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【国際】WBCSD、プラスチック汚染撲滅で国連事務局に提言提出。算出手法定義も

 持続可能な発展を目指すグローバル企業団体WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)は5月25日、企業のプラスチック漏出とサーキュラーエコノミー性に関する指標と情報開示に関する報告書を発表した。

 今回の発表は、プラスチック汚染に関する国際的な法的拘束力のある文書を作成するための政府間交渉委員会の第2回会合(INC-2)に向けての提案をまとめたもの。INC-2は、5月29日から6月2日まで、仏パリ市の国連教育科学文化機関(UNESCO)本部で開催される。企業のプラスチック漏出とサーキュラー性に関する指標を明確にし、情報開示に含めることを支援することが狙い。

【参考】【国際】UNEP FI金融機関グループ、プラスチック汚染撲滅で国連事務局に10の提言提出(2023年5月22日)

 同報告書では、まず、プラスチック汚染の撲滅とプラスチックのサーキュラーエコノミー化を目指す企業に対して「野心的な目標」「行動」「会計」「情報開示」の4つのフェーズから成る説明責任のシステムを提案。厳密な時系列のあるプロセスではなく、企業は最初にどのフェーズに焦点を当てて取り組みを強化するかを特定する必要があるとした。


(出所)WBCSD

 次に、プラスチック漏出の測定モデルをプラスチックフットプリントの算出方法、国レベルのプラスチック廃棄物管理データ、企業データを加えた計算式で定義。プラスチックフットプリントの算出手法として、非営利団体Environmental Action(EA)とスイス環境コンサルティングQuantisが2020年に開発した「Plastic Leak Projectmethodology」と世界自然保護基金(WWF)が開発した「ReSource Footprint Tracker」を紹介した。

 また、国レベルのプラスチック廃棄物管理データでは、国連環境計画(UNEP)が開発した「プラスチック汚染のホットスポット化と行動形成のためのガイダンス」を紹介し、企業データの収集ではプラスチックの「用途やポリマーの種類」「重量」「原材料の供給元」「原材料の寿命」「利用パターン」「利用場所」の6つの観点に注意してデータ収集する必要があるとした。

 INC-2に対しては、企業の情報開示に関する負荷を低減させるために、企業の説明責任システムを強化し、提案したような標準化された枠組みを開発することが必要だと訴えた。具体的には、プラスチック汚染削減にコミットした企業の進捗状況を追跡し集約するメカニズムと世界及び国ごとのプラスチック削減計画の達成にどのように貢献するかを示すようにすること、プラスチック汚染に関する企業説明責任協議会の設置することを求めた。

【参照ページ】Enabling corporate plastics disclosure: Building a corporate accountability system for plastic pollution

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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