Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の96%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【アメリカ】ペプシコ、アリゾナ州ヴェルデ川流域での森林再生に資金拠出。水源保全

 食品世界大手米ペプシコ傘下のペプシコ・ビバレッジズ・ノース・アメリカ(PBNA)は8月24日、「ソルトリバー・プロジェクト(SRP)」が米アリゾナ州ヴェルデ川流域で展開する流域保全プロジェクト「水レジリエンス・森林保全プロジェクト」に対し、25万米ドル(約3,700万円)を拠出すると発表した。

 SRPは、アリゾナ州の森林資源を保有し、水源管理や水力発電を行っている非営利団体。1903年創業で水源管理担当の「Association」と、1937年創業で水力発電担当の「District」の2つの法人で構成されている。ヴェルデ川はソルト川の主流支流の一つ。

 展開されている水レジリエンス・森林保全プロジェクトは、アリゾナ州フェニックス都市圏に水を供給する流域の6km2で森林を再生させるもの。流域の多くの地域は山火事リスクが高く、山火事が発生すると同地域の水レジリエンスが損なわれることが懸念されている。実際に近年、山火事の規模が大きくなってきている。

 同プロジェクトには、PBNAの他、米森林局、アリゾナ州森林火災管理局、及びNGOとしてアリゾナ州野生動物保護スポーツマンとコンサベーション・ファーストUSAが参画している。

 今回のプロジェクト対象地域は、ヴェルデ川流域の森林を広範囲に破壊した1990年の大規模な山火事「デュード・ファイア」の焼け跡。焼失した多くの地域では、森林のあった土地に低木や樹木が繁茂し、ヴェルデ川生態系への水供給が減少しているという。同地域の修復を行うことで、火元となり得る樹木や下草の密度を減らし、下流の地域社会と生態系が利用できる水量を増やすことを目指す。

 今回のアクションは、ペプシコのサステナビリティ戦略「pep+(pep Positive)」で掲げる2030年までにウォーターポジティブ達成を目指す目標の一環。

 同プロジェクトでは、森林を保全するための森林経済価値の向上も課題になっている。そこで近隣のギルバート市、メサ市、フェニックス市、スコッツデール市、テンピ市は7月、SRPとバイオマス発電パートナーシップを締結し、ソルト川及びヴェルデ川流域の間伐材を利用したバイオマス発電を支援することも決定している。伐採される膨大な量の低価値のポンデローサ松の小径木を活用してバイオマス発電をしているノボ・バイオパワーから、SRPが電力を購入。SRPと4市の間で電力購入契約(PPA)の延長を締結した。

【参照ページ】PepsiCo Beverages North America Announces Funding for Salt River Project’s Resilient Water and Forest Project in the Verde River Watershed
【参照ページ】SRP and Valley Municipalities Join Forces to Invest in Forest Restoration to Help Prevent Devastating Wildfires

author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。