして位置づけられるのに対して、Purposeとはその企業のそもそもの存在目的に沿ったものであるというのが同氏の指摘するCauseとPurposeの最も大きな差異だ。 コーズ・マーケティングは歴史的に企業からの寄付に依存してきたのに対し、Patagonizaに代表されるような先進企業のいくつかは、Purposeを全社のビジネスモデルの根幹に据えているのだ。 同氏は、PurposeはCauseよりもより包括的な概念だと主張する。また、コーズ・マーケティングはTVや紙媒体などの従来型メディアに頼りがちなのに対して、Purposeに基づくマーケティングはソーシャルメディアやデジタル、体験型のものなどよりヒューマン・セントリック(人間中心)な手法が使われる傾向があると語る。 そして、人々が自発的にシェアし、参加し、行動してくれるようにそれらのチャネルを最適化することが、ブランドや企業のPurposeを理解してもらうために必要なことだという。 Purposeに基づくブランドや企業にとっては、コーズは既にビジネスに織り込まれているものであり、そのメッセージのAuthenticity(信頼性、本物であるかどうか)こそが、コーズ・マーケティングとの一番の違いであり、人々がまさに求めているものだと同氏は主張する。 いかがだろうか?消費者が環境・社会の観点からブランドを選択するようになってきている昨今において、Lenderman氏の記事からは企業は売上を伸ばすためにうわべだけの大義を語るのではなく、そもそもの企業としての存在目的から見直すことの必要性を感じさせられる。 【参考サイト】Campaign US "Cause vs. purpose: What's the difference?"

» 続きを読む

コーズマーケティング(Cause Marketing)

