Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の96%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【フィリピン】金融当局、フィリピン版気候タクソノミー・ガイドライン案発表。パブコメ募集

 フィリピン金融当局が集う「金融セクター・フォーラム(FSF)」は9月、フィリピン版タクソノミーの考え方を示した「フィリピン・サステナブルファイナンス・タクソノミー・ガイドライン(SFTG)」案を発表した。10月6日までパブリックコメントを募集する。

 FSFの構成機関は、フィリピン中央銀行(BSP)、フィリピン証券取引委員会(SEC)、保険委員会(IC)、フィリピン預金保険公社(PDIC)で構成。幅広い金融政策の調整を行っている。

 今回のタクソノミー案は、サステナブルファイナンスに関する省庁間技術作業部会(グリーン・フォース)が2021年10月に発表した「フィリピン・サステナブルファイナンス・ロードマップ」の基づくもので、世界銀行の支援を受けて策定された。検討では、フィリピンの国別削減目標(NDC)、フィリピン開発計画2023-2038、サステナブルファイナンスのためのASEANタクソノミーが主な参考資料として活用された。東南アジアではすでにシンガポールとインドネシア、マレーシアがタクソノミーを策定済み。

【参考】【ASEAN】ASEANタクソノミー第2版発行。石炭火力を例外なく段階的廃止。ガスでも基準厳しく(2023年4月21日)

 同タクソノミー案は、気候変動緩和・適応に焦点を当てた。EUタクソノミーと同様、DNSH(Do Not Significant Harm)及び社会的セーフガードの要件も設けた。社会的セーフガードでは、人権と先住民を含む地域コミュニティヘの影響を挙げた。生物多様性、サーキュラーエコノミー、社会的インパクトを含めたタクソノミーについては今後継続検討していく予定。

 フィリピン政府は現在、2030年までに二酸化炭素排出量を75%削減することを目標に設定。同時に、フィリピンの気候変動目標を達成するために必要な資金規模は莫大で、2020年から2030年にかけてのグリーン投資機会は1,680億米ドル(約25兆円)と見積もっている。

 フィリピン版タクソノミーは、「グリーン」「アンバー(橙)」「レッド」の3段階でセクター毎の該当分野を定める考え。アンバーについては、ASEANタクソノミーを参考に、過渡期の技術分野を位置づけるとともに、独自にプラスの効果はあるがマイナス分も大きい分野を位置づけた。基本的には詳細な閾値を定めた細則主義ではなく、原則主義でタクソノミーを策定していく考え。だが、レッドの分野は明確にしていく模様。但し、レッドだからといって禁止しない。

【参照ページ】PROPOSED PHILIPPINE SUSTAINABLE FINANCE TAXONOMY GUIDELINES

author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。