化学世界大手独BASFと中国化学大手の東方裕紅は10月12日、建築物に使用する太陽電池用膜屋根の開発で協働すると発表した。中国での屋上太陽光発電パネル需要の急速な伸びに対応する。
太陽光発電パネルは、太陽光の大量吸収による高温でTPO膜屋根の老化を加速させてしまうことが課題。温度は70℃に達することもある。そこでBASFは、光安定剤「Tinuvin」及び「Chimassorb」を提供し、TPO膜を劣化や変色から保護しつつ、耐候性と強度を高めることで、膜屋根の寿命を長期化。保守や補修時の廃棄物を削減し、省資源化も実現する。
中国ではすでに、太陽光発電の設備容量が過去最高の51GWに達し、2022年時点で太陽光発電の設備容量の3分の1以上を屋上太陽光発電パネルが占めるようになっている。また中国政府は最近、屋根上太陽光発電の増加可能性に関する実証を県レベルで実施。2023年には、分散型太陽光発電市場がさらに勢いを増すと予測されている。
東方裕紅は、熱可塑性ポリオレフィン(TPO)膜屋根の大手企業。中国のGB55030規格では、屋上太陽光発電の屋根材に最低20年の耐久性を課しており、今回の両社の協働で規格準拠を目指す。
【参照ページ】BASF partners with Oriental Yuhong for solar rooftop solutions in China
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