Facebook Twitter Google+

コーズマーケティングとは?  コーズマーケティングとは、特定の商品・サービスの購入が寄付などを通じて環境保護や社会貢献に結びつくことを消費者に訴求することで、商品・サービスの販売促進、製品ブランドや企業のイメージアップを狙う手法のことを指します。  Cause(コーズ)とは「社会的大義」を意味しており、Cause Related Marketing(コーズ・リレーテッド・マーケティング)と呼ばれることもあります。企業による一般的な寄付活動との違いとしては、コーズを顧客に対して訴えかけることで単なる社会貢献だけではなく売上、利益の向上も同時に追求している点が挙げられます。主にマーケティング・広報セクションが担当しうるCSRの手段の一つとしても注目を集めています。 コーズマーケティングの歴史  CSRやサステナビリティの概念と共に広く知られるようになったコーズマーケティングという概念ですが、その歴史は意外と古く、米国では1976年にホテル大手のMarriott CorporationとMarch of Dimes(早産や乳児死亡などを減らし、母子の健康を改善することをミッションとする慈善団体)が協働して実施したキャンペーンが、最初の大々的な成功事例として知られています。  Marriottの目的は、米国サンタクララ州に建設した大規模ファミリー向けエンターテイメント施設のオープンにあたって効率的なPRとメディア露出を図ることでした。また、March of Dimesの目的はキャンペーンを通じてより多くの寄付を集めることでした。このキャンペーンは米国西部の67都市で同時に開催され、結果として当時としては前代未聞となる240万USドルもの寄付金を集めると同時に、数多くの無料のメディア露出によりMarriottの施設にオープン年に220万人が訪れることになり、キャンペーンは双方にとって大成功に終わりました。  このキャンペーンを考案し、指揮したのがBruce Burtch氏で、現在米国最大のコーズマーケティング推進団体のCause Marketing Forumは彼のことを「コーズマーケティングの父」と名付けています。Burtch氏が1977年に残した"Do well by doing good”という言葉は今ではコーズマーケティングに携わる人々の中で広く知られる言葉となっています。  また、「コーズマーケティング」という言葉が広く普及するきっかけとなった成功事例として日本でも良く知られているのが、1983年のAmerican Expressによる「自由の女神修復プロジェクト」です。同社はカードの発行1枚あたり、カードの利用1回ごとにアメリカン・エキスプレスが寄付を行うというキャンペーンを展開し、結果として自由の女神の修復基金として170万ドルを寄付することに成功しました。(同社の社会貢献の取り組みについてはこちらを参照。) コーズマーケティングの市場規模  コーズマーケティングの市場規模は、どのようになっているのでしょうか?企業のスポンサーシップ・マーケティングを支援している米国IEG社が2014年の1月に公表した調査結果によると、米国における2013年のコーズ関連キャンペーンへの支出総額は17億8,000万USドルで、2014年には18億4,000万USドルへと3.4%増加すると見込んでおり、市場は順調に拡大していることが分かります。 (※引用元:IEGSR ”Sponsorship Spending Growth Slows In North America As Marketers Eye Newer Media And Marketing Options”)  ただし、市場の伸びについては、上図を見て頂ければ分かる通り企業のスポンサー支出そのものがコーズに限らずあらゆるジャンルで増加しているため、コーズマーケティングの効果をトリガーとする市場の成長というよりは、景況感の回復なども影響した全体的なトレンドと捉えるほうがよいでしょう。 コーズマーケティングに関連する消費者意識調査  コーズによる訴求は、本当に消費者の購買意思決定に影響を与えるのでしょうか?コーズマーケティングに関連する最近の消費者意識調査をいくつかご紹介したいと思います。 価格と品質が同等なら、コーズがあるブランドで切り替える  マーケティング・PRエージェンシーのCone Communications社による調査”2013 Cone Communications Social Impact Study”は、下記の結果を示しています。 回答者の54%が過去1年以内にコーズに関連する商品を購入した経験があり、この割合は1993年から170%増加している 米国人の89%は、価格と品質が同等なのであれば、よりコーズに関連したブランドへと切り替えるだろうと回答し、この割合は1993年から約35%増加している 回答者の88%が、企業の社会や環境課題への取り組みについて聞くことを望んでいる  ここで特に重要なのは2点目の「価格と品質が同等なのであれば」という点です。コーズをマーケティングに組み込むことで価格が高くなったり、品質が落ちたりしている場合、消費者が商品を購入してくれるとは限らないということです。 社会や環境のためなら多くを支払ってもよい  また、リサーチ会社大手のNielsenは、米国だけではなくグローバルを対象とした調査を実施しています。同社が2014年に公表した調査“Doing Well by Doing Good”によれば、「社会や環境に対してポジティブなインパクトを生み出すことに対してコミットしている企業の製品やサービスに対しては、多くを支払ってもよい」と回答した人の割合は、世界全体で55%に達し、2011年の調査時(45%)から10%上昇したとのことです。  また、その割合はアジア・パシフィック(64%)、ラテンアメリカ(63%)、中東・アフリカ(63%)で高くなっており、逆に北米(42%)やヨーロッパ(40%)は他地域と比較して相対的に高くありませんでした。 (※引用元:Nielesen ”Doing Well By Doing Good”)  この調査結果からは、コーズマーケティングというと欧米を中心とした先進国で特に盛んなイメージがありますが、実は「社会や環境のためなら多少多くを支払ってもよい」と考えている割合は、より環境問題や社会問題が顕在化している途上国地域のほうが高く、地域が抱える社会問題に対してより敏感な消費者が多いことが分かります。  また、先ほどご紹介したCone Communications社の調査にも共通することですが、大事なことはこうした調査における消費者の回答内容と、実際の消費者の行動はしばしば異なるケースがあるということです。