【国際】環境NGOのTNCと保険大手XL Capitalが提携。沿岸湿地帯保護のカーボン・クレジット制度開発

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 国際環境NGOのThe Nature Conservancy(TNC)は5月10日、英バミューダ諸島保険大手XL Capitalと連携し、沿岸湿地帯保護によるカーボン・オフセットプログラム「Blue Resilience Carbon Credits」を開発すると発表した。  沿岸湿地帯は、生態系保護、炭素固定、災害耐性等幅広い面で資産価値が高い。しかし、これまで沿岸湿地帯の資産価値は実態よりも低く見積もられていることが多く、今回XL Capitalが支援し、TNCが資産価値算定モデルを開発する。そして、それを基に、カーボンクレジットを発行する。科学者によると、100mのマングローブ林は、波の高さを66%吸収しており、湿地は米国の巨大台風サンディ襲来時には直接的な洪水被害の防止価値が6億2,500万米ドルにも上ったという。  沿岸部は、洪水や台風被害、海面水位上昇等、気候変動に脆弱な地域。沿岸湿地帯を保護することで、気候変動のインパクトの大きさも訴えていきたい考えだ。 【参照ページ】The Nature Conservancy and XL Catlin Collaborate to Bring Blue Carbon Credits to Market

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【スイス】ゴールド・スタンダード、オンライン上でカーボンクレジットの販売開始

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 国際環境NGOゴールド・スタンダード財団は10月11日、公的機関や中小企業でもカーボンクレジットをオンラインで購入できるサービスを開始した。カーボン・オフセットへのアクセスを高めることで、気候変動緩和を推進していく。  オンライン・プラットフォーム上で販売されるカーボンクレジットは、カンボジア、中国、スーダン、エチオピア、ラオス、パナマ、ルワンダな等世界中から集まる。今後数ヶ月以内にさらに多くのクレジットが購入可能となる予定。プロジェクトの例では、スーダン・ダルフールの低煙かまどプロジェクト「Carbon Clear」等著名なものもある。  オンライン・プラットフォーム上で販売されるカーボンクレジットの種別は、京都メカニズムクレジットと呼ばれるCERやVERのもの。ゴールド・スタンダードが管理するクレジットは、CERやVERの中でも最も厳格な基準として普及している。日本でも、以前はCERや海外で発行されたVERを用いて、地球温暖化対策推進法(温対法)報告上の排出量を控除することが可能だった。しかし、日本政府は日本では現在、京都議定書の第二約束期間に参加していないこともあり、CERや海外で発行されたVERは、2015年11月18日以降に償却前移転されたものは、控除できなくなった。一方、自発的なSDGs貢献等で用いることはできる。  販売されているカーボンクレジットは、安いもので1t当たり十数米ドル前後。販売額の15%は、ゴールドスタンダードが手数料として獲得し、残り85%が実際にプロジェクトに送られる。 【参照ページ】PRESS RELEASE: New opportunity to fight climate change & transform lives with one click

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【国際】IFC、世界初のカーボンクレジット・クーポン付森林債を約165億円発行

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 世界銀行グループの国際金融公社(IFC)は10月31日、利払い(クーポン)を現金とカーボンクレジットのどちらかまたはその組み合わせで受け取ることを選択できる森林債(Forest Bonds)」を発行した。カーボンクレジットでの利払いを選択できる債券としては世界初。発行額は1億5,200万米ドル(約165億円)。償還期間は5年。債券格付はAAA。金利1.546%または同等のカーボンクレジット。森林債は一般的にはグリーンボンドの一種だが、IFCは今回調達資金の使途を発展途上国での民間セクター育成や森林保全など幅広く想定しており「グリーン」には限定しないため、グリーンボンドとは位置づけてはいない。  発行された債券は、カリフォルニア州教職員退職年金基金(CalSTRS)、グリーン投資ファンドのTreehouse Investments、米国大学教職員退職年金/保険基金(TIAA)、オーストラリア保険大手QBE等、世界大手の機関投資家が購入した。同債券はロンドン証券取引所に上場予定。  世界では今日、毎年コスタリカの面積と同等の550万ヘクタールもの熱帯雨林が消失していると言われており、IFCは気候変動対策とそれに貢献する森林保全分野への投資を活性化させる取組を加速中だ。IFCは、過去10年間で発展途上国での森林保全に130億米ドル(約1.4兆円)の投資をしてきているものの、同分野には今後10年間でさらに750億米ドル(約8.2兆円)から3,000億米ドル(約32兆円)の投資が必要だと見積もっている。そのためIFCは、今後2020年までに130億米ドル(約1.4兆円)の民間資金を同分野に呼び込んでいくことをコミットしている。とりわけ注力しているのがグリーンボンドの発行で、IFCの発行累計額はすでに56億米ドル(約6,100億円)に上る。  カーボンクレジットで利払いを行うためのスキームはとてもユニークで、今回新たに開発された。まずIFCは利払いのためのクーボンクレジットを超タウするため、2008年より国連開発計画(UNDP)、国連環境計画(UNEP)、国連食糧農業機関(FAO)が共同で実施している「UN-REDD」プログラムのスキームを活用し、ケニア南部の「カシガウ回廊REDD+プロジェクト」から発行されるカーボンクレジットを購入する。「カシガウ回廊REDD+プロジェクト」は、2010年に民間企業が主導して開始されて30年間のプロジェクトで、ケニア北部の私有林、コミュニティ農場やコミュニティ信託地からなる約20万ヘクタールをプロジェクトエリアとしている。2011年からはREDD+由来の世界初のカーボンクレジットが発行されたことで話題を呼んだ。カーボンクレジット利払いを受けた投資家は、このクレジットを通じて自社の温室効果ガス排出量を相殺することもでき、また排出権取引市場で売却・現金化することもできる。  一方、現金利払いを選択した投資家に対しては、IFCは「カシガウ回廊REDD+プロジェクト」から購入したカーボンクレジットを資源採掘世界大手BHPビリトンが買い取ることで現金化し、投資家に現金を支払う。すなわち、BHPビリトンがこの債権スキームのオフテイカー(引き取り手)の役割を果たす。  今回のユニークな債券スキームは、IFCとBHPビリトン、国際環境NGOのConservation Internationalが共同で開発。Conservation Internationalが、プロジェクトのREDD+適格基準に関するアドバイスを行う。また、バンクオブアメリカ・メリルリンチ、BNPパリバ、JPモルガンが募集代理人を務めた。また、経理、支払等の受託会社はシティバンクが務める。 【参照ページ】IFC Issues Innovative $152 Million Bond to Protect Forests and Deepen Carbon-Credit Markets

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