フィンランド林業大手UPMキュンメネのラベル製造子会社UPMスペシャリティペーパーは6月1日、自己粘着ラベルやテープに使用する剥離ライナーのクローズド・ループ・リサイクルを示す表示ラベル「LinerLoop compatible」を導入したと発表した。サーキュラーエコノミーを促進する。
同ラベルが貼付された剥離ライナーは、同社リサイクルソリューション「UPM LinerLoop」でのリサイクルが可能。UPM LinerLoopは、シリコンコーティングされた剥離ライナー用で初の商業規模クローズド・ループ・リサイクル技術。
欧州では現在、使用済み剥離ライナーとマトリクス材料のリサイクル率は約50%だが、クローズド・ループ・リサイクル率は15%程度。ラベル用途に使用されるグラシンは、白等で色が明るく、同じリサイクルフローに濃色のグラシンを混在させると、再生パルプに影響してしまうため、クローズド・ループ・リサイクルの技術的な難度が高い。サーキュラーエコノミー化を推進するコンソーシアム「CELAB(Toward a Circular Economy for Labels)」は、剥離ライナー生産者と使用者に対し、リサイクル促進に向け、白または淡い色合いの剥離ライナーを選択するよう要請している。
UPMが今回発表した互換ラベルは、一定条件を満たすことで、同社ソリューションでリサイクルできることを保証する。
- シリコン化された紙ベースの剥離ライナーのみ(プラスチックフィルム、PEコート紙は不可)
- 紙の色合いが白または薄い黄色
- 粘着剤、ラベルがない
- 芯がない
- 本来の最終用途において、ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)と米食品医薬品局(FDA)の規定に基づき、食品接触安全登録済み
- 欧州のUPMのリサイクル工場から適度な距離で回収可能
【参照ページ】UPM Specialty Papers introduces the “LinerLoopTM compatible” label to help customers choose release papers that are designed for closed-loop recycling
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