この意識と行動のギャップを抜きにして調査結果を鵜呑みにしてしまうと、正しい消費者像を見誤ってしまう可能性があるため注意が必要です。  こうした調査結果は一つの消費者意識のポジティブな変化の兆しとして参考にすることはできるものの、これらのデータをコーズマーケティングの効果が高まりつつある証拠として示すにはリスクもあるということを頭に入れておくことが重要です。 社会課題に関心の強いミレニアル世代の登場  また、コーズマーケティングと直接関連するわけではありませんが、コーズマーケティングの将来を明るく照らす材料の一つとして語られることが多いのが、ミレニアル世代(1983年以降生まれ)の台頭です。  MSL Groupが2014年の9月に公表した17か国、8,000名以上のミレニアル世代に対して行った調査結果” The Future of Business Citizenship”によれば、世界のミレニアル世代の69%が、企業に対して消費者がより社会的な課題に関わりやすくしてくれることを望んでいると回答しています。  こうしたミレニアル世代の社会課題に対する関心の高さを示す調査結果は非常に多く、彼らが消費の中心世代となる今後10年~20年の間で、企業は消費者に対する向き合い方を大きく変えなければいけなくなるかもしれません。 コーズマーケティングに対する否定的な意見  コーズマーケティングはCSRとマーケティングを融合した次世代型のプロモーションとして大きな期待を集めている反面、既に数多くの失敗例と共にコーズマーケティングの有用性に対する疑問やデメリット、限界などを挙げる声も増えてきています。そこでここでは、企業側の視点から見た否定的な意見をいくつかご紹介したいと思います。 他のマーケティング手法と比較すると費用対効果が低い コーズマーケティングがよく機能するのはPOP(Point of Purchase)のみ グリーンウォッシュと捉えられ、かえってブランド毀損する可能性がある  否定的な意見として挙がることが多いのが、コーズのマーケティング戦略としての有効性です。結局のところ、コーズだけでは消費者の心を動かすことはできず、価格や品質、パッケージ、プロモーション、販売チャネルなど他の要素を総合的に加味したマーケティングプランとしてどこまでそこに予算を投下する合理性があるかというと、相対的に有効とは言えないという意見です。  また、これに関連する意見として、コーズマーケティングが機能するのはPOP(Point of Purchase:購買時点)に限られるという声もあります。POPとは、テレビや新聞などのマス広告ではなく、より消費者の購買地点に近い店頭で展開されるプロモーションのことを指します。” Cause to Close(クロージングに向けたコーズ)”という表現もありますが、消費者が実際に店頭で似たような複数の商品を手にとって比較しているときに、コーズがきっかけとなりその商品が選択されることはありえますが、マス広告などを利用してコーズキャンペーンを広く知らしめたとしても、それを理由に店頭へ足を運ぶほどのフックにはならない、という意見です。  さらに、コーズマーケティングは効果がないどころか、場合によってはネガティブな結果を生み出すという意見もあります。具体的には、企業が売上や利益を増やすためのエサとして社会貢献を利用していると認識されたり、グリーンウォッシュ(見せかけの環境配慮)だと捉えられたりすることで自社のブランドを毀損しかねないという意見です。そもそも企業理念や事業戦略として社会性が備わっていない企業が、流行や見せかけのブランディングとしてコーズマーケティングを利用することのリスクがよく指摘されています。 コーズマーケティングを成功させるポイント  コーズマーケティングについては上記のように否定的な意見もありますが、基本的には他のマーケティングプロモーションと同様、コーズマーケティング自体が「効果がある」「効果がない」という議論は本質的ではなく、大事なのは「やり方」であり、「どうすれば成功するコーズマーケティングが実現できるのか」という点が重要となります。 成功に向けた10のヒント  コーズマーケティングを成功させるヒントについて、Cone Communicationsは”Top 10 Tips for Cause Branding”と称して10の実践的なアドバイスを紹介しています。 自社のミッションやゴール、組織に沿ったテーマにフォーカスする 自社の”Will”(意思)とリソースを精査する(自社の社員や同僚が投資したくないコーズには誰も投資したくない) 競合がどんなコーズを設定しているか分析する パートナー(NPOなど)は慎重に選定する キャンペーン名の重要性を見落とさない より効果的なプログラム開発に向け、組織横断型の戦略チームを構成する ボランティアやキャッシュ、店舗など自社とパートナーの資産をフルに活用する 可能な限りあらゆるチャネルを活用してコミュニケーションを図る 地域に根差す(ローカルの気軽なイベントを通じて市民やボランティアなどと草の根から真の変革を起こす) イノベーションによるプログラムを進化させる  上記のように重要なポイントは数多くありますが、特に1~3はまず準備段階で、4~6はキャンペーンの企画段階で、7~10はキャンペーンの実行段階でそれぞれ重要となります。いずれも成功に欠かせない要素ですので一つ一つのプロセスを慎重に進めていくことが重要です。 3C分析で考える  また、コーズマーケティングはそもそもマーケティング手法の一つですので、マーケティングの中でも一番基本的なフレームワークである3C(Customer:顧客、Competitor:競合、Company:自社)の視点で考えてみることも効果的です。  例えば、日本でコーズマーケティングの概念を広げるきっかけとなったキャンペーンとして有名な、Volvic(ボルヴィック)の「1L for 10L」キャンペーンを考えてみましょう。  ボルヴィックとユニセフの共同により2005年からドイツで始まったこのプログラムは2007年から日本でも開始され、日本では飲料水ブランドのボルヴィックを1リットル購入するごとにユニセフを通じて水衛生問題を抱えるアフリカのマリ共和国に10リットルの水が生まれるというキャンペーンで、消費者に訴えかけるダイレクトな表現のテレビコマーシャルと共に大きな反響を呼び、結果として非常に高い成果を上げることに成功しました。 キリンビバレッジ株式会社が公開している実績によると、2007年~2012年における支援金額は約2億2,130万円に及び、これまでの活動により供給される水の総量は3,686,599,915リットルに及ぶとのことで、水衛生問題を抱えるマリ共和国に対して大きな貢献を実現しています。  