国際金属・鉱業評議会(ICMM)は6月27日、金属・鉱業セクターでのダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(DEI)に関する新たなコミットメントを発表した。加盟企業に対し、「アクションの加速」「目標の設定」「透明性の向上」「コラボレーション」の4テーマで、2024年末までにアクションを要求する。
ICMMの加盟企業は現在は25社。ヴァーレ、アングロ・アメリカン、BHP、リオ・ティント、グレンコア、South32、ニューモント、ハイドロ、アルコア、アングロゴールド・アシャンティ、ゴールド・フィールズ、ニュークレスト・マイニング、MMG、コデルコ、フリーポート・マクモラン等。日本企業では、住友金属鉱山が加盟している。三菱マテリアルは2002に加盟したが2021年12月31日に脱退。JX金属も加盟企業だったが、現在はICMMの加盟企業一覧から名前が消えている。
今回発表のコミットメントは、差別、ハラスメント、暴力の撲滅で、「アクションの加速」「目標設定」「透明性向上」「コラボレーション」の4つのテーマに関して2024年までにアクションする。対象は、従業員だけでなく、地域コミュニティまで含まれる。
1つ目のアクションの加速では、DEIに関するアクションのロードマップ策定と中間目標設定が求められる。次に、目標設定では、事業の状態に即し、あらゆるハラスメントや差別を無くすための目標設定を義務化した。
3つ目の透明性向上では、ICMMが5月に策定した「社会的・経済的報告フレームワーク」に従い、進捗を開示。最後のコラボレーションでは、 上記3つのアクションについて業界団体、社会的地位の低いコミュニティ、地域コミュニティ、投資家等のステークホルダーと協働し、DEIの解決を目指す。
ICMMの「社会的・経済的報告フレームワーク」では、加盟企業に対し、従業員構成、賃金平等、賃金水準、人材開発研修、国毎の税務報告、現地調達、教育・技能支援、能力・制度支援の8つの観点で中核指標を設定。開示を義務付けた。
【参考】【国際】ICMM、鉱業企業の社会的パフォーマンスに関するガイダンス発行。重要性増す(2022年3月12日)
【参照ページ】ICMM announces collective commitment to improve diversity, equity, and inclusion in the mining industry
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