では、この「1L for 10L」キャンペーンを、3Cの視点から分析してみましょう。 Company(自社):ボルヴィック Customer(顧客):ミネラルウォーターのターゲット層 Competitor(競合):コモディティ市場  ボルヴィックの販売を手がけていたのはダノングループですので、正確なCompany(自社)はダノングループとなりますが、ここでは話を分かりやすくするために自社をブランド名である「ボルヴィック」と設定します。  ボルヴィックは商品カテゴリとしてはミネラルウォーターに属します。この商品属性からCustomer(顧客)を考えてみましょう。水道水が安全な形で飲める日本において、わざわざお金を払ってミネラルウォーターを購入する顧客層というのは、比較的可処分所得が多い高所得層、健康意識の高い層だと考えられます。  次はCompetitor(競合)の環境も考えてみると、ミネラルウォーター市場はボルヴィックの他にも数多くあり、加えて品質面ではどの商品もそれほど変わらないという、いわばコモディティ市場であることが分かります。コモディティ化した製品は消費者のブランドスイッチコストが低いという特徴があります。  ここまで説明するとマーケティングに馴染みの深い方であればすぐに感づかれると思いますが、ボルヴィックのキャンペーンにはそもそも3Cの視点で分析するとコーズマーケティングが成功しやすい要因が巧妙に重なっているのです。具体的に言えば、ミネラルウォーターを購入する高所得で健康意識の高い層は、社会貢献といったテーマに対する親和性、共感性も高く、さらにボルヴィックの戦っているミネラルウォーター市場はコモディティ市場であり、消費者が自身の共感を行動に移すためのハードルも低かった、ということです。  このように、コーズマーケティングが優れたマーケティングとして成立するためには、そもそも前提としてブランドを取り巻く3Cとコーズマーケティングとの相性が良いかどうかも重要であり、ただ表面的なベストプラクティスだけを真似ても成功にはつながりにくいという点を忘れてはいけません。  また、実際のキャンペーン展開にあたっては、3C戦略はもちろん、販売チャネルやプロモーションの施策面もとても重要となります。ボルヴィックのケースでは「1L for 10L」というキャッチコピーやテレビCMやウェブサイトを活用したプロモーションなど施策面も優れており、ブランドを取り巻く3Cの前提とこれらの施策が上手く噛みあったことで成果が最大化されたと考えるべきです。  そのため、コーズマーケティングを成功させるためには、自社や自社のブランドがターゲットとする顧客層が響くコーズは何なのか、そのコーズのためにターゲット顧客層はどの程度のコストまでであれば実際の購買行動として共感を示してくれるのか、そしてそれは自社の理念や事業に沿うものであり、事業上の価値を生み出すことができるのか、などを総合的に勘案したうえでマーケティングプランを練り上げていくことが重要なのです。 ソーシャルメディア時代のオンラインコーズマーケティング 成功するコーズマーケティングを考えるうえでは、IT化の進展によりインターネットやモバイル端末などが広く普及し、消費者の購買行動が大きく変化している点も見逃せません。  特に今後のコーズマーケティングと深く関わることが予想されるのがソーシャルメディアの普及です。最近はソーシャルメディアを活用した企業のマーケティング活動も増えてきていますが、ソーシャルメディアは文字通り「ソーシャル(社会的な)」なメディアであり、ソーシャルメディアに参画する企業は従来のコマーシャルメディア(商業メディア)とは異なる振る舞い方や消費者との関わり方が求められます。  ソーシャルメディア、特にFacebookのようなソーシャルグラフ(「Who:誰が言っているか」が重視されるメディア。対義語はインタレストグラフ「What:何を言っているか」)がコンテンツ共有の核となっているソーシャルメディアの場合、コーズマーケティングなど社会貢献性の高いトピックは非常に相性が良い(シェアされやすい)傾向があるため、活用次第ではコーズマーケティングを成功させる大きなドライバーとなるでしょう。  さらに、先述の通り今後はソーシャルメディアを日常的に使いこなしているミレニアル世代が消費者層の中心となっていくことも考慮すれば、もはやコーズマーケティングに成功に効果的なソーシャルメディアの活用は欠かせないと言っても過言ではありません。  このように、コーズマーケティング自体も他のマーケティングと同様、時代や消費者行動の変化に応じて進化していくものであることを忘れてはいけません。 Cause(コーズ)よりPurpose(目的)  最近では、特定のコーズと自社ブランドを睦びつけることで社会貢献するのではなく、そもそも社会性の高いミッションを掲げ、将来実現したい世界観の共有を通じて消費者の心を惹きつけることが重要だという意見も出てきています。詳しくは「【アメリカ】Cause(大義)とPurpose(目的)の違いは何か?」を参考にしてください。 代表的な団体  コーズマーケティングを推進している著名な団体としては、米国ニューヨークに拠点を置くCause Marketing Forumが挙げられます。Cause Marketing Forumは2003年の設立以降、コーズマーケティング専門の会員ネットワーク組織としてコーズマーケティングのベストプラクティスの普及を推進しており、毎年定例のカンファレンスCause Marketing Forumを開催しているほか、企業の優れたコーズマーケティング事例を表彰するCause Marketing Halo Awardsなどを開催しています。  コーズマーケティングに関するニュースやブログ、研究結果やインサイトなどもWeb上に公開していますので、興味がある方はぜひ見てみてください。 Cause Marketing Forum 参考文献・URL Cause Marketing Forum Cone Communications ”2013 Cone Communications Social Impact Study” Cone Communications ”Top 10 Tips for Cause Branding” IEGSR ”Sponsorship Spending Growth Slows In North America As Marketers Eye Newer Media And Marketing Options” MSL Group ”The Future of Business Citizenship” Nielsen “Doing Well by Doing Good” Wikipedia “Cause Marketing”

» 続きを読む
2015/02/07 辞書

【アメリカ】サプリメント大手、コーズマーケティング施策を拡大

Facebook Twitter Google+

天然ビタミン剤ブランドで全米トップの商品「Rainbow Light(R)」を有するRainbow Light Nutritional Systems社は、同社の新たなCSRプログラム「The Circle of Care」を発表した。同社は世界保健機関(WHO)ともパートナー契約を結んでいる有名企業で、新たなプログラムに対して関心が集まっている。新しく展開される「The Circle of Care」の中身は、同社が以前から実施してきた「10個につき1個の寄付(10-to-1 donation)」プログラムの拡大版。「10個につき1個の寄付」プログラムでは、同社の妊婦用サプリメントが10個購入されるごとに、1個の同サプリメントを栄養が乏しい地域の妊婦に対して寄付するというコーズ・マーケティング・プログラムで、20年間継続してきた。「The Circle of Care」では、同社の他の主力サプリメントにも「10個につき1個の寄付」を採用し、より多くの寄付を提供できるようにするというもの。「母親や子供の栄養改善は、家族全体やコミュニティ全体の健康に波及効果を生み出す。」同社の代表取締役CEOであるLinda Kahlerはプログラムの意義についてこう語った。【企業サイト】Rainbow Light Nutritional Systems

» 続きを読む
ページ上部へ戻る